40代看護師の平均年収はいくら?手取り額と年収アップ・働き方見直しのコツ

40代看護師の仕事に関する悩みは人それぞれですが、「転職するなら最後のチャンス」と、理想のキャリアや給与について改めて考える人も多いのではないでしょうか。

「今の私は役職についていないから、同年代より年収が低いのでは?」「夜勤が体力的にきつくなってきたけれど、給料は下げたくない……」と悶々としているなら、まずは40代看護師の年収に関する“リアル”を知り、自分はどうありたいのかを今一度しっかり考えていきましょう。

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目次
  1. 40代看護師の平均年収・月給・ボーナス
  2. 40代看護師の経験年数による年収の違い
  3. 給与と手取り額はどう違う?
  4. 40代全体の平均給与と、40代看護師の平均給与の差は?
  5. 同じ「40代看護師」でも年収に差が出る4つの要因
    1. 役職の有無
    2. 専門領域の知識・技術に対する手当
    3. 勤続年数
    4. 夜勤の有無・回数
  6. 40代看護師が年収アップ・維持を目指すための4つの方法
    1. 管理職またはスペシャリストを目指す
    2. 管理職候補として転職する
    3. 訪問看護ステーションに転職する
    4. 基本給・賞与水準が高い病院や施設へ転職する
  7. 40代看護師が転職に失敗しないための注意点
    1. 即戦力としての期待値と自分のスキルにギャップがないかどうか
    2. 退職金制度や福利厚生が充実しているかどうか
    3. 健康をキープできるかどうか
  8. 40代看護師の年収アップの武器は「積み重ねた経験と知識」

40代看護師の平均年収・月給・ボーナス

まずは、40代看護師の平均年収について確認していきましょう。

厚生労働省が公表している「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、2024年における40代看護師の給与、賞与は次の通りです。

年齢所定内給与額年間賞与
その他特別給与額
平均年収
40~44歳33万6,300円95万8,900円33万6,300円×12か月
+95万8,900円
=499万4,500円
45~49歳35万6,300円101万1,420円35万6,300円×12か月
+101万1,420円
=528万7,020円

40代前半と後半とで、29万2,520円の差があるということになります。

また、40代後半になると、賞与の額が平均で3桁を超えるのも大きな特徴です。多くの企業では、賞与は「基本給×〇か月分」の計算式で算出されますが、基本給は通常、勤続年数とともに上がるため、賞与の額が上がれば上がるほど「ここから転職するのはもったいない……」と考えてしまう傾向にあるのではないでしょうか。

参照:e-Stat「令和6年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)より抜粋

40代看護師の経験年数による年収の違い

「令和6年賃金構造基本統計調査」では、経験年数による年収の違いについても確認できます。40代前半・後半の経験年数による年収の違いは次の通りです。

経験年数年齢月給ボーナス年収
0年40~44歳30万8,000円38万9,500円408万5,500円
0年45~49歳31万1,300円19万8,100円393万3,700円
1~4年40~44歳32万700円70万6,600円455万5,000円
1~4年45~49歳32万8,400円70万5,400円464万6,200円
5~9年40~44歳33万2,100円87万6,500円486万1,700円
5~9年45~49歳30万7,000円75万5,000円443万9,000円
10~14年40~44歳32万300円91万3,800円475万7,400円
10~14年45~49歳34万200円104万100円512万2,500円
15年以上40~44歳34万1,700円100万900円510万1,300円
15年以上45~49歳36万5,000円107万4,000円545万4,000円

 

40代前半看護師は10年以上の経験、40代後半看護師は15年以上の経験があれば、平均で年収500万円を超えているということになります。経験年数が10年以上を超えていると役職についているケースも多いため、「40代になってからがもっとも稼げている」という人が大半なのではないでしょうか。

参照:e-Stat「令和6年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)、年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)より抜粋

給与と手取り額はどう違う?

40代の平均年収は前述の通りですが、ここから税金を引いた金額が支払われるため、手取り額は給与より少なくなります。手取り額の計算方法は次の通りです。

手取り額=総支給額(月給×12か月+ボーナス)-各種税金(社会保険料+所得税+住民税)

※ただし、厳密にいうと、このうち「住民税」は翌年に天引きされるため、手取り額から天引きされる住民税は、前年の所得に対して課税されたものということになります。つまり、手取り額は額面の概ね8割強になるということです。

なお、平均年収で手取り額の概算を計算する場合に関しては、社会保険料と所得税はボーナスにもかかる一方、住民税はボーナスからは引かれないため、月給とボーナスは別々に計算する必要があるので注意が必要です。

40代全体の平均給与と、40代看護師の平均給与の差は?

40代看護師の給与が高いのかを考えるために40代の平均給与を参照し、40代看護師と比較してみました。

年齢職業計(全体)看護師
40~44歳516万円499万4,500円
45~49歳540万円528万7,020円

参照: 国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査―調査結果報告―」より「年齢階層別の平均給与」

ここからも、40代看護師は同世代の他職種と比べて給与が低い傾向にあるということになります。しかも、男性看護師の場合はこの傾向が顕著で、同年代の他職種の男性より給与が低い可能性が高いということになります。

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同じ「40代看護師」でも年収に差が出る4つの要因

40代看護師の平均給与は、冒頭で述べた通り500万円前後ですが、この数字はあくまでも平均で、これより大幅に低い人もいればその逆もいます。では、40代看護師の年収に差が出る要因はというと、主に次の4つです。

  • 役職の有無
  • 専門領域の知識・技術に対する手当
  • 勤続年数
  • 夜勤の有無・回数

それぞれ詳しくみていきましょう。

役職の有無

年齢を重ねるにつれて様々な経験や知識を身に着けていった場合、組織のマネジメントや人材育成、看護の質向上に向けたデータ管理などに携わる機会も増えてきます。

例えば役職がついて主任になると、主任手当として月に1~3万円程度支給されます。さらに、昇進による基本給上昇があるため、年収がUPします。

副看護師長になると、役職手当として月に3~5万円程度が支給されます。病棟の責任者である看護師長になると、夜勤に対応しなくても高年収になります。

40代一般看護師の年収が約500万円だとすると、主任:約600万円、副看護師長:約650万円、看護師長:約750万円といったイメージです。

専門領域の知識・技術に対する手当

専門看護師や認定看護師、診療看護師などの資格を取得するなどして専門性を高めた場合がこれに当たります。

スペシャリストとして活躍する看護師に求められる役割は、院内外でのコンサルテーション、看護実践・教育・研究などが挙げられます。

スペシャリストの看護師は、専門領域の知識・技術に対する手当が支給されるケースが多いです。

ただし、管理職と専門職とを比較すると、一般的に管理職のほうが年収が高くなりやすい傾向にあります。

年収差のイメージとしては、一般看護師の年収が約480~550万円の場合、認定看護師は約520~620万円、看護師長は約700~850万円といったところです。

なお、高度急性期病院、大学病院、教育・研究職、訪問看護の専門職リーダーなどの場合は、スペシャリストでも年収が高いケースが多いです。

また、専門資格を有していながら、管理職も任されるというケースもあります。この場合、役職手当と専門資格に対する手当の両方がつくため、もっとも年収が高くなりやすいといえます。

勤続年数

勤続年数による年収の違いは、前半でも解説した通りです。

40代前半看護師は10年以上の経験、40代後半看護師は15年以上の経験があれば、平均で年収500万円を超えているため、新卒から転職せずに同じ病院で働き続けている場合、年収が高いことが多いでしょう。

夜勤の有無・回数

夜勤の有無や回数が年収と大きく関わっているのは、40代看護師に限ったことではありません。しかし、一般的には、年齢を重ねるほど、肉体的・体力的に夜勤に対応することが難しくなってきます。そのため、夜勤を減らす、あるいはゼロにする方向へとシフトしていった結果、40代で年収が大きく減ったという看護師も少なくありません。

人によっては、40代で完全に夜勤対応ゼロにするために、無床クリニックや訪問看護ステーション、健診センターなどへ転職したり、外来へ異動したりと、計画的にキャリアパスを構築していることもあります。

あるいは、生活習慣病や高血圧症、睡眠障害などを発症したことをきっかけに、日勤のみの働き方にシフトするケースもあるでしょう。

また、30~40代にかけて出産や子育てを経験したことで、日勤のみにシフトする場合もあるでしょう。

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40代看護師が年収アップ・維持を目指すための4つの方法

40代看護師が年収アップを実現する代表的な方法は次の通りです。

  • 管理職またはスペシャリストを目指す
  • 管理職候補として転職する
  • 訪問看護ステーションに転職する
  • 給与水準が高いところに転職する

それぞれ詳しくみていきましょう。

管理職またはスペシャリストを目指す

管理職もしくは専門職(スペシャリスト)のいずれかのキャリアパスを進んでいければ、年収キープ・年収アップを目指せます。

ただし、看護師数が多い大規模病院の場合、誰もが役職に就けるわけではありません。先に解説した通り、異動などを繰り返して経験を重ねて、どんな現場にも対応できる力をつけることによって、重要な役割を任されやすくなります。

また、上司との面談の機会では、役職に就きたい意向をしっかり伝えておくことが大切です。役職は推薦によって決定する場合が多いため、上司に認めてもらうことで、管理職就任の目標に一歩近づけます。

一方、スペシャリストを目指す場合、資格取得にはそれなりに時間とお金がかかることを頭に入れておくことが不可欠です。

資格取得支援制度が整っている職場であれば資格取得を目指しやすいですが、そうでなければ、まずは資金を貯めることからのスタートとなるため、長い道のりとなる可能性があります。

管理職候補として転職する

看護師の求人のなかには、管理職候補としての求人も存在します。ただし、最初から管理職として雇用されるわけではなく、まずは一般看護師として働きながら、管理業務を学ぶケースも多いです。

看護師の管理職は、主任・リーダー(チーム管理)、師長(病棟責任者)、看護部長(組織全体の統括)のようにわかれていますが、管理職候補は、「将来、主任~師長になる前提の人材」として採用されます。ただし、誰でも応募できるわけではありません。

臨床経験5~10年以上、プリセプターや主任などのリーダー経験、急性期・専門領域の経験などが求められる場合がほとんどです。特に、教育・指導経験があるかどうかは重視されます。

給与は一般看護師より高めですが、採用されてしばらくの“候補段階”のうちは、年収400万円台程度と考えられます。その後、師長になると600~800万円程度に伸びる場合が多いでしょう。

訪問看護ステーションに転職する

臨床経験が豊富な40代看護師は、訪問看護の現場では重宝されます。ただし、年収が高くなる傾向にある事業所を選ぶことが重要です。

訪問看護の年収は、基本的に「基本給+訪問件数(インセンティブ)+オンコール手当・出勤手当」で決まります。つまり、件数と手当を最大化することによって、高年収を目指すことができます。

訪問看護は、安定しているものの年収が上がりにくい「固定給型」、件数で稼げる「インセンティブ型」の大きく2タイプにわかれているので、より高い年収を狙いたい場合、まずはインセンティブ型を選ぶことが重要です。

また、訪問件数を増やすために、移動効率がいいエリアを選ぶことや、訪問スケジュールが詰めやすい事業所を選ぶことも大切です。なお、訪問件数の平均は1日4件とされており、1日5~6件になると高収入ラインといわれています。

オンコールの待機手当は1回1,000~3,000円程度、出勤手当は1回3,000~10,000円程度なので、月に5~10回対応すると、+5~10万円の上乗せも可能ということになります。

また、ターミナルケア、精神科訪問看護、小児・医療的ケア児、難病患者などを対象とした訪問看護ステーションは単価が高いため、高年収を目指しやすいといえます。

訪問看護の仕事で“将来的に”収入を伸ばしていきたい場合、管理者や所長のポストを狙うのが賢明です。なお、各地に拠点を拡大している成長中の事業者は、管理職ポストを用意しているケースが多いです。

基本給・賞与水準が高い病院や施設へ転職する

40代になって体力が落ちたなどの理由で夜勤を減らしたい場合、夜勤を減らしても年収キープが叶う、ベースの給与が高い職場を選ぶことが大切です。

基本給や賞与は、一般的には病院の規模や経営母体によって異なるので、求人票をチェックする際は、病床数や経営母体についてもしっかり確認したいところです。

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40代看護師が転職に失敗しないための注意点

昨今は転職が当たり前といわれる時代ですが、それでも、年齢を重ねるほどに成功率が低くなってくることは事実です。そのため、40代で転職活動する場合、「これが最後の転職になる」ことを意識したうえで、後悔のない職場を選ぶことが大切です。

もちろん、結果的に納得のいく職場を選ぶことができず、再度転職したくなることはあり得ます。その場合は無理してその職場に居続ける必要はありませんが、少なくとも、年収UPなどの目先の利益だけにとらわれて失敗してしまうことは避けるべきです。そのような失敗をしてしまった場合、次の転職活動時の面接で言い訳が通りにくくなることを頭に入れておきましょう。

また、転職活動を進めるうえでは、次の3点についても考えることが大切です。

  • 即戦力としての期待値と自分のスキルにギャップがないかどうか
  • 退職金制度や福利厚生が充実しているかどうか
  • その職場で働いて健康をキープすることができるかどうか

それぞれ詳しくみていきましょう。

即戦力としての期待値と自分のスキルにギャップがないかどうか

40代看護師を採用する側は、「即戦力として活躍してほしい」「管理職候補として採用したい」などと期待している場合が多いと考えられます。

これまでの自分の経験を十分に活かせる診療科や施設を選ばなければ、採用した側から「期待外れだった」と判断される可能性が高いですし、そうなると自分自身も働きにくさを感じやすいでしょう。

そうした事態を防ぐためにも、「これまでの自分の経験やスキルをどう活かせるか」を考えて転職活動を進めていくことはとても大切です。

退職金制度や福利厚生が充実しているかどうか

年収UPできるか、役職に就けるかどうかのみに着目して転職活動を進めると、その職場で働き続けることや、退職した後について不安な気持ちを抱かなければならなくなる場合があります。

そうなるのを防ぐためには、福利厚生が整っているのか、退職金を十分に受け取ることができるのかを事前にチェックすることが大切です。

実際に「最後の転職」になる可能性が高いことを考えて、老後を見据えて職場選びを進めることが肝心です。

健康をキープできるかどうか

40代は、更年期や親の介護などの悩みが出てきやすい年代です。さらに、体力的な衰えを感じる人も多い、無理が効かない年代であるからこそ、残業時間や有給消化率の実態を把握したうえでの転職が非常に大切です。

いずれに関しても、求人票に記載されている情報のみを頼りにするのではなく、SNSや口コミサイトで“生の声”を集めるなどすることで、40代の自分にとって働きやすい職場であるのかどうかをしっかり判断することがとても大切です。

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40代看護師の年収アップの武器は「積み重ねた経験と知識」

年齢を重ねると、転職のハードルが上がるというイメージを持っている人は多いかもしれません。しかし実際のところ、40代看護師の求人はかなり多く、むしろ需要が高い部類であるといえます。

医療業界は基本的に人手不足で、臨床経験が豊富な40代は側線直として期待されています。また、管理職候補として見られることも多く、むしろ若手より評価されることが多いでしょう。

ただし、そうであるがゆえに、「バリバリ活躍してほしい」「後輩の指導も任せたい」とハードワークを任せられがちなので、働く条件をきちんと整理したうえで、転職活動を進めていくことが大変重要となってきます。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


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