紙カルテから電子カルテへの切り替え、もしくはオンプレミス型電子カルテからクラウド型電子カルテへの乗り換えにおいては、気を付けるべきことがいくつかあります。
具体的にどのような点に気をつければいいのか、早速説明していきます。
紙カルテから電子カルテへの切り替えにおける注意点
もともと紙カルテを使っていたクリニックが電子カルテに切り替えるにあたっては、大きく分けて2つのポイントが肝となります。
1つめは、「これまでの紙カルテをどのように保管するか」ということ。そしてもう1つは、「新しい運用方法を正しく理解して慣れていくことが必要」ということです。それぞれに関してのポイントをみていきます。
これまでの紙カルテをどのように保管するか
カルテの保管期間は、紙カルテであるか電子カルテであるかに関わらず、「保険医療機関及び保険医療養担当規則」第九条によって、最後の診療から5年と定められています。そのため、電子カルテでの運用に切り替えた後も、5年間は紙カルテを保存する必要があります。つまり、そのぶんの保管スペースを確保することが必要だということです。
しかし、紙として保管する方法以外に、紙カルテをスキャンして電子化して保管するという方法もあります。この方法なら、電子カルテに切り替えた後も、紙カルテの保管スペースを確保する必要はありません。ただし、紙カルテを1枚ずつスキャンするのは想像以上に大変な作業になるでしょう。また、スキャンする際には、解像度などに関して、厚生労働省が定めたガイドラインを遵守する必要があります。電子化の詳細については以下の記事をご参照ください。
新しい運用方法を正しく理解して慣れていく
紙カルテと電子カルテは運用方法が異なります。そのため、スタッフ全員がいち早く新しい業務フローに慣れることができるよう、マニュアルを用意したり、入力内容をテンプレート化したりするなどの工夫をしていくことが望ましいでしょう。
メーカーのほうで導入サポートとして説明会の機会などを設けているなら、できるだけ利用して全員同じタイミングで正しい知識を共有できるようにしましょう。
具体的には、以下のステップで進めていくことがおすすめです。
- 紙カルテと電子カルテを併用する
- 時間に余裕があるときに、紙カルテの情報を電子カルテに入力していく(もしくはスキャンして電子化)
- 電子カルテに慣れてきたら完全に電子カルテに切り替える
システム障害時の対策法を考えておく
電子カルテは、停電時などによって電力供給がストップすると使えなくなってしまいます。万が一停電してしまった時などには、一時的に紙カルテを使ったり、院内に大容量の蓄電池を設置しておいたりする必要があります。
後者の方法は、蓄電池を保管するためにそれなりのスペースも必要となるため、もしもの場合にどうするのか?をあらかじめしっかりと対策しておきましょう。
電子カルテ→電子カルテの乗り換えで気を付けるべきことは?
電子カルテのデータの保存形式は、現状、標準化されていません。そのため、元の電子カルテから移行先の電子カルテへのデータ移行がスムーズにいかない場合があります。
つまり、元の電子カルテで使っていたデータをそのまま次の電子カルテで使うためには、「データの移行が可能であるか」という観点で新しい電子カルテを選ぶ必要があるのです。
とはいえ、元の電子カルテを残したまま新しいものを導入するという手もあるため、導入を希望している電子カルテが、元の電子カルテのデータ移行に対応していない場合は導入を考え直したほうがいい、というわけでもありません。
ただし、新旧の電子カルテを使い分けるのは少々手間ですし、カルテの確認に時間がかかることを負担に感じる場合もあるかもしれませんので、その点はクリニックの状況も併せて判断するといいでしょう。
乗り換えるなら、クラウド型電子カルテが断然おすすめ
紙カルテから電子カルテへ、オンプレミス型電子カルテからクラウド型電子カルテへ、などいろんな乗り換えパターンがありますが、今まさに乗り換えを検討しているなら、オンライン診療や訪問診療にも役立つ機能が多彩にそろったクラウド型電子カルテがおすすめです。
電子カルテCLIUSも、クリニックおよび患者のニーズに応えるための機能をさまざまに備えているので、ぜひ乗り換えの候補として検討してくださいね。
参照: オンライン診療機能を搭載 クラウド型電子カルテ CLIUS
特徴
オプション機能
対象規模
提供形態
診療科目
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2023年3月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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