クリニック患者へのクレーム対応で気を付けるべきことは?

患者からのクレームを100%防ぐことはできません。急患が訪れたなどの理由で予定通りの時刻に診察を開始できないこともあれば、思うように治療効果が得られないこともありますし、はたまた、思いがけないことが患者の気に障り、クレームを入れられる可能性もあるためです。そこで今回は、患者からクレームが入った場合における、対応のポイントを解説していきます。

目次
  1. クレーム対応の流れは?
  2. クレーム対応前にできることは?
    1. クレームが入ったことを想定してマニュアルを用意しておく
  3. クレーム対応時に大切なことは?
    1. まずは患者の話をしっかりと聞く
    2. クレームを入れてきた患者を優遇しない
    3. ひとりのスタッフだけで対応はNG
    4. 患者が間違っている場合は、きちんと指摘する
    5. クレーム内容を記録に残す
    6. 最初から院長が対応しない
    7. 患者の態度によっては個室に案内する
    8. さらにエスカレートした場合は弁護士や警察に相談する
  4. クレーム対応後にやるべきことは?
    1. クレーム内容および対応をスタッフ全員で共有する
  5. クレームはネガティブに捉えなくてOK!

クレーム対応の流れは?

クレーム対応を強化するためには、「対応前」「対応時」「対応後」の3つの観点を持つ必要があります。それぞれのポイントについてみていきましょう。

クレーム対応前にできることは?

まずは、クレーム対応前にできることを説明します。

クレームが入ったことを想定してマニュアルを用意しておく

まず大切なのは、クレームが入ったときに現場が取り乱すことのないよう、マニュアルを用意しておくことです。そのなかでも基本となるのが、「傾聴・謝罪」を徹底させること。クレームが入ったときにはまず相手の話に耳を傾けて最後まで話を聴き、話を聴いたあとは「ご不快な思いをさせて申し訳ございません」の謝罪で誠意を見せることで、相手の気持ちも落ち着きやすくなります。ただし、そこからどう対応するかは、スタッフの一存では決められないので、「責任者に伝えて追って連絡します」と伝えるなど、一連の流れをマニュアルに記しておくと、スタッフもどうすればいいかわかりやすいでしょう。

ただし、たとえば「お釣りが合っていなかった」などのクレームであれば、その場でスタッフが確認して対応できることなので、そうした場合にも、正しいお釣りを渡すだけではなく謝罪の言葉を伝えるなど、きちんと教育できていると、患者も後々までイヤな気持ちを引きずらずに済みます。

クレーム対応時に大切なことは?

続いては、クレーム対応におけるポイントを挙げていきます。

まずは患者の話をしっかりと聞く

前述の通り、患者がクリニックに対して言いたいことがある場合、まずはその主張にきちんと耳を傾けることが大切です。場合によっては、患者の発言を否定したり、適当にあしらったりしたくなることもありませんが、それは絶対にNG! たとえ患者が間違っていると考えられる場合も、「相手の話を聞く」ことは重要です。

クレームを入れてきた患者を優遇しない

話を聴いた後、面倒だと感じてクレーム対応を早く終わらせたいからと、「今回はもう医療費は不要です」などと優遇すると相手の思うツボ。次回からも同じクレームを入れて医療費の支払いを免れようとすることも考えられますし、他の患者から不満を持たれます。

ひとりのスタッフだけで対応はNG

多くの場合、患者は受付スタッフにクレームを伝えます。ドクターにも看護師にも、診察時間以外に話しかけることは難しいためです。そのため、受付スタッフに対するクレームではない場合も、受付スタッフが話を聞くことになりますが、患者の態度や言葉遣いによっては、クレームを受けるスタッフは強いストレスを感じますし、患者の主張を理解できない場合もあるでしょう。そのため、患者からクレームが入っていることを察知したら、周りのスタッフがサポートすることが大切です。

また、後々「言った・言っていない」で揉めた場合も、2人以上のスタッフが対応したほうが、“証人”になれる可能性があります。

患者が間違っている場合は、きちんと指摘する

いったん相手の話を聞いたうえで、主張が間違っていることがわかれば、きちんと否定することが大切です。ただし、言い方には気を付ける必要があります。「あなたが間違っている! うちが正しい!」では患者の感情を逆撫でしてしまうことになりかねません。丁寧な言葉遣いや凛とした態度は崩さずに相手に接するようにしましょう。

クレーム内容を記録に残す

クレームの内容や、それに対してどんな対応をとったかは、正確に記録しておくことが大切です。その場で対応しても患者の気持ちが収まらず、後日、「あのときああしてくれなかった」とさらにクレームを入れてくることも考えられるためです。また、患者が納得せず裁判に発展した場合、記録を証拠として提出することも可能です。

記録は、メモを残すことはもちろん、スマホなどで録音することも大切。ただし、録音されているとわかったら患者が逆上する可能性もあるので、気付かれないように手元で操作しましょう。

最初から院長が対応しない

クレーム内容によっては、最初から院長が対応しないほうがいいといえます。なぜかというと、院長は最終判断権を持っているため、その場での判断を求められるからです。そのため、クリニックでいったん預かったほうがいいクレームに関しては、スタッフが対応して、「私の一存では回答いたしかねますので、確認のうえ、後日改めてご連絡差し上げます」の言葉で引き上げることが望ましいといえます。

また、「後日とはいつか?」と聞かれた場合、「来週中には進捗だけでもご連絡させていただきます」など、期限を設定しないにしても、進捗の連絡は約束したほうが無難でしょう。

患者の態度によっては個室に案内する

クレームは基本、受付で入れられることになりますが、患者の態度によっては、待合室で待っている他の患者が驚いてしまいます。そのため、場合によっては個室に案内したほうがいいといえます。そのまま受付で話を聞き続けた結果、見ていた患者によってあらぬ噂が拡散される可能性もあります。

さらにエスカレートした場合は弁護士や警察に相談する

きちんと対応しても、暴言を吐き続けたり、スタッフに手を挙げたりする患者はいます。その場合は、スタッフだけで対応せず、弁護士や警察に相談するべきです。

クレーム対応後にやるべきことは?

続いては、クレーム対応後にやるべきことです。

クレーム内容および対応をスタッフ全員で共有する

クレーム内容およびそれに対するスタッフの対応を全員で共有していなければ、同じ患者が再びクレームを入れてきたときに、異なる対応をとってしまい、「こないだと違う!」とキレられたり、逆に「こないだのスタッフはこんなことしてくれなかった!」と前回の対応にイラつかれたりする可能性があります。

また、クレーム対応を全員で共有しておくことで、似たようなクレームが入ったときに迅速に対応できるのも理由です。

クレームはネガティブに捉えなくてOK!

クレームを入れられることは決して気持ちのいいものではありませんし、クレームを入れられるたびに気持ちが凹んでしまうという人も多いかもしれません。しかし、クレームが基本的に「こうしてほしかったのにしてもらえなかった」「こんなことをされて不快だった」という内容であることを考えると、クレームを参考にすることで、よりよいクリニックを目指すことができます。そう考えると、クレームは決して悪いものではありません。「クレームを入れられることはクリニックとして成長するチャンス」と考えて、大いに役立てていきましょう。

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