念願だった自院を開業したものの、経営がうまくいかなくて閉院に追い込まれてしまうという可能性はゼロではありません。また、赤字続きで資金繰りがうまくいかなくなる場合だってあるでしょう。そうした状況を打破するためには、どんな対策が有効なのでしょうか? 考察していきましょう。
クリニックが赤字になる原因は?
クリニックが赤字になる原因としては、「集客がうまくいっていない」「余計な人件費がかかっている」「院長の経営能力が低い」などが考えられます。
開業したばかりであるのに宣伝にお金をかけていないなら、そもそもクリニックの強みなどを地域住民に知ってもらえていない可能性が高いです。また、収益に対して人件費の割合が高ければ、赤字の要因となって当然。特に開業期には、人件費にお金をかけすぎないよう注意することが必要です。
また、2020年以降に関しては、コロナ禍の影響で全国の約3分の2の医療機関が赤字に転落したとされています。新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れている医療機関は、そうではない患者が減少するため、医療機関全体としての収益が減ってしまっているのです。併せて、感染対策のために、通常時とは異なる備品にもお金をかけることが必要になっていることも、収益減少の大きな要因。地域住民の健康のために日々闘っている医療機関ゆえ、多くの人が黒字回復を願っていることでしょう。
赤字経営から抜け出すために打つべき施策は?
そこで続いては、赤字経営から抜け出すために見直すべき点について説明していきます。
1. SEO対策、予約システムの導入
まずは、自院の強みや得意な治療内容などをひとりでも多くの人に知ってもらうことが大切です。そのために最低限用意しておきたいのはホームページです。もちろん、開設するたけではたくさんの人の目に触れることがないので、しっかりとSEO対策を練ることも必須です。ITに疎いなら、医療関係のホームページ作りに長けている専門業者に相談するなどして対策を講じましょう。
また、患者の予約の負担や待ち時間のストレスを軽減するためにも、予約システムの導入はぜひ検討したいところ。予約システムを導入しているクリニックとそうでないクリニックが同程度の利便性の立地であれば、前者を利用したいと考える人が圧倒的に多いでしょう。
2. 無駄なコストを削減する
クリニックを経営していくためには、さまざまなコストが必要です。家賃、光熱費、人件費はもちろん、治療に使う機器やコピー機、通信費などのランニングコストも必要です。さらに、ホームページのSEO対策にもお金はかかっています。
これらのなかから無駄を削減しようと思ったら、まずは何が無駄であるかを見極めなければなりません。たとえば、採用と早期離職を繰り返しているなら、採用方法を見直すことがコスト削減につながるでしょう。ランニングコストに関しては、保守管理費が適正であるかを確認して、場合によっては使用機器やプランなどの変更を検討するといいでしょう。SEO対策に関しては、費用対効果を確認することが大切です。
3. IT化を進めることで業務の効率化を図る
コロナ禍の影響で、オンライン診療やweb予約システムの導入を検討するクリニックが増えていますが、IT化を進めることは業務効率化にもつながるので、稼働時間が同じでも、その分たくさんの患者を診療できることから、収益の増加が見込めます。
たとえば、web予約システムを導入すれば、電話受付の業務が減る分、診療をスムーズに回せるようになるでしょう。また、今すぐweb予約システムなどを導入するのは難しいと考えるなら、SNSを活用するのも一手。TwitterやInstagram、Facebookなどで最新情報を発信すれば、患者からすれば、問い合わせしなくても有益な情報を手に入れられるということになるので、お互いにとってメリットが大きいです。
ホームページや予約システムはぜひ活用したい
ホームページやSNSをはじめとするITの活用は、慣れないうちは手間に感じてしまうかもしれませんが、一度コツを掴めばスムーズに作業できるもの。特に予約システムなどは、使い慣れれば業務がぐっと楽になるので、まだ導入していないクリニックは、ぜひこの機会に専門業者に相談してみては?
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この記事は、2021年10月時点の情報を元に作成しています。