医療情報取得加算・医療DX推進体制整備加算は廃止!2026年改定で新設された「電子的診療情報連携体制整備加算」の要件・掲示・届出を解説

マイナ保険証・オンライン資格確認の普及に伴い、クリニックの医療DX評価を支えてきた「医療情報取得加算」および「医療DX推進体制整備加算」。2026年度(令和8年度)の診療報酬改定において、これら従来の加算はどちらも廃止され、新たに「電子的診療情報連携体制整備加算」へと再編・一元化されました。

新加算では、評価の軸が従来の「システムを整備したか」から「実際に活用しているか(マイナ保険証利用率などの実績)」へと大きくシフトしています。本稿では、従来の制度のおさらいから、新加算の点数・算定要件・院内掲示・カルテ記載・届出の実務まで、クリニックが押さえるべきポイントを網羅して解説します。

目次
  1. 従来の医療DX関連加算のおさらい(令和6年度までの制度)
    1. 1. 医療情報取得加算とは
    2. 2. 医療DX推進体制整備加算とは
  2. 令和8年度改定で誕生した「電子的診療情報連携体制整備加算」とは
    1. 点数・区分一覧表
    2. 最大の変更点:「体制評価」から「実績評価(マイナ利用率)」へのシフト
  3. 電子的診療情報連携体制整備加算の主な算定要件
  4. 院内掲示・自院Webサイト掲載(Web掲示義務)の具体策
    1. 掲示・掲載すべき具体的な内容例
  5. クリニックが改定後に対応すべき実務と手順
    1. 1. 届出の確認と切り替え手続き
    2. 2. マイナ保険証の利用率向上策(受付フローの定着)
    3. 3. カルテ記載・情報活用の記録
    4. 4. 電子カルテ・レセコンのマスタ更新と算定チェック
  6. 加算対応のカギを握る「電子カルテ」の選定
  7. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 従来の医療DX推進体制整備加算や医療情報取得加算は、自動的に新加算へ切り替わりますか?
    2. Q. マイナ保険証の利用率はどこで確認・モニタリングできますか?
    3. Q. 紙カルテのクリニックでも上位区分(加算1や加算2)は算定できますか?
    4. Q. Web掲示義務は、院内掲示をしていれば免除されますか?
  8. まとめ
      1. 参考・一次情報

この記事の要点(結論)

  • 従来加算の廃止と統合:「医療情報取得加算」と「医療DX推進体制整備加算」は廃止され、「電子的診療情報連携体制整備加算」へ再編された。
  • 新加算の点数構造:外来初診料等で区分に応じた点数(加算1:15点、加算2:9点、加算3:4点)、再診料で2点が設定された。
  • 「体制」から「実績評価」へ:単なるシステム導入だけでなく、「マイナ保険証の利用実績(利用率)」が施設基準に直接影響する。
  • 院内掲示・Web掲示の義務化:院内掲示に加え、自院Webサイト等へ医療DX推進体制や連携先医療機関名を掲載することが求められる。
  • 届出は自動移行されない:要件が根本から変わるため、地方厚生局への新たな施設基準の届出が必須となる。

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従来の医療DX関連加算のおさらい(令和6年度までの制度)

まず、今回の改定で廃止・再編となった2つの旧加算の役割を整理しておきましょう。

1. 医療情報取得加算とは

オンライン資格確認を通じて、患者の同意のもと薬剤情報や特定健診情報などを取得・活用する体制を評価した加算です(初診時1点/再診時1点)。過去には「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」などの名称で運用され、改定ごとに短期間で何度も名称や要件が見直されてきた経緯があります。

2. 医療DX推進体制整備加算とは

マイナ保険証の利用促進、電子処方箋の導入、電子カルテ情報共有サービスへの対応など、医療機関全体のDX推進体制を総合的に評価する加算でした(初診時に6区分・8〜12点)。

令和8年度改定では、これら酷似・重複していた2つの評価体系が整理され、よりわかりやすい一つの新加算へ集約されることになりました。

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令和8年度改定で誕生した「電子的診療情報連携体制整備加算」とは

2026年2月13日の中医協答申にて確定した新加算「電子的診療情報連携体制整備加算」(本体は2026年6月1日施行)の全体像は次の通りです。

点数・区分一覧表

区分 点数・算定単位 主な施設基準・対応要件
外来(初診)加算1 15点(月1回) 基本要件 + 電子処方箋および電子カルテ情報共有サービスの両方に対応 + 高いマイナ利用率実績
外来(初診)加算2 9点(月1回) 基本要件 + 電子処方箋または電子カルテ情報共有サービスのいずれか一方に対応
外来(初診)加算3 4点(月1回) オンライン資格確認等システムの導入、マイナ保険証利用率実績等の基本要件のみ
外来(再診) 2点(月1回) 区分なし(オンライン資格確認・情報活用体制の維持)
入院料加算1 160点(入院初日) 「十分な」非常時対応体制整備
入院料加算2 80点(入院初日) 「必要な」非常時対応体制整備

※点数・要件は令和8年度改定の告示・通知に基づく。適用にあたっては厚生労働省の最新資料・疑義解釈を必ず確認すること。

最大の変更点:「体制評価」から「実績評価(マイナ利用率)」へのシフト

新加算への変更で最も重要なポイントは、評価の軸が「体制を整えたか」から**「実際に患者のマイナ保険証を使い、情報を活用しているか(実績)」**へ移った点です。

特に**マイナ保険証の利用率(利用実績)**が施設基準の必須条件として組み込まれており、利用率の達成水準によって算定できる区分(加算1〜3)が変動します。一度届出をして終わりではなく、毎月の利用率を維持・モニタリングする運用が必要になりました。

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電子的診療情報連携体制整備加算の主な算定要件

自院がどの区分を算定できるかを判断するための主要要件は以下の通りです。

  • 1. オンライン資格確認体制の運用:オンライン資格確認を通じて患者の診療情報・薬剤情報を取得・活用する体制が前提となります。
  • 2. マイナ保険証利用率の実績基準:厚生労働省が定める一定以上のマイナ保険証利用率を達成していること(毎月確認が必要)。
  • 3. 電子処方箋・電子カルテ情報共有サービスへの対応:上位区分(加算1)を算定するには、両方のサービスを導入・運用していることが求められます。
  • 4. 電子カルテの導入:上位区分の要件を満たすには電子カルテの運用が実質必須となります(紙カルテのままでは連携要件のクリアが困難)。

院内掲示・自院Webサイト掲載(Web掲示義務)の具体策

本加算を算定するにあたっては、患者への周知として**「院内掲示」および「自院ホームページ等へのWeb掲載(Web掲示義務)」**が施設基準として求められます(※自院HPを持たない場合等の特例を除く)。

掲示・掲載すべき具体的な内容例

  • オンライン資格確認を行う体制を有していること
  • 受診した患者に対し、受診歴、薬剤情報、特定健診情報その他必要な診療情報を取得・活用して診療を行うこと
  • 電子処方箋の発行体制を有していること(※対応している場合)
  • 電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること(※対応している場合)
  • 【上位区分】電子カルテ情報共有サービスを通じて実際に情報共有を行っている連携先医療機関の名称

要件を満たしていることを証明するため、掲示内容の更新を怠らないようチェックリスト化して管理することが推奨されます。

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クリニックが改定後に対応すべき実務と手順

1. 届出の確認と切り替え手続き

旧加算(医療情報取得加算・医療DX推進体制整備加算)から新加算(電子的診療情報連携体制整備加算)へ自動移行はされません。自院のシステム導入状況やマイナ保険証利用率を確認し、適切な区分を選択して地方厚生局へ新たに施設基準の届出を行う必要があります。

2. マイナ保険証の利用率向上策(受付フローの定着)

算定区分を維持するため、受付窓口にポスターや案内POPを設置し、「マイナ保険証はお持ちですか」という声かけを問診・受付時の標準マニュアルとして徹底します。

3. カルテ記載・情報活用の記録

取得した薬剤情報や健診情報を診療に活用した旨を、必要に応じてカルテ(診療記録)に記載・保管しておきます。

4. 電子カルテ・レセコンのマスタ更新と算定チェック

算定漏れや誤算定を防ぐため、レセコンや電子カルテのマスタを改定後の新点数(加算1: 15点等)に切り替えます。クラウド型電子カルテ(CLIUS等)であれば、改定に伴うプログラムや点数マスタの更新が自動で反映されるため、切り替え作業の負担を最小限に抑えられます。

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加算対応のカギを握る「電子カルテ」の選定

2026年以降の医療DX関連加算は、オンライン資格確認・電子処方箋・電子カルテ情報共有サービスがシームレスに連携していることが前提となります。

クラウド電子カルテ「CLIUS(クリウス)」は、マイナ保険証連携や電子処方箋対応をはじめ、最新の医療DX要件に迅速に対応しています。自動アップデート機能により、診療報酬改定のたびに発生するマスタ更新やシステム改修の費用・手間をかけずに、常に正しい算定・要件チェックが可能です。

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よくある質問(FAQ)

Q. 従来の医療DX推進体制整備加算や医療情報取得加算は、自動的に新加算へ切り替わりますか?

A. 自動切り替えはされません。要件や区分が新しく再編されたため、自院の実績や対応状況(電子処方箋など)を確認の上、管轄の地方厚生局へ新たな施設基準の届出を行う必要があります。

Q. マイナ保険証の利用率はどこで確認・モニタリングできますか?

A. 厚生労働省が提供するオンライン資格確認のポータルサイトや通知データ等で自院の利用率実績を確認できます。毎月定期的にデータをチェックし保管しておく運用が安全です。

Q. 紙カルテのクリニックでも上位区分(加算1や加算2)は算定できますか?

A. 非常に困難です。加算1や加算2は電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスへの対応が要件に含まれるため、紙カルテから電子カルテへの移行が実質的な前提となります(基本要件のみの加算3等の検討となります)。

Q. Web掲示義務は、院内掲示をしていれば免除されますか?

A. 原則免除されません。原則として「院内での掲示」と「自院Webサイト上への掲載」の両方が求められます(※自院ホームページを開設していない場合等の特例規定を除く)。

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まとめ

  • 令和8年度(2026年度)改定により、医療情報取得加算と医療DX推進体制整備加算は廃止され、「電子的診療情報連携体制整備加算」に統合された。
  • 新加算は外来初診で加算1(15点)・加算2(9点)・加算3(4点)、再診で2点が設定された。
  • 評価の軸が「システム整備」から「マイナ保険証の利用率実績」へ変更されたため、毎月のモニタリングが必要となる。
  • 院内掲示に加え、自院Webサイトへ医療DX推進体制(連携先医療機関名含む)を掲載する「Web掲示義務」に対応する。
  • 新加算の算定には地方厚生局への新たな届出が必要であり、自動移行はされない。

医療DX評価は「形だけの導入」から「現場での日常的な活用」へと完全に移行しました。マイナ保険証や電子処方箋を自然に活用できる電子カルテ環境を整え、正しく要件を満たして算定につなげていきましょう。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、