医療事務も引き抜きがある!転職するメリットとリスクは?

どの職場にも引き抜きはあるものですが、仕事の能力に差が出にくい医療事務も引き抜きってあるのでしょうか?

引き抜きをNGとするクリニックも多い中、同じクリニックで働いていた先生が開業をすることになり、「一緒に働かないか?」といわゆる引き抜きのお誘いがありました。

ちょうど転職を考えていたタイミングだったので、いい機会だと思い承諾することに。今回は、お声がかかってから実際に働き始めるまでに考えたいポイントをいくつかお伝えします。

目次
  1. まずお声がかかったら考えたいこと
  2. 雇用形態や福利厚生の確認を
  3. 先生の診療理念に共感できるかどうか
  4. 一番のメリットは給与面での優遇
  5. 仕事を任せてもらいやすくなる
  6. 先生との関係性が変わってしまう
  7. 希望のタイミングで退職しづらくなる
  8. まとめ

まずお声がかかったら考えたいこと

普段の働きぶりやスキルを認められたような気がして嬉しくなる引き抜きのお誘いですが、実際に転職する前に考えたいことがたくさんあります。

いま働いている職場を辞めてから後悔しないためにも、しっかりと転職先と比較することが大切です。

雇用形態や福利厚生の確認を

引き抜かれて働きはじめる前にまず確認したいのが、雇用形態や福利厚生の契約内容。

しっかりしている先生なら契約書を作成して書面で説明してくれますが、多くが口頭で伝えられるなど曖昧な説明でよく分からないまま進んでしまいます。正社員なのか、バイトなのか、パートなのか。ボーナスや昇給、就業時間、保険に関することなど、自分が働くうえで譲れないポイントは、口頭ではなく書面で確認することをおすすめします。

後々、話が違ったとトラブルにならないために、契約内容はしっかり確認し、交渉することがあればハッキリと伝えておきましょう。ここで遠慮は必要ありません。特に給料は生活が関係してくるので、厚かましいなどと思わずしっかりと確認しておくことが大切です。

また、長い目で考えると産休・育休の制度も確認したい重要なポイントです。実際、わたしが働きはじめたころは産休・育休はなく、妊娠した女性は、出産が近づくと一旦退職して出戻りする形を取っていました。

将来を考えているパートナーがいる方は、必ず押さえておきたいポイントですよね。小さなクリニックでは制度を整えているほうがむしろ少ないかもしれないので、予定がある方は予め交渉または相談をしておきましょう。

先生の診療理念に共感できるかどうか

次に考えたいのが、これから一緒にクリニックを立ち上げていく先生の「診療方針」が自分に合っているかどうかです。診療方針に共感でき、同じ気持ちで診療にあたることが出来るかどうかが、意外と重要なポイントです。

いくら福利厚生が良くても、考え方の違う上司と毎日顔を合わせて指示に従い、仕事内容に不満を持ちながら続けていては、ストレスが溜まり、次第に働きにくさを感じるようになります。元々同じクリニックで働いていたとはいえ、自分のクリニックになるとがらりと方針を変えるドクターも少なくありません。

どういったクリニックを作りたいのか、どういった雰囲気なのか、しっかりとチェックしたいポイントです。

わたしがもともと働いていた職場は、「地域密着型」で患者さんに寄り添う治療・診察を大切にしていました。しかし、転職して新しく勤めた先は、「最新の技術・施設」を売りにどんどん新しい薬剤や機器を取り入れていくクリニックでした。

同じ診察ですが、イメージが違いますよね。具体的なメリットとリスクは?何事も実際にやってみないと分からないものですが、転職を決断する前にメリットとリスクをよく知った上で、後悔のない選択をしましょう。

一番のメリットは給与面での優遇

やはり引き抜かれた先で働き一番良かった点は、給与面でかなり優遇してくれたところでした。「いまの給料よりは確実に多く渡すことを約束する」と言われ、実際に転職を決断した要因は給与でした。

以前の職場よりも家が近くなり、退勤時間も早くなったうえに、給料まで上がったので生活に余裕が生まれ、転職してよかったと思っています。もし、給与は同じくらいで考えていると言われた場合でも、希望の金額を提示して交渉しても大丈夫でしょう。

慣れた職場を退職して環境を変える訳ですから、一方的な提案を受け入れる必要はないと思います。お互いが納得した状態で働き始められるように、不満なポイントなどがあれば伝えると、案外あっさり受け入れてもらえるかもしれません。他には、

  • 有給の日程やシフトなど融通が効くようになる
  • 顔見知りの先生なのでコミュニケーションが取りやすい
  • 意見をしやすい立場になる
  • 転職活動の手間が省ける

などがありました。やはり誘われている立場ですから、色々と優遇してもらえることが多かったです。待遇面では不満はなく働くことができました。また、リラックスして働くことができたので、気持ちに余裕を持てました。

仕事を任せてもらいやすくなる

スキルや実績を評価されて引き抜かれるパターンが多いので、信頼して仕事を任せてもらえることもメリットです。

中でも、受付のマニュアル作成を任せてもらえたことが大きかったです。自然と責任感が生まれ、適度な緊張感を持って働くことができました。過度な期待はストレスに?がりますが、自分らしさを発揮してスキルアップを目指せるのが、メリットのひとつです。

現状の仕事内容に慣れが生じてマンネリ化してしまっているときに、引き抜きの誘いを受けることがあれば前向きに転職を考えても良いかもしれません。

スキルアップに繋がるポジションで働くことになりそうであれば、環境を変えるいいチャンスになりそうですね。

先生との関係性が変わってしまう

ストレスなくある意味自由に働くことができた反面、先生から無理なお願いをされることも。普段から融通をきかせてもらっている分、断りにくい雰囲気になりがちです。

また、今までとは先生の立場が変わってしまうため、接し方に気を付けないといけなくなりました。開業すると、医師であり経営者に変わります。もちろんですが、勤務医だったころとは訳が違い、医療に関すること以外の業務も管理することになりますよね。

その分、先生が気を配る部分が変わり、今までの先生と同じような雰囲気ではなくなってしまいました。今までは同じ雇われている立場でしたが、開業すると雇用主と労働者という関係になってしまうので、一歩間違えるとギクシャクした関係になってしまうことも。

希望のタイミングで退職しづらくなる

一番のデメリットは「退職しづらくなる」でした。

キャリアアップのため退職を考えたときに、「今までたくさんお世話になったし、優遇もしてもらってきたから言いづらい……」と何度も言葉を飲み込みました。どうしても長くお世話になった職場やスタッフたちに情が沸いてしまい、「今は忙しい時期だからもう少し先にしてみよう」「今いるスタッフたちが成長してからにしよう」など考えてしまいがちです。

また、退職を希望しても引き止められたり、希望のタイミングで退職できなかったりと、スムーズに進まないことがあります。

わたしの場合は早めの段階で退職を考えていると相談し、退職時期を一緒に決めることができましたが、他のクリニックではうまくいかないとの話もたくさん聞きます。

まとめ

実体験をもとにメリットとリスクをまとめてみました。

メリットだけに目が行き、福利厚生や就業内容の確認を疎かにしないように注意しましょう。早まった決断は、いい結果を生みません。自分の将来を考えた決断を下すようにしてください。

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奥中ゆう

執筆 Webライター | 奥中ゆう

医療事務として6年間勤務の後、関心の高かった韓国へ移住。前職の経験を生かし医療事務としての在り方や、体験談を中心に執筆しています。


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