運動器リハビリテーション料とは|Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの違いと算定日数、クリニックで押さえる要点

運動器リハビリテーションは、整形外科を標榜するクリニックにとって収益の柱になりやすい一方、施設基準と算定日数の管理を誤ると、まとめて査定される領域でもある。

この記事では、区分ごとの違い、算定できる期間、実務で間違えやすい点を整理する。

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目次
  1. 運動器リハビリテーション料は3区分ある
  2. 標準的算定日数は150日
  3. 1日6単位までが原則
  4. クリニックで間違えやすい3点
  5. リハビリ部門を持つかどうかの判断
  6. まとめ

運動器リハビリテーション料は3区分ある

疾患別リハビリテーション料のひとつで、上下肢の骨折・変形性関節症・脊椎疾患など、運動器の疾患を対象とする。

2026年度(令和8年度)診療報酬改定では、3区分とも点数が据え置かれた

区分 点数(1単位)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ) 185点
運動器リハビリテーション料(Ⅱ) 170点
運動器リハビリテーション料(Ⅲ) 85点

1単位は20分である。区分の違いは点数だけでなく、届け出に必要な人員・専用施設の要件にある。ⅠとⅡは理学療法士等の配置数と専用施設の面積が重く、Ⅲは要件が軽い代わりに点数が半分以下になる。

どの区分で届け出るかは、常勤換算のセラピスト数と確保できる面積から逆算して決める。点数だけを見て上位区分を目指すと、人員が欠けた月に区分そのものを維持できなくなる。

標準的算定日数は150日

疾患別リハビリテーションは、疾患ごとに算定できる期間の目安が決まっている。

種類 標準的算定日数
心大血管疾患 150日
脳血管疾患等 180日
運動器 150日
呼吸器 90日
廃用症候群 120日

起算日は、発症日・手術日・急性増悪した日である。受診日ではない点に注意する。

150日を過ぎたら一律で算定できなくなるわけではない。治療の継続で状態の改善が期待できると医学的に判断される場合は、超えても算定できる。ただしその判断の根拠をカルテに残しておくことが前提になる。

1日6単位までが原則

算定できる単位数は、患者1人につき1日6単位までが原則である。

  • 1単位20分 → 6単位で120分
  • 実施時間が20分に満たない場合は算定できない
  • 実施した時間・内容・担当者を診療録に記載する

「20分に満たない訓練を積み上げて1単位にする」ことはできない。単位は実施時間で区切るというのが原則である。

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クリニックで間違えやすい3点

① 起算日の管理が受診日になっている

前医で発症・手術している患者を引き継いだ場合、起算日は前医での発症日・手術日である。紹介状で起算日を確認しないまま自院の初診日で数え始めると、算定日数が実態より長くなる。

② 逓減の対象を把握していない

標準的算定日数を超えた後の取り扱いや、状態の改善が乏しい場合の減算規定は改定のたびに見直されている。改定年度には、自院の算定パターンが減算の対象になっていないかを必ず点検する。

③ 記載が「リハビリ実施」で終わっている

診療録・実施計画書に、実施時間・内容・担当者・改善の見込みが残っていないと、指導や個別指導で説明できない。算定要件を満たしていても、記録が無ければ立証できない。

リハビリ部門を持つかどうかの判断

運動器リハビリテーションは、セラピストの人件費と専用面積を固定費として先に抱える構造になっている。

  • 常勤セラピストを雇う → 人件費が毎月固定で出る
  • 専用施設の面積を確保する → 賃料が上がる
  • 患者数が計画を下回ると、区分を維持できずに点数が下がる

「点数が高いから導入する」ではなく、1日あたり何単位を安定して算定できるかを先に見積もる。損益分岐に必要な単位数を出し、外来の患者層と照らして届け出区分を決める順序になる。

まとめ

  • 運動器リハビリテーション料はⅠ185点/Ⅱ170点/Ⅲ85点。2026年度改定で据え置き
  • 1単位20分、1日6単位まで。20分未満は算定できない
  • 標準的算定日数は150日。起算日は発症日・手術日・急性増悪した日
  • 150日超でも改善が見込めれば算定可。ただし判断の根拠をカルテに残す
  • 導入判断は点数ではなく、安定して算定できる単位数から逆算する

施設基準の詳細な要件と最新の改定内容は、地方厚生局の届出様式と改定告示で必ず確認してほしい。

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提供形態

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