HPをWordPressで作るクリニックは増えています。WordPressでの制作であれば、HP制作業者に依頼する必要がないので予算を最小限に抑えることができますが、一方で、自分で調べなければならないことが多く時間がかかるという難点も。時間がかかることのひとつに「テーマ選び」がありますが、“クリニックのHPに適している”という観点で、最初からある程度数を絞って選べば、作業にかかる時間を短縮できます。そこで今回は、クリニックHPにおすすめのWordPressテーマを紹介していきます。
WordPressの「テーマ」とは?
WordPressの「テーマ」とは、複数のテンプレートファイルからなる集合体のこと。デザインのほか、webページ高速化、広告のショートコード化、CTA機能 といった独自の機能が搭載されているものもあります。CTAとは「Call To Action」の頭文字を並べた言葉で、LINE登録や資料請求、コンテンツの無料ダウンロードなどの行動を喚起することで、LINEアカウントやメールアドレスといったサイト訪問者のコンタクト情報を集める機能です。
では、「テンプレート」とはなにかというと、webページとして表示する情報をデータベースから取得して、webページを生成するPHPファイルのこと。PHPファイルを集めたフォルダが「テーマ」で、フォルダ内のファイルが「テンプレート」だとイメージするとわかりやすいでしょう。
「テーマ」は無料のものと有料のものがある
WordPressのテーマには、無料で利用できるものと有料のものがあります。無料のものは、初期費用やランニングコストがかからないメリットがある一方、搭載されている機能が少なく、また、カスタマイズの知識が必要です。カスタマイズに必要な知識とは、CSSやHTML、PHPなどです。さらに、有料テーマなら自由に使える機能であっても、無料だとプラグインの導入が必要となります。
一方、有料テーマは機能が豊富でカスタマイズ性が高く、デザイン性も高いものが多いです。また、購入方法は買い切りなので、コストパフォーマンスが高いのも魅力です。ただし、日本語版の有料テーマはデザインが限られているため、そのなかから選ぶと、どうしてもどこかで見たようなデザインになってしまいます。
テーマを選ぶときのチェックポイントは?
テーマを選ぶときには、デザイン性以外にも確認すべきことがあります。
SEO対策
もっとも大切なことは、SEO対策を施しているかどうかです。SEO対策が施されていないテーマを選ぶと、集患・増患に高い効果が見込めないでしょう。SEO対策に関してチェックすべきポイントとしては、以下のような点が挙げられます。
レシポンシブ対応
前述した「レスポンシブデザイン」とは、ユーザーが使っているデバイスにあわせて、ページレイアウトが最適化されるデザインのことです。パソコンとスマホで開いたときに異なるデザインで表示されるホームページは、レスポンシブ対応がなされています。レスポンシブデザインのテーマを選べば、1つのファイルでパソコン、スマホ両方のwebページを管理できます。現在では、ほとんどのテーマがレスポンシブ対応していますが、そうではないテーマのもので気になるものがあったとしても、使わないことをおすすめします。
機能性、カスタマイズ性
機能性は、プラグインを導入することでも高めることができますが、導入すればするほどWordPressが重たくなります。そのため、プラグインを導入しなくても思い通りのホームページに仕上がるよう、機能性やカスタマイズ性が高いテーマを選ぶことがおすすめです。
SEO対策のチェックポイントとして挙げた点以外には、ウィジェットエリアが多いことや、CSS非同期読み込み、AMP化、レイアウトのカラム数の変更ができる、Googleアナリティクスと連携できる、などが挙げられます。
クリニックにおすすめのテーマは?
続いては、クリニックにおすすめのテーマをみていきましょう。
美しいサイトを効率よく作れる「SWELL」
ブロックエディタ完全対応で、使いやすく、美しいデザインのサイトを効率的に作ることができます。サイトの表示速度が高速なのも大きなメリット。クリニックや歯科医での導入事例も多数 のテーマです。価格は17,600円。
カスタムが楽しい「Emanon Premium」
ヘッダー、フッダー、サイドバー、レイアウトなどで構成されるサイト全体または一部に共通するパーツと、バックグラウンドの設定によって、カスタマイズ性を簡単に追求することが可能です。「ニュース」「セミナー」「資料請求」「セールス」「商品紹介」の5つのカスタム投稿が用意されていますが、カスタム投稿タイプの名称は任意で変更できるため、たとえば「新メニュー」などの名称に変更して患者へのお知らせに使えます。価格は27,800円。
洗練されたデザインがクリニックのイメージを格上げしてくれる「SERUM」
縦書きも横書きも、キャッチコピーのサイズ変換も、ヘッダーをスライダーにしたり写真を動画に変えたりも自在。余白とサイズが完璧なので、センスのいい写真を入れるだけで洗練されたホームページが完成するテーマです。価格は29,800円。
産婦人科におすすめの「BIRTH」
清潔感や幸せなイメージが伝わりやすいデザインが魅力の「BIRTH」は、主に産婦人科に選ばれているテーマです。ホームページの顔ともいえるトップページの見た目を追求しやすいのが魅力。コンテンツの文章も画像アップロードも、管理画面から簡単におこなえます。価格は22,800円。
美容クリニックにおすすめの「NOEL」
美容市場を応援する目的で開発された「NOEL」は、情報コンテンツと施術サービスがひとつのwebサイト内で融合している仕様が魅力。ほしい情報を求めてサイトに訪れた新規ユーザーがスムーズに予約してくれるよう、導線を考えて設計されています。価格は34,800円。
ミニマムな美容クリニック向け「MARBLE」
シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴の「MARBLE」は、「NOEL」と比べるとアットホームな印象で身近に感じられるホームページに仕上がります。価格は27,000円。
精神科、心療内科向け「estival」
メンタルクリニック向けに、白を基調としたやさしいイメージで構成されたテーマ。患者の心にそっと寄り添ってくれます。価格は33,000円。
歯科クリニックにおすすめの「CURE」
歯科クリニックで使うことを想定してデザインされている「CURE」は、クリニックのコンセプトや安心感が伝わりやすいのがメリット。ヘッダー下には3点ポップアップが設けられているので、特に伝えたいメッセージをこの部分に充てることで、患者からクリニックのことをよく理解してもらえます。価格は25,800円。
整骨院向けの「HEAL」
こちらはクリニックというより整骨院向けですが、心身の疲れを癒したいと考えている女性の集患に高い効果を発揮してくれることが期待できるデザインです。予約状況やアクセス確認への動線も完璧で、スムーズに来院につなげることができます。
ランディングページ用テンプレート「LIQUID LP」
ホームページとは別にランディングページを制作したいときは、こちらのテンプレートが役に立ちます。複数のLP展開、web接客ツール+ランダムバナーなど、ランディングページの運営に必要な機能を各種取りそろえているので、集患・増患効果も期待できます。価格は16,280円。
無料で使える「Business Press」
会員登録なしで利用OKかつ無料で使えるテーマのなかでは、特にデザイン性が高い「Business Press」。シンプルで使い勝手がいいため、ITスキルに自信がない人にもおすすめです。有料でのメールサポートもあるので、わからないことがあるときは気軽に問い合わせてみましょう。
どのテーマか迷ったら、テーマ別の事例をチェックしよう
テーマの説明や機能だけを確認しても、イメージが沸きにくいという場合は、各テーマの紹介ページにアクセスして、そのテーマで作ったホームページをチェックするのが◎! 自分が作りたいホームページのイメージに近い事例を見つけたら、そのテーマで試してみるといいですね。
特徴
その他特徴
対応業務
診療科目
特徴
対応業務
その他特徴
診療科目
この記事は、2023年6月時点の情報を元に作成しています。