無料の求人ツールはクリニックの求人に役に立つ?

クリニックで一緒に働いてくれるスタッフを募集する方法はいくつかあります。人材紹介会社、ハローワーク、知人からの紹介、クリニック独自のSNSなど複数の選択肢があるので、2つ以上の方法を使って効率よく募集したいと考えているクリニックもあるでしょう。なかでも、お金がかからない求人方法は積極的に利用したいと思うはず。そこで今回、数ある求人方法のなかから、無料で利用できる求人ツールについて解説していきます。

目次
  1. 無料の求人ツールにはどんなものがある?
    1. 1 採用支援ツール型
    2. 2 求人検索エンジン型
    3. 3 求人サイト型
  2. ①採用支援ツール
    1. AirWORK
    2. engage
  3. ②求人検索エンジン型
    1. Indeed
    2. 求人ボックス
    3. Googleしごと検索
    4. スタンバイ
  4. ③求人サイト型
    1. ハローワークインターネットサービス
  5. 無料の求人ツール以外にはどんな求人ツールがある? それぞれの特徴は?
  6. 無料の求人ツールでもいい人材が見つかる?
  7. 無料の求人ツールで結果を出すためのコツ① 求人情報の書き方を工夫する
    1. 1. どんな人に働いてほしいかを決める
    2. 2. 職種名などは一般的な表記にする
    3. 3. 業務内容や働く環境については具体的に書く
  8. 無料の求人ツールで結果を出すためのコツ② 競合との差別化を図る
  9. 求人情報は「出したら安心」ではダメ。応募状況を見ながら随時次の手を考えよう

無料の求人ツールにはどんなものがある?

まずは、具体的にどんな求人ツールがあるかを紹介します。無料で求人広告を掲載できるツールにはいくつか種類があります。具体的には下記の3パターンになります。

1 採用支援ツール型

求人情報の掲載だけでなく、ホームページ作成や応募者とのやりとりまでおこなえます。

2 求人検索エンジン型

休職者がサイト内で求人を探すと、web上に掲載されている求人情報が表示されます。

3 求人サイト型

求職者は、サイト内で求人を探します。続いては、それぞれのタイプに当てはまるものとしてどんなものがあるのかをみていきます。

①採用支援ツール

AirWORK

アカウント登録開始から求人情報公開までは最短で5分程度。80種類のデザインから選ぶだけで、最短5分でホームページが完成するので、すぐに採用活動を開始できます。ホームページ作成、求人掲載、応募者受付と管理まで、すべての機能が無料で利用できます。また、AirWORKで求人すれば、Googleしごと検索、Yahoo! JAPAN、求人検索サイトIndeedにも自動で情報が掲載されます。

参照:AirWORK

engage

エン・ジャパンが運営する求人検索サイトです。求人から採用まですべて無料で利用できます。掲載期間や求人件数の制限もありません。何名採用しても無料なので、採用コストがかかりません。アカウント登録して求人を開始すると、Indeed、Googleしごと検索、LINEキャリアなどの求人サービスに自動で一括掲載されます。2021年1月~3月にアカウント登録して、3件以上の求人を掲載した企業のうち約90%の企業が、求人掲載開始から1か月以内に求職者から応募されています。

参照:engage

②求人検索エンジン型

Indeed

リクルートグループが運営する求人検索エンジンです。毎月2億5,000万人の来訪者があります。初期費用、期間掲載費、採用成功費のいずれも完全無料。求人に必要な作業は「アカウントの開設」と「求人情報の入力」の2点のみで、入力した内容に問題がなければ72時間程度で求人情報が公開されます。また、求人票の文字数制限がないことも大きな特徴。自社として伝えたいことを余すところなく伝えることができます。

参照:Indeed

求人ボックス

価格コムが運営している、求人に特化した検索エンジンです。ユーザーは、「職種・業種」および「勤務地」の2つのキーワードを入力して求人情報を探します。検索エンジンなので、基本的にはweb上にあるすべての求人情報が自動で掲載されますが、求人ボックスに直接求人情報を投稿して求人ページを作成することも可能です。また、企業の採用ページを掲載することも可能ですが、これに関しては有料です。

参照:求人ボックス

Googleしごと検索

Googleしごと検索は、Google検索において求人・採用関係のキーワードで検索した際、検索結果ページ上部に求人情報が表示される機能のことです。『Googleしごと検索』というサイトがあるわけではありません。では、どうすればGoogleしごと検索に求人情報を掲載できるかというと、「1. 採用ページを作成する」「2. 作成した採用ページに適切な構造化データを埋め込む」「3. Googleにクロールしてもらって採用ページをインデックスさせる」の3つの手順が必要です。前述の通り、AirWORKやengageを活用すればGoogleしごと検索でも求人情報を表示することができますし、もちろん、自社サイトに採用ページを作成するのでもOKです。

スタンバイ

『Yahoo! JAPAN』を運営するZホールディングスと株式会社ビズリーチの合併会社である『株式会社スタンバイ』が運営している求人検索サービスです。『Yahoo! JAPAN』内に表示されている「Yahoo! しごとカタログ」と連携しているため、多くの人に利用してもらいやすいです。クローリングを利用して情報を表示しているので、『Google仕事検索』のYahoo! JAPAN版だと考えるといいでしょう。

参照:スタンバイ

③求人サイト型

ハローワークインターネットサービス

おなじみ、ハローワークのインターネット版。国が運営しています。ハローワークに足を運ばなくてもスマホやパソコンから求人情報を検索できるとあって、多くの求職者が利用しています。同様に、求人する側もパソコンからの操作が可能。求人の停止、画像情報の登録・公開、選考結果の登録などもパソコンからおこなえます。

参照:ハローワークインターネットサービス

無料の求人ツール以外にはどんな求人ツールがある? それぞれの特徴は?

無料の求人ツール以外に、有料で利用できる求人ツールも色々あります。ラインナップとそれぞれの特徴は以下の通りです。

種類 特徴
医療従事者に特化した媒体 求職に真剣なスタッフからの応募が期待できるものの費用がかかります
求人情報誌 インターネットに慣れていない、高めの年齢層からの応募が多くなります
フリーペーパー 地域を絞って募集したいときにはぴったりです。パートタイマーの募集向け
SNS 若い世代から反応が得られる可能性が高いです
一般求人サイト 比較的早い反応が期待できるものの、有料な点と情報が埋没しやすい点が難点です
ハローワーク(インターネット版以外も) 無料で利用できますが、地域によって反応が異なりがちです

無料の求人ツールでもいい人材が見つかる?

無料の求人ツールでもいい人材が見つかるかというと、必ずしもそうとは限りません。有料の求人ツールで募集した場合も同じことが言えますが、求職者にとってよい条件でなければ応募数が少ないことは予想できますし、どんなにいい条件であっても、求職者の目に届かなければ応募してもらえません。

では、無料の求人ツールを使ってよりよい人材に出逢うにはどうすればいいのかをみていきましょう。

無料の求人ツールで結果を出すためのコツ① 求人情報の書き方を工夫する

まずは、求人情報の書き方を工夫します。

1. どんな人に働いてほしいかを決める

求人情報を書く前に、どんな人に働いてほしいかのイメージを膨らませましょう。「担当してほしい業務内容」「持っていることが理想の資格」「経験の有無」などを書き出してみて、簡潔にまとめましょう。ただし、資格や経験を「必須」にすると応募者がぐっと減る可能性があるので、「あるとよい資格」などと表記するといいでしょう。

2. 職種名などは一般的な表記にする

特殊な社内用語などを使うと、検索に引っ掛かりにくくなるぶん、求職者の目に触れづらくなります。

3. 業務内容や働く環境については具体的に書く

業務内容およびどんな職場であるかということは、求職者がもっとも知りたいポイントです。また、雇用形態や終業時間、賃金などの基本的な労働条件は必ず明示することが必要です。

無料の求人ツールで結果を出すためのコツ② 競合との差別化を図る

競合と差別化を図るためにできることはいくつかあります。求人情報の見た目に関して差別化を図りたいなら、職場の楽しそうな雰囲気が表れている写真を貼ることも有効です。また、「働いているスタッフのなかには、子育て中で午前中のみ勤務の方もいます」などの文言があれば、自分に合った働き方ができる職場だと思ってもらいやすいでしょう。

その他には、「シニアも活躍中」「週3からOK」「働きながら学べます」などのキーワードも、求職者からは魅力的だと思ってもらいやすいです。

また、応募者への対応でも、競合と差別化を図ることは可能です。具体的には、「応募があったその日のうちにメールを出す」「メールだけでなく電話でも面接の連絡を入れる」などの工夫があると、きちんとしているクリニックだとの印象を抱いてもらいやすいでしょう。

求人情報は「出したら安心」ではダメ。応募状況を見ながら随時次の手を考えよう

複数の求人ツールを同時に利用するだけでなく、応募状況を見ながら次の手を考えることもとても大切。同じ情報で複数サイトを利用すればたくさんの求職者が応募してくれる場合もあるので、採用する人が決まったらその時点で採用を打ち切ったことをお知らせすることも必要ですし、逆にまったく応募がないなら、なぜ応募がないのかを考えて求人情報を改定することも大事。せっかく無料で使えるツールがたくさんあるので、うまく活用できるよう工夫してみてくださいね。

クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

「クリニック開業ナビ」では、クリニック開業時、業者選びに役立つ情報や、資金調達、物件選定や集患対策といった多岐にわたる開業プロセスをコラム記事として提供いたします。


他の関連記事はこちら