集患・増患のためにさまざまな施策を講じても、最終的には「この医師に診てもらえてよかった」と思ってもらえなければ、患者は定着しづらいといえます。
では、「この医師に診療してもらえてよかった、今後もなにかあったらこの医師に診てもらいたい」と思ってもらうためにはどうすればいいのでしょうか?
患者から頼りにされる、信頼される医師とは?
まずは、患者から頼りにされる、信頼される医師の特徴をみていきましょう。
患者の話に真摯に耳を傾けてくれる
患者は、自分のことを「わかってくれる人」を求めています。自分の体調を伝えて、その原因がなんなのかを解明してくれることはもちろん、体調が悪くて不安な気持ちを理解してくれることも求めています。
しっかりとした説明がある
レントゲンやCTの撮影、血液検査などを行う際、なぜその検査が必要なのかをきちんと説明してくれると、患者は医師のことを信頼できます。反対に、説明することなく検査に回されると、「高額な検査を行ってぼったくっているだけでは?」とイヤな気持ちになる患者は多いでしょう。もしくは、「重病の可能性があるということだろうか?」と不安になることも。
診療時間が適切である
患者をさばくためにひとりあたりの診療時間を極端に短く設定していると、「こんなに待ったのにちょっとしか時間をとってくれない」「診療が雑だ」と思われかねません。また反対に、診察時間を長くとり過ぎるのも、そのぶん一人ひとりの待ち時間が長くなるためあまり好ましくありません。「短すぎず、長すぎず」の適切な時間で診察する先生だと、不満の声も上がりにくいです。
腕がいい
腕がいいことは大きな信頼材料となります。また、「他院でわからなかった原因まで究明してくれた」「参考になるセカンドオピニオンをくれた」「いい先生を紹介してくれた」なども高い評価につながります。
患者から信頼される医師になるには?
続いては、どうすれば患者から信頼される医師になれるのかをみていきましょう。
「聞く姿勢」を意識する
問診時に患者の話を聞く際、患者の言葉に耳を貸すだけでなく、患者の顔色やジェスチャーにまで気を配ることを意識しましょう。たとえば、顔色や表情から読み取れることもありますし、「昨日からここが痛くて」と話しながらより具体的な箇所を患者が指さしていることもあります。
また、体調不良や痛みの感じ方をオノマトペで表現するのが得意ではない患者もいるので、医師側からも「こんな感じですか?」と質問することで深掘りすることも大切。その際、患者としっかりと目を合わせながら会話することで、相手をより深く理解することができます。
患者の生活習慣や背景にまで目を向ける
原因を探る際にも、治療方針を提示する際にも重要になってくるのが、患者の生活習慣や背景にも目を向けること。
たとえば、体調が安定するまでは仕事を休むのがベストだとしても、シングルマザーで子どもを養っていかないといけないなどの理由でそうはいかない場合もあります。時にはそうした状況を鑑みてアドバイスをしてあげることも必要でしょう。
また、太り過ぎが原因で体調を崩している人に対して、ただ「痩せてください」では「痩せられないから悩んでるんだよ!」と反発されることもあるでしょう。普段の生活についても上手に聞き出すことで、ストレスが原因で食べ過ぎるのか、食事の偏りが起因しているのかなどを探り、より具体的にアドバイスしてあげられるといいでしょう。
検査や治療前に患者が納得するまで説明する
一つひとつの検査の前には、「こういう可能性が考えられるから、念のためレントゲンを撮影させていただけますか?」など、患者に納得してもらえるようきちんと説明するようにしましょう。
その際、「問題ないことを確認するためにも、レントゲンを撮ってみましょう」などの言葉をかけてあげると、患者も安心して検査を受けられます。
予約システムなどを活用して待ち時間削減に取り組む
予約システムを導入するなどして、患者一人ひとりと十分な時間会話できるよう心がけましょう。また、電子カルテの経営分析ツールなどを使って、診療に費やしている時間を分析すれば、より長い時間診療すべきか、もう少し短くするべきかもわかります。
知識や技術を磨き続ける
開業医として独立後も、常に知識や技術を研鑽し続けることはとても大切。医療は日々進歩しているので、適切な治療方法が一昔前から変わっていることも多々あるので、最新の治療法について知っておくことも、患者からの信頼度UPにつながりやすいでしょう。
対人のコミュニケーションの基本を大切にしよう
相手の言葉にしっかりと耳を傾けること、相手の気持ちに寄り添うこと、相手のためを思って最善の解決策を考えることは、どれもコミュニケーションの基本中の基本。医師と患者である前に、“対人”であることを忘れずに、丁寧に接することを心がけてくださいね。
特徴
その他特徴
対応業務
診療科目
この記事は、2021年8月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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