電子カルテの機能やデザインは、メーカーによって異なります。「カルテを記入する」というメインの目的はどのメーカーのものを選んでも達成できますが、UI/UXがメーカーごとに異なるので、使用感には大きな違いがあります。
また、業務効率向上のために独自の機能を搭載しているものもあれば、機能自体は少ないもののシンプルで使いやすいというものもあるなど、細かな違いを挙げるとキリがありません。
そのなかから今回は、電子カルテを選ぶときに特にチェックすべきポイントを説明していきます。
見た目のデザイン
電子カルテは毎日使うものです。そのため、ぱっと見の第一印象はとても大切。
毎日使うスマホやパソコンを思い浮かべるとイメージしやすいですが、初めてのスマホを手にとったとき、パソコンで新しいブラウザを開いてみたとき、直感で「好き」「嫌い」に分かれるはず。「最初はあまり好きじゃなかったけど使っているうちに慣れてきた」というパターンも無きにしも非ずですが、直感的に印象がよくなかったものは、慣れるまでにも時間がかかるかもしれません。
ただし、電子カルテのなかには、たとえば湯山製作所の「Brain Box VIII」など、画面の色などを好みにカスタムできるものもあるので、オンラインデモでいじってみた結果、好きになれることはあるかもしれません。
クリニックのパソコンに対応しているかどうか
電子カルテには、Windowsにしか対応していないものもあれば、Macでも使えるものもあります。たとえば、エムスリーデジカル株式会社の「M3 Digikar(エムスリーデジカル)」はPCの推奨スペックを「OS:Windows8.1、10、11 Mac OS X Yosemite 10.10 以降、Linux Ubuntu14.04以降(64bit)、iOS、 AndroidOS ※Google
Chromeがインストール可能な端末」と定義していますが、CPUやメモリ、モニタ解像度についても推奨スペックを提示しているメーカーが多いので、クリニックで使いたいパソコンが決まっている場合は、これに関しては必ず事前に確認してください。
操作性のよさ
「操作しやすい」「誰にでも簡単に使える」を謳っているメーカーはいくつかありますが、実際に使いやすいかどうかは各ユーザーのITスキルや感覚にもよるので、一概にメーカーの謳い文句が正しいとは限りません。
では、操作性がよいかどうかはどうすれば確認できるかというと、実際に自分で触ってみるしかありません。
ほとんどのメーカーはトライアルを用意しているので、気になるメーカーがある場合は、実際に使ってみることをおすすめします。たとえば、株式会社メドレーでは、「CLINICSオンライン診療」のデモンストレーションを体験できるショールームを用意しているので、気軽に問い合わせみるといいでしょう。
参照: CLINICSオンライン診療「ショールームのご紹介」
もしくは、該当の電子カルテを使っているクリニックに話を聞きに行ったり、触らせてもらったりするのも一手。実際、購入前に、目当ての電子カルテを導入済のクリニックに見学に行くドクターは一定数いますが、見学をきっかけに医療に関する情報も交換できる間柄になるなど、メリットが大きいようです。
他システムと連携できるかどうか
電子カルテを各種検査機器や受付・会計周りの機器と連携できるかどうかで、業務効率のよさは大きく違ってきます。
たとえば、株式会社Donutsの「CLIUS」は、予約システム、受付システム、問診システムとの連携で患者の待ち時間短縮に寄与しているだけでなく、各種検体検査結果取り込みや、PACS、オンライン診療システムとの連携によってスムーズな診察フローを実現。
また、診察券発行機などとの連携によって会計・決済フローの効率化をサポートしています。
サポート体制
電子カルテ操作中に不明点があるとき、メーカーにすぐに相談できたら安心です。
また、クラウド型電子カルテの場合、インターネットに接続していなければリアルタイムでカルテを更新できないので、システム障害が発生した場合を考えて導入に踏み切れない人もいるかもしれませんが、サポート体制が整っているメーカーなら安心できるのではないでしょうか?
その点に関して、たとえばセコム医療システム株式会社が提供している「セコム・ユビキタス電子カルテ」は、電話でもwebシステムからもサポートを依頼できるので安心です。
訪問医療に使えるかどうか
電子カルテを訪問医療に使いたいなら、まず、クラウド型の電子カルテを選ぶ必要があります。自院にサーバーを設置するオンプレミス型の電子カルテだと、院内からしかサーバーにアクセスできないためです。
また、訪問先でカルテを記入する際には、タブレットなどのコンパクトな端末を使うことになるため、タブレットに対応しているクラウド型電子カルテを選ぶことも必要です。
たとえば、NTTエレクトロニクステクノが提供している「モバカルネット」は、在宅医療への対応を目的に開発された電子カルテなので、タブレットでも操作しやすく、モバイルでも見やすい画面が特徴です。
電子カルテにかけられる予算やほしい機能もチェックしよう
上記に紹介したポイント以外に、予算や特定の機能など、チェックすべきポイントは他にもあります。今まさに、自院に導入する電子カルテを選んでいるなどで、すべてのチェックポイントを知りたい場合は、ぜひ下記の記事も参考にしてみてくださいね。
種類が多すぎて迷う!【保存版】電子カルテの選び方とメーカー比較
【図解あり】一番やさしい 電子カルテの選びかたブック(失敗しないカルテ選定)
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
特徴
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対象規模
オプション機能
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この記事は、2021年12月時点の情報を元に作成しています。