看護師に好かれる精神科ドクターの特徴

精神科の患者さんは、一般科と異なり患者さん自身では意思決定が難しいことも多く、ご家族が患者さんをやや強引に病院に連れてくることもよくあります。また、患者さんは治療に関して否定的な考えを持っていることもあるので、安心して治療に臨んでもらうためにも、医師や看護師の対応が重要となります。
精神科の医師の中には、患者さんに優しい先生もいれば、厳しい先生もいます。
時には、患者さんに不信感を与えかねないんじゃないかという医師の言動に看護師がひやひやすることも。その中から今回は、実際に精神科看護師として勤務していた私が、看護師に好かれる精神科ドクターの特徴を7つ紹介します。

目次
  1. 1.症状か副作用かを見分けることができる
  2. 2.診察時の患者さんの言動を看護師に共有してくれる
  3. 3.患者の事前情報を看護師に共有してくれる
  4. 4.患者の妄想を傾聴してくれる
  5. 5.患者さんに対してどんな状況でも治療薬の説明を丁寧にしてくれる
  6. 6.薬物治療以外も提案してくれる
  7. 7.患者の異常行動に驚かない
  8. まとめ

1.症状か副作用かを見分けることができる

精神科疾患には薬物を用いた治療をおこなうことがほとんどです。精神科で使われる抗精神病薬と呼ばれる薬には多くの副作用があります。副作用で体がこわばったり、呂律が回らなくなったり、ヨダレが垂れてしまうことも。

そういった副作用は一見分かりやすいのですぐに減薬や変薬の対応がおこなわれるのが一般的ですが、副作用ではなく患者の精神疾患から来ている症状だと考える医師も中にはいます。

「境界性パーソナリティ障害」と呼ばれる病気では、他者に対する依存的な態度が病状としてあるため、アピール的な意味で呂律が緩慢になったり意図的に体をこわばらせたりしてしまうこともあります。

その他の疾患でも、症状によって引き起こされているのか、副作用なのかの判別が難しいことも多く、精神科に勤務していた頃は、強い副作用で苦しんでいる患者さんの姿を多く見ました。症状か副作用かをしっかりと見極められる医師は、患者さんにとっても看護師にとってもありがたい存在なので好かれます。

2.診察時の患者さんの言動を看護師に共有してくれる

精神科疾患の患者さんは、医師に強い信頼感を感じていることが多いので、看護師には症状を伝えないが、医師には伝えるということがよくあります。診察時には、患者さんは自身の悩みを表出することが多いため、治療方針を選択しやすくなります。また、診察後には、医師目線の患者さんの情報を共有してもらえると、知らなかった患者さんの一面を知ることができて看護もしやすくなります。

精神科では、患者さんが疾患への向き合い方について知識を深められるよう、看護師が心理教育を実施することが多くあります。患者が疾患をどのように捉えているかは重要な情報となりますので、診察時の言動を共有してくれる医師とは働きやすいので看護師から好かれています。

3.患者の事前情報を看護師に共有してくれる

精神科ならではですが、患者にはさまざまな過去があります。人には言えないお仕事をされていた方や違法な薬物を使用していた経歴がある方や、傷害事件や殺人事件を起こしたことがある方もいました。

そういった情報は家族や本人に聴取することである程度把握することができますが、ご家族がいない方や本人の精神状態が著しく悪化している場合には、全く事前情報が無いこともあります。

しかし医師は、介入した警察官や保健所職員から情報を得ていることがほとんど。私達看護師が知らない情報を知っているので、共有してくれるとより安全な看護のために役立ちます。

4.患者の妄想を傾聴してくれる

精神科疾患の患者さんは妄想症状に悩まれていることも多いです。頭の中に次から次へと溢れてくる妄想を誰かに話したいと思っている場合も多く、看護師も患者さんの妄想ストーリーを静かに聞くことが日常的にあります。

患者さんは信頼する医師にも妄想の話をすることが多いですが、忙しい医師は聞き流したり相手にしないような態度をとったりすることも。患者さんはそんな先生の姿に寂しさを覚えますし、信頼関係が崩れてしまい治療に拒否的になってしまうことも。

中には脱走計画を企てた患者さんや、秘密の武器を制作しだした患者さんもいました。そうならないためにも医師が患者さんの話を十分に傾聴してくれるというのはとても大切なことです。たとえ妄想であっても、親身に話を聞いてくれる医師は看護師に好かれています。

5.患者さんに対してどんな状況でも治療薬の説明を丁寧にしてくれる

精神疾患を抱える患者さんは、症状が安定せず会話が難しい状態であることもあります。その場合、より早く効果的な治療薬を投与するために点滴や注射を用いることも。患者さんは、混乱した状況の中で薬物を投与されるので強い恐怖心を感じます。そのような緊急的な状態でも治療薬に関して説明してくれる先生は、患者さんに安心感を与えます。その後の看護もしやすくなるので、どんな状況でも患者さんに対して治療薬の説明をしてくれる先生は好かれています。

6.薬物治療以外も提案してくれる

精神科疾患は薬物治療がメインですが、薬物治療以外にもレクリエーション的な「作業療法」と呼ばれる治療法がありますし、「認知行動療法」というトラウマに立ち向かうような治療法もあります。

薬物治療以外にも患者さんにとって有益な治療法は多くあるのですが、治療には患者さんの意欲的な態度が必要となり、医療スタッフの労力も大きいためなかなか実施されていない現実があります。特に10年20年クラスの慢性的な精神科疾患には、作業療法や行動療法はなかなか導入されません。

しかし、薬を用いた治療と並行して作業療法や行動療法をおこなってくれる医師は、患者さんの生活の質を上げることもきちんと考えていることがわかることから、看護師から信頼されています。しかも、患者さんの満足感に直結する部分なので、患者さんからも非常に好かれていました。

7.患者の異常行動に驚かない

精神科では、世間では異常と思われる行動は日常的に見られます。例えば、排便を食べてしまったり、全裸で踊り続けてしまったり。患者さんと共にする時間の長い看護師は、そういった行動には慣れており、慌てふためくこともありません。

看護を提供している中で、排泄物が看護師の服や体に付いてしまうこともよくあるので冷静に対処できます。ですが、業務が忙しく、あまり患者さんと関わらない医師の場合は異常な事態には不慣れなことも。

あるとき、医師の白衣に患者さんの排泄物が付いてしまったことがありました。医師は「ひい!」と悲鳴を上げ、診察中にも関わらず先生はすぐに着替えを取りに行き、患者さんの前から消えてしまいました。医師の素早すぎる行動に看護師もびっくりしましたが、患者さんも唖然としていました。通常の感覚では医師の行動には共感できますが、精神科ですので、患者の異常行動もあたたかく受け止める必要があるのかなと思ってしまいました。

まとめ

いかがでしたか?

今回は看護師に好かれる精神科の医師の特徴を紹介しました。

精神科は病院の中でも特殊なジャンルに分類される科です。精神科ならではの問題点に寄り添ってくれる医師は信頼できますし、看護師の目にかっこよく映ります。

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執筆 看護師ライター | rico

国際科高校卒業後、看護専門学校へ入学。その後看護師として入院病棟で勤務経験を元に「看護師あるある」や、病院での体験談を執筆しています。


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