一部のクリニックや企業では、福利厚生の一環として、スタッフの誕生日をお祝いすることがあります。
では、お祝いするとしたら何を贈ると喜ばれるのでしょうか?また、お祝いする場合に気を付けなければならないことはなんなのか?について、詳しく解説していきます。
クリニックスタッフの誕生日は祝うべき?
冒頭で述べた通り、スタッフ一人ひとりの誕生日を全員でお祝いするクリニックは一定数存在します。SNSなどでスタッフの誕生日会の様子を発信しているクリニックもありました。
もちろん、スタッフの誕生日に関しては、お祝いしてもしなくても問題ありません。詳しくは後述しますが、祝われるのが好きな人もいればそうでない人もいるので、その点は配慮することが大切です。
クリニックスタッフの誕生日を祝うメリット
続いては、クリニックスタッフの誕生日を祝うメリットをみていきます。
スタッフの絆が深まる
みんなで誰かの誕生日を祝うことで、祝われた人以外も一緒にうれしい気持ちになるので、絆が深まることが考えられます。誕生日祝いとして食事会を開催した場合などは、コミュニケーションも活性化することが考えられます。
働きぶりに還元される
祝った相手に喜んでもらえた場合、「クリニックのためにこれまで以上に仕事をがんばろう」と思ってもらえる場合もあります。
院内の雰囲気のよさをアピールできる
クリニックスタッフの誕生日をみんなで祝ったことをSNSやblogで発信することで、「スタッフの仲が良くていいクリニックだなあ」と思ってもらえる可能性が高まります。
また、スタッフが院長の誕生日を祝ってくれたことを報告した場合も同様に、患者および潜在患者からいい印象を持たれるでしょう。
クリニックスタッフの誕生日を祝うデメリット
続いてはデメリットです。
「祝われたくない」と思っている場合はマイナスに
後述しますが、スタッフの誕生日を祝いたいと考えている場合、相手が「祝われたくない」と思っていないかどうかを確認しておくことが望ましいといえます。
もともとスタッフ全員の誕生日を祝う文化があるクリニックだとしても、「周囲に誕生日を知られること自体イヤ」などの理由で祝われることを辞退される場合があるかもしれません。その場合はスタッフの気持ちを尊重しましょう。
お祝いする時間の捻出が難しい
日々、患者数が多くて多忙なクリニックの場合、診療時間が終わってからお祝いするにしても遅い時間となり、「一刻も早く帰宅して家族のごはんを作らなくちゃ」ということになりかねません。
その場合は、その場ではお祝いの言葉を述べるにとどめ、プレゼントは帰宅後に開けてもらうようにするといいかもしれません。
クリニックスタッフの誕生日を祝う場合、気を付けたいこと
クリニックスタッフの誕生日を祝う場合、配慮すべきことはいくつかあります。
日ごろから人間関係を良好に保っておく
嫌いな相手から誕生日を祝われてうれしい人などいません。また、クリニックの人間関係がギスギスしていて、たとえば看護師同士の仲が良くなければ、たとえプレゼントを贈ったのは院長だとしても、嫌いな相手がいる前では、院長にお礼を言おうにもいい笑顔が作れないということもあるでしょう。
スタッフの誕生日を祝うことを周知する必要がある
スタッフの誕生日を祝う文化がある場合、もしくはこれから慣習化していきたいなら、まずは、各スタッフの誕生日にお祝いをしていることを周知しておくことが大切です。
たとえば、求人票に記したり、面接時に伝えたりするなどして、働く人みんなに知っておいてもらうことが大切です。
たとえクリニック側にその気がなくても、嫌な気持ちになる人も一定数はいるためです。
何を贈れば喜んでもらえるかを考える
「もらってうれしくないもの」を贈らないことも大切です。
相手の趣味嗜好や気持ちを考えず、もらう側にとって迷惑なものを贈ることを「プレゼントハラスメント」といいますが、せっかく贈り物をしたのにハラスメントだととられたら、お互いにとって残念なことです。
相手の趣味嗜好に合わないもののほかには、時代遅れのものや、既に持っているものも、相手にとって迷惑となります。反対に、高級すぎるものを贈られても、「裏があるのでは?」と勘繰られる可能性があります。
基本的には消えもの以外は送らないほうがいいでしょう。
全員を平等に祝う
プレゼントの金額に差があったり、祝われる人・祝われない人がいたりすると、スタッフ内に嫉妬ややっかみの感情を抱く人が出てきます。お祝いをするなら、必ず全員を祝うようにしましょう。
贈って喜ばれやすいプレゼントは?
続いては、スタッフに喜んでもらえる可能性が高いプレゼントについて考えていきましょう。
一人ひとりに希望を聞く
一人ひとりに希望を聞けば、間違いなく喜んでもらえます。ただし、選んだものによってスタッフ間で金額に差が出ることはよろしくないので、「税込XX円〜税込XX円のもので」などの条件を伝えましょう。
また、買い物に行くのは時間がかかるため、オンラインで購入可能なものにしてもらうなども考えたほうがいいかもしれません。
もしくは、カタログギフトを贈って、贈った後に本人に好きなものを選んでもらうという手もありますが、カタログギフトは、現金同様、給与課税の対象となります。
お祝い金
もっとも喜ばれやすいのはお祝い金です。金額は1万円程度が妥当でしょう。ただし、誕生日プレゼントをお祝い金にすることには、経費にできないデメリットがあります。現金をプレゼントにした場合、贈った金額は給与課税の対象となります。
ちなみに、スタッフへの誕生日プレゼントは、以下の3つの条件を満たしていれば福利厚生の経費で落とせます。
【スタッフへの誕生日プレゼント費を福利厚生の経費で落とすための条件】
- スタッフ全員を対象としていること
- 社会通念上、相当な金額であること。具体的には上限10,000円と考えられます
- 花束やお菓子など、広く一般に社会的な慣習として贈られるもの
また、商品券、ギフトカードなどの「換金性が高いもの、自由度が高いもの」も、現金同様、経費として落とすことが認められていないため、課税対象となります。
食事
「誕生日のスタッフがいる月には、みんなで食事会の機会を設ける」というクリニックもあります。好きなものを注文できる食事会であれば、誕生日のスタッフにも喜んでもらいやすいでしょう。
ただし、この場合、誕生日のスタッフだけにプレゼントを贈るよりも経費が高くついてしまうのがデメリットです。
ケーキ、お菓子
誕生日ケーキやちょっとしたお菓子などは誕生日プレゼントの定番ですが、前述した通り、甘いものが苦手な人も一定数存在します。そのため、好き嫌いに関しては事前に必ず確認したいところです。
確認したところ、甘いものが苦手ということであれば、ワインやシャンパン、ビール、日本酒などを代わりに提案してもいいかもしれません。
また、ケーキなどの生ものを贈る場合、「その場でみんなと一緒に食べよう」ということであれば、甘いものをほっしているタイミングを考える必要があるのもデメリット。昼休みなどにみんなでお祝いしたいのであれば、事前に伝えておいたほうが安心です。
【美容クリニック、美容皮膚科の場合】化粧品や施術
美容クリニックや美容皮膚科で働いているスタッフには、「化粧品を社販価格で買えるから」「医療美容を安く受けられるから」という理由で働き先を選んでいるケースが多いです。
そのため、化粧品や施術のプレゼントを喜んでもらえる可能性はかなり高いといえるでしょう。いずれの場合も、肌の悩みなどに合わせて何種類かの選択肢から選べるようにしておくと、さらに喜んでもらえるはずです。
誕生日を祝う文化があると良いのか?はスタッフにも聞いてみて
クリニックスタッフの誕生日を祝うことを慣習化するかどうか迷っているなら、そうした文化があったらうれしいかどうかをスタッフに直接尋ねるのもいいでしょう。
もちろん、既に誕生日祝いが慣習化しているクリニックも同様に、これからも続けてほしいと思うかどうかを確認することはおすすめです。
これは誕生日祝いに限ったことではありませんが、院内の文化についてどう思っているのかをストレートに聞くことで、スタッフが自院のことをどう思っているのか、どうすればもっといい環境を作ることができるのかがみえてきますよ。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2024年4月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
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