クリニック内装工事の坪単価・費用相場|科目別コストと法規制リスクを解説

医師が独立して開業医となるにあたっては、勤務医時代とは異なり、経営者としての視点を持つことが大切になってきます。安定した売上の実現や従業員の雇用について考えることが必要になるのはもちろん、開業準備段階においては、自院のコンセプトやターゲットとする患者像についても考えることが不可欠です。また、クリニックのコンセプトやペルソナを考える際には、そのコンセプトやペルソナはどんな内装と相性がいいのかを考えることも大切です。そこで今回は、クリニックの内装について深堀していきます。

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目次
  1. クリニックの内装設計はなぜ大切?
    1. 【安心感】【清潔感】【プライバシーの確保】【バリアフリー対応】患者との信頼関係に影響する
    2. 【自院のコンセプトなどが伝わるデザイン】潜在顧客から選んでもらえる可能性が変わる
    3. 【動線・ゾーニング】業務効率・サービスの質を左右する
    4. 【法律の遵守】許可申請が通らない場合がある
      1. 【重要】着工前の「保健所・消防署への事前相談」は必須
  2. 内装設計のために必要な準備とは?
    1. コンセプト設計
    2. ターゲット患者の明確化
    3. 競合分析
    4. 物件選定と内装の“できること・できないこと”の確認
  3. 内装業者を選ぶポイント
    1. 金額および細かな仕様【相見積もりでチェック】
    2. 担当者の対応姿勢
    3. 医療施設の施工実績・自院と同じ診療科の施行事例
    4. ワンストップ対応かどうか
    5. 医療法や建築基準法・消防法をきちんと理解しているかどうか
    6. アフターサポートとメンテナンス体制・保障体制
  4. 内装工事の契約時に注意すべきこと
    1. 施工内容・工期・支払いスケジュールの明文化
    2. 完成イメージの共有
    3. 設計変更時・スケジュール変更時の対応と追加費用に関するルール
    4. 保証期間および瑕疵担保責任の範囲
    5. 原状回復条件の共有
  5. クリニックの内装工事の費用相場
    1. ※注意:坪単価に含まれる範囲を確認しましょう
  6. クリニックの内装工事費用の内訳は?
    1. 設計費
    2. 施工費
    3. 医療機器搬入費
    4. 消防設備・サイン工事
    5. 空調・照明機器
  7. 【診療科別】内装設計のポイント
    1. X線室(レントゲン室)の設置コスト
    2. 内科の内装設計のポイント
    3. 耳鼻科の内装設計のポイント
    4. 小児科の内装設計のポイント
    5. 皮膚科・美容皮膚科の内装設計のポイント
    6. 美容外科・美容クリニックの内装設計のポイント
    7. 整形外科の内装のポイント
    8. 心療内科・精神科の内装のポイント
  8. クリニックの内装に関するFAQ
    1. Q.どうすれば 坪単価を抑えることができますか?
      1. 相見積もりでより条件の良い業者を選ぶ
      2. 家具は家具業者や医療機器専門業者のほうが安い場合がある
      3. 閑散期の割引適用を狙う
      4. 補助金や助成金を活用する
      5. 壁材・床材の価格を抑える
    2. 相見積もりをしていることは、各業者に伝えるべきですか?
    3. Q. クリニックの内装は、設計事務所と施工会社のどちらに依頼するのがいいといえますか?
  9. クリニックの内装は、「業務効率」「患者満足度」「従業員の働きやすさ」などとダイレクトにつながっている

クリニックの内装設計はなぜ大切?

クリニック開業時には、内装設計について考えることが非常に大切です。

【安心感】【清潔感】【プライバシーの確保】【バリアフリー対応】患者との信頼関係に影響する

まず、医療機関である以上、「安心感」「清潔感」が感じられるデザインであることや、「プライバシーの確保」「バリアフリー対応」などの条件を満たしていることが求められます。これらの条件をクリアしているクリニックは、患者との信頼関係を構築しやすいといえます。

【自院のコンセプトなどが伝わるデザイン】潜在顧客から選んでもらえる可能性が変わる

Googleビジネスプロフィールやホームページに載せる内観写真を見た“ターゲット層の”潜在患者から、「自分の理想のクリニックとは違う」と思われる可能性があります。つまり、事実として、クリニックのコンセプトや提供するサービスが、その患者の理想と異なる場合ではなく、患者が求める治療などを提供できるにもかかわらず、内観写真から受ける印象で、選んでもらえない可能性があるということです。

たとえば、最先端の医療機器を導入している美容クリニックであるのに、“質素”ともとらえることのできる、無駄のないシンプルなデザインであると、「高額な費用をかけて施術を受けるに相応しいクリニックとは思えない」と判断されることもあるかもしれません。

【動線・ゾーニング】業務効率・サービスの質を左右する

動線やゾーニングを考えた内装でなければ、業務効率が落ちたり、従業員および患者のストレス増加を招いたりする可能性があります。

第一に、受付⇒待合⇒診察⇒(検査)⇒会計⇒退出までの自然な流れをつくることが必要ですし、感染症対応が大切な診療科などであれば、発熱・感染が疑われる人のための動線分離についても検討する必要があります。

従業員が効率的に動くための動線を考える際には、検査技師が交差せずにスムーズに動ける動線、医療材料や検体の運搬動線なども明確にしていきましょう。また、処置室や洗浄室、バックヤードはアクセスしやすい配置にすることが望ましいといえます。

【法律の遵守】許可申請が通らない場合がある

もうひとつの大きな理由としては、「医療法や建築基準法などに適合している必要がある」ということが挙げられます。具体的には、次のような規制が存在します。

  • クリニックに必要な最低面積
  • 感染症対策(空調・換気の設計)
  • 消防法による避難経路の確保
  • 障害者対応(バリアフリー設備)
  • 医療用ガスや放射線設備が必要な場合の構造要件
  • その他、都道府県や地区による条例
  • など

    これらの規制を守ることができていない場合、診療所開設許可が下りない場合があります。万が一、診療所開設許可が下りなかった場合、条件をクリアできていない部分に関して、設計工事をやり直してもらったり、追加で依頼したりする必要があります。そうなると、内装工事の予算がオーバーしてしまうだけでなく、開設スケジュールが後ろ倒しになってしまう可能性もあります。

    そうした事態を防ぐためにも、診療所を手掛けた実績の多い業者を選ぶことが大切です。

    【重要】着工前の「保健所・消防署への事前相談」は必須

    設計図面が完成した段階(着工前)に、必ず管轄の保健所と消防署へ図面を持参し、事前確認を受けてください。「診察室の広さが1平方センチ足りない」「通路幅が車椅子対応になっていない」といった指摘を工事後に受けると、数百万単位の改修費用と、数ヶ月の開業延期という致命的なリスクを負うことになります。信頼できる業者は必ずこのステップを代行、または同行してくれます。

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    内装設計のために必要な準備とは?

    内装設計が大切であることを理解したところで、続いては、内装設計のために必要な準備について解説していきます。開業が決まって、内装設計のステップに入る前には、次の項目について考える必要があります。

  • コンセプト設計
  • ターゲット患者の明確化
  • 競合分析
  • 物件選定と内装の“できること・できないこと”の確認
  • それぞれ詳しくみていきましょう。

    コンセプト設計

    クリニックのコンセプトを考えることなしには、理想の内装設計がみえてきません。内装設計だけでなく、クリニックのロゴやユニフォーム、看板なども含めて統一感を持たせることで、クリニックの目指す方向性が伝わりやすくなるだけでなく、患者からの認知度が高まります。ざっくりとしたイメージですが、たとえば“信頼できる地域住民のかかりつけ医”を目指すなら、クリニック内が安心できる空間であることが大切ですし、最先端の施術を提供する美容クリニックとして高級感を演出したいなら、インテリアの質感などにもとことんこだわりたいところです。

    ターゲット患者の明確化

    診療科を決めることに加えて、そのなかで特にどんな患者にアプローチしていきたいのかを考えることも大切です。たとえば内科の場合、オフィス街に立地していて、出勤前や昼休み、退勤後のビジネスマンをメインターゲットとしたい場合と、住宅街に立地していて小さな子どもや高齢者が中心になる可能性が高い場合とでは、内装のイメージや動線を変える必要があります。

    競合分析

    コンセプトおよびターゲット患者が確定したら、開業したいエリア内の競合について、ホームページやGoogleビジネスプロフィールなどをチェックして、どんな内装のクリニックが人気なのか、差別化を狙うなら自院はどんな内装を目指せばいいのかを考えます。

    物件選定と内装の“できること・できないこと”の確認

    物件を選定したら、その物件であれば具体的にどんな内装に仕上げることが可能であるのかを考えます。

    コンセプト設計やターゲット患者の明確化、競合分析を通してある程度の理想は決まっていても、選定した物件の種類や構造によって、できること・できないことが変わってきます。

    まず、スケルトン物件であれば自由度が高く、理想通りのゾーニングや設備配置を実現しやすい一方、居抜き物件であれば間取り的に理想を追求するのが難しい場合があります。ただし、前者は、床や壁、天井、配管、電気、空調などを一から整備する必要があるため、コスト・工期ともに増大しやすいデメリットがあります。一方、後者は前テナントの内装を活用できることから、初期費用や工期は抑えやすいものの、老朽化している設備に関しては修繕や入れ替えが必要になります。

    また、医療モール、ビルテナント、戸建て・土地建物一体型などの物件タイプによっても、内装設計の自由度や設備制限が異なります。

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    内装業者を選ぶポイント

    前述の通り、内装設計に関するトラブルを防ぐためには、医療施設の施行実績があって信頼できる業者を選ぶことが大切です。業者選定時には、具体的に次のポイントを確認することが大切です。

  • 金額および細かな仕様【相見積もりでチェック】
  • 担当者の対応姿勢
  • 医療施設の施行実績・自院と同じ診療科の施行事例
  • ワンストップ対応かどうか
  • 医療法や建築基準法・消防法をきちんと理解しているかどうか
  • アフターサポートとメンテナンス体制・保障体制
  • 担当者の対応姿勢
  • 金額および細かな仕様【相見積もりでチェック】

    ほとんどの人がまずチェックするのは金額です。ぜひ施工を依頼したいと思う業者であっても、予算を大幅に上回っている金額を提示されたら、依頼することは難しいといえます。しかし、全体の金額だけでなく、見積書に記載された細かな仕様についても確認すると、「ここまでやってくれるならこの金額でも納得できる」という場合もあります。逆に、金額が相場より安い場合、必要な工事がすべて網羅されていない可能性もあります。そうした可能性も含めて、見積もりの内容に問題がないのか、より納得のできる業者はどこなのかを検討するためにも、3社以上にプランおよび見積もりを出してもらい、相見積もりがそろったところで、条件・要件を比較することが大切です。

    担当者の対応姿勢

    担当者の対応が誠実であるか、メールや電話での問い合わせに対するレスポンスが速いかなどもきちんとチェックします。問い合わせに対して毎回対応が遅い場合や、曖昧な受け答えが続く場合などは、契約後も誠実に対応してもらえる可能性は極めて低いため、依頼した側が余計なストレスを抱えてしまうでしょう。

    医療施設の施工実績・自院と同じ診療科の施行事例

    単に「クリニック施工の実績が多い」だけでなく、自院と同じ診療科の事例があるかどうかも確認します。また、施工写真を見せてもらうか、見学可能な施設があれば見学させてもらうと安心です。

    ワンストップ対応かどうか

    設計から施行までのすべてを自社でおこなっているかどうかは、実は重要なチェックポイントです。なぜかというと、下請け業者への発注が多いと、そのぶんトラブルリスクが高まるためです。

    医療法や建築基準法・消防法をきちんと理解しているかどうか

    医療法や建築基準法、消防法などへの法令対応実績についても確認することが大切です。法令対応実績があるかどうかだけでなく、一つひとつの事例において、具体的にどのように対応してきたかについてもヒアリングできるといいでしょう。

    アフターサポートとメンテナンス体制・保障体制

    アフターサポートやメンテナンス体制・保障体制については、「対応しているかどうか」だけでなく、「どういった場合にはどの程度の費用がかかるのか」といったことまで確認します。契約時に明文化しておくことで、開業後に修繕が必要になったときに焦らずに済みます。

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    内装工事の契約時に注意すべきこと

    相見積もりをとったなかから一社を選んだら、いざ内装工事の契約を結ぶことになりますが、契約時には次の点について注意する必要があります。

  • 施工内容・工期・支払いスケジュールの明文化
  • 完成イメージの共有
  • 設計変更時・スケジュール変更時の対応と追加費用に関するルール
  • 保証期間および瑕疵担保責任の範囲
  • 原状回復条件の共有
  • それぞれ詳しくみていきましょう。

    施工内容・工期・支払いスケジュールの明文化

    施行内容や工期、支払いスケジュールなどについて、相見積もりの段階で見積書にまとめられていたとしても、契約を結ぶ際には改めて詳細を確認することが大切です。また、契約書には、工期・納品内容・仕様書・支払いスケジュールをきちんと記してもらいます。

    また、工事開始後も、定期的に進捗状況を確認することが大切です。

    完成イメージの共有

    仕様書を通して思い描く完成イメージに関して、クリニックと業者との間でギャップがあることが考えられます。イメージの齟齬を防ぐために、3Dパースや素材サンプルを事前に確認させてもらうことで、完成イメージを共有することが大切です。

    設計変更時・スケジュール変更時の対応と追加費用に関するルール

    契約書の通りに工事を進めていた場合でも、なんらかのトラブルによって設計やスケジュールの変更が必要となる可能性があります。その場合にどう対応してくれるのか、追加費用が発生した場合はどうするのかなども予め決めておくことが大切です。

    保証期間および瑕疵担保責任の範囲

    内装工事業者との付き合いは、「施工工事が終わるまで」ではありません。開業した後も、建物の修繕などが必要になる可能性があるので、保証期間や瑕疵担保責任の範囲についても予め決めておく必要があります。

    原状回復条件の共有

    内装工事業者との付き合いが長くなるもう一つの理由として、スケルトン物件などの場合の返却時の撤去費用も含めて、予算総額を算出することが大事であることが挙げられます。内装によっては、原状回復に高額な費用がかかるため、物件契約時に原状回復条件に付いても内装業者と共有して、返却時の撤去費用を含めた予算を算出してもらうことが望ましいといえます。

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    クリニックの内装工事の費用相場

    クリニックの内装工事の費用相場は、エリアや診療科によっても異なりますが、目安としては、スケルトン物件の場合=坪単価15~30万円程度、居抜き物件の場合=坪単価5~15万円程度と考えられます。前述の通り、スケルトン物件のほうがレイアウトの自由度が高いぶん、工期・費用が増加しがちです。

    ※注意:坪単価に含まれる範囲を確認しましょう

    上記の坪単価は、一般的に「建築工事(B工事・C工事相当)」を指し、医療機器の購入代金や設計デザイン料(工事費の約10〜15%)は別途となるケースがほとんどです。また、昨今の建築資材高騰の影響により、都市部や特殊な診療科(隔離室が必要な内科や、重機が必要な整形外科など)では、坪単価40〜60万円に達することも珍しくありません。最低ラインの予算で組むのではなく、2割程度の予備費を見込んだ資金計画を推奨します。

    クリニックの内装工事費用の内訳は?

    クリニックの内装工事費用は、主に次のような項目に対して発生します。

  • 設計費
  • 施工費
  • 医療機器搬入費
  • 消防設備・サイン工事
  • 空調・照明機器
  • それぞれ詳しくみていきましょう。

    設計費

    内装工事費の大半を占めるのが、設計費と施工費です。このうち設計費は、総額の10%程度を占めます。レイアウト設計およびゾーニング、内装デザインなどの図面作成費用などがこれに該当します。

    施工費

    施工費は総額の80%程度を占めます。床や壁、天井の仕上げや、配管、電気、空調工事といった内装工事全般にかかる費用です。

    医療機器搬入費

    クレーン搬入費や床補強などの、大型医療機器設置に伴う費用です。

    消防設備・サイン工事

    消火設備や誘導灯の設置、クリニックの看板の設置などにかかる費用です。

    空調・照明機器

    空調や照明機器をはじめとする設備機器費です。快適さや衛生環境を確保するために欠かせない費用となります。

    【診療科別】内装設計のポイント

    クリニックの内装設計においては、診療科によって気を付けたいポイントに違いがあります。主なポイントは次の通りです。

    X線室(レントゲン室)の設置コスト

    内科や整形外科などでX線室を設置する場合、漏洩放射線を防ぐための「鉛の防護工事」が必要になります。これは通常の内装壁よりも大幅にコストがかかるため、X線室の面積が広いほど坪単価は上昇します。また、レントゲン機器の重さに耐えるための「床補強工事」の有無も、物件選定時に必ず確認すべきポイントです。

    内科の内装設計のポイント

    特定の疾患にかかっていなくても、風邪や腹痛などで誰もが来院することがある内科は、誰もがリラックスして過ごすことができるよう、清潔感と安心感を追求することが大切です。感染症対策のために、換気についてもきちんと考えて設計することが大事です。

    待合室は落ち着いた色味で統一して、内装完成後は、観葉植物を配置するなどして快適な空間を演出しましょう。照明は、間接照明ではなく、高齢者でも診察券などの文字が見やすいクリアな照明を選ぶのがおすすめです。

    診察室は、白やベージュなどの清潔感のある色合いでまとめて、医療機器などを機能的に配置します。患者と医師の視線が合うよう、机や椅子の配置や高さにもこだわります。

    また、杖をついている患者や車椅子の患者でも問題なく移動できるよう、入り口や廊下、トイレなどに手すりやスロープを設置することも検討します。

    耳鼻科の内装設計のポイント

    耳鼻科も、清潔感と安心感を大切にすることが基本となります。ウイルスや菌が原因で調子を崩して受診する人も多い診療科であることから、内科同様、感染症対策を考えて設計することも大切です。

    また、聴力検査時のノイズ軽減のために、壁や天井に吸音パネルを設置することを検討するといいでしょう。聴力検査を必要とする患者は、高齢である可能性が高いため、バリアフリー設計を検討することも大切です。スロープの設置や、車椅子でも使いやすいトイレの完備は、集患・増患や、患者満足度向上にもつながります。

    小児科の内装設計のポイント

    小児科は、内装設計のこだわりが集患・増患にもっともつながりやすいといえます。子どもが恐怖心を覚えることなく、安心して過ごせる空間であれば、付き添いの親御さんも「このクリニックなら楽しい雰囲気で子どもが怖がらないから」と判断してくれる可能性が高くなります。あたたかみのある空間、明るい雰囲気を意識して、色味やデザインを決めていきましょう。

    また、シングルファーザーの付き添いなども考慮して、トイレのオムツ交換台は、女性用トイレだけでなく、男性用トイレにも設置することを検討しましょう。

    皮膚科・美容皮膚科の内装設計のポイント

    一般的な皮膚科の場合、内科と同様に、白やベージュなどの清潔感のある色合いの内装で、清潔感や安心感を演出することが大切です。一方、施術内容にこだわりのある美容皮膚科の場合、美容に関心の高い患者が自由診療のメニューを利用するために来院するため、患者が支払う金額に見合う、洗練されたデザインを目指すことが望ましいといえます。

    なお、美容皮膚科は、美容外科とは異なり、メスを使う外科的処置はおこないませんが、レーザー治療やピーリング治療などは提供しているケースが大半です。これらの治療は、一度、患者に洗顔してもらう必要があるため、洗面台やメイク直しできる場所が必要になりますが、洗面スペースやメイク室がキレイだと、患者の居心地のよさは格段にUPします。そのため、洗面台の高さや広さにもこだわり、落ち着いてメイク落とし、メイク直しできる空間にはこだわることをおすすめします。

    美容外科・美容クリニックの内装設計のポイント

    メスを使う外科的処置をおこなう美容外科、あるいは美容皮膚科と美容外科の両方の要素を兼ね備えた美容クリニックは、高級感のある一流ホテルのような雰囲気であることが好まれます。

    ただし、クリニックごとのターゲット層によって、理想の雰囲気に違いがあります。流行に敏感な20~30代をメインターゲットと考えているなら、その世代のインフルエンサーや美容マニアのタレントは、通っているクリニックについても積極的に情報を発信しているので、人気クリニックの内装が大いに参考になるでしょう。一方、40代以上の富裕層をメインターゲットとする場合、大理石調の床材や間接照明でラグジュアリーな雰囲気を極めたいところです。

    整形外科の内装のポイント

    整形外科に来院する患者は、足腰に痛みを抱えていたり、車椅子や杖が欠かせなかったりする可能性が高いといえます。そのため、バリアフリーについては特にしっかりと考えて設計することが大切です。柔道整復師の施術や医療機器を用いた治療を提供する場合、安心して治療を受けてもらえるよう、パーテーションやカーテンの設置によって患者のプライバシーを守るだけでなく、医療機器の配置や動線も考慮して設計することが大切です。

    心療内科・精神科の内装のポイント

    心療内科・精神科を訪れる患者のなかには、「通院していることを近しい人に知られたくない」と思っている人がたくさんいます。また、院内に足を踏み入れてからも、「他の患者に話を聴かれないだろうか?」と不安になりがちです。そのため、プライバシーに配慮した設計にすることはなにより大切です。また、清潔感がある雰囲気であることが大切である一方、クリーンで明るすぎる雰囲気だと患者から好まれない可能性が高いので、間接照明を上手に取り入れて、落ち着ける雰囲気を演出するといいでしょう。

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    クリニックの内装に関するFAQ

    続いては、クリニックの内装に関するよくある質問とその答えをみていきましょう。

    Q.どうすれば 坪単価を抑えることができますか?

    相見積もりでより条件の良い業者を選ぶ

    まず大切なことは相見積もりです。最低でも3社から見積もりを出してもらい、比較検討することをおすすめします。見積もりを出してもらうまでは費用は発生しないので、気になる業者があるなら、より多くの業者から見積もりを出してもらうといいでしょう。なお、見積もりを依頼する際は、各社に同じ条件で見積もってもらうことが必須です。希望する内装イメージや使用したい材料などを具体的に伝えて、それをもとに見積もりを出してもらいましょう。

    家具は家具業者や医療機器専門業者のほうが安い場合がある

    なお、前述の通り、設計から施工までワンストップで請け負ってくれる業者を選ぶことは大切ですが、待合室の椅子や受付カウンターなどの家具に関しては、別途、家具業者や医療機器専門業者に発注したほうが費用を抑えられる可能性があります。ただし、内装と統一性を持たせることが大切なので、家具の発注は、壁や床の色味や材質の決定後であることが鉄則です。

    閑散期の割引適用を狙う

    一般的に、内装業者は12月から3月にかけてが繁忙期といわれています。そのため、この時期を避けて4月から11月の間に設計から施工まで済ませられるようにすると、業者によっては割引価格で請け負ってくれる場合があります。これは必ずしもそうというわけではありませんが、繁忙期に急いで工事してほしいなどとして特急料金を加算するとさらに高くなる可能性があることを考えると、余裕を持ってスケジュールを組んだほうがいいといえます。

    補助金や助成金を活用する

    クリニックの開業やリニューアルに活用できる、補助金や助成金を探すのもいい方法です。具体的には次のようなものが挙げられます。

  • 医療施設等経営強化緊急支援事業
  • 物価高騰などによる経済状況の悪化により、地域医療構想の推進や救急医療・周産期医療体制の確保のための支援整備が困難となっている医療機関等に対する支援として用意されている事業です。

    参照:厚生労働省「医療施設等経営強化緊急支援事業について」

    上記のような、国がおこなっている事業以外に、各自治体での支援事業もあるため、開業予定エリアの補助金や助成金についてもよく調べてみることをおすすめします。

    壁材・床材の価格を抑える

    動線や配置に妥協すると、開業後の業務効率などが落ちるためおすすめしませんが、壁材や床材などは、価格を抑えながらも見た目などの満足感は得られる場合があるので、似た見た目・似た質感などで価格を抑えることができるかについて、業者に相談してみるといいでしょう。

    相見積もりをしていることは、各業者に伝えるべきですか?

    相見積もりであることは、各業者に必ず伝えなければいけないというわけではないですが、伝えるのが一般的です。相見積もりのため、結果的に依頼するかわからないという段階においても、各業者に対して誠実に対応することが大事です。

    Q. クリニックの内装は、設計事務所と施工会社のどちらに依頼するのがいいといえますか?

    クリニックの内装は、設計事務所と施工会社では得意分野が異なります。設計にこだわりたい場合、医療機関を専門に請け負っている設計事務所だと、理想を追求しやすいでしょう。「競合との差別化を重視したい」「動線を追求したい」などの場合、設計事務所が向いています。一方、「予算を抑えたい」「ある程度レイアウトは決まっているのでその通りにやってくれればいい」などの場合、施工会社が向いているといえます。設計料をかけたくない場合なども、施工会社に依頼するといいでしょう。

    なお、設計事務所に依頼する場合、設計事務所が設計を担当して施工は外注ということになるケースが多いです。そのため、コストの透明性が高いというメリットがありますが、設計料が高くなることと、設計から施工に入るまでに時間がかかりがちなことがデメリットです。

    一方、施工会社に依頼すると設計料が不要、あるいは安く抑えられるというメリットがある一方、見積もりの中身がブラックボックス化しやすいなどのデメリットがあります。

    そのため、実務的には「設計事務所に依頼して、施工会社は2~3社の相見積もりで決定する」という形が多いといえます。この依頼方法であると、コスト・品質のバランスがよくなりやすいです。

    なお、設計は設計事務所に依頼する場合も、最初から施工会社に依頼する場合も、「法規制に引っかからないようにする」は鉄則です。そのため、クリニック設計・クリニック施工の実績が豊富な設計事務所、施工会社を選ぶことはもっとも重要です。

    クリニックの内装は、「業務効率」「患者満足度」「従業員の働きやすさ」などとダイレクトにつながっている

    クリニックの内装は、見た目の良しあしを決めるだけのものではありません。ここまで解説してきた通り、動線を考えて設計すれば、業務効率が上がりますし、働いているスタッフおよび患者のストレス軽減も叶います。また、待合室の居心地のよさ、トイレの広さや清潔感、子どもが自然と笑顔で過ごせるキッズスペースなどを追求すれば、「なにかあったときには次からもここにきたい」とリピートしてもらえる可能性も高くなります。それを踏まえたうえで、内装を考えるにあたっては、患者目線で設計図を確認して、「ワンランク上のクリニックとなるためにはどうすればいいか?」に目を向けてみることも大事です。具体的にどうすればワンランク上を目指せるのかがわからない場合、相見積もりの段階で各社に「こういう理想があるのですが、それを形にしてもらった場合の見積もりをお願いします」などと依頼して、もっとも親身になって考えてくれた業者を選ぶという手も考えられます。予算が潤沢でない場合、短い工期しかとれない場合などは100%理想通りに形にしていくことは難しいケースもあるかもしれませんが、少しでもいい形で医者としての新しいステージに立てるよう、妥協することなく内装設計を進めていってくださいね。

    クラウド型電子カルテ「CLIUS」

    クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

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    Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

    特徴

    1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

    対象規模

    無床クリニック向け 在宅向け

    オプション機能

    オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

    提供形態

    サービス クラウド SaaS 分離型

    診療科目

    内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

    執筆 CLIUS(クリアス )

    クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
    機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


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