【医療現場のリアル】すべての問題の原因は「人手不足」にある?

※この記事はライターが執筆した原稿をもとに編集部で加筆・編集しています。

医療現場の人手不足は今に始まったことではありません。慢性的であるにもかかわらず、改善のための対策を講じていない医療機関が多いのが現状です。

実際、多くの病院やクリニックが、人手不足に起因する問題を抱えていることでしょう。そのなかから今回は、わたしが実際に聞いた現場のリアルな声をお届けします。

ほとんどの問題の人手不足が原因

医療現場に限らずどんな仕事にも言えることですが、ほとんどすべての問題は人手不足が原因だといっても過言ではないでしょう。

実際の経験は、周りから聞いた話をもとに詳しく解説していきます。

業務の押し付けあい

本当にそんなことあるの? と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に日常茶飯事です。

たとえば、誰もがその日の業務をこなすのにいっぱいいっぱいの状態であれば、協力し合って業務を進めたり、仕事が遅い人をサポートしたりする気にもならないでしょう。

また、デフォルトがそうした状況であれば、仮に仕事量が少ない日ができたとしても、お互い助け合うことが身についていないので、誰もがいつものように業務を押し付け合う可能性が高いでしょう。

記録を優先してコール対応が遅い

有床のクリニックで、業務のなかに入院患者のケアも含まれている場合、コールのタイミングによっては、やらなければいけないことが後回しになってしまうことがあります。

それでも、当たり前ですがコールを優先すべきなのですが、コールを優先することで他の業務がどんどん先送りになることを考えると、すぐには駆け付けられないことがあります。

といっても、本当に緊急の場合、駆け付けるのが遅くて深刻な事態になることもあり得ます。そうした事態に陥ることを避けるためにも、スタッフが余裕を持って働けるよう人員をそろえることは必要でしょう。

会話はほぼ愚痴

働いていると愚痴の一つや二つ出てくるのも仕方ありませんが、人手不足による過労で常にスタッフがストレスを抱えている状態だと、最終的には、口を開くたびに愚痴がこぼれるようになります。

たとえば、毎月のシフトが発表されると、「なんでわたしだけ夜勤の回数が多いの?」「土日は入れないって言ったよね?」。

もちろん、実際にひとりだけ不利なシフトが組まれていれば文句が出て当然ですし、家庭の事情によって特定の日時には仕事するのが難しい人もいるでしょう。

しかしそもそも、シフトを組む前に一人ひとりの事情を十分に理解して、お互いをサポートできるような体制が整っていれば、愚痴が出るようなきっかけさえ生まれないものです。

また、愚痴の対象となるのはスタッフだけではありません。

ストレスによって業務への不満が爆発すると、「この患者は気難しいから対応したくない」など、患者への愚痴をこぼす人も出てくることがあります。

それを患者本人が察してクレームを入れられることもあり得なくないので、十分注意することが必要です。

ミスや事故

人手不足は、不注意や確認不足によるミスや事故の原因にもなり得ます。業務をこなすことでいっぱいいっぱいになると、必要事項の伝達を忘れたり、業務の手順を間違えたりすることが多くなるでしょう。

また、業務を回すので精一杯という状態が長く続くと、心身に疲れが溜まってきて、いつもできていることができなくなることもあります。

たとえば、周囲にしっかり目を配ることができなくなり、歩行にサポートが必要な患者を転倒させてしまったり、間違った記録をつけたりといったこともあり得るでしょう。

「記録の間違いならあとで直せばいい」と思うかもしれませんが、たとえば処方が誤っていれば患者の命に関わることもあります。

また、誰かがミスをしたり、思わぬインシデントが起きたりすると、そのリカバーのために人手が必要となり、ますます業務が回らなくなるという悪循環に陥ることも。

患者に優しくできない

人手不足で忙しくて心がギスギスしていると、同僚だけでなく患者に対しても冷たく当たりがちです。

本人にはそのつもりはなくても、患者からみるとぶっきらぼうに見えることも多く、そうなると俄然悪い口コミが増えやすいでしょう。

  • 「あのクリニックは看護師がいつもピリピリしていてこちらまで気分が悪くなる」
  • 「スタッフ同士の仲が悪そうで、イヤな空気が漂っている」

などと書き込みされると、その書き込みを見た第三者にもネガティブな印象を抱かれてしまいます。

そうなると、患者数が減って収益も減ったり、新規にスタッフを募集してもなかなか応募してもらえなかったりと、負の連鎖も起こり得ます。

人手不足解消のためにできること

続いては、人手不足解消のためにできることをみていきましょう。

電子カルテを導入する

紙カルテから電子カルテに移行していないクリニックであれば、電子カルテに切り替えることで業務量を大幅に削減できる可能性があります。たとえばレセプト請求業務もそう。

デジタルデータであれば、入力ミスがある箇所をさっと見つけることもできるので、時間を効率よく使えます。

人手が足りないときだけでもアルバイトやパートを雇う

正社員をひとり増やすには金銭的余裕がない場合などは、忙しいときだけアルバイトやパートにきてもらうのも一手です。

予約システムを導入する

患者が集中する時間帯があることが原因で、それを回すには人手が足りていないということなら、予約システムを導入することで、患者の来院日時を分散させるのもいいでしょう。予約システムの導入は、患者の満足度向上にもつながります。

オンライン診療を導入する

予約システムの導入同様、診療時間を分散できます。

残業手当を増額する

今いるスタッフだけで業務を回したいなら、スタッフ一人ひとりが気持ちよく、積極的に働けるための策を講じることが必要です。最善策は、「がんばってくれた人にはそのぶんお給料を出す」です。

支払う額は増えたとしても、目に見えてがんばり度合いが変わるなら支出以上の価値がありますし、人をひとり増やすよりは支出を抑えられる場合が多いでしょう。

「人手を増やすこと」が最善だと考えるなら

「お互いさま」「忙しいときこそ余裕をもって」と日々、意識しているのですが、やはり常にそうあることは難しいのも事実です。過酷な現場ですが、学ぶことも非常に多い医療現場に、もう少し人員が増えることを祈っています。

電子カルテや予約システムの導入にはまだ踏み切れないし、今の段階で既にみんなパンク状態だからとにかく人手を増やしたい! そう考えているなら、人事のプロに相談するのがおすすめです。

どんな人材を求めているかを細かく伝えることで理想の人材に出逢いやすくなるので、まずは気軽に問い合わせてみてくださいね。

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菊池

執筆 現役看護師 ライター | 菊池

医療に携わる仕事がしたいと思うようになり小学生にして医者を志すも、学んでいく中で最も患者さんに寄り添うことができる看護師を志すように。現在は宮城県にて看護師として働いている。


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