クリニックで働きたい看護師必見!成功する志望動機の書き方ガイド

クリニックでの看護師の職種に応募する際、志望動機や履歴書の書き方は非常に重要です。本コラムでは、クリニックが求める看護師の要素、履歴書と志望動機の書き方、よくある失敗例と成功パターンについて詳しく解説します。これを参考に、応募書類をより魅力的に仕上げてください。

目次
  1. クリニックが求める看護師の要素とは?
    1. クリニックの特徴と求められるスキル
      1. 患者対応のスキル
      2. コミュニケーション能力
    2. 柔軟な勤務体制と適応力
      1. 多様な業務に対応する能力
      2. チームワークの重要性
    3. 採用面接で確認される具体的な質問例
      1. パーソナリティ面
      2. スキル面
  2. 履歴書の書き方と志望動機のポイント
    1. 履歴書の基本的な書き方
      1. 正確な個人情報の記載
      2. 学歴・職歴の明確な記載方法
      3. 参考資料
    2. 志望動機の具体的な書き方
      1. クリニックを選んだ理由
      2. 自分の強みとクリニックとのマッチング
  3. ありがちな失敗例と成功パターン
    1. 失敗例:ネガティブな転職理由
      1. 失敗例の分析と改善方法
    2. 成功パターン:ポジティブなアプローチ
      1. 成功例の具体的な記載方法
  4. 志望動機の具体例とその解説
    1. クリニック経験がある場合
      1. 成功例:透析クリニック志望のケース
      2. 成功例:小児クリニック志望のケース
    2. 未経験の診療科に転職する場合
      1. 成功例:美容クリニック志望のケース
      2. 成功例:精神科クリニック志望のケース
  5. まとめ

クリニックが求める看護師の要素とは?

クリニックの特徴と求められるスキル

患者対応のスキル

クリニックでは、病院とは異なる患者対応スキルが求められます。クリニックに訪れる患者は、急性期の治療を必要とするわけではなく、慢性的な病気や定期的なケアを受けるために来院することが多いです。そのため、患者との信頼関係を築くことが重要です。患者の話をよく聞き、安心感を与える対応が求められます。当法人の顧問先の多くのクリニックでは、患者対応のスキルを持つ看護師は非常に重宝されています。特に高齢者が多いクリニックでは、患者の不安を和らげるための丁寧な説明と親身な対応が求められます。

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コミュニケーション能力

クリニックでは、医師や他のスタッフとのコミュニケーションが円滑に行えることが重要です。医師の指示を正確に理解し、患者に伝えることはもちろん、スタッフ同士の連携を図るためのコミュニケーション能力も求められます。これにより、クリニック全体のパフォーマンスが向上します。顧問先のクリニックからよく聞くのは、コミュニケーション能力の高さがチームの連携に直結するという点です。特に、小規模なクリニックでは情報の伝達ミスが重大な問題を引き起こすことがあるため、日常的にコミュニケーションが取れる環境を整えることが大切です。
さらに、実際に問題になる例として、攻撃的な口調しかできないスタッフがいると、他のスタッフが辞めてしまうことがあります。また、徒党を組んで対立するなど、コミュニケーション能力の低さから秩序が乱れるケースもあります。こうした状況はクリニック全体の雰囲気を悪化させ、患者対応にも悪影響を及ぼします。看護師として、良好なコミュニケーションを維持し、チーム全体の協力を促進することが求められます。

柔軟な勤務体制と適応力

多様な業務に対応する能力

クリニックでは、多様な業務に柔軟に対応できる能力が求められます。例えば、診療補助、事務作業、患者対応など、看護師が行う業務は多岐にわたります。これらを迅速かつ質を保って対応できる適応力が必要です。顧問先のクリニックでは、看護師が多岐にわたる業務を効率的に行うために動画でのマニュアルを作成をされています。応募する際には、これまでに経験した多様な業務について具体的に述べるとともに、新しい環境に対する適応力をアピールすると良いでしょう。
さらに、クリニックごとに特定のスキルが求められることが多いです。病院と違って教育体制が整備されていないことが多いため、経験者であることが評価のポイントとなります。例えば、小児科では小さな子供に対する採血の経験、腎内科では穿刺の経験、内科では外来経験、美容皮膚科ではレーザー施術の経験などが求められます。加えて、自院で使用している電子カルテと同じメーカーの電子カルテを操作した経験があるかどうかも重要です。これらの具体的なスキルや経験を強調することで、クリニックにおける多様な業務に対応できる能力を効果的に示すことができます。

チームワークの重要性

クリニックでは、小規模なチームで働くことが多いため、チームワークが非常に重要です。互いに助け合いながら効率よく業務を遂行することで、患者に対して質の高い医療を提供することができます。チームワークの良さがクリニック全体の評価にもつながるため、過去にどのようにチームで問題解決を図ったか、具体的なエピソードを準備しておくと良いでしょう。

採用面接で確認される具体的な質問例

クリニックの採用面接では、チームワーク以外にもクリニックに求められるスキルが確認されます。具体的なエピソードを交えて話すことで、これまでの経験やスキルをより具体的に示すことができ、院長先生に良い印象を与えることができます。また、エピソードを通じて問題解決能力や対人スキルも明確になるため、院長先生があなたの適性をより正確に評価できるようになります。
特に注意すべき点として、面接では正直に答えることが重要です。嘘をつくと、その場で突っ込まれた際に言い訳ができなくなり、信頼を失う可能性があります。さらに、仮に採用されたとしても、採用後に期待を裏切ることとなり、試用期間満了時に本採用されないなどのリスクがあります。
面接では、以下のような質問がされることがあるので、ご確認ください。

パーソナリティ面

・新ツールを使う柔軟性を評価
「スマートフォンを使ってECサイトで買い物をしますか?」
・ITリテラシーの確認
「普段からパソコンやタブレットを使っていますか?」
・コミュニケーション能力の確認
「(転職経験がある場合)前職では職場の人間関係はどうでしたか?」

スキル面

・電子カルテ、診療支援システムの操作経験
「電子カルテや診療支援システムの操作経験はありますか?具体的にどのシステムを使用していましたか?」
・採血や点滴の経験
「採血や点滴の経験はどのくらいありますか?うまく採血できずにやり直しをすることは多くありませんでしたか?」
・ワクチン接種の経験
「ワクチン接種の経験はありますか?どの種類のワクチンを扱ったことがありますか?」
・検体採取の経験
「検体採取の経験はありますか?」
・看護師業務以外(環境整備や事務補助)の経験
「「お手洗いやその他診療所全体の清掃などを前職でも行っていましたか?事務の人数が少ない際に受付や電話の補助などしたことがありますか?」
・専門的な業務の経験
「穿刺をしたことはありますか?内視鏡の洗浄をしたことはありますか?」
・外来数が多い診療所の場合
「一日何人くらい患者さんの対応をしていましたか?」

履歴書の書き方と志望動機のポイント

履歴書の基本的な書き方

正確な個人情報の記載

履歴書には、個人情報を正確に記載することが基本です。名前、住所、連絡先などの基本情報に加え、学歴や職歴も詳細に記載しましょう。記載内容に間違いがあると、院長先生に「ミスが多そうな人」というマイナスな印象を与えてしまいますので、必ず見直しを行いましょう。手書きの場合は、間違えても修正テープや修正液は使用せず、新しく書き直しましょう。

学歴・職歴の明確な記載方法

学歴や職歴は、時系列に沿って明確に記載することが重要です。特に職歴については、簡単に業務内容を記載することで、自分の経験やスキルをアピールすることができます。クリニックに特化した経験がある場合は、その点を強調すると良いでしょう。正職員以外だった場合は、パート職員や契約職員などの雇用形態も記載しておきましょう。

参考資料

各項目の詳細な記載内容については、ハローワークインターネットサービスに掲載されている

「応募書類の作り方」

に記載されていますので、参考にしてください。

志望動機の具体的な書き方

クリニックを選んだ理由

志望動機には、なぜそのクリニックを選んだのかを明確に記載しましょう。例えば、そのクリニックの理念や診療方針に共感した点、自分のスキルや経験がどのように役立つかを具体的に説明することが重要です。志望動機を書く際には、クリニックのウェブサイトやパンフレットをしっかりと読み込み、その理念や方針に共感した具体的な理由を挙げると良いでしょう。当法人の顧問先のクリニックでも、応募者がクリニックの理念を理解し、自分の価値観と一致していることを示すことが採用の決め手になったケースが多くあります。

自分の強みとクリニックとのマッチング

自分の強みをしっかりとアピールし、それがクリニックのニーズとどのように一致するかを具体的に説明しましょう。特定の診療科での経験や患者対応のスキルがクリニックにどのように貢献できるかを明確に述べることが重要です。具体的なエピソードを通じて、自分の強みを示しましょう。
例えば、緊急時の対応経験など、クリニックで特に求められるスキルを強調してください。さらに、応募するクリニックが特に力を入れている診療に関連する経験があれば、それを必ず記載するようにしましょう。これにより、あなたの強みがクリニックにどのように役立つかを具体的に伝えることができます。

ありがちな失敗例と成功パターン

失敗例:ネガティブな転職理由

失敗例の分析と改善方法

ネガティブな転職理由をそのまま記載することは避けましょう。例えば、「前職の人間関係が悪かった」という理由は、院長先生にマイナスの印象を与えます。代わりに、「より良い職場環境で自分のスキルを活かしたい」というポジティブな表現に変換しましょう。当法人の顧問先のクリニックでも、ネガティブな理由を前面に出す応募者は敬遠されることが多いです。転職理由をポジティブに表現し、自分が新しい環境でどのように貢献できるかを強調することで、前向きな印象を与えることができます。

成功パターン:ポジティブなアプローチ

成功例の具体的な記載方法

成功する志望動機の例としては、「患者との信頼関係を築くことが得意であり、そのスキルを活かして貢献したい」というポジティブなアプローチがあります。自分の強みを具体的に述べ、それがクリニックでどのように役立つかを説明することが重要です。ポジティブなアプローチは、院長先生に好印象を与えるために効果的です。具体的なエピソードを交えて、自分が過去にどのような成果を上げたかを説明し、それがクリニックでどのように応用できるかを示すと良いでしょう。

志望動機の具体例とその解説

クリニック経験がある場合

成功例:透析クリニック志望のケース

「私は透析クリニックで3年間勤務し、患者様との信頼関係を築くことに自信があります。具体的には、患者様一人ひとりのニーズを理解し、最適なケアを提供することで、安心感を与えることができました。貴クリニックの患者中心のケア理念に共感し、私の経験とスキルをさらに発展させることで、より質の高いケアを提供したいと考えています。透析治療の専門知識を活かし、患者様の生活の質向上に貢献することを目指して、貴クリニックで働くことを希望しております。」
この例では、過去の経験を通じて得たスキルと、応募先クリニックの理念との一致を強調しています。透析クリニックでの経験は、そのまま他の透析クリニックでも役立つことが多いため、このアプローチは効果的です。

成功例:小児クリニック志望のケース

「小児クリニックで2年間勤務し、子どもたちとの信頼関係を築くことに自信があります。特に、親御さんとのコミュニケーションを大切にし、家庭でのサポートについても積極的にアドバイスを行いました。貴クリニックの子どもたちに優しい診療方針に共感し、私の経験を活かして、さらに安心できるサポートを提供したいと考えています。小児クリニックで培ったスキルと経験を存分に発揮し、貴クリニックで多くの子どもたちの健康と笑顔を支える一助となりたいです。」
この例では、応募先の診療方針に共感し、小児クリニックでの具体的な経験を活かせる点をアピールしています。小児クリニックでの勤務経験がある場合、その経験は応募先クリニックでの業務に直結するため、非常に有利です。特に、小児クリニックでは子どもだけでなく、連れてくる親御さんとのコミュニケーションも非常に重要です。子どもが病気だと親は非常に不安になるため、温かく寄り添った対応ができることもポイントの一つです。親御さんの不安を和らげるための丁寧な説明や親身な対応が、信頼関係の構築に大きく寄与します。
当法人の多くの顧問先クリニックでは、特定の分野での経験が重視される傾向があります。応募先のクリニックがどの分野に強みを持っているかを事前に調査し、自分の経験がその強みにどのように貢献できるかを具体的に述べることが効果的です。

未経験の診療科に転職する場合

成功例:美容クリニック志望のケース

「美容クリニックでの勤務経験はありませんが、看護師としての基本的なスキルは十分に備えております。例えば、患者様の心に寄り添い、安心して治療を受けていただくためのコミュニケーション能力には自信があります。新しい分野での挑戦を通じて、自分のスキルを広げ、患者様に満足していただけるよう努めたいと考え、志望いたしました。美容クリニックの特性を理解し、患者様の美と健康を支えるために、最新の知識と技術を学び続ける姿勢を持ち続けます。」
この例では、未経験の分野でのチャレンジ精神を強調し、基本的な看護スキルが活かせることをアピールしています。美容クリニックにおいても、患者とのコミュニケーションや基本的な看護スキルは重要な要素です。

成功例:精神科クリニック志望のケース

「精神科クリニックでの勤務経験はありませんが、看護師としてのコミュニケーションスキルと患者に寄り添う姿勢には自信があります。例えば、患者様が安心して話をできるように配慮し、信頼関係を築くことに注力してきました。貴クリニックの患者中心のケア方針に共感し、新しい分野で自分のスキルを活かして貢献したいと考えています。精神科でのケアには、患者様の心に寄り添うことが不可欠であり、その点で私の経験が役立つと確信しています。」
この例では、精神科の経験がないことを補うために、自分の持っているスキルがどのように役立つかを具体的に述べています。患者中心のケアという共通点を強調することで、応募先のクリニックに対する理解と共感を示しています。
未経験の分野に応募する際には、応募先のクリニックが求めるスキルをしっかりと調査し、自分の持つスキルがどのように応用できるかを具体的に述べることが重要です。また、自己研鑽の意欲や新しい分野に対するチャレンジ精神を強調することで、ポジティブな印象を与えることができます。

まとめ

本コラムでは「クリニックで働きたい看護師必見!成功する志望動機の書き方ガイド」というテーマで詳しく解説しました。志望動機の作成にあたっては、具体的なエピソードや成果を盛り込み、あなたがどのように貢献できるかを明確に示すことが重要です。また、次の段階の面接に備えて、自己PRや志望動機について具体的な話ができるよう準備を整えましょう。次回は、クレームを受けやすい医者の態度などについて掲載いたします。是非ご確認ください。

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わたしたちはドクターの皆様の声に耳を傾け、人に関する法律のスペシャリストとして 「職員の労働トラブルに関するアドバイス」、「院内ルール作成」等を得意とする社会保険労務士事務所です。 人事労務に関する相談サポートにより、診療や経営に専念して頂く事が可能です。 診療所特有の人事労務相談は専門家でなければ適切なアドバイスはできません。弊社はこれまでの実績により的確なアドバイスを行い、労務管理をサポートします。

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高橋友恵

執筆 社会保険労務士法人アミック人事サポート代表社員/社会保険労務士/医療労務コンサルタント | 高橋友恵

2004年アミック労務管理事務所を開設。2010年に株式会社日本医業総研にて人財コンサルティング部マネージャーとして人事コンサルティング・接遇講師・院内業務改善コンサルティング等を実施後、2016年に社会保険労務士法人アミック人事サポートを設立。医療機関特有の人事労務に精通し、これまで350件の関与実績がある。


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