クリニックでも徐々に浸透してきたセルフレジ(自動精算機)。今回の記事では、導入のメリットのほか、選ぶときのポイント、主なメーカーの自動精算機の価格や特徴も併せてお伝えします。
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クリニックで自動精算機を導入するメリット
まずは、自動精算機を導入するメリットをみていきましょう。
会計の待ち時間短縮
一人ひとりの会計にかかる時間が短縮されるため、患者からすると待ち時間が削減されるということになります。待ち時間の削減は患者満足度の向上につながりやすいので、よい口コミが増えることも期待できます。
感染拡大防止
患者から受付事務へ、受付事務から患者への金銭の手渡しが不要になるため、感染リスクが低減します。
感染対策の重要性に注目が集まるようになったきっかけはコロナではありますが、仮にまもなく収束したとしても、あらゆる菌やウイルスの拡散を防ぐためにも感染対策は大切。また、インフルエンザシーズンなどにもしっかりと対策をとることが重要です。
外国語対応が容易
外国語対応機能がついている自動精算機があれば、外国人の患者もスムーズに精算できます。
英語に対応している端末以外に、国内にアジア人が多いことを考えて開発された、中国語や韓国語対応のものもあるので、自院の患者のニーズを考えて選ぶといいかもしれません。
業務の効率化
レセコンや電子カルテと連携可能な自動精算機をチョイスすれば、
- 「どのスタッフが、いつ、いくら請求したか」
- 「いくらお釣りが返金されたか」
- 「どんな手段で決済されたか」
- 「自費であったか保険証利用であったか」
- 「どんな科目で受診したのか」
などまで記録されるため、業務の効率化につながります。
会計時のミス削減
紙幣や硬貨を入れたら自動でおつりが出てくるため、おつりの金額間違いが起こりえません。患者が挿入した金額で不足がある際にもアラートが出るため、受け取ったお金で足りないということもありません。
連携することで電子カルテやレセコン側で未収金管理まで行えるタイプの自動精算機を選べば、未収金関連の間違いも減ります。
患者のタイミングで精算できる
会計事務による会計であれば、患者は名前を呼ばれたタイミングで受付に支払いに行く必要があります。そのため、会計を待っている間にトイレに行きたくなったり電話がかかってきたりして、「待合室を離れている間に呼ばれるかもしれない」と不安になることもあるでしょう。
しかし、自動精算機なら患者のタイミングで精算することができるのでゆっくりの精算でも問題ありません。
自動精算機を選ぶポイント
続いては、自動精算機を選ぶ際にチェックすべきポイントをみていきましょう。
導入目的を明確化する
自動精算機を導入することでどんな目的を達成したいのかをよく考えることが大切です。目的に叶った自動精算機でなければ、導入する意味が半減してしまいます。
レセコンや電子カルテと連動できるかどうか
連携可能かどうかだけでなく、連携方法もチェックすることが大切。オンラインで連携させるタイプもあれば、バーコードを受付で印字して自動精算機に読み取らせる必要があるものもあります。
操作にかかる時間を短縮できるのはオンラインで連携できるタイプですが、別途、連携費用が発生します。さらに、レセコンのベンダーにも課金が必要となる場合があります。
初期費用・保守費用
初期費用および保守費用がわかれば、長い年月で見たときにどのメーカーのものがお得かを知ることができます。
自動精算機の保証年数は約5年なので、たとえば初期費用が100万円、月額利用料が8万円とすると、「100万円+(8万円×60カ月)=580万円。この計算方法によって各メーカーの自動精算機の月換算コストを割り出して比較するといいでしょう。
決済方法
現金だけでなく、クレジットカードや電子マネーにも対応している自動精算機であれば、患者が来院のたびにお金をおろす必要がないため支払いがスムーズです。
さらに最近はなるべくQRコード決済にしたいと考えている人も多いので、QRコード決済に対応している機種だと患者満足度が高まるでしょう。
利用可能な紙幣の種類
自動精算機によっては5,000円札が使えないので注意が必要です、5,000円札しか持っていない患者がいた場合、受付で両替する必要が出てくるので、業務の妨げとなってしまいます。
サイズ(卓上型・設置型)
受付の卓上に置けるコンパクトなサイズから、床に直接設置するタイプまであるので、クリニック内のどこに設置したいかを考えて製品を選ぶことが大切です。
自動精算機/セルフレジを5社一覧で比較
続いて、各社の自動精算機を比較表にまとめてみました。比較するのは、キオスク、ティーエスアイ、インテクア、三栄シスポ、日立の5社の製品です。
※比較表はスライド・スクロールします。
事業者名 | 初期費用 | 保守費用 | キャッシュ レス対応 | 紙幣・ 硬貨 | 電カル・ レセコン 連携 | 卓上型・ 床置き型の 有無 |
キオスク | 140万円~ 350万円 | 1.2万円~ 3万円/月 | ◯ | 全金種対応 ※一部機種で 1円・5円 使用不可 | ◯ | 卓上型 ◯ 床置き型 ◯ |
ティー エスアイ | 35万円~ 182万円 | 8千円~ 3.6万円 | ◯ | 全金種対応 | ◯ | 卓上型 ◯ 床置き型 ✕ |
インテクア | 180万円~ | 1.8万円~ | ◯ | 全金種対応 | ◯ | 卓上型 ◯ 床置き型 ◯ |
三栄 シスポ | 170万円~ | 1.5万円~ 2.1万円 | ◯ | 全金種対応 | ◯ | 卓上型 ◯ 床置き型 ✕ |
日立 チャネル ソリュー ションズ | 要問合せ | 要問合せ | ◯ | 全金種対応 | ◯ | 卓上型 ✕ 床置き型 ◯ |
キオスク「スマート簡易自動精算機クリニックキオスク」
【特徴】
- 高さ136㎝、横幅46cm、奥行き29.5㎝(※突起部含む49cm)の省スペース
- 数多くのレセコンとの連携が可能
- 外来の保険診療に的を絞ったハードウェア構成にして低コスト化を実現
- 自動精算機の導入時は、使い方をご説明するだけではなく、過去の導入経験をもとに業務フローの構築までサポート
ティーエスアイ「スマレジ」
【特徴】
- iPadをレジとして使用可能
- クラウド上にデータ保存可能
- 他社の会計ソフトや勤怠ソフトとも連携が可能
- ソフトの買い替えが不要
インテクア 「セルフ入金機」「自動精算機」
【特徴】
- スペースやカウンター形状に合わせて3つの機種から選べる省スペース設計
- 釣り銭切れが少ない大容量設計で、全機種1円5円対応
- 締め作業もスピーディに
三栄シスポ「自動釣銭機OWEN-self for Medical」
【特徴】
- 日本マーケティングリサーチ機構による調査で「簡単に操作しやすいと思うセミセルフレジ No.1」を取得。
- 他にはない両面タッチパネル
- 特別料率の日本医師会員向けキャッシュレスサービスとの連動が可能。
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日立チャネルソリューションズ「クリニック向け自動受付精算機セルフォート」
【特徴】
- 初めての方でも高齢者の方でも、簡単に操作ができる
- タッチパネルに触れずに感染症対策
- 低価格で安心安全なキャッシュレスサービス
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クリニックに合った自動精算機を選ぼう
自動精算機は各製品の特徴を踏まえたうえで選ぶことが大切です。
「自院が自動精算機に求めているものは何なのか?」を改めて考えて、ニーズとぴったり合うものを選ぶことで、業務効率化もぐっとアップしますよ。
特徴
決済
機能
タイプ
システム提携
種別
診療科目
特徴
機能
決済
種別
システム提携
タイプ
診療科目
この記事は、2024年6月時点の情報を元に作成しています。
監修 株式会社Donuts 医療事業部 | 林 シモン
クラウド型電子カルテ『CLIUS』を提供する医療事業部、社長室・室長を務める。そのほか、バックオフィス業務を効率化するクラウドサービス群「ジョブカン」の新規事業立ち上げなどを担当。
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