
クリニックで使う物品の在庫管理は時間がかかるし面倒なものです。また欠品が出そうなときは発注しなければなりませんが、これにもまた時間が取られます。しかし、これら在庫管理が自動で行えるとしたらどうでしょうか。
実はそれを実現するシステムがあります。株式会社スマートショッピングの『SmartMat Cloud(スマートマットクラウド)』です。医療の働き方改革が推進され、医師、スタッフの労働時間短縮が求められていますが、『スマートマットクラウド』は在庫管理・発注に伴うワークロードを著しく軽減してくれるソリューションです。
『スマートマットクラウド』の機能と特徴
在庫管理したい物をマットに置くだけでいい!
『スマートマットクラウド』の仕組みは非常にシンプルです。
「スマートマット」と呼ばれる板状のIoTデバイスの上に、管理したいアイテムを種類別に載せるだけです。「スマートマット」は上に載ったアイテムの重量を検知して、そのデータを電波でパソコン側に送信します。
↑スマートマット。大きさはこのようなサイズが用意されています。クリニックからの要望でさらにA6サイズも追加されました。
例えば、クリニックで消毒用アルコールを使用しており、これを定数10本で運用しているとします。「スマートマット」の上に消毒用アルコールの在庫を載せて管理すると、重量を常に検知して、「5割減りましたよ」などと教えてくれます。
つまり、クリニックで使用している物品をアイテムごとに「スマートマット」上に置けば、それだけで今どのアイテムがどのくらいあるのかをパソコンのシステム上で瞬時に調べることができるのです。
クリニックでも月1回など、定期的に棚卸しの作業を行っているでしょうが、このシステムを使うとそれもスグに終わります。院長、スタッフの関わる時間をほとんどゼロにできるでしょう。
また、この仕組みを使って「発注」作業を自動化することも可能です。例えば、消毒用アルコールは「残り2本になったら自動的に卸業者に発注する」といった運用ができるのです。
すでにクリニックを経営中の院長はご経験があるでしょうが、「在庫を確認して発注」というのは時間もかかって非常に面倒な作業です。現場スタッフのストレスにもなりますし、クリニックの運営に必要ではあるものの、そもそもやる気の出ない仕事といえます。しかも、人力で行うと誤発注が発生したりします。
このような作業は機械的に自動で行うのが良いのではないでしょうか。『スマートマットクラウド』はまさにそのためのシステムなのです。
「スマートマット」からパソコンにデータが送られる
スマートマットは重量を常に計測して電波でデータを送信しています。スマートマットが何枚あってもそれぞれのマットからデータを送信して、受信するパソコン側で全てのスマートマットのデータを一元管理できるのです。
ですから、クリニックで在庫管理したいアイテムが200あっても、500あってもそれぞれをスマートマットの上に置くだけで、一気に在庫量が判別できます。
また、『スマートマットクラウド』はその名のとおり、クラウド型のシステムですので、クリニックにはインターネットに接続可能なパソコンがあれば使えます。
管理したいアイテムの数だけスマートマットが必要!
ただし、当然ですが在庫を管理したいアイテムの種類の数だけスマートマットが必要になります。
『スマートマットクラウド』の機能
『スマートマットクラウド』は以下の機能を備えています。
- リアルタイムに日々の在庫確認、仕入れ確認が可能
- 自動発注が可能
- 在庫の変動データを分析して効率的な在庫の仕入れが可能
- アラート機能で欠品を防止
スマートマットの上に置くだけですから、日々の在庫量、また入ってきたアイテムの確認もリアルタイムで可能です。
↑例ですが「防水性フィルムロール」の在庫増減のグラフ。横軸は日時で、よく見ると在庫の右肩が上がっています。底は600個です。つまり「在庫を持ちすぎではないか」と判断できます。このような場合には在庫を減らしてもいいでしょう。
上掲のようにアイテムの減り具合をグラフで確認できます。『スマートマットクラウド』では在庫の「見える化」が可能なのです。
このように「見える化」ができれば、「このアイテムはそんなに在庫を持たなくてもいいんじゃないか」といったことが分かるわけです。また、欠品を防止するためにアラートを発する機能を備えていますので、人力で管理するより確実です。
このような機能を持っているので、『スマートマットクラウド』を導入すると、院長、医師、スタッフが在庫管理や棚卸しに関わらなければならない時間をほぼゼロにすることが可能です。
サービス提供元の『株式会社スマートショッピング』によれば、実際、導入したクリニックではほとんど自動化して運用しているとのことです。
『スマートマットクラウド』導入に準備するもの
『スマートマットクラウド』は上掲のようなシステムになっており、スマートマット、ルーターは導入時に『株式会社スマートショッピング』から提供されます。
クラウド型のシステムですから、クリニックが準備するハードウエアはインターネットに接続可能なパソコンだけです。ただし、在庫管理したいアイテムの一覧を入力したマスターデータを準備しなければなりません。
『スマートマットクラウド』導入に掛かる時間
サービス提供元の『株式会社スマートショッピング』に伺ったところ、まず最初にクリニックの状況をヒアリングして、同社のシステムが適合するかどうかを判断してからシステムの提案を行うとのこと。導入には1カ月ほどかかるそうですが、スマートマットの設置や棚割りまで全て同社が行います。クリニック側で設置することは大変になるので、この部分は密に行っているとのこと。また、設置が終わった後は仕入れ先との打ち合わせを行って、自動発注が可能になるまでサポートするそうです。
『スマートマットクラウド』導入・運用にかかる費用
『スマートマットクラウド』の導入・運用にかかる費用は、スマートマットが何枚必要かによって異なります。
費用の内訳は、
初期費用(導入サポート料金 + ネットワーク機器費用)+月額費用
となります。
『株式会社スマートショッピング』によれば、100枚あればクリニックの主要なアイテムはほぼカバーできるとのことです。
『スマートマットクラウド』のサポート体制
『スマートマットクラウド』では電話、メールによるサポートを行っています。
電話サポート:平日10:00-12:00/13:00-18:00(土日祝、年末年始は休み)
メールサポート(受付):24時間365日
『株式会社スマートショッピング』からは、これから開業する医師に向けて「人に任せなくていい作業はシステムに任せてみてはいかがでしょうか。患者さんに接する時間を増やし、またスタッフの負担を軽減し、モチベーションを上げるといったお役に立てるシステムですので、ぜひ導入をお考えいただければ幸いです」とのことです。
『スマートマットクラウド』は、クリニックの在庫管理・発注にかかる手間を非常に軽減してくれるサービス。医療の現場での時短に役立つことは間違いありません。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2022年10月時点の情報を元に作成しています。