地域住民にとってかかりつけ医になるための条件は?

2023年5月12日、参議院本会議において、「かかりつけ医機能報告制度」が創設されることが可決しました。施行日は2025年4月1日とされていますが、今のうちから準備を進めておいたほうがよさそうです。そこで今回は、地域住民にとってかかりつけ医とはどのような存在なのか? かかりつけ医になるための条件とはどのようなものであるのかを考えていきます。

目次
  1. かかりつけ医機能報告制度とは?
  2. かかりつけ医機能報告制度創設の理由は?
  3. かかりつけ医の条件とは?
    1. 健康に関する悩みがあるときに相談しやすい
    2. 症状や希望に沿った専門医や医療機関を紹介してくれる
    3. 診療科は問わないが、患者の全身を診て一次対応をとれることが必要
    4. 信頼できる人柄である
  4. かかりつけ医機能報告制度導入後は、患者の意識も変わることが予想される

かかりつけ医機能報告制度とは?

まずは言葉の説明からおこないます。

厚生労働省によると、「かかりつけ医機能」は、「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」と定義されています。

では「かかりつけ医機能“報告”制度」とはなにかというと、休日・夜間の対応、在宅医療、介護サービス等との連携などの患者のニーズに対応する機能に関して、都道府県に報告するという制度です。都道府県は、各医療機関からの報告に基づき、各地域における機能の充足状況や、それらの機能を併せ持つ医療機関を確認・公表したうえで、地域の行儀の場において、不足する機能を強化する具体的方策を検討・公表していきます。

また、かかりつけ医および医療機関を選ぶための情報を、都道府県から各地域住民にわかりやすく提供することも、かかりつけ医機能報告における大切な要素です。

制度の導入によってどんな効果が期待できるかというと、まずは、不足する機能を強化する具体的方策の検討がなされることから、日常的な医療が充実していくことが期待されます。また、大病院に行かなくても身近で必要な医療が受けられるとなると、大病院側の負担軽減にもつながります。さらに、医療機関にかかるための有益な情報が見付からないというニーズにも対応していることから、誰もが確実に必要な医療につながる環境が整うともいえます。

参照:厚生労働省「かかりつけ医機能が発揮される制度整備について」(令和4年12月23日)PDF4枚目より一部抜粋

参照:厚生労働省「かかりつけ医機能が発揮される制度整備について」(令和5年1月12日)PDF2枚目より一部抜粋

かかりつけ医機能報告制度創設の理由は?

なぜ、かかりつけ医機能報告制度創設の決議案が可決されたかというと、少子高齢化に伴いニーズが高まっているからです。在宅を中心に入退院を繰り返して、最後は看取りを必要とする高齢者が今後さらに増加すると考えられることから、かかりつけ医機能の充実・強化を図る必要があるとされ、可決に至っています。

かかりつけ医の条件とは?

続いては、地域住民にとってかかりつけ医になるための条件を考えていきましょう。

厚生労働省が国民に向けてかかりつけ医についての情報を発信しているwebサイトでは、かかりつけ医は「健康に関することを何でも相談できる」「必要なときは専門の医師・医療機関を紹介してくれる」「身近で頼りになる医師」と説明されています。また、どの診療科の医師でもかかりつけ医として頼ることができることも記されています。

ただし、これら条件を満たしていたら、かかりつけ医として“認定”されたり、患者からかかりつけ医として“登録”されたりするといったことはありません。あくまでも、“かかりつけ医に求められる条件”ということになります。

参照:厚生労働省「上手な医療のかかり方.jp」「かかりつけ医」ってなに?

以上のことから、かかりつけ医の条件をまとめてみます。

健康に関する悩みがあるときに相談しやすい

「健康に関することを何でも相談できる」を満たすためには、「相談に乗ってOKと公言する」だけでなく、相談しやすい雰囲気を醸していることも大切です。

症状や希望に沿った専門医や医療機関を紹介してくれる

患者の相談に耳を傾け、診察した結果、専門医や専門の医療機関でしっかり検査したほうがいいと判断される場合、適切な紹介先につなげられることはとても大切です。

この条件を満たすためにも、日ごろから地域の医療機関としっかり連携をとっておくことが重要といえます。

診療科は問わないが、患者の全身を診て一次対応をとれることが必要

かかりつけ医というと内科医のイメージを抱いている人は多いでしょう。しかし、厚生労働省のwebサイトにも明記されているように、内科医である必要はありません。ただし、内科は患者の全身を診る診療科であることを考えると、「いったん内科の先生に診てもらおう」と考えるのは当然です。

そのため、もし、自院が内科ではないものの、かかりつけ医としての役割も果たしたいと考えているのなら、患者の全身を一通り診ることができるよう、知識を深めておくことが望ましいといえます。といっても、もちろん詳しく診る必要はなく、一次対応で十分。より詳しい検査が必要だと判断される場合、専門医を紹介することが求められます。

信頼できる人柄である

患者にとって頼れる存在でなければ、かかりつけ医は務まりません。子どもから高齢者にまで信頼される医師になるためには、一人ひとりと真摯に向き合い、患者に寄り添って医療を提供し続ける姿勢が不可欠です。

かかりつけ医機能報告制度導入後は、患者の意識も変わることが予想される

日本医師会総合政策研究機構が令和2年におこなった調査によると、かかりつけ医が「いる」と答えた人は全体の55.2%と約半数にとどまっていました。しかし、かかりつけ医機能報告制度導入後は、患者の意識が変わり、多くの人が、かかりつけ医を持つことが大切だと考えるようになることが予想されます。地域住民にとってかかりつけ医となることは、安定した収益にもつながるはずなので、貴重な機会を逃さないよう、今から準備を進めてくださいね。

参照:日本医師会「第7回 日本の医療に関する意識調査」について PDF12枚目より一部抜粋

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