電子カルテの普及に伴い、パソコンおよび周辺機器にこだわるクリニックが増えているのではないでしょうか。なかでも、特に大きく操作性に関わるのがキーボード。スムーズにタイピングできるかどうかで、入力のスピードが異なってくるからです。そこで今回は、クリニックにおすすめのキーボードを紹介します。
- キーボードを選ぶときのチェックポイントは?
- クリニックにおすすめのキーボードは?
- 【防塵構造】【丸洗いOK!】防水医療用キーボード SSWKSV099
- 【高耐久性】【耐水設計】K120 USBスタンダード パソコン キーボード(ロジクール)
- 【抗菌】抗菌 有線薄型フルキーボードTK-FCM108KBK(エレコム)
- 【Mac対応】「REALFORCE for Mac」R2-JPVM
- 【薄型設計】有線超薄型コンパクトキーボードTK-FCP097
- 【タイピングが快適】BSKBU100BK(バッファロー)
- 【打鍵音を30%軽減】「Majestouch 2 S」FKBN108MPS/JB2(FILCO)
- 【リストレスト搭載】SKB-ERG5BK(サンワサプライ)
- 【キーのカスタマイズが可能】「MX KEYS」KX800(ロジクール)
- 【トラックパッド搭載】「All-in-One Media Keyboard」N9Z-00029(マイクロソフト)
- クリニックのイメージを考えてキーボードを選ぶのも楽しい
キーボードを選ぶときのチェックポイントは?
まずは、キーボードを選ぶときのチェックポイントをみていきましょう。クリニックで使うキーボードを選ぶ際には、主に以下の6つの点をチェックすることが望ましいと考えられます。
タッチ感、打鍵感
キーボードは、ストローク(押したときの深さ)や反発度合いによってタッチ感が大きく異なります。どの程度のストロークや反発だと押し心地がよいと感じるかは人それぞれなので、現物に触れて感覚を確かめることが大切です。
特定の打鍵感をもたらす大きな要因が、キーを押して反応させる仕組みである「キースイッチ」ですが、キースイッチは大きく4種類に分かれているので、好みの打鍵感が見付かったら、それと同じキースイッチのキーボードを探せば、さらによいものが見付かりやすいでしょう。
【キースイッチの種類】
メンブレン式
価格重視で選ぶならメンブレン式。しかし、ポコッとしたデザインのキーは、タイプするたびにカチャカチャと音がするので、少なくとも診察室には向いていないといえます。事務スタッフ用のパソコン周辺機器の価格を抑えたいときにはメンブレン式を選んでもいいかもしれません。
パンタグラフ式
押し込みが浅く設計されているため、軽いタッチでタイピングできるため、指や手が疲れにくいのが特徴です。ノートパソコンはパンタグラフ式のことが多いので、クリニック用とは別にプライベートでノートパソコンを使っているなら、確認してみるとパンタグラフ式である可能性が高いかもしれません。
静電容量無接点式
キーを押したときの物理的な接点がない構造のため、なめらかなタイピングを実感できます。ストロークはしっかり深いですがキータッチは非常に軽いので、長時間のタイピングでも疲れにくいです。
メカニカル式
打鍵感を好みに合わせてカスタマイズできるのがこのタイプ。キーの反応速度が速いことや、複数キーの同時押しに対応しているなどの特徴がありますが、クリニックで採用されることはあまりないでしょう。
静音性
キーボードによっては、タイプするたびにカチャカチャと音がするものもありますが、頭痛に悩まされている患者や精神状態がよくない患者などは、そうした音を不快に感じることが多いでしょう。
抗菌性または掃除しやすさ
毎日触れるキーボードは、一般的なスマホ同様、目には見えずともたくさんの雑菌が付着していることが考えられます。そのため、マメに掃除するか、丸洗いできるタイプなどを選ぶのも一手です。
機能性
角度調節機能やバックライト機能などを備えた高機能なキーボードがあれば、さらに仕事しやすくなります。特に角度は、ほんの少し変わるだけでタイプしやすくなることもあるので、実際に触って確かめてみるといいでしょう。
耐久性
キーボードは基本的にはあまり壊れることはありませんが、長年使い続けると、内部の部品などが摩耗することもあります。その際、故障したキーだけを交換できるかどうかなど、ランニングコストに目を向けて選ぶのもひとつの方法です。
デザイン性
タッチ感や機能性に優れていても、デザインが気に入らなければ仕事のモチベーションも上がりにくいかもしれません。色やフォルムの好みに加え、パソコン画面との見た目の相性なども関係してくるので、デスクにセットした状態をイメージして選ぶことも大切です。
その他のチェックポイント
また、その他のチェックポイントとしては、「キーの幅」「レイアウト」「有線/無線」なども挙げられます。
キーの幅に関しては、デスクトップ向けであれば19mmのものがもっとも多く販売されていますが、ノートパソコンなどは18mmのことも。1mm違うとだいぶ感覚が変わるので、18mmに使い慣れているなどの場合は、同じ幅のものを選ぶと最初からストレスなく使えるかもしれません。
レイアウトに関しては、基本的には日本語配列(JIS配列)と英語配列(US配列)の2種類にわかれますが、稀にそのどちらでもない独自の配列が採用されていることもあります。また、MacとWindowsでも配列が違うので、まずは自分が使いやすいレイアウトを確認するといいでしょう。
接続に関しては、有線のほうが電池切れなども起こらないため安心ですが、ワイヤレス接続だと机のうえがスッキリするため、作業しやすいというメリットがあります。
クリニックにおすすめのキーボードは?
続いては具体的におすすめのキーボードを紹介していきます。
【防塵構造】【丸洗いOK!】防水医療用キーボード SSWKSV099
医療従事者や患者の感染リスクを減らすべく、完全な防塵構造と丸洗い可能な設計を実現したキーボードです。水道水で洗い流すことができるのはもちろん、消毒剤を吹きかけて除菌することも可能。もともとアメリカの医療機関で使用されていましたが、現在は日本語にも対応できるよう改良されています。
【高耐久性】【耐水設計】K120 USBスタンダード パソコン キーボード(ロジクール)
最大1,000万回のキーストロークに耐えられるほどの耐久性の高さと耐水設計が魅力。また、数字データの入力がしやすいテンキー搭載のフルサイズキーボードなので、除菌スプレーでしっかり除菌できるので、院内の感染リスクを減らすことができます。
参照:K120 USBスタンダード パソコン キーボード(ロジクール)
【抗菌】抗菌 有線薄型フルキーボードTK-FCM108KBK(エレコム)
財団法人日本規格協会(JSA)が定める抗菌性試験に準拠した有線タイプのキーボード。Num Lock、Caps Lock、Scroll LockのON/OFFが確認できるLEDランプや角度調整スタンドなどが付いた高機能な一台です。
参照:抗菌 有線薄型フルキーボードTK-FCM108KBK(エレコム)
【Mac対応】「REALFORCE for Mac」R2-JPVM
Mac専用電子カルテを使っているなら断然コレ。Mac標準の日本語配列を採用した、静電容量無接点方式スイッチ搭載のキーボードです。ただし、「Win Mode機能」を搭載しているのでWindowsでも使用可能です。
参照:「REALFORCE for Mac」R2-JPVM
【薄型設計】有線超薄型コンパクトキーボードTK-FCP097
最薄部6.5mmの薄型設計でありながら、しっかりとした打鍵感を実感できるコンパクトキーボードです。WindowsとMacの入力モード切り替え機能を搭載しているため、電子カルテがどちらに対応していても使用可能です。
【タイピングが快適】BSKBU100BK(バッファロー)
スペースキー下の面積を広くとっているため、親指の位置の自由度が高く、快適にタイピングできます。また、打鍵音が静かなメンブレン方式を採用しているので、診察室での使用にもぴったりです。
【打鍵音を30%軽減】「Majestouch 2 S」FKBN108MPS/JB2(FILCO)
打鍵音を30%削減する静音スイッチ採用なので、診療の邪魔となることがありません。また、バネ圧が約45g程度と軽いため、スムーズで流れるようなキー入力が可能です。
参照:「Majestouch 2 S」FKBN108MPS/JB2(FILCO)
【リストレスト搭載】SKB-ERG5BK(サンワサプライ)
リストレフト搭載で手首の疲れを軽減できるなど、長時間の診療の負担を軽くしてくれることが期待できます。キーボード全体がV字に設計されているため、楽な姿勢でタイピングできるのも魅力です。
【キーのカスタマイズが可能】「MX KEYS」KX800(ロジクール)
各キーの表面に設けられた球場のくぼみによって、指先が自然にフィットするため入力しやすいのが特徴。専用のソフトをインストールすれば、キーをカスタマイズすることも可能です。
【トラックパッド搭載】「All-in-One Media Keyboard」N9Z-00029(マイクロソフト)
キーボード右側にトラックパッドを搭載しており、マウスなしでカーソル操作ができるため、机のうえのスペースを広く使いたい人におすすめ。防滴仕様なので、除菌スプレーでの除菌も問題なしです。
参照:「All-in-One Media Keyboard」N9Z-00029(マイクロソフト)
クリニックのイメージを考えてキーボードを選ぶのも楽しい
キーボードを選ぶときは、使い勝手や機能性を一番に考えたいものですが、たとえば美容外科など、スムーズにタイピングできることなどはさほど重視していないクリニックであれば、デザインのみをチェックして選ぶのもアリといえばアリ! ピンクやホワイトを基調とした女性らしいカラーリングのキーボードから、一からカスタマイズできるものまであるので、ブランディングに力を入れたいドクターは、いろんな選択肢があることを知っておくのもいいかもしれませんね。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2022年9月時点の情報を元に作成しています。