医師は独立開業すると、経営者としての視点を持つことが肝になります。“経営者としての視点”のポイントはいくつかありますが、そのうちの1つが、「未来の視点」です。つまり、「1年後、3年後などの未来にクリニックの運営を続けているために、今、何をすべきか?」を考えることが重要ということです。特に今は、国をあげて「医療DX令和ビジョン2030」を掲げていることから、クリニックに求められることがどんどん変わっていくため、患者から選ばれ続けるための戦略を立てることが不可欠です。そこで今回は、「医療DX令和ビジョン2030」から逆算する開業戦略について解説していきます。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
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「2030年のクリニック」を想像してみよう
まずは、「未来の視点」を持つ練習として、「2030年のクリニック」を想像することからはじめてみましょう。
まず、政府は、「2030年までに実現すること」を目標として「医療DX令和ビジョン2030」を掲げています。そのため、「2030年のクリニック」の大枠は、「医療DX令和ビジョン2030」の概要を確認することでイメージできるということになります。
参照:厚生労働省「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チーム
では、「医療DX令和ビジョン2030」は何をゴールとしているか(=2030年までに何を達成しようとしているか)というと、大きく次の3つにわけられます。
「医療DX令和ビジョン2030」のゴール
国民の健康増進
デジタル技術の活用によって、国民が「より良質な医療を受けられる」ようにすることで、健康寿命をさらに伸ばすとしています。
医療の質と業務効率の向上
保健・医療・介護の提供過程に生じる情報を標準化して共有・活用することで、「質の高いサービスの切れ目のない提供」「医療機関の業務効率化」「医療従事者の負担軽減」などの仕組みの最適化を図るとしています。
データ利活用と産業の発展基盤作り
医療情報を標準化・共有可能な状態にすることで、「医療・介護データの二次利用」「研究・創薬・新技術開発の推進」「システム人材の有効活用」といった医療全体の持続性・革新性の強化を図るとしています。
また、これを実現するための「3つの柱」として、次の3つを掲げています。
「医療DX令和ビジョン2030」を実現するための3つの柱
全国医療情報プラットフォームの創設
医療・介護情報を安全かつ迅速に共有する基盤整備
電子カルテ情報の標準化(標準型電子カルテ・標準化準拠の電子カルテ)
医療機関間でデータを共通仕様で扱えるようにするための仕組み作り
診療報酬改定DX
DXを進める医療機関を評価・支援する報酬体系の構築
つまり、3つの柱が整っており、「国民の健康増進」「医療の質と業務効率の向上」「データ利活用と産業の発展基盤作り」が実現できた状態において、クリニックはどんなふうに経営・診療をおこなっているかを想像すればいいということになります。
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「2030年のクリニック像」は?
上記を踏まえて導き出される「2030年のクリニック像」は次の通りです。
診療スタイル
対面中心の診療スタイルから、「オンライン×対面のハイブリッド」へと変化していくことが予想されます。また、来院前に患者のデータを取得するのが当たり前となることで、来院後に問診表を記入してもらう必要性は薄れるでしょう。さらに、AI補助診療の精度が高くなっていき、医師主導型の診療ではなくなる可能性もあります。
カルテの位置づけ
2027年以降、電子カルテの標準化がどんどん進むことで、医療機関連携が前提となります。これに伴い、電子カルテは「記録」ではなく「分析資産」となり、AIによる解析も当たり前のようにおこなわれることになるでしょう。
集患の構造
現在の集患は、SEO、Google口コミ、SNS広告が中心ですが、2030年には現在の地域医療構想が進んでいることから、「データ連携による紹介の最適化」「医療圏単位での役割分担」に拍車がかかっていることが予想されます。また、AIによる医療機関のレコメンドも一般的になるでしょう。
収益モデルの変化
現在は、保険診療が主流で自費はオプションですが、2030年には、予防医療・健康管理サービスが拡張していると考えられることから、自費診療メニューを導入するクリニックも増えることが予想されます。その際、サブスク型のメニューが提供されることなども考えられます。
医師の働き方
AIによる音声入力の標準化、AIによる診断支援などが当たり前になることで、医師が診療と事務作業に膨大な時間をとられにくくなります。同時に、AIから提供されるデータをうまく活用するためのスキルを身に付ける必要性が出てきます。
スタッフ(看護師・医療事務)の役割の変化
DX化によって受付や自動精算、単純な入力業務が省人化される分、スタッフに求められる役割も大きく変わります。看護師はPHR(パーソナルヘルスレコード)などの取得データを活用したより高度な療養指導に注力するようになるでしょう。また医療事務スタッフは、デジタルツールに不慣れな患者へのITサポートや、院内システムの運用管理など、人にしかできない「ホスピタリティ」と「IT連携」を担うクリニックのコア人材へとシフトしていきます。
患者側の変化
健康アプリ・PHR連携が進み、患者の未病予防への意識が高まります。また、ウェアラブルでデータを常時取得する人も増えるため、クリニックは相談拠点化していくでしょう。
競争環境
IT企業とタッグを組んでいる医療機関やオンライン専門クリニックなどが台頭することが予想されます。そうした状況下においては、小規模クリニックは「患者から選ばれる理由」を持つことなしには淘汰されていくでしょう。
セキュリティとリスクマネジメント
他院とのデータ連携やクラウド利用が前提となる2030年においては、強固なサイバーセキュリティ対策が「患者からの信頼」や「経営の存続」に直結します。厚生労働省のガイドラインに準拠した安全なシステム選定はもちろん、インシデントを防ぐための院内スタッフへの定期的なITリテラシー教育が、クリニック経営の必須事項として定着するでしょう。
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「2030年のクリニック像」を現実のものにするために「今」必要なことは?
前述の「2030年のクリニック像」を現実のものにするために、「今」考えるべきことはいくつかありますが、その際たるポイントが、「電子カルテの見直し」、あるいは「導入する電子カルテの選定」であるといえます。
なぜなら、前述した「来院前に患者データを取得」「医療機関連携」「データ連携による紹介の最適化」「患者の健康管理サービスの拡張」「AIによる診断支援」「患者側からの自身の健康データへのアクセス」「オンライン診療」などをどこまで実現できるかは、導入している電子カルテにかかっているからです。
もちろん、電子カルテ選びは、「医療DX令和ビジョン2030」の柱である、全国医療情報プラットフォームや診療報酬改定DXとも大きく関わっています。
「これから開業する場合の電子カルテの選び方」「既に電子カルテを導入している場合の見直しのポイント」
クリニックを開業前で、これから電子カルテを選ぶという段階にある場合、「5年後に陳腐化していないシステムは?」という目線を持って選ぶことが大切です。現時点で選ぶのであれば、「2030年のクリニック像」をイメージしながら選ぶことが重要ですが、2、3年先の開業となるなら、政府の提言などを常にチェックしながら、具体的な開業時期が決定した時点で、「5年後に陳腐化していないシステムは?」の目線で改めて考えることをおすすめします。
少しでも早い段階で理想を思い描いていたいなら、2040年に向けた「新たな地域医療構想」に対応できるかどうかを考えてみるといいでしょう。
参照:厚生労働省「新たな地域医療構想に関するとりまとめの概要」
一方、既に開業していて、電子カルテも導入済である場合、自院の電子カルテについて「医療DX令和ビジョン2030に対応できるものであるのか?」をチェックして、必要に応じて乗り換えるか、ベンダーの対応状況を確認する必要があります。
導入コストと補助金・支援策の活用
システム移行や新規導入には相応の初期投資が必要です。「診療報酬改定DX」による評価(加算)に期待するだけでなく、「IT導入補助金」や、国・自治体が主導する医療情報化支援のための各種補助金を活用する資金計画が欠かせません。補助金の要件を満たすベンダー・システムであるかを確認し、申請スケジュールから逆算して導入時期を決定することも、経営者として重要な視点です。
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2027年が「2030年のクリニック像」実現に向けた「最初の分岐点」になる理由
「2030年のクリニック像」を現実のものにするために何をすればいいのか、今から考え始めることはとても大切です。特に、2027年は、2026年から2030年にかけての5年間のなかでも大きな分岐点となるため、万全の準備で2027年を迎えることが望ましいためです。
2027年には標準型電子カルテが本格始動
2027年が、今後の大きな分岐点となる理由は、標準型電子カルテの本格普及が始まる年であるためです。
前述の通り、電子カルテ情報の標準化は、「医療DX令和ビジョン2030」の3つの柱のうちの1つです。この推進のために、厚生労働省とデジタル庁は、現在、「標準型電子カルテ」を開発中ですが、完成予定が2026年中とされています。
「標準型電子カルテ」「標準化準拠の電子カルテ」導入により、電子カルテ情報のスムーズな共有が可能になる
さらに、このスケジュール感に合わせて、民間の電子カルテベンダーも自社の電子カルテの標準化対応を進めているため、2027年からは多くの医療機関で「標準型電子カルテ」あるいは「標準化準拠の電子カルテ」が活用されることとなり、電子カルテ情報が他院と共有されていく流れとなっています。
電子処方箋が義務化となる可能性
また、標準型電子カルテの本格始動に伴い、厚生労働省が「医療DX令和ビジョン2030」の一環として推進している「電子処方箋」の導入が義務化される可能性が、2027年度は強まってくると考えられます。
医科診療所における電子処方箋の導入率は、2026年2月24日 24日時点では24.9%にしか達していないため、「うちもまだ導入しなくていいだろう」と考えている医療機関が大半だということになりますが、標準型電子カルテの本格指導によって電子処方箋の導入率が高まった結果、導入が義務化される可能性は非常に高いと考えられます。
電子処方箋は、電子処方箋対応のレセコンがあれば発行することができるので、電子処方箋を導入するために電子カルテの導入が必須ということはありません。しかし、実務上は、電子カルテと連携できているほうが、圧倒的に業務効率が上がります。なぜかというと、処方内容を別画面で入力し直す必要がないためです。また、別途入力しなければならないとなると、二重入力などのミスも起こり得ます。
参照:デジタル庁「電子処方箋の導入状況に関するダッシュボード」
参照:医療機関等向け総合ポータルサイト「電子処方箋の利用申請」
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【次回予告】vol.2では、AIを活用することで「医師の時間を生み出す」具体的手法を紹介!
【”未来を先取りする開業医が勝つ”シリーズ】は全3回を予定しています。次回公開のvol.2では、AIを活用することによって、医師の時間を生み出す具体的な手法を紹介していきます。シリーズを読破することで、「未来を先取りする開業医」の基礎を固めていってくださいね。
- 第1回: 2030年から逆算すれば、2027年が分岐点
- 第2回: AIは「遠い未来」ではなく「今日から使えるツール」
- 第3回: 電子カルテは5つの評価軸で選べば、5年後の後悔はない
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、時点の情報を元に作成しています。
