チームナーシングとは?他の看護方式との違いやメリット・デメリットなどを解説

いくつかある看護方式のなかでも、とりわけ多くの病棟に採用されているのが「チームナーシング」です。

具体的にどんな看護方式で、導入することによってどんなメリットが得られるのか、デメリットはあるのかなどを詳しく解説していきます。

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目次
  1. 看護方式とは
  2. 看護方式は大きく2種類にわけられる
  3. チームナーシングとは?
  4. チームナーシングはどんな病院で導入されている?
  5. チームナーシングのメリット
    1. チームメンバー同士協力して看護をケアできる
    2. 看護の水準を一定以上に保ちやすい
    3. 他の看護師の視点も学べる
  6. チームナーシングのデメリット
    1. リーダーの統率力が問われる
    2. 専任看護と比べて患者に寄り添った看護を提供しづらい
  7. 看護の質向上にも。チームナーシングの導入パターン
    1. チームナーシング×プライマリーナーシング
    2. チームナーシング×機能別看護方式
  8. チームナーシングの意義を全員が理解することが大切

看護方式とは

チームナーシングについて解説する前に、まずは「看護方式」について解説します。

看護方式とは、病棟勤務の看護師が患者をケアしていくにあたって、病棟全体でどのように看護していくかを定める方式のことです。

看護方式にはいくつかの種類がありますが、いずれの看護方式を導入する場合も目的は同じで、患者のケアをはじめとする業務を効率的に進めることです。また、チームで仕事することを通して、新人看護師に効率よく仕事を覚えてもらうことなども大きな目的として挙げられます。

看護方式は大きく2種類にわけられる

看護方式は、複数人の看護師で患者を受け持つ「チーム看護」と、1人あるいは2人の看護師によるペアで患者を受け持つか、もしくは業務ごとに担当する看護師をわける「専任看護」の、大きく2種類にわけられます。

さらに、「チーム看護」に該当する看護方式、「専任看護」に該当する看護方式ともに複数ありますが、今回の本題である「チームナーシング」は前者に該当します。

チームナーシングとは?

続いては本題のチームナーシングについて解説していきます。

チームナーシングとは、病棟に配属されている看護師を複数のチームにわけて、各チームで一定の人数の患者を受け持つ看護方式です。

チームの構成人数は病棟の規模などによって異なりますが、一般的には、病棟内の役職者以外の全看護師を2つのチームにわけることが多いです。

また、チームのメンバーは、看護師としての経験年数や能力、得意なことなどを考慮しながら、お互いに補完し合えるよう構成します。そのため、新人・中堅・ベテランがバランスよく割り振られることになります。

メンバーが決まったら、チームごとにリーダーを決めます。リーダーは、各看護師の受け持ち患者を決めて、仕事を采配します。チームとして仕事をはじめてからは、メンバーの状況を把握して、業務量や内容を調整していくことも、リーダーの大切な仕事です。

さらに、リーダーは新人看護師の教育を担当することもあるため、少なくとも3年以上勤めている看護師が選ばれる傾向にあります。

リーダーはそのほか、下記のような業務も担当する場合が多いです。

  • メンバーから受けた報告をまとめて医師や師長に報告
  • 医師から受けた指示をメンバーに伝達
  • 食事や薬剤などの変更内容を他部署に連絡
  • 入退院や転棟時、手術・検査時などに他部署と連携をとる
  • 患者の病状設営やカンファレンスの日程調整など、患者の家族への対応
  • 容態急変時の指示出しや対応
  • 患者からのクレームへの対応
  • インシデント発生時のフォロー

 

一方、教育を受ける側の新人看護師は、チームのメンバーに教えてもらいながら任された仕事をこなしていくなかで、患者とのかかわり方についても学んでいきます。

なお、チームナーシングでは、メンバーを数日もしくは週単位で入れ替えることによって、看護の水準を一定以上にキープするのが一般的です。それによって患者満足度が向上しやすいことは、チームナーシングを導入している病院にとっての大きなメリットであるといえます。

チームナーシングはどんな病院で導入されている?

前述の通り、チームナーシングでは新人・中堅・ベテランの看護師をバランスよく2つもしくはそれ以上のチームに振り分けることで成立するため、ある程度の看護師数が必要ということになります。そのため、大学病院や公立病院、総合病院などで導入されるケースが多いです。

なお、夜勤帯は看護師の人数が少なくなるため、日勤帯と同じようにチームナーシングを運用することは難しくなります。そのため、各チームから1名以上の看護師が夜勤帯の業務に就くようシフトを組み、チームで受け持っているすべての患者を担当するなどの工夫が必要になります。

チームナーシングのメリット

続いては、チームナーシングのメリットを詳しく解説していきます。

チームナーシングのメリットとしては、主に次の3つが挙げられます。

  • チームメンバー同士協力して看護をケアできる
  • 看護の水準を一定以上に保ちやすい
  • 他の看護師の視点も学べる

それぞれ詳しく解説していきます。

チームメンバー同士協力して看護をケアできる

チームナーシングにおいては、看護師同士が協力して業務にあたることになるため、うまくいかないことや困ったことがあったとき、お互いにフォロー・サポートができます。そのため、誰か1人の看護師の業務の負担が大きくなることを防げます。

看護の水準を一定以上に保ちやすい

経験やスキル、得意なことが異なるメンバーがお互いを補完し合って看護するため、看護の質を一定以上に保ちやすいのも大きなメリットです。また、お互いにお互いのいいところを吸収し合うことで、よりよい看護を提供できるようになります。

他の看護師の視点も学べる

新人看護師が先輩看護師たちから多くを学べるのはもちろん、中堅同士であっても、患者情報を共有することなどによって、「患者の病状についてこんなふうにチェックするといいのか!」など新しい発見がある場合があります。

また、ベテラン看護師は教える一方であるとも限らず、新人看護師の考えに触れることによって、看護に関する新たな視点に気づかされることもあるかもしれません。

チームナーシングのデメリット

続いてはデメリットです。チームナーシングのデメリットとしては、主に次の2つが考えられます。

  • リーダーの統率力が問われる
  • 専任看護と比べて患者に寄り添った看護を提供しづらい

それぞれ詳しく解説していきます。

リーダーの統率力が問われる

前述の通り、チームナーシングにおいてリーダーが果たす役割はとても大きいです。仮に、十分な統率力を有していない看護師がリーダーに選出された場合、“適材適所”が叶わず、チーム全体がうまく機能しない可能性が高まります。

専任看護と比べて患者に寄り添った看護を提供しづらい

前半で述べた通り、看護方式は大きく2種類に分けられます。

チームナーシングは「チーム看護」のうちの1つで、複数人の看護師で患者をケアしますが、この看護方式は、もう一方の看護方式である「専任看護」と比べて、患者に寄り添った看護を提供しにくいといえます。

入院から退院まで同じ看護師が患者を看護していた場合、患者の些細な変化にも気づきやすい一方、チームナーシングは担当看護師が変化し続けるため、患者の細かな変化にまでは気づきにくいためです。

また、一人ひとりの患者との関係性を深めることも難しい場合があります。

看護の質向上にも。チームナーシングの導入パターン

続いては、看護の質向上にもつながる可能性が高い、チームナーシングの導入パターンを紹介していきます。

チームナーシングは、チームナーシング単独で導入するのが基本ですが、次のような方法で導入すれば、チームナーシングのよいところを活かしながら、看護の質や効率を向上できるでしょう。

チームナーシング×プライマリーナーシング

「プライマリーナーシング」とは、専任看護の看護方式の1つで、患者の入院から担当までを1人の看護師が受け持つ看護方式です。

チームナーシングとプライマリーナーシングを組み合わせて導入すると、チーム看護、専任看護それぞれのよいところを活かして患者のケアが可能です。

具体的には、それぞれの看護師は受け持ち患者を担当しますが、メンバーの受け持ち患者の情報はチーム全体で共有するという方法です。それぞれの看護師が休みの日などは、チームのメンバーが代わりに患者を担当します。

チームナーシング×機能別看護方式

「機能別看護方式」とは、バイタルチェック、採血、点滴・投薬などの看護業務を分業化・専業化して、業務ごとに担当する看護師を決めて患者のケアにあたる看護方式です。

チームナーシングと機能別看護方式を組み合わせる場合は、メインの看護方式はチームナーシングとしつつ、一部のメンバーのみが機能別看護方式で動くというケースがおすすめです。

もちろん、機能別看護方式を担当する看護師は固定ではないので、全員が順番にさまざまな業務を経験しつつ、効率よく業務を進められます。

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チームナーシングの意義を全員が理解することが大切

チームナーシングをおこなううえでは、メンバー一人ひとりが自分の役割をきちんと認識して、責務を全うするだけでなく、お互いにフォローおよびサポートし合うことがとても大切ですが、このことを意識せず、協調性を大事にしようとしなければ、患者に質の高い看護を提供できません。

チーム内にソリの合わないメンバーがいると、看護に対する考え方の違いなどから対立してしまうこともあるかもしれませんが、違いがあるからこそ学べることもあると考えて、チームとしても個人としても成長していけたらいいですね。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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