
看護師が転職活動で望む結果を出すためには、面接対策に十分に時間をかけることが大切です。「私は何を聞かれてもちゃんと答えられるから大丈夫」と根拠もなく自信が持てるのは悪いことではありませんが、自分に自信があって、なおかつ面接対策に力を入れている人とあなたのふたりが面接を受けたとすると、面接官はどちらを採用したいと考えるでしょう? 当然、前者です。そこで今回は、面接後に後悔しないためにも、看護師の転職における面接の徹底攻略法を考えていきます。
看護師専門転職サービス「CLIUS看護」
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- 看護師の採用面接で担当者がチェックしているポイントは?
- 面接前日・当日慌てないために事前に準備しておくべきことは?
- 面接でよく聞かれる質問は?
- 看護師の面接で「何か質問はありますか?」と聞かれたときに聞くべきことは?
- Q. 外部の学会や研修会に参加する機会はありますか?
- Q. 新人(または中途採用者)に対してどのようなサポート体制がありますか?
- Q.平均的な 1日のスケジュールを教えてください。
- Q. 1日の患者数や看護師の受け持ち体制について、差し支えなければ教えていただけますでしょうか?
- Q. 入職後に活躍されている看護師の方々に共通するスキルや姿勢があれば教えてください。
- Q. 看護業務以外で担うことになる業務はありますか?
- Q. 働いている看護職員の平均年齢はどのくらいですか?
- Q. 役職や管理職を目指すことは可能ですか?
- Q. 御院が現在、特に力を入れている看護ケアの取り組み、今後の展望について教えてください。
- Q. もし採用いただけた場合、どのような役割を期待されていますでしょうか?
- してはいけない逆質問は?
- 看護師の面接の種類とは
- オンライン面接(web面接)の注意点
- 面接本番前に無料で模擬面接を受ける方法
- 結果が不採用だった場合、面接を振り返って次に活かすことが大切
看護師の採用面接で担当者がチェックしているポイントは?
まずは、看護師の採用面接において、面接担当者がチェックしているポイントを確認していきます。看護師が面接の場でチェックされているポイントは、次の5点だと考えられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
社会人としてのマナー
面接時に最初にチェックされるのは、社会人としてのマナーです。
到着時間
まず、面接の到着時間 は、対面の場合は面接開始時刻の10分前、web面接の場合は5分前の入室が理想とされています。交通事情などでやむを得ず早く到着した場合は、受付の方にその旨を伝え、指示を仰ぐか、近くで待機するなど、先方の状況に配慮した行動を心がけましょう。
到着してからは、「きちんと挨拶ができるか」「身だしなみに気を遣っているか」などの基本的なルールやマナーは抜かりなくチェックされていると思って間違いありません。
身だしなみ
身だしなみは、社会人として問題ないかどうかが一目でわかるものです。清潔感のある服装で、シャツは白色が基本で、スーツの色は黒や紺、グレーなどの落ち着いた色味を選ぶことが大切です。また、髪の色は明るくし過ぎず、前髪は目にかからないようにまとめ、長い場合はひとつにまとめます。アクセサリーや華美なものはつけず、メイクはナチュラルが基本です。爪は短く清潔に整え、華美なネイルアートは避けましょう。香りの強い香水や柔軟剤も控えるのがマナーです。
入退室の仕方
入室時や退出時、もしくは着席する際に、「失礼します」とひとこと発しているか、「どうぞ」とすすめられてから着席したか、バッグは椅子の脇に立てて置いたか、面接後に「本日はありがとうございました」と感謝の気持ちを言葉にすることができているかなど、入退室時には特にチェックされているポイントが多いといえます。
話し方
入退室時の挨拶を含め、話し方も重要な判断ポイントです。「正しい敬語を使うことができているか」「相手に伝わりやすいよう、はきはきとしゃべることができているか」「話している最中、きちんと相手の目を見ているか」「質問された際には、質問の意図を理解して的確に答えることができているか」など総合的に判断されています。
人柄やコミュニケーション力
看護師の仕事では他職種連携が不可欠ですし、地域医療に力を入れている医療機関などの場合、近隣の医療機関や自治体との連携が必要なこともあります。そのため、他のスタッフとトラブルを起こすことなく、協調性を持って仕事を進めていける人柄であるかどうかはしっかりチェックされます。
また、患者やその家族に安心感を与えられるだけのコミュニケーション力を有しているかどうかも、重要なチェックポイントです。地域住民のかかりつけ医としての役割を担っているクリニックや、子どもたちの健康をサポートしている小児科などは特に、「患者やその家族に対して誠実な姿勢で対応できる看護師であるかどうか」を重視する傾向にあるでしょう。
自院との相性
すべての医療機関には、独自の理念や看護方針があります。その点において考え方が合わない人材は、採用を見送りたいと考えて当然です。そのため、面接前に必ず志望先の医療機関のホームページなどで理念や看護方針をチェックして、自分の看護観との共通点や共感ポイントを言葉にして伝えられるよう準備しておくことが大切です。
仕事に対する意欲
医療業界は万年人手不足ではありますが、それでも、仕事に対する意欲が低く、言われたことをこなすだけのような人材を積極的に採用したいとは思わないものです。そのため、仕事に対するモチベーションの高さをうまくアピールすることができたら、採用につながる可能性が高くなります。
責任感
仕事に対しての責任感も、重要なチェックポイントです。与えられた仕事を最後まで責任を持ってやり遂げることができるのか、仕事がイヤになったらすぐに転職してしまう傾向にないか、などは、履歴書および面接時の質疑応答を通して見極められています。
専門性とこれまでの経験
専門性とこれまでの経験は、「人と比べてすぐれているか」ではなく、「その医療機関が求める専門性や経験を有しているか」がチェックされています。そのため、まずは面接に赴く前の段階で、その医療機関がどんな人材を求めているのかをホームページなどでしっかりチェックして、面接の場でアピールすることを決めておきましょう。
倫理観とプロフェッショナリズム
看護倫理においては、自立尊重、無害、善行、公正、忠誠、誠実の6つが重視されています。このことをきちんと理解して、看護のプロとして患者に接することができる人材であるかどうかは、面接の場でもしっかりチェックされています。
ストレス耐性と自己管理能力
看護師の仕事は肉体的にも精神的にもハードです。そのため、面接の場では、肉体的・精神的に辛いシーンでも、自らを律して業務を遂行できるのかどうかを問う質問を投げかけられることは多いでしょう。
チーム医療への適応性
医療チームの一員として、看護師同士、もしくは他業種との円滑な連携を意識して仕事することはとても大切です。そのため、医療チームの一員である意識を持って仕事に臨んでいることが先方に伝わるようなエピソードを交えながら質疑応答に挑めると、好感を抱かれやすいでしょう。
面接前日・当日慌てないために事前に準備しておくべきことは?
続いては、面接前日や当日に慌てないために、事前に準備しておくべきことをみていきましょう。面接に向けて事前に準備しておくべきことは、大きく「持ち物や服装・身だしなみ」と「予想される質問への答え」の2つにわけられます。
持ち物や服装・身だしなみ
面接当日の持ち物や着るものは、事前に用意しておくと安心です。具体的には次のようなものが必要です。
など
履歴書や職務経歴のコピー、応募先の資料などは、面接に向かう道中や面接を待っている時間などに改めて目を通すことで、質問を受けたときにぱっと答えが出やすくなります。メモ帳や筆記用具などは、面接会場で逆質問をして不明点を確認した場合などに、その場できちんと書き留める姿勢を見せることで先方からも「きちんとしている」という印象を持たれやすいでしょう。また、先方から書類などを渡されたときのためにクリアファイルも用意しておくと重宝しますし、女性の場合、予備のストッキングなどもあると安心です。
また、先方から持ち物を指定されている場合は、その指示に従います。
履歴書や職務経歴書は直前に再度見直しを!
なお、履歴書や職務経歴書に関しては、面接直前に再度見直し、誤字脱字や間違い、言い足りていないことがないかを確認することが大切です。既に提出済でコピーを持参する場合は、「これを言っておきたかったけど履歴書に記載できていなかった」ということが見つかったら、面接の場において口頭で伝えるといいでしょう。
髪色やネイルは早めに直しておくことが必須
身だしなみに関しては、「髪色が明るすぎる」「ネイルが派手過ぎる」などは前日や当日では改善が間に合わない場合もあるので、面接に向けて早めに整えることを意識しておきましょう。
また、当日着用予定のスーツのしわを伸ばして、靴を磨いておくことも大切です。
予想される質問への答え
面接でよく聞かれる質問について、詳しくはこのあと解説しますが、下記の要素については事前に棚卸して自分で確認しておくといいでしょう。
どのような質問が想定されて、どのような回答が望ましいのかはこのあと解説していきます。なお、志望動機をまとめる際には、先方のホームページやSNS、パンフレットなどを隈なくチェックして、魅力を感じる部分や共感を覚えた部分について言葉にできるように準備しておくことが大切です。
その過程では、「先方が求める看護師像」についての理解も深め、「質問に対してどのように回答してもらえたら先方が喜ぶのか」も考えられるといいでしょう。
面接でよく聞かれる質問は?
続いては、面接でよく聞かれる質問と、それに対する理想的な回答例を項目別に解説していきます。
自己紹介
Q. まずは簡単に自己紹介をお願いします。
「自己紹介してください」は最初に必ず投げかけられる質問です。この質問に対しては、「名前(フルネーム)」「最終学歴」「職務経歴」を答えるのが基本です。さらに、それに続けて志望動機や自分の強みを添えるとよい印象を持たれるでしょう。答え終わったら、「本日はよろしくお願いします」を添えます。
経験者の場合は、氏名、最終学歴に加えて、直近の職務経歴(施設名、所属部署、経験年数)、主な経験・スキルを簡潔に述べ、最後に挨拶とします。時間は1分~1分半程度でまとめるのが理想です。
また、学生であれば、次のように答えます。
「XX大学看護学科のXXXXと申します。私は、子どものころ病気がちで近所の小児科によくお世話になっていたのですが、そのころから、いつもやさしくしてくれる看護師さんに憧れの気持ちを抱いていたことから、高校入学後に進路を決める際、迷うことなく看護学科に進むことを決めました。入学後は、患者に安心感を持ってもらえる看護師になりたいとの思いから、日々、知識とスキルの研鑽に努めてきました。本日はどうぞよろしくお願いいたします」
Q. あなたの長所・短所を教えてください。
長所と短所を答える際にまず大切なことは、「嘘はつかない」ということです。そしてもうひとつの大切なことは、短所に関しては、「こういうことが短所だと自負しているが、改善に向けて努力している」ということを伝えるよう心掛けることです。たとえば、「人と比べて仕事が遅い」ではなく、「ルーティンの仕事であっても手が抜けず、何度も確認してしまうので、一つひとつの仕事をきちんとこなしながらもスピードも上げていきたいと考えています」などと回答するといいでしょう。長所・短所を述べる際は、具体的なエピソードを交えることで、より説得力が増し、あなたの人物像が伝わりやすくなります。特に短所については、それをどのように克服しようと努力しているかを具体的に伝えましょう。
Q. 周りの人はあなたをどのように評価していますか?
周りからの評価に関しても、基本的には長所・短所を聞かれたときと同様に、「嘘をつかない」と「短所だと指摘されていることは改善に向けて努力していることを伝える」の2つが大切なポイントになります。また、自己評価の場合とは異なり、長所に関して話すとき、「XXだと評価していただけることが多いので、これからも自分の良い部分を伸ばしていきたいです」の一言を添えるとさらに印象がよくなります。
Q. 看護師を目指したきっかけを教えてください。
看護師を目指した具体的なきっかけがあるなら、そのエピソードをわかりやすく話せるように用意しておきましょう。たとえば、「子どものころに看護師さんが親身になって支えてくれたことがある」「家族の入院中に、自分たちにもやさしく声をかけてくれた」など理由は人さまざまです。
ただし、全員が全員、具体的なきっかけがあるわけではないでしょう。「資格があれば将来安泰だから」「給料が高いから」などの理由で看護師を目指す人もいますし、それは悪いことではありません。その場合、まずは「看護師という仕事の魅力」を自分なりに考えてみると、先方にも納得してもらえる受け答えができるはずです。たとえば、「学生時代に進路について考えていた当時、少子高齢化によって今後ますます医療ニーズが高まっていくというニュースをみて、看護師という選択肢について考え始めました。その際、病院では、患者にとって看護師は、医師よりも相談しやすい存在になることがあると知り、自分も誰かをサポートする存在になりたいと思うようになりました」などが考えられます。
Q. これまでの看護経験においてもっとも困難だった事例と、それをどのように乗り越えたかを教えてください。
この質問では、問題解決能力およびストレス耐性がチェックされています。いつもと同じ方法だと解決できないことが起きた場合、どうすれば解決できるのかを考え、それを実践していく力があるのかどうか、なかなか結果が出ないケースなどにおいても、置かれた状況から逃げ出したり、物事を途中で投げ出したりすることなく、最後まで責任を持ってやりきることができることをしっかりアピールしましょう。
また、回答する際には、「①困難に感じた経験」「②なぜそれを乗り越えるのが大変だったのか」「③どのようにして乗り越えたのか」の三部構成を意識すると、先方が理解しやすいだけでなく、論理的な思考をアピールすることにもつながります。
たとえば、次のような回答が考えられます。
「自分にとっては、夜勤に慣れるまでの体調管理がもっとも大変でした。新卒で入職したクリニックには夜勤がなかったため、看護師になって4年目で病院に転職したところ、二交代制の働き方になかなか慣れることができませんでした。そのため、夜勤経験のある同期の看護師や先輩たちに、夜勤に慣れるコツを聞いて、夜勤前に仮眠をとって体力を温存する流れなどを覚えていきました。少し時間がかかりましたが、うまく仮眠をとれるようになってからは、始業前にメンバーとお互いの業務内容を把握する余裕も生まれ、より効率的に業務がこなせるようになりました」
Q. インシデント・アクシデントを経験したことがありますか? その際、どのように乗り越えましたか?
インシデントやアクシデント経験についての質問は、前出の「もっとも困難だった事例の乗り越え方」同様、問題解決能力やストレス耐性に加えて、倫理観や、報告・連絡・相談の重要性の理解度についてもチェックされています。そのため、「経験の有無」「経験がある場合、そのときどう対処したか」に加えて、二度と同じことを繰り返さないよう、チームで報告・連絡・相談体制を強化してきたことなどもしっかり伝えます。
たとえば、次のような回答が考えられます。
「患者様の投薬を忘れてしまった経験があります。幸い、すぐに同期の看護師が気付いてくれたため、大事には至りませんでしたが、これ以降、投薬時間の指示が一目でわかるよう、大きな字で書いておくことを徹底しています。同時に、投薬のプロセスをマニュアル化してチームで共有しましたが、マニュアルのなかに、投薬時間の表記についても盛り込んで、チームで一丸となって再発防止に努めています。
Q. チームで働くうえであなたがもっとも大切にしていることは何ですか?
この質問は、協調性やコミュニケーション能力をチェックするためのものですが、スタッフ同士の協調性やコミュニケーション能力だけでなく、チームで一丸となって患者やその家族に寄り添う姿勢まで示すことができたらなおいいでしょう。また、そのためには、チームメンバーでしっかりと情報を共有することや、お互いにサポートし合うことが不可欠なほか、チームのまとめ役として機能する人も必要です。
そのため、回答の要素としては、「チームワークを存分に発揮するために、看護師同士で積極的にコミュニケーションをとって、患者について気づいたことがあれば、些細なことでも共有し合うようにしています」や、「看護師同士で気づいたことがあれば、お互いに指摘または意見し合うことを心がけています」などのほかに、「リーダーとしてみんなをまとめることを意識しています」などでも自分をアピールすることができます。
Q. 最近、関心のある医療ニュースや看護業界の動向はありますか?
医療ニュースや看護業界の動向に関心があるかどうかを尋ねることによって、先方は、社会問題への関心の高さ、学習意欲、情報収集能力、コミュニケーション能力などをチェックしています。
看護師の仕事は、医療現場において患者やその家族と直接関わる仕事であるため、単に看護に必要な知識やスキルを有しているだけでなく、社会の動向や変化に対して関心を持ち、そのなかで自分に何ができるのかを考えることがとても大切です。特に、パンデミックや感染症対策、医療制度改革などのニュースには敏感であることが理想です。そのため、「最近話題になった医療ニュースをひとつ挙げて、それに対するあなたの考えを述べてください」のような形で質問されることもあります。
その場合、たとえば次のように回答します。
「診療報酬改定によって、訪問看護の報酬が増額されるという話題が気になっています。なぜなら、この改定によって、在宅医療のニーズがますます高まっている昨今において、医療従事者の働きやすさも整備されていくと考えられるためです。私自身、将来は在宅医療にも貢献できる看護師となれるよう、キャリアを構築していきたいと考えているので、今回の診療報酬改定によって、今後、訪問看護業界がどのように変化していくのかを見守っていきたいです」。
Q. あなたの看護観を教えてください 。
看護間を聞かれたら、「結論」「エピソード」「締め」の3つを順番に答えると、相手があなたをどんな人か理解しやすいです。「結論」とは、看護をおこなううえで自分が何を大切にしているかを示し、「エピソード」は、その看護観にまつわるエピソード、「締め」は、自分の看護観を活かして志望先の医療機関に貢献していきたい旨を表します。
たとえば、「常に患者様とご家族の気持ちに寄り添い、不安な気持ちをできるかぎり解消してもらえるよう努めています。私が手術看護認定看護師 の資格を取得しようと考えたのも、手術中に急変する患者様のご家族様が不安な気持ちを抱えている姿を何度も目の当たりにしたことで、自分がもっと専門的な知識を身につけなければ、ご家族のみなさまに必要な情報を的確に伝えて安心してもらうことができないと考えたからです。今後は、手術看護認定看護師の資格を活かして、患者様のご家族をしっかりサポートするだけでなく、患者様の苦痛を最小限に留めるためのケアにも尽力していきたいです」などとまとめましょう。
志望動機
Q. 当院を志望された理由を教えてください。
志望動機を聞かれた際には、先方の理念や経営方針をきちんと理解していることがしっかり伝わるように回答することが大切です。ただし、ホームページに書かれている理念や経営方針を暗記して「XXに共感しました」だけでは却ってマイナスな印象を抱かれます。自分自身がどのような経験を積み、どのような看護観を持っているからそこに共感したのかを伝えたり、先方の医療機関についてより深く知るために見学に足を運んだことや、そのときにどんなことを感じたかを説明したり、より具体的に回答できるよう準備しておきましょう。
たとえば、次のような回答が考えられます。
「私は、『患者様と協調しながら良質な医療を実践する』という理念に共感して、貴医院を志望しました。新卒で入職した小児科では、小児の症例やケア方法についての学びを深めてまいりましたが、小児の患者様は特に、信頼関係の構築が大切であることを実感したため、患者様に歩み寄る姿勢なくしては、良質な医療を実践できないと考えるようになりました。貴医院でも、これまでの経験を活かして、患者様との信頼関係構築に努め、良質な医療の実践に貢献していきたいと考えています」。
Q. 当院(当施設)の理念についてどうお考えでしょうか?
志望動機を聞かれた際、先方の理念や経営方針に触れなかった場合、改めてこの質問を投げかけられる場合があるでしょう。または、志望動機よりも先にこの質問を投げかけられる場合もあります。いずれにしても、理念への理解度や、職場への貢献意欲をチェックされているので、志望動機を聞かれたとき同様、きちんと答えられるように回答を用意しておきましょう。
Q. 退職理由を教えてください。
志望動機と併せて、前職の退職理由を聞かれる場合が多いです。これに対しては、前職場に対しての不安なネガティブな要素を伝えることなく、「前職での経験を経て、さらにステップアップしたいと考えている」ことを軸にして回答します。
たとえば、「前職では末期のがん患者様をケアさせていただく機会が多かったのですが、患者様の不安な気持ちを少しでも和らげるために、もっと自分にできることはないのかと自問自答した結果、緩和ケア認定看護師 の資格を取得して、その資格を活かせる職場で働きたいと考えるようになりました」など、志望動機を強調できるような答え方だとよりよい答え方だといえるでしょう。
Q. (病院の場合)第一希望の配属先を教えてください。
診療科が複数ある病院の場合、第一希望の配属先は必ず聞かれるので、答えられるように準備しておきましょう。なお、希望は必ずしも通とは限りませんが、なぜその配属先を希望するのかの理由と併せてきちんと伝えておくと、配属先の振り分けの際に検討してもらえる可能性が高いと考えられます。
Q. 他の医療機関の求人にも応募していますか?
他の病院や施設を受けているかどうかを聞かれるのはよくあることです。「他も受けていると答えたら、志望度が低いと思われて受かりにくいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、就職活動や転職活動においては、併願は当たり前であるため、よくない印象を抱かれることはありません。
ただし、併願していることは正直に答えつつも、面接を受けている医療機関が第一志望であることを伝えましょう。伝え方はシンプルに「第一志望は御院ですが、他にも面接は受けています」などで構いません。既に他院から内定をもらっている場合、「一社、先に面接を受けた病院から内定をいただいていますが、御院が第一志望です」と伝えると、他院からも内定が出ているということで「優秀な人材だ」と判断される可能性があります。
自己PR
Q. 学生時代に力を入れたことを教えてください。
現在の自分の看護観につながっているエピソードなどを、なぜ印象に残っているのかの説明とともに答えます。たとえば、「自分だけうまくできないことから自信をなくしそうになったのですが、指導を担当してくださっていた先輩がさりげなくサポートしてくれたことでモチベーションをキープできただけでなく、患者様が辛いときにもそっと寄り添う、看護師としてのあるべき姿勢まで学ばせていただいたように感じました」のようにまとめます。
Q.これまでに挫折した経験はありますか? ある場合、どのようにしてそれを乗り越えたか教えてください。
挫折を経験してそれをどう乗り越えたかの質問は、「仕事で辛いことがあっても乗り越えられるか」の大きな判断材料となります。看護学生時代や前職の職場で具体的なエピソードがない場合、それより前に遡っても構いません。「友人との間に亀裂が生じたものの、諦めずに信頼関係を取り戻そうとした結果、今では一番の親友になれた」などのエピソードであっても、「この経験から、相手との関係がうまくいかなくなったときも、関係を諦めることなく相手と誠実に向き合い続けることが大事だと学びましたし、自分にはそれができると確信しています」などと結ぶと、他の看護師や他職種ともきちんとコミュニケーションをとって、職場の雰囲気をよくしてくれそうだなと好印象を抱かれやすいでしょう。
Q. あなたを採用すると、当院にどんなメリットがありますか?
この質問に対しては、自分の長所やアピールポイントを伝えるだけでなく、「当院にとって=他のスタッフみんなにとって」というポイントを意識して、「チームの一員として何ができるか」「自分がチーム医療にどう貢献できるか」をうまく伝えられるといいでしょう。リーダーとしての経験があるなら、他の看護師をうまくまとめられることをエピソードを通して伝えるのもいいですし、たとえば美容クリニックなどなら、SNSなどを駆使した新しい集患方法を提案できることなども、先方に刺さる場合があるでしょう。
Q. (特定の専門分野の募集の場合)XXの経験について詳しく教えてください。
専門性の高い仕事の募集の場合、応募要項を満たしていることを履歴書で伝えていたとしても、「さらに詳しく聞かせてほしい」と質問されることがあります。この質問に対して、履歴書に書いてあることをそのまま伝えるだけになってしまうことのないよう、「なぜその分野におけるスキルを磨いていこうと思ったのか」「前職ではそのスキルを活かしてどのように働いてきたのか」などを説明できるよう準備しておきましょう。
勤務条件について
Q. 夜勤やオンコールは対応可能ですか?
夜勤やオンコールについては、基本的には求人票を見た時点で、対応が必要であることがわかっているはずです。求人票に書かれているのに、「難しいです」の返答だと面接に通らない可能性が高くなります。この質問は、基本的には先方は確認のために聞いていると考えて、夜勤やオンコールに対応できるよう、自身の体調管理にも気を配っていることなどを伝えます。
ただし、「オンコールに対応した場合は手当が出ます」などの記載であったことから、「手当は要らないからオンコールは避けたい」と考えて応募している場合などは、対応が難しい理由と併せて返答しましょう。たとえばシングルマザーで子どもがまだ小さいなどの理由があるならそれを伝え、「よろしければ、貴院でお子さまがいらっしゃる看護師さんの対応についてもお伺いしてもよろしいでしょうか?」などと尋ねてもいいでしょう。
キャリアプランについて
Q. 看護師としての理想像を教えてください。
「どんな看護師になりたいですか?」の質問に対しては、現状でもその理想像に近づけるよう努力していることを交えながら回答します。たとえば、「患者の気持ちに寄り添ってしっかりサポートできる看護師になりたいので、知識やスキルのアップデートを続けると同時に、傾聴力にも磨きをかけていきたいです」などと回答します。
Q. 当院でのキャリアプランを聞かせてください。
この質問に対しては、採用に至った場合、職場にどのように貢献していきたいのかをより具体的に回答します。また、「キャリアプラン」と聞かれているので、「一つひとつの仕事をきちんとこなすことを続けていきたい」では不十分で、「1年後にはXXができるようになることが目標です」や、「御医院で働かせていただきながらXXの資格を取得して、資格を活かしながら患者様の緩和ケアに努めていきたいです」など、「いつまでにどんな目標を達成したいのか」「どんな課題をクリアしたいのか」をしっかり伝えます。
看護師の面接で「何か質問はありますか?」と聞かれたときに聞くべきことは?
続いては、看護師の面接における「逆質問」について考えていきましょう。まず、看護師の採用面接に限らず、ほとんどの業界の面接では、最後に「何か質問はありますか?」と聞かれますが、これはなぜなのかを確認しましょう。
採用側が応募者に対して逆質問があるかどうか確認する背景には、単純に、「聞き足りないことや不安に思っていることはないだろうか?」という確認の意味もありますが、応募者の疑問などをその場で解消して、ミスマッチを防ぎたいという思いもあります。また、逆質問を投げかけられた場合、「自院に興味を持ってくれて、もっと知りたいと思ってくれているのだな」と解釈してもらえる場合も多いでしょう。
そのため、「何か聞きたいことはありますか?」と聞かれたときに、その場で質問したいことを思いつかず、「特にありません」とだけ答えるのは大変もったいないことです。そうした事態を避けるためにも、面接前に質問を考えておくことがおすすめです。では、どのような質問を用意しておけばいいかというと、特に次のような質問は、やる気を買われやすいと考えられます。
Q. 外部の学会や研修会に参加する機会はありますか?
学会や研修会に参加する機会があることによって、「参加したい」「もっとスキルアップしたい」という意欲をくみ取ってもらうことができます。
なお、質問した結果、職場が全額負担で参加できるという返答のときもあれば、自費でなら参加可能だという場合もあります。回答を参考に、内定をもらった場合に入職するかどうか決めることはまったく問題ありません。
Q. 新人(または中途採用者)に対してどのようなサポート体制がありますか?
学会や研修会の参加機会を問う質問同様、サポート体制に関する質問でも、学習意欲やキャリアアップへの関心を示すことができます。
Q.平均的な 1日のスケジュールを教えてください。
1日のスケジュールを聞くと、実際に働くことをイメージしやすいため、内定をもらった場合に入職するかどうかを判断しやすくなります。これによって、ミスマッチが原因の退職を予防することができるので、先方にとっても、「事前に聞いてくれてありがたい」ということになるでしょう。
Q. 1日の患者数や看護師の受け持ち体制について、差し支えなければ教えていただけますでしょうか?
業務内容に具体的な関心があることを示せると同時に、その医療機関で働くイメージをしっかりと持つことができます。
Q. 入職後に活躍されている看護師の方々に共通するスキルや姿勢があれば教えてください。
活躍している先輩看護師らが有しているスキルや姿勢を確認することで、「自分もそうなりたい」という意欲や、職場に貢献したいという気持ちを示すことができます。
Q. 看護業務以外で担うことになる業務はありますか?
小規模なクリニックや訪問看護ステーション、介護施設などでは、看護業務以外の業務を任されるケースも多いです。そのため、事前にどのような業務があるのか確認してミスマッチを防ぐことは、応募者側にとっても求人側にとっても有意義だと大きいといえます。
Q. 働いている看護職員の平均年齢はどのくらいですか?
平均年齢を確認することで、入職後、どんな雰囲気のなかで働けるのかがある程度イメージできるため、この質問も、ミスマッチを防ぐことに役立つといえます。
また、平均年齢がかなり高く、一方で自分の年齢が若い場合、「管理職にはなかなかなれないかもしれない」という予想が経ちますし、逆に平均年齢が低い場合、長く勤めている人が少ない可能性もあるため、離職率が高い可能性を考えて、入職するかどうかを検討することもできます。
Q. 役職や管理職を目指すことは可能ですか?
キャリアアップに関する質問を投げかけることは、明確な目標を持って邁進したいことを示すことにつながります。また、5年後、10年後を見据えて日々の仕事に挑む姿勢が身についていることもアピールできるため、「自院の掲げる目標達成のためにも貢献してくれるだろう」と判断してもらえるでしょう。
Q. 御院が現在、特に力を入れている看護ケアの取り組み、今後の展望について教えてください。
先方が力を入れている取り組みや今後の展望について尋ねることは、事業への関心を示すことになるほか、先方の回答に対して、「自分もこれまでの経験を活かして、そのお役に立てるよう精進していきたいです」とアピールすることができます。
Q. もし採用いただけた場合、どのような役割を期待されていますでしょうか?
この質問への回答を通して、採用後の働き方をイメージできるため、どのように貢献したいか、貢献できるかの意欲を示すことができますが、万が一、期待されている役割が自分の理想とは異なった場合、ミスマッチを防ぐことにつながります。
してはいけない逆質問は?
また、反対に、“すべきではない”“してはいけない”逆質問もあります。どのような質問がこれに該当するのかをみていきましょう。
面接の最中に説明があったことの再確認・調べるとわかること
面接の最中に説明があったこと、もしくはホームページや求人票に書かれていて自分で調べればわかることを質問すると、「この人はちゃんと話をきいていたのだろうか?」「事前に調べてこなかったのだろうか?」と印象がガタ落ちしてしまうので重々注意しましょう。
待遇や条件“のみ”の確認
待遇や条件が気になるのは当たり前ですが、そればかりいくつも質問すると、「仕事のやりがいは二の次なのだな」ととられかねないので、気になることがある場合は、「夜勤は月にXX回程度と書かれていましたが、実際のところ月に何回くらい対応となるケースが多いでしょうか?」など、働き方の確認といった意味合いを軸にして質問するといいでしょう。
採用担当者が答えにくいこと
採用担当者が答えにくいこと、答えられないことを聞くのは避けましょう。
といわれても、どんな質問だと答えにくいのか、答えられないのかは人にもよるので一概にはいえませんが、たとえば職場の雰囲気や人間関係など、人によって感じ方が異なり、「私個人の感覚ですが……」としか答えられない質問などは避けるのが無難です。
また、職場の雰囲気や人間関係など、主観的で答えにくい質問や、ネガティブな情報を引き出そうとするような質問は避けましょう。たとえば、「職場の人間関係はいいですか?」と直接的に聞くよりも、「チームで働くうえで大切にされていることや、コミュニケーションを円滑にするための工夫があれば教えてください」といった聞き方にするといいでしょう。
「特にありません」の回答
「特にありません」の回答は、採用担当者に対して熱意や意欲をアピールできないことから、あまり好ましくないとされています。ただし、面接官が丁寧に説明してくれた場合など、面接を通して、事前に用意しておいた質問の答えがすべてクリアになっていることもあるでしょう。その場合、「大変ご丁寧にご説明くださったので、疑問に思っていたことはすべて解決できました」と伝えるか、もしくは「XXについて疑問があったのですが、さきほどの説明で理解できました」など、具体的に、面接前に疑問に思っていたことに触れてもいいでしょう。
看護師の面接の種類とは
続いては看護師の面接の種類をみていきます。面接の種類は、「対面」(個人面接・集団面接)と「オンライン面接(web面接)」の大きく2パターンに わけられます。
「対面」における集団面接では、面接官が複数の受験者に質問を投げかけたり、他の受験者の回答に対して意見を求められたりすることがらいます。なお、他の受験者が話をしているときには、各自の話にしっかりと耳を傾けることで、看護師として必要な資質である、傾聴の姿勢を有していることを示すことができます。また、受験者同士で与えられたテーマについて議論することが求められる場合もありますが、これはなぜかというと、積極性やリーダーシップがチェックされているからです。
個人面接・集団面接のいずれの場合も、選考ステップが進むと「役員面接」がおこなわれることがあります。役員面接においては、組織への適応性や長期的な視点など、「組織の一員としてのあるべき姿勢」を有しているかどうかを厳しくチェックされていると思っておきましょう。
また、オンライン面接(web面接)を実施している医療機関であれば、採用された場合には引っ越しが必要なほどの距離があったとしても、気軽に面接を受けやすいといえます。なお、前半で解説した通り、面接開始時間の5分前までに“入室”していればOKなので、面接開始直前まで面接の練習を重ねることもできますし、さらにいうと、面接で先方に確認したいことや先方に伝えたいことリストのメモを手元に置いていてもバレにくいのも大きなメリットです。
オンライン面接(web面接)の注意点
オンライン面接(web面接)を受ける際には、以下の点に注意することが必要です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
カメラがついていないデバイスの場合、外付けのwebカメラを用意する
カメラがついていないパソコンやタブレットを使用する場合、外付けのwebカメラを用意する必要があります。また、スマートフォンを使用する場合、カメラはついていても、「ちょうどいい画角に設定できない」という問題が起こり得るので、スマートフォンでTV通話したことない場合、事前に友だちにTV電話を試させてもらうなどして、ベストな固定場所・固定方法を見つけておきましょう。
事前にイヤホンやマイクをテストする
イヤホンやマイクがきちんと機能しているかどうか、事前に確認しておくことはとても大切です。イヤホンやマイクが不良品ではないとしても、設定がうまくいっていなくて動作しないことも多々あります。「当日、30分前から待機することにして、そのときにチェックすればいいや」などと考える人もいるかもしれませんが、当日のチェックだと、万が一、トラブルが起きた場合に対処できないこともあるので大変リスキーです。
パソコンやスマホの電池に余裕を持たせておく
ノートパソコンやタブレット、スマホなどの充電式のデバイスを使う場合、急に電源が落ちることのないよう、しっかり充電しておくことが大切です。
インターネット環境が安定した場所で面接を受ける
wifi環境が安定していない場所だと、音程が途切れたりビデオが止まったりする可能性があります。そのこと自体が合否に影響することはないにしても、フリーズしてしまった瞬間に焦ってしまい、言おうと思っていたことを忘れたり、質問にうまく答えられなくなったりする可能性が考えられます。
静かな環境で面接を受ける
家族と同居している場合、カフェなどで面接を受けたほうが安心だということもあるかもしれませんが、「この場所は静かだ」と思って待機していたところ、団体客が押し寄せてうるさくなる可能性はあります。そのため、もし自宅で面接を受けることが難しいなら、JR東日本のエキナカを中心に展開されている完全個室のブースなど、面接に適した場所を選ぶことが大切です。
SNSなどの受信通知をオフにする
InstagramやFACEBOOKに「いいね」がついたときやLINE受信時に通知が出る設定になっていると、面接の最中ピコンだのの電子音が鳴ってしまい、「通知オンにしたままだなんて、この人は面接に集中していないな」「事前に通知オフにし忘れていたな」と面接官からマイナスな印象を持たれてしまいます。そうならないよう、通知設定は必ずオフにしておきましょう。
適切な目線の位置を考える
オンラインでの面接であっても、相手の目をしっかりと見て受け答えすることがとても大切です。パソコンを設置する高さや椅子の高さが適切でないと、あらぬ方向を見て受け答えしているように見えてしまうこともあるので、これに関しても、イヤホンやマイク同様、事前に確認しておくことが非常に大切です。相手の画面で、適切な目線の高さをキープできているか判断できないという場合は、事前に家族や友人にオンラインでつながってもらって、目線の高さを確認してもらうといいでしょう。
自宅であってもきちんとした服装で面接を受ける
自宅でパソコンの前に座っているのにわざわざスーツなんて着たくない……と思うこともあるかもしれませんが、対面の場合同様、きちんと感のある格好で面接を受けることは大切です。髪型やメイクに関しても、対面の場合同様、細部まできちんと整えましょう。
背景がごちゃごちゃしていない場所を選ぶ
自宅での面接を受ける場合、物が散らかっている部屋などで背景がごちゃごちゃしていると、だらしない印象を与えてしまうので注意しましょう。どうしても片付ける時間がないにしても、せめてカメラに映る場所だけは物をはけるなどしましょう。
バーチャル背景は使わない
オンライン面接(web面接)においては、バーチャル背景を使うことは望ましくないとされています。なぜかというと、「部屋が汚くて見られたくないものがあるのでは?」「見られたら困るものがあるのでは?」と思われる可能性が高いためです。また、プライベートで使っているようなカジュアルな背景だと、「面接がフォーマルなシーンであることをわかっているのだろうか?」とマイナスな印象を持たれても仕方ありません。なお、顔色を明るく見せてくれるフィルターや、背景をうっすらとぼかしてくれるフィルターに関しては、不自然な印象にならない範囲であれば利用してもいいでしょう。ただし、日ごろからアプリで顔を加工するのが当たり前になっている人などは、「どこまでなら不自然に見えないか」の境界線が曖昧になっている場合が多いため、面接前に写りをチェックする際に、自分以外の誰かにもチェックをお願いするのが賢明かもしれません。
ログアウトのタイミングは先方の指示を待つ
面接が終わったらすぐに退出するのではなく、面接官の指示を待つことが基本です。もしくは、面接官から「どうぞご退室ください」とログアウトを促されることがない場合、「本日はありがとうございました。引き続きよろしくお願いします」と面接のお礼を伝えるとともに頭を下げて、面接官が退出するのを待って退出します。
面接本番前に無料で模擬面接を受ける方法
続いては、面接本番前に無料で模擬面接を受ける方法を解説していきます。無料で模擬面接を受ける方法としては、主に次の6つが考えられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
キャリアセンターを利用する
新卒で面接準備を進めている場合、大学のキャリアセンターを利用するのが手っ取り早いかもしれません。キャリアセンターとは、就職活動を支援する大学の部署で、所属している学生ならだれでも利用可能です。就職に関するサポート全般を請け負っているので、模擬面接についても相談することができます。
ハローワークを活用する
既卒者の場合、履歴書や職務経歴書の添削も模擬面接もおこなってくれるハローワークの活用がおすすめです。ハローワークの模擬面接では、入室の仕方から受け答えの内容まで細かくフィードバックしてもらえます。
転職エージェントを利用する
医療業界専門の転職エージェントに登録すれば、模擬面接担当者が医療業界について熟知しているため、ハローワークなどと比べてより細かいところまでチェックしてもらえる可能性が高いと考えられます。
就活イベントを利用する
企業の合同説明会や企業説明会、就活対策セミナー、社会人・就活性交流会などを開催している就活イベントでは、オンラインや対面でのグループディスカッションや面接練習などに参加できます。
友人や知人、先輩に頼む
転職経験のある、看護師の先輩などに面接官役をお願いするのも、ひとつの方法ではあります。ただしこの方法は、友人関係であるがゆえに気恥ずかしさを伴う可能性もあります。
AIを活用する
Chatgptのような生成AIサービスも、面接の練習に利用するのに適しています。AIによる分析結果を通して、自分を客観視する訓練ができるため、繰り返し使っていくうちに、受け答えの精度が上がっていくでしょう。
また、実際の面接のように質問の受け答えができる「yagish」、面接で頻出の内容を24時間いつでも練習できる「RECOMEN」のようなツール、サービスもあります。
結果が不採用だった場合、面接を振り返って次に活かすことが大切
ここまで説明してきたことを網羅して、十分な面接対策をとっていたとしても、採用してもらえる確率は100%ではありません。しかし、不採用だったからといって、必ずしも自分が他の応募者より劣っていたということはなく、どちらが先に面接を受けたのかというタイミングもあれば、たまたま他の応募者が、先方が重視している資格を有していた場合なども考えられるでしょう。そのため、万が一不採用だった場合も、決して落ち込む必要はありません。ただし、自身の面接対策を振り返って、「この点はもう少しがんばれたな」「ここはもう少し工夫したほうがよかったかもしれない」という部分があるなら、それを次に活かすよう努力ないし工夫することは大切です。最終的に納得いく形で新しいスタートを切ることができるのが一番なので、一つひとつの面接を振り返る習慣も大切にしてくださいね。
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この記事は、2025年6月時点の情報を元に作成しています。