【IT導入補助金2023】歯科クリニックでも使える!申請方法やスケジュールについて

「IT導入補助金」の存在は知っていても、歯科クリニックも交付申請可能なことを知らない人は多いかもしれません。

そこで今回は、歯科クリニックがIT導入補助金2023に交付申請する方法や、補助金の活用方法を解説していきます。

 

IT導入補助金とは?

IT導入補助金とは、正式名称は「サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金」と言い、「ITツールの導入によって業務効率や売り上げが上がるなら、そのツール導入にかかる費用を補助します」という制度です。2017年度から毎年度行われています。

ただし、ITツールならなんでもOKというわけではなく、そのツールがIT導入補助金での導入対象になっていなければ補助してもらえません。また、補助金を受け取るためには、条件をクリアして、審査にパスする必要があります。

 

IT導入補助金2022からの変更点

IT導入補助金2022の利用も検討したことがある方は、申請の条件などは概ね把握しているかと思いますが、IT導入補助金2022とIT導入補助金2023では以下の点が変更されていますので、注意してください。

  • 通常枠(A類型)の補助額下限を30万円から5万円に引き下げ
  • 通常枠(A・B類型)の補助対象費用のうち、クラウド利用料を1年分から2年分に延長
  • デジタル化基盤導入枠のITツール導入時の補助額下限5万円を撤廃

 

IT導入補助金2023の3つの枠とは?

IT導入補助金2023には、3つの申請枠が存在します。各企業(各クリニック)が抱えている問題の解決に役立つ枠を選ぶことが重要です。

 

通常枠(A・B類型)

自社(自院)の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上UPをサポートすることを目的として設定されている枠です。A類型とB類型は、【機能要件】および補助金の申請額が異なります。

  • 補助対象経費:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費
  • 補助率:1/2以内
  • 上限額/下限額:A類型…150万円未満~5万円、B類型…450万円~150万円

 

【A類型の機能要件】

補助金を使って導入するソフトウェアは、以下の6つの業務プロセスのうち、1つ以上の業務を担うソフトウェアである必要があります

  • 顧客対応、販売支援
  • 決済、債権債務、資金回収管理
  • 調達、供給、在庫、物流
  • 会計、財務、経営
  • 総務、人事、給与、労務、教育訓練、法務、情報システム
  • 業種固有プロセス

 

【B類型の機能要件】

補助金を使って導入するソフトウェアは、以下の7つの業務プロセスのうち、4つ以上の業務を担うソフトウェアである必要があります

  • 顧客対応、販売支援
  • 決済、債権債務、資金回収管理
  • 調達、供給、在庫、物流
  • 会計、財務、経営
  • 総務、人事、給与、労務、教育訓練、法務、情報システム
  • 業種固有プロセス
  • 汎用、自動化、分析ツール

 

セキュリティ対策推進枠

サイバーインシデントが原因で事業継続が困難となることを回避するとともに、サイバー攻撃被害が供給制約。価格高騰を潜在的に引き起こすリスクや生産性向上を阻害するリスクを低減することを目的に設定されている枠です。

  • 補助対象経費:サービス利用料(最大2年分)
  • 補助率:1/2以内
  • 上限額/下限額:100万円~5万円

 

デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)

会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの経費の一部を補助することで、インボイス対応も見据えたデジタル化推進を目的に設定されている枠です。

  • 補助対象経費:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア購入費
  • 補助率:50万円以下の部分については3/4以内、50万円超~350万円の部分については2/3以内
  • 上限額/下限額:上限350万円~下限なし ※ただし、ハードウェア購入費については…PC、タブレット、プリンター、スキャナー、複合機:補助率1/2以内、補助上限額10万円
  • レジ、券売機等:補助率1/2以内、補助上限額20万円

参照: IT導入補助金2023

参照: IT導入補助金2023 公募要件 通常枠(A・B類型)

 

IT導入補助金の申請要件は?

IT導入補助金の対象となるための主な要件は以下の通りです。

 

1.中小企業または小規模事業者であること。個人開業医の歯科医の場合も医療法人の場合も、従業員が300人以下であることが要件となります。

 

2.交付申請時点において、日本国内で法人登記(法人番号が指定され国税庁が管理する法人番号公表サイトにて公表されていること)され、日本国内で事業を営む法人または個人であること

 

3.交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること ※地域別最低賃金は、厚生労働省のページで確認できます。 参照:厚生労働省/地域別最低賃金の全国一覧

 

4.gBizプライムを取得していること。

gBizIDとは?

法人または個人事業主のための共通認証システムです。アカウントを取得することで、さまざまな行政サービスを利用できます。また、各種補助金の申請手続きなどをインターネットで行えます。

アカウントのなかでも、法人代表者や個人事業主向けのアカウントがプライムアカウントで、各種補助金の申請に必須です。プライムアカウントの発行には2~3週間かかります。印鑑証明書と登録印鑑を押した書類を運用センターに郵送して取得する流れなので、早めに手配することが望ましいでしょう。  参照:gBizID

 

5.独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」いずれかの宣言を行うこと。また、宣言内容の確認に際し、事務局が一部の交付申請情報を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と共有することに同意すること  参照:SECURITY ACTION(セキュリティ対策自己宣言)

 

6.「みらデジ経営チェック」を交付申請前に行っていること。

【「みらデジ」とは?】

中小企業・小規模事業者等の経営課題解決をデジタル化によってサポートする制度で、中小企業庁が実施しています。ポータルサイトに、自院の経営課題やデジタル化への取り組み状況がどの程度進んでいるかをチェックできる「みらデジ経営チェック」が用意されています。

チェック方法は簡単で、サイト上で質問に答えていくだけです。チェック後、利用者登録するとマイページが作成されて、みらデジ経営チェックの結果が保存されます。利用者登録にはgBizIDアカウントが必要です。 参照:みらデジ経営チェック

 

そのほか、「補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上及び3年後の伸び率が9%以上の実現可能かつ合理的な生産性向上を目標とした計画を作成すること」をはじめ、補助金を有効に活用するための計画が立てられるかなどもチェックされますが、ほとんどの要件が「やればできること」なのでなんら難しいことはありません。

さらに詳しい要件は以下でご確認ください。

参照: IT導入補助金2023

 

IT導入補助金2023の申請~交付決定後の流れ

IT導入補助金2023申請~交付決定後の流れは以下の6つのステップとなります。

  1. 事業内容の理解
  2. IT導入支援事業者の選定、ITツールの選定
  3. gBizIDプライムアカウントの取得

SECURITY ACTIONの実施 

みらデジの経営チェック実施

  1. IT導入支援事業者との共同作成・提出
  2. 交付決定
  3. 補助事業の実施

1~3までは交付申請前に必要な準備なので、早めに進めておくことをおすすめします。ちなみに、申請するかどうか迷っている時点であっても、gBizIDプライムアカウントやみらデジの経営チェックを行うことに問題はありませんし、IT導入補助金以外の申請にも活用できるIDや知識なので、まずは取得および実施してみるといいでしょう。

 

IT導入補助金2023のスケジュール

IT導入補助金2023の申請締切は以下の通りです。

申請枠1次締切分2次締切分3次締切分
通常枠2023年4月25日17:00(予定)2023年6月2日17:00(予定)未定
セキュリティ対策推進枠2023年4月25日17:00(予定)2023年6月2日17:00(予定)未定
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)2023年4月25日17:00(予定)2023年5月16日17:00(予定)2023年6月2日17:00(予定)

 

補助事業を行うタイミングに注意!

交付申請後は、IT導入補助金2023が活用できることを前提に、すぐにでも補助事業を行いたくなるかもしれません。

しかし、交付決定通知受領前に契約・導入した事業にかかった経費は、補助対象とならないので注意が必要です。

また、補助金の支給のタイミングは、補助事業を実施した後となるので、いったん自院で全額支払わなければならないことも理解しておきましょう。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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