整形外科の非常勤・スポット勤務は、求人票の名前だけでは中身が読めません。
同じ「整形外科外来」でも、注射・処置をどこまでやるかで、1日の負荷がまったく違うからです。そして整形外科には他科にない負荷があります——労災と自賠責の書類です。
ここでは、手技の有無と書類の量という2軸で類型を分けます。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
手技を伴うかで4つに分かれる
| 類型 | 主な内容 | 手技 | 1日の負荷 |
|---|---|---|---|
| ① 一般外来(処置あり) | 変形性関節症、腰痛、外傷。関節内注射・神経ブロック・創処置 | あり | 患者数が多く、手技も入る。もっとも忙しい |
| ② 一般外来(処置なし・投薬中心) | 慢性疼痛のフォロー、投薬継続 | なし | 時間が読める |
| ③ 検診・読影 | 企業健診の運動器チェック、単純X線の読影 | なし | 時間が完全に読める |
| ④ 当直・救急対応 | 外傷の一次対応、整復、シーネ固定 | あり | 夜間拘束。呼び出しの頻度は施設による |
単価はおおむね ④ ≒ ① > ② > ③ の順です。③は単価が低い代わりに、拘束時間が正確で、想定外の残業がほぼありません。
求人票からは読めない「処置の割合」
整形外科のバイトでもっともずれやすいのがここです。
「整形外科外来 1日 ◯万円」という求人で、実際には——
- 関節内注射が1日20件入る施設がある
- 創処置・抜糸・ギプス除去が外来に混ざる
- リハビリの指示出しと再評価が別枠である
求人票に「処置あり」と書かれていなくても、外来に含まれるのが普通です。確認すべきは次の3つです。
- 1日の患者数(30人か、60人か、100人か)
- 注射・処置の1日あたりのおおよその件数
- リハビリのオーダーと再評価を自分が行うか
「患者数だけ聞いて処置件数を聞かない」のが、もっとも多いミスです。
整形外科に固有の書類負荷——労災と自賠責
これが他科との最大の違いです。非常勤で入っても、書類は避けられません。
労災(労働者災害補償保険)
業務中・通勤中の負傷は労災扱いになります。健康保険は使えず、様式第5号(業務災害)・様式第16号の3(通勤災害)などの手続きが必要です。
非常勤医が困りやすいのは、初診時に労災かどうかの判断が必要になる場面です。患者が「仕事中に痛めた」と言った時点で扱いが変わります。施設内の運用(誰が判断し、誰が書類を出すのか)を、勤務初日に確認してください。
自賠責(交通事故)
交通事故による受傷は自賠責の対象になります。診断書・診療報酬明細書を保険会社に提出する必要があり、様式も健康保険とは別です。
さらに、後遺障害診断書を求められることがあります。これは症状固定後に作成するもので、内容が賠償額に直結します。非常勤で単発に入った医師が書くのは適切ではない場面が多く、「後遺障害診断書は常勤医が書く」と決めている施設が一般的です。この運用を確認しないまま入ると、書けない書類を頼まれます。
確認する一言
「労災・自賠責の書類は、非常勤の私が書く範囲はどこまでですか」
これを面接か初日に聞くだけで、後の摩擦がほぼ消えます。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
2024年4月以降は常勤先との通算がかかる
2024年4月から医師の時間外労働に上限規制が適用されています。A水準で年960時間、都道府県の指定を受けたB・連携B・C水準で年1,860時間です。
副業・兼業先の労働時間は主たる勤務先と通算されます。加えて28時間までの連続勤務時間制限と9時間以上の勤務間インターバルが追加的健康確保措置として求められます。
整形外科は当直の求人が比較的多い科なので、ここは実務的に効きます。当直バイトの翌日に常勤先の手術日が入っている組み方は、勤務間インターバルを満たせません。バイトを受ける前に、常勤先の労務担当と時間数を共有してください。
受ける類型の選び方
順位ではなく、いまの自分の条件で決めます。
①④(手技あり)を受けてよい人
- 整形外科の実務から離れていない。注射・整復の手技が継続している
- 常勤先の時間外に余裕がある
- 医師賠償責任保険の適用範囲を確認済み(非常勤先での診療が常勤先の団体保険でカバーされるとは限りません)
②③(手技なし)に限定したほうがよい人
- 専門が整形外科でない、または離れて期間が空いている
- 常勤先が高稼働で、上限規制の余地が少ない
- 家庭の事情で、終わる時間が読める勤務が必要
いまは受けないほうがよい人
- 常勤先の時間外がすでに上限に近い。自分だけでなく常勤先が労基法違反を問われます
- 翌日に手術・外来が入っている日程しか空いていない
クリニックが整形外科の非常勤医を採用する側なら
- 処置の件数を求人票に書く。「1日◯人・注射◯件程度」まで書くと、応募後のミスマッチが減ります
- 労災・自賠責の書類の分担を明記する。とくに後遺障害診断書を非常勤医に書かせないなら、そう書く
- 賠償責任保険の適用範囲を施設側から示す
- 時間外労働の通算があるため、他院での勤務状況を採用時に申告してもらう運用を作る
非常勤を含む医師の働き方別の条件整理は医師の求人・条件別探し方ガイドにまとめています。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
よくある質問
Q. 整形外科のバイトは他科より単価が高いですか。
当直・処置ありの外来は高い傾向がありますが、検診・読影に限定した勤務は他科の外来バイトと大きく変わりません。類型ごとに比べてください。
Q. 専門が整形外科でなくても入れますか。
検診・読影や、投薬中心の慢性疼痛フォローであれば募集があります。処置・当直を含む求人は、整形外科の実務経験を条件とするのが通常です。
Q. リハビリの指示は非常勤でも出せますか。
出せますが、運動器リハビリテーション料の算定には施設基準と、医師による定期的な計画・評価が必要です。非常勤医がどこまで関与するかは施設の運用によります。算定要件に関わるため、初日に必ず確認してください。
Q. 移動時間は賃金の対象になりますか。
原則として対象外です。片道1時間なら実質2時間が消えるので、拘束時間あたりの単価に直して比べてください。
まとめ
- 整形外科のバイトは①外来(処置あり)/②外来(処置なし)/③検診・読影/④当直の4類型で比べる
- 求人票に書かれない処置の件数を必ず聞く。患者数だけでは負荷が読めない
- 労災・自賠責の書類が整形外科固有の負荷。「非常勤の自分が書く範囲はどこまでか」を初日に確認する
- 後遺障害診断書は常勤医が書く運用の施設が一般的
- 2024年4月から副業先の労働時間が通算される。当直の翌日に手術日を入れる組み方は成り立たない
参考
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、時点の情報を元に作成しています。
