集患に役立つ!眼科クリニックで取り入れたい自由診療とは?

眼科クリニックの経営は、医療機関における重要な課題の1つ。

競争が激しくなる中、患者のニーズに合ったサービスを提供し収益を確保することも重要になってきますが、そこで考えたいのが自由診療の導入。

今回の記事では、眼科での自由診療導入のメリットに加え、近年どんな施術法があるのかについて解説していきます。

目次
  1. 眼科で自由診療を取り入れるメリットとは
  2. 眼科患者のニーズが高い自由診療は?
    1. レーシック(LASIK)
    2. ICL(Implantable Collamer Lens)
    3. オルソケラトロジー(Orthokeratology)
    4. レーザー白内障手術
    5. レーザー飛蚊症治療
    6. 眼瞼下垂治療手術
    7. 小児近視抑制治療
    8. 眼科ドック
  3. まとめ

眼科で自由診療を取り入れるメリットとは

眼科に限らず、クリニックの保険診療はもともと「最低限度の医療」を保証する事を目的として出来た制度です。そのため報酬は一律になっており、経営面でいうと「1人当たりの儲けが少ない」制度でもあります。

特に眼科の場合、他の診療科と比べても決して診療報酬の点数が高いとは言えません。

診療科平均点数
内科(人工透析有)6693
内科(人工透析有以外(その他))2595
内科(人工透析有以外(在宅))1497
産婦人科1407
外科1370
小児科1358
整形外科1212
泌尿器科1180
精神・神経科1158
眼科1037
耳鼻咽喉科845
皮膚科623
※各都道府県の「令和5(2023)年度・保険医療機関等の診療科別平均点数一覧表」より集計 (平均値は小数点以下切り捨て)

 

一方、自由診療では、自身で金額を設定できることもあり、競合の相場などを加味したうえで判断するため、必然的に報酬点数も高くなります。さらに治療費も(競合などの影響も考える必要があるためある程度ですが)自由に設定できるため、「儲かる」モノとなっています。

自由診療を導入すると保険診療よりも安定的な売上の確保につながる他、より多くの患者さんのニーズに応えられるメリットもあります。

ただし、患者さんにとってニーズのあるものでなければ導入費用やライセンス取得の手間が無駄になってしまう可能性もあります。

例えば高齢の患者さんが多いクリニックであれば白内障や緑内障に対応した自由診療を取り入れるなど、まずは患者さんのニーズがどこにあるのか?をしっかりと見極めていきましょう。

 

眼科患者のニーズが高い自由診療は?

では、患者さんのニーズが比較的高い自由診療にはどのようなものがあるのか?についていくつか代表例を挙げて見ていきましょう。

レーシック(LASIK)

近視・遠視や乱視を矯正する視力回復の方法として、日本でもスポーツ選手など著名人が施術を受けたことで有名になりました。

角膜にエキシマレーザーを当て、角膜のカーブを変えることで角膜の屈折力を調整し、視力を調整するもので、コンタクトレンズや眼鏡などの視力矯正器具を使用せずに済むことからも需要のある施術です。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、両目の場合で、おおよそ20~30万円程に設定しているクリニックが多いようです。

ICL(Implantable Collamer Lens)

ICLとは、眼内にレンズを挿入する屈折矯正方法です。

角膜を削る必要がなく、一度、眼の中に入れたレンズはメンテナンスをする必要がないこと導入するには日本眼科学会が行う屈折矯正講習会の受講、ライセンスの取得などが必要です。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、両目の場合で、おおよそ40~50万程に設定しているクリニックが多いようです。

オルソケラトロジー(Orthokeratology)

「オルソケラトロジーレンズ」という、角膜の中央部を平坦化させるコンタクトレンズを寝る前に装用して、寝ている間に眼の角膜を矯正する治療方法です。

矯正された角膜は日中もその形を保つため(個人差あり)、日中は視力が保たれ、快適に過ごせるというものです。

こちらも角膜を削らない(可逆性のある)方法のため、レーシックに抵抗感を持つ患者さんにも受け入れやすい施術方法です。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、両目の場合初期費用が約10〜15万円、3ヵ月程度での定期健診料金が約3千円前後にしているところが多いようです。

レーザー白内障手術

従来の白内障手術では、すべての手術工程を医師の手で行う必要があり、水晶体の分割リスクや、レンズの中心のズレによる見え方の低下などがデメリットとしてありました。

レーザーを用いた手術は、機械によって、人には認識できないほどの非常に短い時間で、ミクロン単位まで精密なレーザーを当てるという方式により、安全性も高いとして世界でも導入が進んでいます。

保険診療の白内障手術では、単一焦点眼内レンズが使用されます。

この単焦点レンズは遠中近のどこかに絞ってピントを合わせるため、ピントを合わせた距離の範囲内であればクリアな視野が得られますが、指定した範囲外については各種メガネが必要になります。

多焦点眼内レンズを使用した場合では、幅広い範囲にピントを併せられるため、メガネをかける機会が減るメリットがあります。

どのレンズを使うかによっても費用は変わってきますが、CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、単焦点眼内レンズを使用する場合には両目で30~40万円程、多焦点眼内レンズを使用する場合には50~90万円程に設定されているようです。

レーザー飛蚊症治療

病気ではないものの、視界の中に、黒い点や、虫のようなものが見える飛蚊症。

原因としては、硝子体が液化し、その中の繊維に濁りが生じることが挙げられています。

レーザーを使って眼球内の硝子体の濁りを消す、あるいは目立たなくするこの治療法は、低侵襲性のため、痛みを伴わないのが特徴です。

「手術」と聞くと痛みを伴うもの、と考えている患者さんも少なくはありません。

手や足などと比べても、眼の場合は余計にその傾向は強くなります。

そのため、この「痛みがないこと」は大きな魅力となるでしょう。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、両目でおおよそ30~35万円ほどに設定されているようです。

眼瞼下垂治療手術

眼瞼下垂の保険診療では、メスを使って皮膚を切開する必要があります。

ただしその場合、どうしても腫れが大きく、傷跡がしばらくの間残ることにもなります。

それらを解消するために、メスを使わず、皮膚を切らずに糸で止める方法(埋没法)と、結膜側からアプローチをする「切らない眼瞼下垂手術」が自由診療として行えます。

眼瞼下垂の治療を受ける方には容姿を気にされている方も少なくありませんので、需要の高い施術と言えるでしょう。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、おおよそ30~40万円ほどに設定されているようです。

眼瞼下垂手術(とその経験)を活用して集患・増患につながったケースについては以下のインタビューでもご紹介しておりますので、是非ご覧ください。

>>併せて読みたい:【開業医にインタビュー:ヨーダー公子 医師】患者需要を把握し、眼科から皮膚科・美容皮膚科まで展開した経緯とは

小児近視抑制治療

小児期の近視の進行を軽減させることを目的に開発・製造されている低濃度アトロピン0.01%点眼薬を処方する方法と、ワンデーコンタクトレンズを用いた方法があります。

小児期の近視は、主に眼球が楕円形に伸びた結果、ピントが合わなくなってしまうことが原因です。
これらの対処療法は、薬剤やレンズを用いることによって、眼軸長の伸びを抑制することが可能となるのです。

近年は特にスマートフォンや携帯ゲームなどで近い距離を凝視するお子様も多いため、需要の高い施術の1つです。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、おおよそ1万円前後に設定されているようです。

眼科ドック

人間ドックの眼科版です。

ある程度年齢を重ねた方に向けて、緑内障などをはじめとした各種眼科系疾患のリスクを確認するための検査メニューで、実際のクリニックでは視力検査や眼圧検査など基礎的な検査から、眼底写真検査や細隙灯顕微鏡検査などを行っているようです。

CLIUSクリニック開業マガジン調べでは、おおよそ1.5~2万円ほどに設定されているようです。

 

まとめ

今回ご紹介したもの以外にも、眼科で行える自由診療はさまざまです。

患者層ニーズには何が合っているのか?機器やライセンスのコストはどのくらいなのか?行うための人数はどのくらい必要なのか?

などなどクリニックによって実施できるもの・できないものはあるかと思いますが、それらを改めて考える機会となれば幸いです。

クリニック開業、または運営・経営について迷う際には、ぜひクリニック開業ナビにお問い合わせください。お悩みの内容に沿った専門家を無料でご紹介いたします。

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提供形態

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診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

執筆 CLIUS(クリアス )

クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


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