ミニマム開業はなぜ増えている? メリット、デメリットも知りたい!

近年、開業資金を抑えた開業、いわゆる「ミニマム開業」が増えています。といってもこれは医療業界に限った話ではありません。大学在学中および卒業後すぐに起業する人が増えるなか、その多くが「マイクロアントレプレナー」または「マイクロ起業家」と呼ばれ、従業員5名以下もしくは自分ひとりのみで起業しているのです。彼らの目的は事業を拡大することではなく、自分のペースでやりたいように仕事することだと言われていますが、医師がミニマム開業を選ぶ背景にはそれ以外の要素も存在します。具体的にどんな要素が存在するのか、早速紹介していきます。

医療業界の話ではありませんが、近年、在学中および大学卒業後すぐに起業する人が増えています。そのほとんどが、「マイクロアントレプレナー」または「マイクロ起業家」と呼ばれる、従業員5名以下もしくは自分ひとりのみでの起業で、事業を拡大することではなく、自分のペースで自分のやりたいように仕事することに重きを置いています。

目次
  1. 医療業界でも「ミニマム開業」が増えてきているのはなぜ?
    1. 人口に比例して医師数が多い
    2. コロナの余波
    3. リフィル処方箋が日本でも導入された
    4. 働き方の多様性が進んでいる
  2. 多様な働き方のうちのひとつ「ハイブリッド開業」も増えつつある
  3. ミニマム開業のメリットは?
    1. 少ない資金で開業できる
    2. 医療に集中できる、自分の思いを形にしやすい
    3. 余計な気を遣う必要がない、人間関係に悩まされない
  4. ミニマム開業のデメリットは?
    1. 受付や電話対応などがすぐにできない場合がある
    2. 雑務を自分でやらなければならない
  5. スタートはミニマム開業でも、そこから拡大していくことも可能

医療業界でも「ミニマム開業」が増えてきているのはなぜ?

医師の場合は、そもそも医師免許を取得するまでは一人前ではないので、在学中の起業などは無理ではあるものの、ミニマムな開業が増えているという点においては他の業界と同じです。

医療業界で「ミニマム開業」が増えている理由

医療業界で「ミニマム開業」が増えている理由としては、さまざまなことが考えられます。

人口に比例して医師数が多い

まず考えられるのは、日本の人口は減少し続けている一方、医者数は増え続けているため、地域によっては患者の奪い合いになっているということです。厚生労働省が公表している「令和2(2020)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、令和2(2020)年の医師数は339,623人。人口10万人あたり269.2人の医師がいるという計算になりますが、遡って平成22(2010)年には、医師数は286,699人、人口10万人あたり230.4人でしたし、そこからさらに遡った平成12(2000)年には、医師数は255,792人、人口10万人あたり201.5人でした。この推移をみる限り、これまでと同じ規模で開業したところで、患者の来院が見込めない可能性に目を向けるのも当然といえるでしょう。

医師数(人) 人口10万人対(人)
昭和57(1982)年 167,952 141.5
昭和59(1984)年 181,101 150.6
昭和61(1986)年 191,346 157.3
昭和63(1988)年 201,658 164.2
平成2(1990)年 211,797 171.3
平成4(1992)年 219,704 176.5
平成6(1994)年 230,519 184.4
平成8(1996)年 240,908 191.4
平成10(1998)年 248,611 196.6
平成12(2000)年 255,792 201.5
平成14(2002)年 262,687 206.1
平成16(2004)年 270,371 211.7
平成18(2006)年 277,927 217.5
平成20(2008)年 286,699 224.5
平成22(1010)年 295,049 230.4
平成24(2012)年 303,268 237.8
平成26(2014)年 311,205 244.9
平成28(2016)年 319,480 251.7
平成30(2018)年 327.210 258.8
令和2(2020)年 339.623 269.2

参照:令和2(2020)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況 p.4より一部抜粋

コロナの余波

一時期よりは落ち着いた状況にあるとはいえ、コロナ禍を経験したことで、「感染の危険性が高まるから医療機関にはなるべく行きたくない」と考える人も一定数います。それによって、以前より集患・増患が難しくなっているといえるでしょう。

リフィル処方箋が日本でも導入された

3階まで繰り返して使えるリフィル処方箋が導入されたことも、患者の来院回数減少の一因となり得ます。2022年4月にスタートしたばかりであるため、今のところまださほど影響はないとしても、今後は患者数に大きく影響してくる可能性があります。

働き方の多様性が進んでいる

人生100年といわれる時代においては、次々と新しいチャレンジをする人が増えていますし、型にはまらない生き方をする人も増えています。医師に関しても然りで、「勤務医としてある程度経験を積んでから、地元に戻って開業医としてどっしり腰を据えていく」などの選択肢があったとしても、より自分らしく生きる道を模索してミニマム開業に辿り着く人が増えていると考えられます。また、従業員がゼロまたは少数のミニマム開業であれば、万が一うまくいかなかったときに、フットワーク軽く次の道に進めることもメリットです。

多様な働き方のうちのひとつ「ハイブリッド開業」も増えつつある

働き方の多様化が進むなか、「ミニマム開業」同様、「ハイブリッド開業」の人気も高まりつつあります。ハイブリッド開業とは、ひとつは、勤務医として働きながら開業すること。たとえば、週のうち2日は大病院に勤務して、残りの3日で自身のクリニックで患者を診るといった働き方です。この方法での開業は、「熱が出たから診てほしい」「怪我をしたからすぐに処置してほしい」といった患者が多い内科や外科などには適していませんが、たとえば皮膚科ならより専門性が高い美容皮膚科、完全予約制で手術をおこなう眼科、もしくは精神科などであればうまくいきやすいでしょう。

また、「外来×在宅」「訪問×遠隔」などの掛け合わせも、「ハイブリッド」と呼ばれます。働き方の多様化によって、今後はさらにバリエーションが増えてくることも考えられます。

ミニマム開業のメリットは?

続いては、ミニマム開業のメリットをみていきましょう。

少ない資金で開業できる

なんといっても一番のメリットはコレ。採用にかかる費用を抑えられるだけでなく、完全予約制などで待合室のスペースもコンパクトで済むなら土地・建物代も抑えられるため、開業資金が少なくて済みます。また、建物を持たず、在宅診療やオンライン診療に絞るのも一手。在宅診療もオンライン診療も保険点数が高いため、利益が大きいといえます。

医療に集中できる、自分の思いを形にしやすい

労務やスタッフ教育に時間をとられないぶん、医療に集中することができます。また、自分ひとりであればスタッフの意見に耳を傾ける必要もないので、自分の思いを形にしやすいといえます。

余計な気を遣う必要がない、人間関係に悩まされない

自分ひとり、もしくはごくごく信頼できるスタッフのみの雇用にすれば、限りなくストレスフリーで仕事できます。また、信頼できるスタッフしかいないなら、ほとんどのことを自分の裁量で決められます。また、完全に自分ひとりであれば、福利厚生を充実させるなどして、スタッフやその家族の生活について考える必要もありません。

ミニマム開業のデメリットは?

続いてはデメリットです。

受付や電話対応などがすぐにできない場合がある

事務も看護師も1人ずつ雇っていれば問題ありませんが、医師ひとりでの運営の場合は、受付や会計、電話対応を待たせてしまうことがありえます。ただし、完全予約制で予約はオンラインのみで受付にして、会計には自動精算機を使うなどするとスムーズにいきやすいでしょう。

雑務を自分でやらなければならない

院内の掃除や消耗品の注文など、細かなことも自分でおこなわなければならないことを負担に感じる人もいるかもしれません。ただし、掃除は外注することも可能ですし、消耗品は定期購入にするなどの手もあります。また、テナント開業であれば、場合によってはビル側で掃除してくれることもあるでしょう。

スタートはミニマム開業でも、そこから拡大していくことも可能

冒頭で述べた通り、ミニマム開業の目的は、事業拡大ではなく自分のペースで自分のやりたいように仕事することである場合が多いです。ただし、「どんなふうに仕事したいか」「どう生きていきたいか」は日々刻々と変わるものなので、当然、やっているうちに事業を拡大したくなることもあれば、分院展開したくなることもあるでしょう。これに関しては、ミニマムではない通常レベルの開業でもまったく同じことがいえますが、経営者としてクリニックを運営していくうちに、さまざまな改善点や理想が見えてくるものなので、その都度、目標を高めていけばいいのです。理想がみえてきたとき、その実現に向かって現状をスピーディに改善し続ける経営を「アジャイル経営」といいますが、ミニマム開業することでそのスタート地点に立つと考えるといいかもしれませんね!

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提供形態

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診療科目

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