病院を受診する人のすべてが病気というわけではありません。今回は、「話を聞いただけだと、肉体の病気である可能性は低い。だけど注意が必要」という例を見ていきます。
1.新学期始まり
最近、子どもの不登校が増えています。特に新学期前は、登校したくないために病気のふりをしてしまうようです。救急搬送されて親を困らせてしまった子どもも見たことがあります。そういった場面に遭遇した際は、精神科受診に繋げてあげることがいいかもしれません。
最悪の場合、自殺を考えている可能性もあるからです。実際、コロナの影響もあってか、若い方の自殺が増えているともいわれています。不登校の子どもが診察に訪れた際は、どうして学校に行きたくないのか、何か困っていることがあるのかをさりげなく訊いてあげるといいでしょう。医師の一言が、ひとりの命を救うこともあるかもしれません。
2.口喧嘩の後に
患者の病気について考える上で、症状が起きたタイミングに目を向けることが大切です。「いつからその症状が気になりますか?」と質問すると、意外にも多いのが、「口喧嘩の後に」という返答です。意識がなくなったり、過呼吸になったりして病院を受診される人がいますが、「口喧嘩の後にそのような症状が出た』ということであれば、精神的なものかな? と考えやすいと思います。
また、そうした方は、何度も同じことを繰り返す傾向にあります。精神的なケアをおこなってあげることが大事でしょう。
3.「これってストレスと関係ありますか?」
患者さんは何かしら困っているため病院を受診します。医療従事者は、困っていることになった原因を探り、治療するるのが仕事です。しかしたまに、医療従事者の判断を待つことなく、最初から「これってストレスと関係ありますか?』と自らストレスを疑ってくる人がいます。そういった方は、実際にストレスを抱えている可能性がとても高いです。そのため、特にストレスについて患者さんのケアをすることが重要と考えられます。
以上の3つのケースの他にも、悩みや不安、心配事があるために、身体に異変が出ることはあります。その可能性を感じたときは、速やかに精神科につなげるなど、適切な対応をとってあげたいものです。
特徴
対象規模
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診療科目
この記事は、2021年8月時点の情報を元に作成しています。