クリニックのオープニングスタッフ採用にあたっては、いい人材をしっかりと見極めたいものです。
では、どのようなポイントをチェックすればいい人材を見極めることができるのでしょうか?また、募集をかけてもなかなか応募してもらえない場合はどうすればいいのでしょうか?
クリニックのオープニングスタッフを集める方法は?
まずは、クリニックのオープニングスタッフを集める方法をみていきます。クリニックのオープニングスタッフを集める方法はいくつかありますが、まずは自院のホームページを立ち上げて、そこに募集要項や採用のランディングページを設けておくことが必須です。
どんな方法で求人を出したとしても、「詳しくはホームページをご確認ください」として詳細を確認してもらうことができますし、その際にクリニックの方針なども併せて理解してもらうことができるからです。
ホームページを用意したら、次にすべきはターゲットへのアプローチです。具体的には以下の方法があります。
知り合いに直接声をかける、または知り合いに紹介してもらう
前の職場で一緒だった人に声をかけたり、信頼できる人に紹介してもらったりすると、お互いに相手をよく理解できている場合が多いのでうまくいきやすいでしょう。
ただし、もともと一緒に働いていた相手が、まだ以前の勤め先で働いている場合は、慎重に声掛けする必要があります。
求人サイト
求人サイトは、無料で利用できるものから有料のものまでさまざまに存在します。
そのため、まずは無料で利用できるサイトを活用すると金銭的負担が少なくて済みますが、有料サイトのうち、とくに医療系に特化している求人サイトなどは、いい人材が見付かりやすいというメリットがあります。
ハローワーク
ハローワークも無料で活用できますが、業種を限定していないことから、医療業界の仕事を探している人に効率よく募集情報を届けたい場合は向いていません。
まずは気軽に募集したい場合などは利用してみるといいでしょう。
フリーペーパー
地元の情報に特化したフリーペーパーであれば、一定数の求職者の目に届けることはできますが、スマホが普及したことにより、フリーペーパーを手に取る人の数自体減っているのが実情です。
人材紹介会社
人材紹介会社は基本的に有料ですが、条件に沿った候補者を集めてくれるため、応募者をふるいにかける手間は省けます。
SNS
SNSを使いこなしているドクターにもっともおすすめなのが、twitterなどを駆使した募集方法です。
医療従事者同士フォローし合っている関係なら、お互いにどんなモチベーションで仕事に取り組んでいるかもわかるので、マッチング度が高くなります。
また、「自分は休職中じゃないけど応援してあげたい」という気持ちからリツイートしてくれる人などもいるので、うまく発信すればフォロワー以外の目にも届けることができます。
応募者のなかからいい人材を選ぶコツは?
いずれの方法で募集をかけた場合も、応募があったら、「履歴書チェック」「面接」を行います。そこで続いては、履歴書と面接時の応対における見極めポイントを説明します。
転職回数および転職理由
まずは履歴書で転職回数をチェックします。一般的には、転職回数が多いほど、イヤなことがあると簡単に辞める傾向にあるものです。
ただし昨今は、キャリアアップのために転職を重ねる人もいますし、家族の転勤で転職を余儀なくされているというケースも考えられます。そのため、単純に回数だけをチェックするのではなく、転職の理由にも耳を傾けてあげることが大切です。
はきはきしているかどうか
声の大きさや見た目の雰囲気などは、もともとの性格もあるので、理想にやや足りていない場合も「少しずつ改善してもらえばいいだろう」と大目に見てあげることができるでしょう。
ただし、質問をされてもおどおどして答えられなかったり、やる気が感じられなかったりする場合は採用を見送るのが賢明です。
なぜなら、しっかりとコミュニケーションをとれる人材でなければ、患者に不安を与えてしまうことが考えられますし、一緒に働く同僚もストレスが溜まるからです。
クリニックの理念や方針をしっかり理解しているかどうか
クリニックの理念や方針をきちんと理解していないスタッフとは、同じ方向を向いて仕事することはできません。
就職・転職に際して、求人先の条件のみしか確認しない人は一定数いるので、そうした人材を振るい落とすためにも、面接時には、求めている人材についてしっかりと説明すると同時に、応募者がそれに相応しい人材であるかどうかを見極めることが大切です。
協調性があるかどうか
クリニックの方針をしっかり理解したうえで、自分から積極的に動くことができる人材であっても、他のスタッフとうまくやっていけないようなら問題です。
たとえば、「ホウレンソウがなっていない」「自分と同じくらい仕事ができないスタッフに対して怒ってしまう」なども問題外。
本人がどれだけ仕事ができたとしても、そういう人がひとりいると、全体としてのパフォーマンスは落ちてしまいますし、患者からもいい印象を持たれないでしょう。
採用後、長く働き続けてもらうためのコツは?
続いては、面接を経て採用が決まった後、オープニングスタッフに長く働き続けてもらうために心がけたいことを説明します。
面接時に条件についてきちんと説明する
面接の時点で勤務条件の詳細が決まっていない場合や、既に決まっていることをきちんと伝えていなかった場合、後々トラブルが発生しやすくなって当然です。
たとえば、業務内容や金銭面に関することが認識と異なったとすると、「こんな仕事を任されるとは聞いてない」「交通費は全額出るのではなかったの?」などの不満の声が上がって当然。
よくあるのが、「募集要項に書かれている給与が手取りかと思っていたら額面だった」というパターン。税金や保険料を差し引いた金額が振り込まれたことで、初めて認識が間違っていたことに気付くこともあり得ます。
こうした齟齬を防ぐためにも、まずは募集要項に、仕事内容や条件について詳しく記すことは必須。さらに、面接時には口頭でも伝えるとともに、不明点がないかどうかを応募者に尋ねることもお忘れなく。
福利厚生を整える
クリニックに限らず、福利厚生が充実している職場であれば、従業員は長く働き続けたいと思うのが一般的です。また、クリニックの福利厚生に関して働き手が不満を持ちやすいことといえば、保険料の支払いについてです。
規模の大きい病院であれば、保険料は給与から天引きされるのが一般的ですが、個人開業医が経営するクリニックでは、年金は国民年金、健康保険は医師国保に加入という場合が多いでしょう。
そうなると、従業員は自分で保険料を支払う必要があり、手元に残る給与がかなり少なくなるため、金銭面に不満が出やすいのが実情です。
定期的にスタッフに話を聞く機会を設ける
勤務時間や人間関係、福利厚生、給与・賞与などに関して不満がないかどうかについて、定期的にスタッフに直接聞くことも大切です。
「直接聞かれても言いにくいのでは?」と思うかもしれませんが、1on1などの機会がない限り、自分からは言い出さないタイプは、あるとき突然、堪忍袋の緒が切れて理由も告げずに辞めてしまうパターンが多いです。
顔を突き合わせて話すのだとお互いやりにくいという場合、ChatworkやLINEで個別に話すなどの方法もあるので、自院のスタッフが一番話しやすい方法を模索するといいでしょう。
スタッフ教育にも力を入れる
スタッフの教育が行き届いていないと、「みんなのように早くできないからいつも残業ばかりでもうイヤ」と匙を投げるスタッフもいれば、「みんなができないせいで、自分にばかり面倒な業務が回ってくる」という鬱憤を抱えるスタッフも出てきます。
その結果、急な退職者が出て業務が回らなくなったり、それによってさらに、仕事ができるスタッフの負担が大きくなったりするので、そうした事態を防ぐためにも教育にはしっかりと時間を割くようにしましょう。
クリニック側で、働き方やワークライフバランスについて定期的に考える
スタッフの意見を反映することはもちろん大切ですが、それ以前に、雇う側が「理想の働き方」や「スタッフのワークライフバランス」について考えることも大切です。
特に昨今は、国全体で働き方改革を推し進めています。そのような時代において、身内に肉体的・精神的犠牲を強いてでも働き続けてもらうのはナンセンス。
より多くの患者の健康をサポートするためにも、まずはスタッフが心身ともに健康に働き続けられる環境作りについて考えることが大事です。
ドクター自身の働き方について考えることも大事
スタッフにとって働きやすい環境を追求すること同様、ドクター自身の理想の働き方について考えることも、いうまでもなく大切です。
「地域に暮らす人みんなの笑顔を守りたい」「県外からも患者をとれるスペシャリストになりたい」「3年以内に分院を出して、さらにクリニックを大きくしていきたい」など、医師として叶えたい夢や目標は人によって異なるもの。
「自分の夢や目標を叶えるにはどうしたらいいか?」も視野に入れながら、理想の働き方を考えてみてくださいね。
特徴
その他特徴
タイプ
提供人材
対応業務
診療科目
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その他特徴
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この記事は、2023年9月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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