S情報とO情報の書き方の違いは? 看護スタッフのSOAP苦手意識をどう克服する?

「S=Subject(主観的情報)」「O=Object(客観的情報)」「A=Assessment(評価)」「P=Plan(計画・治療)」の単語それぞれの頭文字を並べた「SOAP(ソープ)」は、医療・看護記録をつけるうえで必ず知っておくべき考え方です。主観的情報・客観的情報をもとに医師が評価を下し、その評価に基づいて治療計画や治療方針を決めていくというとてもシンプルなものですが、看護スタッフのなかにはSOAPを苦手とする人も大勢います。そうしたスタッフにストレスなくSOAPに取り組んでもらうための方法を考えていきましょう。

目次
  1. S情報とO情報の違いをどのように説明したら、理解してもらいやすい?
  2. S情報を書き出す際の注意点は?
  3. O情報を書き出す際の注意点は?
  4. S情報・O情報の書き分け練習に役立つ「ゴードンの“11の機能的健康パターン” 」とは?
  5. 訓練を重ねることが大切

S情報とO情報の違いをどのように説明したら、理解してもらいやすい?

S情報とO情報の違いは、冒頭で述べた通り、主観的情報であるか客観的情報であるかということです。しかし、その説明だけでは十分に理解できない人も多いはず。

そのため、自院で働くスタッフから、「S情報とO情報の違いを教えてください」といった趣旨の質問を受けた場合、さらに易しい言葉に変換したいところです。

もっとも易しい言葉で説明すると、S情報は「患者またはその家族の訴え」、O情報は「観察や測定から得られたこと」であるといえます。たとえば、以下のような例を示すと伝わりやすいでしょう。

S情報
(患者またはその家族の訴え)
O情報
(観測や測定から得られたこと)
(例)
・「頭が痛い」
・「昨日から下痢が続いている」
・「(子どもが)食事を与えても吐いてしまう」
・「足のむくみがとれない」
・「1週間くらい前から咳が止まらない」
(例)
・体温36.7度
・脈拍95回/分
・血圧150/80mmHg
・Hb*11.5g/dL
・顔面蒼白
・下肢の浮腫

S情報を書き出す際の注意点は?

S情報を書き出す際の注意点は、「患者の些細な言葉にも大切な情報が含まれている可能性がある」ことを意識することです。たとえば、医師が「どんな症状が気になりますか?」と質問した際に「頭が痛い」のひとことだけ返した患者が、その後に続く会話のなかで「こめかみあたりがズキズキする」「前の日に飲みすぎて記憶がない」などとポロっとこぼすこともあるでしょう 。頭のどの部分がどんなふうに痛むのかはとても重要な情報ですし、頭痛の症状が出る前に飲酒して記憶を失くしているとすれば、その間に転倒するなどして外傷を負っている可能性も考えられます。

O情報を書き出す際の注意点は?

O情報を書き出す際に注意すべきは、患者の話を聞いて勝手な理解で「軽度の疼痛」などと痛みやだるさなどの程度を判断してはならないということです。

ただし、たとえば「処方されている鎮痛剤を内服すれば痛みが治まる」「痛みがあるが、処方薬を飲まなくても我慢できている」などを聞き出すことができているなら、“観察から得られた情報”ということになるので、客観的データとして示すことも可能です 。

S情報・O情報の書き分け練習に役立つ「ゴードンの“11の機能的健康パターン” 」とは?

看護学校で学んだスタッフなら、ゴードンの「11の機能的健康パターン」、ヘンダーソンの「看護ケアの14の構成要素」、ロイの「4つの適応様式」といった看護概念モデルを知っているものですが、これらの概念を使うと、S情報・O情報の書き分けが理解しやすくなります。

たとえば、ゴードンの「11の機能的健康パターン」にS情報・O情報を当てはめてみると、以下のように記録できます。

パターン 情報の範囲 S情報・O情報の記載例
1.健康知覚-健康管理 健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴 S「入院中はお酒が飲めないのが辛いです」
O「アルコール摂取量は1日2合」
2.栄養-代謝 入院前/後の食事内容、摂取量、嚥下力、身長、体重、BMI、皮膚の状態、褥創の有無、義歯の有無、血液データ(Alb、TP、RBC、Ht、Hb、Na.K、TG、TC、HbA1C、BS) S「野菜はサラダくらいしか食べない」
S「昼は仕事で時間がないからパンで済ませて、夜は飲み屋で飲んで帰ることが多いです」
O「自炊はせず、パンや外食がほとんどである」
O「糖尿病食1500kcalを毎食全量摂取」
3.排泄 排泄回数、量、性状、腎機能データ、排泄行動、介助の有無、下剤使用の有無、安静度、膀胱留置カテーテルの有無、腸蠕動音 S「おしっこのきれが悪くなった気がする」
S「排尿したばかりなのに尿意を感じてトイレに戻ることがあります」
O「BUN14mg/dl、Cr1.3mg/dl.尿量1100ml/日」
4.活動-運動 ADLの状況、運動機能、呼吸機能、職業、運動歴、安静度、移動/移乗方法、住居環境、バイタルサイン、血液データ(RBC、Hb、Ht、CRP) S「身体を動かすのは嫌い」
O「ギックリ腰の症状が出る前は、一日中、机に座って仕事する日々だった」
O「安静度:ベッド上、ギャッヂアップ30度まで」
5.睡眠-休息 睡眠時間、熟眠感、睡眠導入剤使用の有無、日中/休日の過ごし方 S「睡眠薬を飲まないと眠れない生活が何年も続いていまsy」
O「睡眠時間4時間、途中覚醒することもある」
6.認知-知覚 意識レベル、聴力、視力、認知機能、疼痛状況、不安の有無、表情 S「視力が落ちた気がする」
O「左耳に補聴器を装着している」
7.自己知覚-自己概念 性格、社会役割、家族内役割、今後の疾患の見通し S「完治するまで服薬を続けたい」
S「人前に出ると緊張して動悸が止まりません」
O「母親の介護のために在宅で働いている問」
8.役割-関係 職業、社会役割、家族の面会状況、経済状況、キーパーソン O「小学2年生の双子の母親である」
O「毎週末に息子が面会にきている」
S「金銭的に余裕がないので、薬はできるだけジェネリックを希望します」
9.性-生殖 年齢、家族構成、更年期症状の有無 S「去年からホットフラッシュの症状が気になっています」
O「30代男性、実家で両親と暮らしている」
10.コーピング-ストレス耐性 入院環境、仕事や生活でのストレス状況、ストレス発散方法、家族のサポート状況、生活の支えとなるもの S「0時を回らないうちに帰宅できることはまずありません」
O「ストレス耐性テストの結果は“ストレス耐性が低い”」
11.価値-信念 信仰、意思決定を決める価値観/信念、目標 S「二度とアルコール中毒にならないよう、生活を改めていきたいです」
O「宗教上の理由で輸血は不可」

訓練を重ねることが大切

SOAP形式での記録は慣れると難しいことではありませんが、最初のうちはうまくいかず戸惑うスタッフもいるかもしれません。しかし、「このスタッフには難しそうだから、SOAP形式で記録してもらうことは諦めよう」と匙を投げてしまうと、スタッフの成長を阻止してしまうことになります。クリニック全体の能力や評判を底上げするためにも、一緒に成長していくことを目指しましょう!

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