
今の職場を辞めたいと考えているものの、転職経験がない、または少ないと、「今よりも条件が悪いところしか見つからなかったらどうしよう……」と不安な気持ちになるかもしれません。そこで今回は、看護師の転職を成功させるためのコツや注意点を解説していきます。
看護師の転職活動の進め方
まずは、看護師が転職活動を進める流れを確認していきます。看護師が転職活動を進めるにあたっては、次の7つのステップを踏むことになります。
- 転職理由を明確にする
- 希望条件を明確にする
- いつまでに転職するか決める
- 希望条件に合う求人を探す
- 必要書類を用意して求人に応募する
- 面接の準備をして面接を受ける
- 内定をもらったら退職手続きをとって転職する
それぞれ詳しくみていきましょう。
転職理由を明確にする
まず大切なのは、転職理由を明確にすることです。
自分はなぜ転職したいのかを言葉にして説明できないようであれば、転職先で再び職場に不満を持ってしまう可能性は高くなります。また、面接時に「なぜ前職を離職することにしたのですか?」の質問に対する的確な答えを持っていないともいえるでしょう。
仮に「人間関係が悪かった」といった場合は、面接時にその理由をそのまま伝えづらいものです。
その場合は、自分のなかにそうした気持ちがあることを踏まえたうえで、「よりチームワークを重視して働きたい」などの言葉に変換して面接官に伝えることが不可欠です。
希望条件を明確にする
転職理由が明確になれば、同じ失敗を繰り返さないために必要な条件が自ずとみえてきますが、それ以外にも転職先に求めることはいくつか浮かぶはずです。それらを紙に書き出して、自分が転職先に希望している条件を明確にすることが大切です。
ただし、すべての条件を満たしている職場はなかなか見つからないものなので、希望条件に優先順位をつけることも大切です。
いつまでに転職するか決める
いつまでに転職したいのかを考えず、「理想通りの職場が見つかれば転職しよう」というスタンスでダラダラと転職活動を続けていては、決まるものも決まりません。そのため、目安としていつまでに転職したいのかを決めておくことはとても大切です。
なお、目安となる転職時期を決めるうえでは、退職届が受理されてから実際に退職するまでにどのくらいかかるかを計算することも必要です。
一般的には、退職して次の職場で働き始めるまでの期間は1~3か月程度ですが、職場によっては、遵守しなければならないというわけではない場合もあります。
退職届を出すタイミングが就業規則に定められていることもありますし、有給を消化したいならその期間や、業務の引き継ぎにかかる時間も考慮したうえで逆算してみることが望ましいでしょう。
希望条件に合う求人を探す
転職時期の目途が立ったら、希望条件に合う求人を探し始めます。求人探しの方法については詳しくは後述しますが、転職サイトや転職エージェントのみならず、SNSなども活用するとより多くの求人に触れられます。
求人に応募して必要書類を用意する
転職を希望する職場が見つかったら、求人に応募します。同時に、必要な書類の準備を進めましょう。
同時に複数の求人に応募することもOKですが、志望理由に関しては、求人先に合わせて書き分けることが大切です。
その職場で働きたいと思った理由、その職場でなければならないと思った理由を、相手の心に響く文章に起こすことは簡単ではないかもしれません。しかし「うまく書けないけどこれでもまあいいか」などと中途半端な内容で応募すると、熱意や意欲は伝わりにくいものです。
求人倍率が高ければそれだけで落とされてしまうこともあるので、きちんと時間をかけて納得のいくものに仕上げましょう。
面接の準備をして面接を受ける
書類選考に通過したら、面接の日までに、志望動機や自己PRを自分らしい言葉で先方に伝えられるよう、練習を重ねることが大切です。
また、求人票に書かれていなかったことで確認したいことなどを書き出しておいて、面接当日に質問できるようにしておくことも必須です。特に、雇用条件に関しては入念に確認しましょう。
内定をもらったら退職手続きをとって転職する
内定をもらったら、退職に必要な手続きをとって、引継ぎや有給消化を進めていきます。
ただし、なんらかの理由があって、退職した後に転職活動をスタートするというケースも考えられます。たとえば、育児や介護のために前の職場を既に退職している場合などがこれに該当します。その場合は、内定をもらったらすぐに働き始めることも可能です。
看護師の転職方法(転職先の見つけ方9選)
続いては、看護師の転職方法を解説していきます。看護師の転職方法としては、主に次の方法が考えられます。
- 転職サイトで求人を探す
- 転職エージェントに登録する
- ナースセンターを利用する
- 医療機関のホームページなどから直接応募する
- SNSにポストされた募集要項などをみて応募する
- ハローワークを利用する
- フリーペーパーやチラシなどで求人を探す
- 転職相談会を活用する
- 知人に紹介してもらう
それぞれ詳しくみていきましょう。
転職サイトで求人を探す
転職先に求める条件などをもとに求人を探せる転職サイトに登録しておけば、条件に合う新規求人が出たとき、メールなどでお知らせしてもらえるよう設定することもできるので、効率よく求人を探せます。
なお、転職サイトはさまざまな企業が運営しているので、複数のサイトに登録しておけば、より理想に近い求人が見つかりやすいでしょう。
ただし、医療従事者向けの転職サイトは同業者の転職希望者もチェックしていると考えられるため、案件によっては早い者勝ちとなることも。そのため、求人情報をこまめにチェックすることも代位です。
転職エージェントに登録する
転職エージェントとは、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら転職を進められるサービスのことです。
先に解説した転職サイトは求人検索に特化していて、応募後のやりとりは自分で行いますが、転職エージェントは、キャリアアドバイザーが条件に合う求人を見つけてくれたり、応募先とのやりとりを担ってくれたりするため、転職活動を効率よく進められます。
ただし、キャリアアドバイザーとの相性が合わない可能性もゼロではありません。なお、相性の悪さを感じた場合、担当者を変えてもらうことは可能です。
ナースセンターを利用する
ナースセンターが運営する求人検索サイト「eナースセンター」に登録すれば、希望勤務地やライフスタイルに沿って求人を検索できます。
ただし、eナースセンターは求人数が多くはないので、転職サイトや転職エージェントなどと並行して利用したほうが、より理想に近い募集が見つかりやすいかもしれません。
反対にメリットはというと、看護師に特化した就職支援が受けられることです。また、キャリアに関するセミナーや研修も受けられます。
参照: eナースセンター
医療機関のホームページなどから直接応募する
気になる医療機関などがある場合は、ホームページなどから直接問い合わせを入れて応募するといいでしょう。転職サイトなどに求人を出していない場合でも、問い合わせフォームやメール、電話などの連絡手段はあるわけですから、直接自分をアピールすることは可能です。
求人サイトなどに求人を出していないのに連絡を入れてきたことに対して、やる気を買ってもらえる可能性も高いといえます。
ただし、求人票で働く条件を確認できないため、医療機関の患者層や働いているスタッフの雰囲気を見て「いいな」と思っていた場合でも、給与や勤務体系を聞いて、「リスクが大きい」と感じる可能性はあり得ます。
そうならないよう、なるべく事前にリサーチすることが望ましいですが、どうしても入手できない情報があるものの人手が足りているかどうか気になるなら、問い合わせや、その後の面接を通して確認するといいでしょう。
SNSにポストされた募集要項などをみて応募する
医療機関のなかには、転職サイトや転職エージェントを通して求人情報を発信することなく、自院のSNSを駆使して直接求人情報を発信しているところがあります。なぜかというと、転職サイトや転職エージェントを通すと手数料として大きな金額をとられるためです。
また、自院のホームページには求人情報を載せている場合もありますが、選考状況や急遽の募集などに関しては、SNSで発信したほうが、発信スピードもフォロワーの反応スピードも速いことから、SNSを上手に活用する医師も多いです。
なお、求人を出す側の目線に着目すると、たとえば過去に「CLIUS クリニック開業マガジン」のインタビューに答えてくださった訪問利確先生は、「応募してくれたアカウントのポストやDMのマナーを見ると、相手の人柄がよくわかるため、採用すべきかどうか判断しやすい」と話されています。
これは、求職者から採用側のアカウントを見た場合にも同様に当てはまることで、一つひとつのポストをよく見ると、自分と相性のいい医療機関であるのかがわかりやすいといえるでしょう。
CLIUS クリニック開業マガジン「クリニックのスタッフ採用は【X(旧Twitter)】がベスト?」
ハローワークを利用する
転職活動を始める前に既に退職している場合、ハローワークに通って失業手当の給付を受けながら転職先を探すことになります。
失業保険手続きと求人探しを同時に進行できるのは大きなメリットですが、ハローワークに出ている求人は医療系に特化しているわけではないため、理想的な職場が見つかる確率としては低いと考えられます。
フリーペーパーやチラシなどで求人を探す
地域密着型のフリーペーパーやチラシなどで求人を探すと、自宅から近いエリアの求人が見つかりやすいというメリットがあります。また、ハローワークとは異なり、自宅に情報を持ち帰ってじっくりと精査できます。
ただし、ハローワーク同様、掲載されている求人数は多くありませんし、医療系に絞るとさらに求人数が少なくなります。
転職相談会を活用する
求職者向けに開催されている「転職相談会」に参加すると、相談員から話を聴けるため、自分で求人を探しているだけでは気に留めないような求人にも目を向けるきっかけとなるかもしれません。
たとえば、前述のナースセンターは、各地のナースセンターや市役所などの公共施設で転職相談会を開催することがありますし、ハローワークでは、ナースセンターの相談員が転職相談に乗ってくれることがあります。
また、公立の病院協会は、公共施設の会議室などで転職相談会を開催しており、各医療機関の看護部長などに話を聴けます。
知人に紹介してもらう
転職先を紹介してくれそうな知人や友人、元同僚がいるなら、ツテを辿ってみてもいいかもしれません。紹介してくれる人の勤め先であるなら、職場の内情がわかりやすいというメリットがあるほか、人望が厚い人からの紹介であれば、スピーディな採用につながりやすいかもしれません。
ただし、万が一、自分には合わない職場であった場合、「紹介してくれた人に申し訳ない」と思って辞められずに辛い思いをする可能性も無きにしも非ずです。
看護師におすすめの転職サイト6選
続いては、転職活動時に看護師が利用したい転職サイトを紹介していきます。看護師におすすめの転職サイトは次の通りです。
- クリアス看護
- 看護roo!―カンゴルー転職―
- レバウェル看護
- マイナビ看護師
- ナース専科転職
- 看護師ワーカー
それぞれの特徴をみていきましょう。
クリアス看護
導入医療機関数1,000件突破の電子カルテ「CLIUS(クリアス)」運営会社が提供する「クリアス看護」なら、医師とのコネクションが強く、医療業界を熟知しているアドバイザーに転職をサポートしてもらえます。利用料は完全無料。
利用者の希望がない限りは、電話ではなくLINEで連絡することを徹底しています。
参照: クリアス看護
看護roo!―カンゴルー転職―
「お休みが多い」「土日祝休み」「日勤×常勤」「新規OPEN」「治験関連」「美容クリニック」の人気の求人特集などのコンテンツが充実しているので、サイトを見ながら、転職の視野を広げられます。
また、「性格からわかる職場診断」などのコンテンツを利用することで、自分に向いている職場を知ることも可能。掲載求人件数は、2025年5月17日時点で215,440件。エリア、職種、担当業務、施設形態、勤務形態、働き方の特徴などの条件をもとに求人検索できます。
参照: 看護roo!―カンゴルー転職―
レバウェル看護
正看護師、准看護師、保健師、助産師の「職種」、常勤、日勤常勤、夜勤専従常勤、夜勤専従パート、非常勤の「勤務形態」および「勤務地」や、「4週8休以上」「配置基準7:1」「電子カルテあり」「託児所あり」などの「こだわり条件」、もしくは「フリーワード」でも求人を探せます。2025年5月17日時点の掲載求人数は134,468件。
サイト運営元が独自に実施した「職場インタビュー」の記事を通して、実際にそこで働くスタッフの様子や職場の雰囲気もチェックできます。
また、求人情報をLINEやメールで受け取れるほか、転職についてLINEで気軽に相談できます。
参照: レバウェル看護
マイナビ看護師
紹介求人数8万件以上、累計利用者数50万人以上の転職サイトです。2025年5月17日時点のサイト内求人総数は89,343件。うち非公開求人数は9,235件にも上るので、早めの登録がおすすめです。
「高収入」「夜勤なし」「トラベルナース」などの魅力的な条件・働き方別の求人特集も組まれているので、楽しみながら転職活動を進められそうです。
参照: マイナビ看護師
ナース専科転職
1980年に創刊した就職情報誌「ナース専科」からスタートして、現在までの45年間にわたって、転職・就職支援・看護知識に関する情報を発信し続けています。掲載求人数は20万件以上。エリア、働き方・待遇、施設形態、職種などの条件をもとに検索可能。
参照: ナース専科転職
看護師ワーカー
非公開求人を豊富に取り扱っている求人サイトです。限定メルマガに登録すれば、非公開求人メールを配信してもらえます。
また、必要な情報をフォームから登録しておけば、無料で仕事を紹介してもらうこともできます。そのほか、オンラインでのカウンセリングや履歴書添削、模擬面接なども実施。充実のサポートを受けながら求人を探せます。
参照: 看護師ワーカー
看護師の転職を成功させる7つのポイント
続いては、看護師が転職を成功させるコツをみていきましょう。看護師の転職成功のコツは次の通りです。
- 今の職場を勢いで辞めない
- 転職に適した時期を見極める
- 転職先候補の職場を見学する
- 転職先の視野を広げる
- 転職サイトを複数利用する
- 履歴書作成には十分に時間をかける
- 面接対策は入念に
それぞれ詳しくみていきましょう
今の職場を勢いで辞めない
転職先が決まる前に、現在の職場を辞めてしまうと、「貯金が底をつくまでに仕事先を見つけなければ」という焦りが出てくるため、転職後、仕事に対して今よりも辛い思いをする可能性があります。
万が一、現在の職場にパワハラなどの問題があり、精神的に続けることが難しく、まずは辞めることを先決してしまった場合は、失業手当をしっかりと受給しながら落ち着いて転職活動を進めていきましょう。
なお、在職中に転職活動を開始するパターンと、退職後に転職活動を開始するパターンには次のような違いがあります。
在職中に転職活動を開始するパターン
収入や保険に空白期間が生じないことから、生活に対する不安を感じることなく転職活動を進められる一方、面接の日程調整が難しいというデメリットがあります。また、履歴書に空白期間が発生しないことも大きなメリットです。
退職後に転職活動を開始するパターン
仕事を辞めてからの転職活動であれば、新しい仕事探しに専念できます。ただし、履歴書に空白期間が生じることと、収入がなくなるため、生活していけるかどうか不安になる場合があるでしょう。ただし、前述の通り、失業手当を受け取ることはできるので、抜かりなく必要な手続きをとりましょう。
転職に適した時期を見極める
一般的に、ボーナスの支払い月の後に転職する人が多いので、退職者の人員を補うため、求人する側が1月または6月に求人を出す可能性が高まります。
また、年明け入社に向けて11月頃に求人募集を開始する施設も多いため、11月~1月は特に狙い目であるといえるでしょう。
反対に、新人教育が行われる4月や、職員が長期休暇を取得することが多い8月、12月は現場が人手不足となることから、求人が出ていたとしても、書類選考・面接などの選考が滞る場合があります。
転職先候補の職場を見学する
転職を希望する職場が見つかったら、できる限り事前の職場見学をおすすめします。公式ホームページや求人票の情報だけではつかみ取れない、実際の雰囲気を知ることができるため、転職後に「自分には合わない職場だ」と後悔するリスクを減らせます。
患者でなければ院内に入ることが難しい場合などは、応募の際に「見学したいのですが可能ですか?」と問い合わせるか、もしくは面接当日に見学させてもらうといいでしょう。
転職先の視野を広げる
「絶対にこの条件に合うところじゃないとイヤ」と希望にぴったりの求人が出るのを待っていると、転職に有利なタイミングを逃してしまう可能性があります。
また、そもそも希望通りの求人はなかなか見つからないので、条件は緩めに設定して、視野を広く持つことがおすすめです。
そうすることによって、「こんな働き方もおもしろそうだな」との発見につながり、自分でも思いもよらなかった職場とのご縁ができて、今よりも楽しく働いている未来を手に入れられる可能性だってあります。
転職サイトを複数利用する
転職サイトに掲載された求人は多くの求職者がチェックしています。そのため、条件のいい求人ほど、すぐに働き手が決まりやすいのが実際のところ。複数の転職サイトを利用することで、好条件の案件が見つかりやすくなり、チャンスが広がります。
履歴書作成には十分に時間をかける
前述の通り、履歴書作成にあたっては、志望動機欄でしっかりと熱意を伝えることがとても大切です。また、それ以前に、履歴書の基本的な書き方をきちんと理解して、正しい形で記入することも重要です。
転職エージェントを利用する場合、無料の添削を受けることもできるので、できる限りチェックしてもらうといいでしょう。志望動機の書き方例に関してはWebの記事などでも参照できるのでチェックしてみましょう。
面接対策は入念に
面接時には、「志望動機を教えてください」と「前職を退職した理由は何ですか?」の2つは必ず聞かれると思っておきましょう。これらの質問に対してそつなく答えられるよう、転職エージェントの模擬面接を利用したり、もしくは自分でスマホなどに録音して聞き返したりすることで本番に備えましょう。
また、面接の最後には「何か質問はありますか?」と必ず質問されるので、その際に、働く条件に関してわからないことをすべて確認できるよう、気になることは事前に書き出しておきましょう。
看護師の転職についてよくある質問
続いては、看護師の転職についてよくある質問とその回答をみていきましょう。
Q:看護師経験が浅くても、看護師として転職できる?
A:看護師としての経験が浅くても、看護師として転職とは十分に可能です。
実際、公益社団法人『日本看護協会』が公表している「2023年 病院看護実態調査」の結果によると、2022年度の新卒採用者の看護職員(看護師・保健師・助産師・准看護師)の離職率は10.2%にも上ります。つまり、1割前後の新卒看護職員が転職しているということになります。
ただし、新卒のうちに転職活動をスタートする場合などは特に、「イヤなことがあるとすぐに辞めてしまう人」と先方に認識されないよう、面接の受け答えなどで工夫する必要があります。
参照: 公益社団法人『日本看護協会』「2023年病院看護実態調査」結果
Q:年代別に「アピールするといいポイント」は?
A:適応力・体力、経験値などがあります。
新卒をはじめとする20代のうちは、経験があるぶん、適応力があることをアピールできますし、「体力には自信があるため夜勤にも積極的に対応したいです」「この先、長く働きたいと考えています」などのアピールが先方にとっては魅力的に映ることが多いでしょう。
30代での転職であれば、これまでの経験を活かして新たなステージで活躍したいと考えていることや、産婦人科や小児科であれば、出産経験を経ての復職だからこそ、以前より患者に寄り添えることなども強いアピール材料となります。
40代以降であれば、転職時までに管理職や新人教育などにも携わってきているケースが多いので、幅広い業務に対応できることや、定年まで腰を据えて働きたいと考えていることなどをアピールできるといいでしょう。
Q:面接時に、他院に併願しているかどうか質問されたらどうすればいい?
A:一社に絞って履歴書を送るということは少ないので、正直に答えて問題ありません。
他院で内定をもらっていると答えることが、ある意味、自分が優秀であることの証明にもなるため、却ってプラスに働くこともあります。
ただし、併願しているかどうかを聞かれた場合、単純に「しています」と答えるのではなく、「なぜ併願しているのか」ということと、「併願しているものの、面接中の職場への志願度が高いこと」を伝えるよう心掛けたいものです。
具体的には、次のような回答が理想です。
「現在、3つの医療機関の選考を受けている状況です。今回は、元の職場を既に退職しているため、なるべく転職期間を短くしたいと考えているためです。また、求人票の情報だけでは、働いているスタッフの人柄や院内の雰囲気までは把握しきれないことから、なるべく自分の目で複数の職場を見て検討したいと考えました。
そのなかでもXXクリニック様は業務内容の希望もマッチしていますし、本日、この場でお話を伺えて大きな魅力を感じています。現在、他院の選考が進んでおり、内定をいただいているクリニック様もあるため、返答を待っていただいている状況ですが、御院でのご縁をいただけましたら、ぜひ働かせていただきたいと志願しています」。
Q.:内定から入職までどのくらいの期間待ってもらえる?
A:一般的には1~2か月程度は待ってもらえることが多いでしょう。
ただし、職場によっては、欠員が出たなどの事情ですぐに働いてくれる人を求めている場合もあるので、いつまで待ってもらえるのか気になる場合は、早めに確認しておくことが望ましいでしょう。
Q:なかなか内定をもらえない場合はどんな対策をとればいい?
A:まずは条件を緩和してみましょう。
大きな原因のひとつは、条件を絞りすぎていることだと考えられます。そのため、まずは条件を緩和するとスムーズに内定をもらえる可能性が高まります。
Q:転職回数が多いと不利になる?
A:今は昔と違って終身雇用の時代ではないため、転職を重ねていることにはなんら問題はありません。
ただし、短い期間に何度も転職を繰り返している場合などは、先方から訝しまれる可能性が高いでしょう。そのため、もしもなんらかの事情があって何度も転職を重ねている場合、その理由について、相手に納得してもらえるように説明できるようになっておくことが大切です。
転職活動は「早めに」「まめに」が大切
転職活動を成功させる秘訣は先に解説した通りですが、前提として、「早めに」「まめに」を意識することもとても大切です。
転職したい意思が固まっているなら、「退職の3か月前に転職先を探し始めればいいや」と求人探しを先送りにすることなく、チャンスが巡ってきたときにいつでも行動できるよう、早めに求人サイトに登録して履歴書のひな型を作っておくことが吉と出るはず。
また、いい求人がないかどうかまめに探すことも非常に大切ですが、毎回時間をかけて検索となると効率が悪いので、求人サイトなどで転職先に求める条件をチェックしたうえで、新着情報をメールやLINEで受け取るようにしておけば、いい案件を逃しにくいでしょう。
また、最近では、スマホやPCでキーワード検索をすると、SNSなどでも関連する記事や広告が表示されるようになるので、無駄な情報はスルーしながらも、「情報を得られるかも」とプラスにとらえて情報をチェックすることで、よい結果を導けるはずですよ。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2025年5月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
他の関連記事はこちら