クリニックの宣伝にSNSを活用するのは今や常識ですが、闇雲に投稿を繰り返すだけでは効果的に宣伝することはできません。では、どのようなポイントを意識して投稿すればよいのでしょうか? 早速みていきます。
美容クリニックで活用すべきSNSは?
SNSとひとことで言っても種類はさまざま。メジャーどころでいうと、Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、LINE、TikTokあたりです。このなかで、美容クリニックでの活用に適したものはいくつかあります。
動画の撮影・編集に自信があるならYouTube、TikTok
まず、動画の撮影・編集スキルに自信があるクリニックであれば、YouTubeやTikTokがおすすめ。施術の様子を配信するなら、尺のある映像でも見てもらいやすいYouTube、視聴者にクリニックの親しみやすい雰囲気を伝えたいなら、BGM付きの短い動画が簡単に作れるTikTokが適しているでしょう。いずれも、定期的に配信することで、興味を持ってフォローしてくれる人が増えるでしょう。
リツイート機能のあるTwitterは、他SNSとの併用が◎!
そして、動画配信できるSNSと併せて活用したいのはTwitterです。なぜかというと、Twitterにはリツイート機能があるため、投稿した動画のURLをツイートすることで拡散を期待できるからです。
再来院を促すならLINE
また、主に来院経験のある患者に新メニューなどを紹介することで再来院を促したいならLINEがベスト。ユーザーはLINE上でそのまま予約もできるため、利用を迷っているうちに忘れてしまって来院につながらないということが少なくなります。
クリニックおよびメニューの魅力を伝えたいならInstagram
では、美容クリニックでの活用に一番おすすめはなにかというとInstagramです。なぜかというと、美容クリニックの患者は、他の診療科の患者と異なり、「施術を受けることでどれだけキレイになれるか」「どれだけ贅沢な気持ちを味わえるか」といったことを重視しているため、施術を受けることでの見た目の変化、気持ちの変化につながる要素が可視化されているほうが興味を引かれるためです。
それを伝えるためにはYouTubeなども有効ですが、前述の通り、動画メインのSNSをうまく運用するためには、撮影および編集のスキルが必要です。これらが乏しい人が撮った動画を投稿したら、クリニックの魅力が十分に伝わらないことが考えられます。
また、そもそも動画の撮影と編集には時間がかかるので、素材を用意することに時間をとられてしまうのもネック。その点、Instagramは画像メインなので、キレイな素材を用意することが比較的簡単で、投稿に時間がかかることもありません。そのため、クリニックの魅力が伝わりやすい素材を、より高い頻度で発信することができます。
美容クリニックがInstagramをはじめる手順は?
続いては、美容クリニックがInstagramをはじめる手順をお伝えします。
アカウントを取得して、ビジネスアカウントに切り替える
「Instagramはやったことがあるからやりかたなんて知っている」と思うかもしれませんが、Instagramには「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」「クリエイターアカウント」の3種類のアカウントが存在することは知らない人も多いかもしれません。美容クリニックでInstagramを活用するには、まず、アカウントを取得した後、「設定」の「アカウント」から「プロアカウントに切り替える」をタップすることで、ビジネスアカウントに切り替えます。
クリニック情報を公開する
ビジネスアカウントは、個人アカウントとは異なり、電話番号や住所、メールアドレスなどのビジネスプロフィールを登録して公開することができます。これらの情報を最初に登録しておくことで、ユーザーから気軽にコンタクトを取ってもらえます。
ビジネスアカウントのメリットは?
続いてはビジネスアカウントのメリットを説明します。
ビジネスプロフィールを載せられる
前述の通り、ビジネスアカウントに切り替えると、ビジネスプロフィールを載せることができます。ユーザーから問い合わせてもらいやすくなることは、自院にとって大きなメリットといえるでしょう。
インサイトを使って分析できる
インプレッション数、リーチ数、webサイトクリック数、フォロワーアクティビティなどを数字で確認できるので、より有効なマーケティング施策を講じることができます。
広告を出稿できる
ビジネスアカウントに切り替えると、Instagramに広告出稿できるようになります。Instagramで広告を出稿する際は、「ブランドの認知度アップ」「リーチ」「トラフィック」「エンゲージメント」「アプリのインストール」「動画の再生回数のアップ」「リード獲得」「メッセージ」「コンバージョン」「カタログ販売」「来店数の増加」の11の目的から、自院の目的に沿った目的をひとつ選びます。
続いて、Facebook広告の効果を測定できるwebサイト用japascriptコードである「Facebookピクセル」を企業サイトに設置します。なぜInstagramなのにFacebook広告の測定が関連しているかというと、InstagramはFacebook社に買収されたため、両方ともFacebook社のサービスだから。Facebookピクセルを設置することで、そこから送信されるアクションデータをもとにした広告配信の最適化が実現します。
さらに、予算と掲載期間を設定します。予算に関しては、「1日の予算」と「通算予算」から好きなほうを選ぶことが可能です。また、年齢、性別、地域、言語などのデモグラフィックを決めて、ターゲットを設定します。
次に、広告の掲載場所を「Instagram」「Facebook」「Audience Network」「Messenger」から選びます。「Audience Network」とは、GDN(Googleディスプレイネットワーク)と同じように、数千人以上のモバイルアプリに広告配信できるアドネットワークです。
最後に、静止画や動画など、目的に合ったフォーマットを選択してクリエイティブを設定したら完成です。
無料で利用できる
個人アカウントと比べて活用できる機能が多いのに、広告出稿しなければ費用は一切かかりません。
美容クリニックのInstagramで高い効果を出すためのポイントは?
続いては、美容クリニックのInstagramで集患・増患の結果を出すためにおさえておきたいポイントを説明します。
改めてブランディングについて考える
患者からどんなクリニックだと思ってもらいたいのかを改めて考えることで、発信の軸を定めます。たとえば、かっこいいイメージがいいのか可愛いイメージがいいのか、ラグジュアリーなイメージがいいのか親しみやすいイメージがいいのかなどから考えると簡単です。
ターゲティングを徹底する
まず大切なのはターゲティングです。年齢、性別、職業、年収、趣味などを細かく設定した「ペルソナ」(クリニックの典型的な患者像)」を作ると、「どんな投稿ならペルソナに興味を持ってもらえるか」がイメージしやすくなります。
情報をコンパクトにまとめる
Instagramは、写真の投稿をメインとしたコミュニケーションSNSです。ほとんどのユーザーは、キャプション部分までじっくり目を通していません。また、あまり長々書いた文章には、見ただけで嫌悪感を覚える人もいるので注意が必要です。
自院の強み、アピールしたいポイントはストーリーズハイライトに保存する
Instagramの投稿は、基本的に最新のものが上部に表示されます。そのため、過去の投稿はどんどん埋もれていきます。そのときどきのキャンペーンや新着情報といった一時的な情報は埋もれて構いませんが、自院の強みやウリとなるメニューなどに関する投稿に関しては、ストーリーズで告知した後、ハイライトとして保存すると、いつまでも見てもらえる可能性が高くなります。
ウリとなる投稿を「プロフィールに固定」で上部に固定する
ストーリーズハイライト同様に、「ピン留め機能」も有効。ピン留め機能は3投稿にまで有効なので、自院の紹介代わりになりそうな投稿を選んで固定しましょう。
検索されやすいハッシュタグを選ぶ
Instagramでは、ハッシュタグの選定が肝となります。#地域名 #治療法 #導入しているマシン #症状名 などの検索されやすいハッシュタグを研究しましょう。
オリジナルハッシュタグを設定する
人気のハッシュタグとは別に、オリジナルのハッシュタグを設定することも大切です。#クリニック名 はもちろん、#△△(施術名)の〇〇クリニック などの他で使われていないハッシュタグを設定すると、ある程度投稿が貯まると、そのハッシュタグが付いた投稿のみをまとめて見てもらえるようになります。
フォロワー数の多い美容クリニックアカウントを参考にしよう!
ポイントをおさえてアカウントを運用していてもなかなかフォロワー数が増えない! そんなときは、フォロワー数の多い美容クリニックアカウントを参考にすることがおすすめです。写真に載せているキャッチコピーや写真の撮り方など、真似したくなることがたくさん見つかるはずですよ。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2023年6月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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