看護師が抱えるストレスの原因と解消法を徹底解説

看護師の仕事にはストレスがつきものです。

無論、どんな仕事にも大変なことや辛いことはありますが、常に人手不足であることや、人の命に関わる仕事であることは、医療従事者ならではの悩みの種ですし、悩みを解消できなければ、燃え尽き症候群やメンタル不調を招くこともあり得ます。

そこで今回は、看護師のストレスの原因や症状、解消法、相談先などを詳しく解説していきます。

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目次
  1. 看護師のストレスの主な原因は?
    1. 慢性的な人手不足
    2. 夜勤や不規則な勤務形態による生活リズムの乱れ
    3. 患者やその家族からのクレームや理不尽な要求
    4. 責任の重さ・医療ミスへの恐怖
    5. 院内の派閥をはじめとする人間関係
    6. 教育体制への不満
    7. 役職や勤め先の規模などによる給与の違い
  2. 看護師におすすめのストレス解消法
    1. 【セルフケア方法】
      1. 運動・ストレッチ・ヨガ
      2. 趣味・リラクゼーション
      3. 日記・感情の言語化
      4. 同僚や友人とのコミュニケーション
      5. 十分な休養・睡眠習慣の改善
    2. 【職場・環境面へのアプローチ】
      1. 上司や同僚に相談する
      2. 業務の改善を試みる
      3. メンタルヘルスサポートを受ける
      4. 日本看護協会の相談窓口を利用する
      5. 転職もしくは部署異動させてもらう
  3. 看護師がストレスを溜めにくい職場の特徴
    1. スタッフ人数が十分で業務負担が偏っていない
    2. 残業・夜勤が少ない/勤務形態が柔軟
    3. 上司・同僚とのコミュニケーションが取りやすい
    4. 教育・サポート体制が整っている
  4. 看護師のストレスを軽減するキャリアの選択肢
    1. 病院以外の勤務先(企業看護師、健診センター、クリニックなど)
    2. 夜勤なしの職場
    3. パート・派遣など柔軟な働き方
    4. 応援ナースなど「短期間で区切りをつけて働く」スタイル
  5. まとめ

看護師のストレスの主な原因は?

看護師のストレスの原因としては、次のようなことが考えられます。
なお、これらのうち複数の要素が原因でメンタル不調などに陥ることもあります。

  • 慢性的な人手不足
  • 夜勤や不規則な勤務形態による生活リズムの乱れ
  • 患者やその家族からのクレームや理不尽な要求
  • 責任の重さ・医療ミスへの恐怖
  • 院内の派閥をはじめとする人間関係
  • 教育体制への不満
  • 役職や勤め先の規模などによる給与の違い

それぞれ詳しくみていきましょう。

慢性的な人手不足

医療業界は慢性的に人手不足であることから、そのぶん、看護師一人ひとりの負担が大きくなりがちです。
なかには残業が当たり前になっていて、疲れが取れない勤め先もあるでしょう。

夜勤や不規則な勤務形態による生活リズムの乱れ

夜勤やオンコール対応があると、決まった生活リズムで毎日を過ごすことはできません。
人によっては、睡眠障害やメンタル不調を引き起こす場合もあります。

患者やその家族からのクレームや理不尽な要求

患者やその家族からのクレームに対応しなければならないこともあれば、理不尽な要求を投げかけられて憤りを感じることもあります。

訪問看護の仕事に従事しているのであれば、医師や他の看護師がその場におらず、常に患者やその家族と一対一で接するため、ストレスの大きさもかなりのものとなり得ます。

なお、病棟や外来の場合も、同僚や周りの患者たちの目があるぶん、クレームを入れるほうが過度に悪質な態度をとりにくいとはいえ、クレーム対応しなくてはならないことはあります。

責任の重さ・医療ミスへの恐怖

医療は人の命に直結するものであるため、たとえば注射や点滴ひとつ行うにしても、プレッシャーを感じて当然です。

また、服薬する薬の管理などに対しても責任が重たいですし、万が一、医療ミスが起きた場合には責任を問われることになるため、リスクに対して恐怖を感じる人も多いでしょう。

院内の派閥をはじめとする人間関係

人間関係はどんな業種の職場でもトラブルの元となり得ます。

医療機関においては、医師の出身大学などによる派閥が存在する場合があるため、派閥同士のいざこざに巻き込まれると厄介です。

教育体制への不満

看護師の教育制度にはいくつかの種類がありますが、先輩看護師が新人看護師にマンツーマンで指導するプリセプター制度を採用している場合などは、ソリが合わない相手と組まされると、多大なストレスを受ける場合があります。

一方、転職先などで教育体制が十分に整っていない場合にも、ストレスが生じる可能性があります。

役職や勤め先の規模などによる給与の違い

同じ時間だけ働いても、役職の有無や勤め先の規模によって、給与に差が出ることがあります。

そうした状況に悩まされるのを防ぐためにも、早い段階からキャリア形成に意識を向けて役職に就くか、もしくは転職によってステップアップを実現していくかすることが大切です。

看護師におすすめのストレス解消法

続いては、看護師のストレス解消法をみていきましょう。

【セルフケア方法】

まず、自分でできるセルフケア方法としては次のようなことが考えられます。

  • 運動・ストレッチ・ヨガ
  • 趣味・リラクゼーション
  • 日記・感情の言語化
  • 同僚や友人とのコミュニケーション
  • 十分な休養・睡眠習慣の改善

それぞれ詳しくみていきましょう。

運動・ストレッチ・ヨガ

心のモヤモヤは、身体を動かしたり、ヨガで瞑想したりすることによって晴れる場合があります。身体を動かすことが苦手であれば、サウナで汗をかくことでも、同じようにスッキリ感を味わえるのでおすすめです。また、「温泉旅行に行くとリフレッシュできてストレス解消になる」という人もいるようです。

参照: 看護師のリフレッシュ方法

趣味・リラクゼーション

映画や音楽鑑賞、アロマテラピーなど、好きなことに没頭することによって、心に溜まったネガティブな感情が薄れやすくなります。

趣味やリラクゼーションに充てる時間を捻出することが難しいなら、「ストレスを感じた日には自炊を辞めて、飲食店で好きなものを食べる」などでも気晴らしできます。なかには、「夜勤明けにラーメンを食べると疲れが吹き飛びます」などという人もいます。

参照: 看護師に聞いた「夜勤明けについつい食べてしまうもの」

日記・感情の言語化

心のなかにモヤモヤやイライラが溜まっているとき、その気持ちを書き出してみると、自分で自分の本当の気持ちが視覚化されるため、「自分はどうしたいのか」「どうすれば不満を解消できるのか」がわかり、そのために行動できるようになることから、悩んで停滞しているだけということがなくなります。

同僚や友人とのコミュニケーション

同僚や友人に悩みを聞いてもらうことでも、気持ちがスカッとする場合があります。特に、同じ業界の人であれば、看護師特有の悩みにも共感してもらえるため、気持ちが楽になります。

なかには、「同期や友だちと食事に行ってストレスを解消しています」という人も。おいしいものとセットで、気の置けない人とのコミュニケーションを楽しむと、ストレス解消効果が倍増しそうです。

参照: 看護師に聞いた「ストレス解消法」とは?夜勤明けにも使えるアイデア

十分な休養・睡眠習慣の改善

良質な睡眠をとって心身をゆっくり休めると、気持ちも穏やかになるものです。現状、「寝ても疲れがとれない」などの場合、睡眠環境を見直すことからはじめてみてもいいかもしれません。

【職場・環境面へのアプローチ】

続いて、職場・環境面へのアプローチとしては、次のようなことが考えられます。

  • 上司や同僚に相談する
  • 業務の改善を試みる
  • メンタルヘルスサポートを受ける
  • 日本看護協会の相談窓口を利用する
  • 転職もしくは部署異動させてもらう

それぞれ詳しくみていきましょう。

上司や同僚に相談する

ストレスの原因が職場の人間関係や患者からのクレームである場合などは、上司や同僚に相談して、一緒に対策を考えてもらうといいでしょう。一人で悩んでも解決策が見えてこなかったケースに関しても、いい解決方法が見つかる場合があります。

業務の改善を試みる

業務効率が悪く残業続きを余儀なくされている場合、業務の改善を試みることによって、ストレスの原因を断ち切れる可能性があります。

メンタルヘルスサポートを受ける

職場や環境面に対してどのようにアプローチすればいいのかわからない場合、産業医への相談や、EAP(従業員支援プログラム)を活用することによって、まずはメンタルの安定を目指しながら、具体的な対処法を考えていくのも一手です。

日本看護協会の相談窓口を利用する

日本看護協会は、看護職のため相談窓口を設けています。相談窓口利用対象を看護職に特化していることから、悩みについて深く理解してもらえることや、よいアドバイスをもらえることが期待できます。

参照: 公益社団法人日本看護協会「はたらくナースの相談窓口」

転職もしくは部署異動させてもらう

現在の職場ではどうしてもやっていけそうにない場合、転職や部署異動という選択肢をとることも考えましょう。

転職や部署異動によって、給与が下がったり、新しいことを一から覚えないといけなかったりといったマイナス要素が考えられるとしても、精神的苦痛を抱えながら仕事していくことと天秤にかけたら、どちらが自分にとってベストな選択であるかは明白な場合が多いはずです。

看護師がストレスを溜めにくい職場の特徴

続いては、転職を考えるうえでチェックしたい、看護師がストレスを溜めにくい職場の特徴を説明していきます。看護師が、ストレスが原因で転職や部署異動を検討しているなら、次のような特徴のある職場を選ぶことがおすすめです。

  • スタッフ人数が十分で業務負担が偏っていない
  • 残業・夜勤が少ない/勤務形態が柔軟
  • 上司・同僚とのコミュニケーションが取りやすい
  • 教育・サポート体制が整っている

それぞれ具体的なチェックポイントを解説していきます。

スタッフ人数が十分で業務負担が偏っていない

適正な医療を提供するためには、一定水準以上の人員を確保することが不可欠です。そのため、病院・診療所に配置すべき人員の標準が、医療法によって定められています。

たとえば、一般病院の一般病床における看護師の人員配置標準は「3:1」、つまり、患者3人に対して看護師を1人配置するのが適切であることを意味しますが、この水準を下回っている場合、スタッフ一人ひとりの負担が大きい可能性が高いといえます。

なお、外来に関しては「30:1」と定められていますが、外来の場合、ベッドの数などで概算するわけにもい来ません。

また、1日の患者数がどのくらいであるのかなどが外からはわかりにくいため、転職を検討している時点で病院を見学させてもらうなどして、看護師らがどのように働いているのかをチェックするといいでしょう。

また、各種口コミサイトに記された、元従業員などの口コミも参考になります。

参照: 厚生労働省「病院施設別、病床区分別の人員配置標準について」

残業・夜勤が少ない/勤務形態が柔軟

残業や夜勤の有無、勤務形態など基本的なことは求人票でも確認できます。求人票でわからない部分に関しては、面接時などに実態について質問してみることがおすすめです。

転職エージェントを利用して転職活動を進める場合は、エージェントの担当者に、実態について詳しく聞くのも一手です。

上司・同僚とのコミュニケーションが取りやすい

上司や同僚とコミュニケーションがとりやすいかどうかは、求人票または見学時の様子からは実態を把握しづらいものです。

しかし、たとえば「風通しのいい社風です」とわざわざ謳っている場合などは、職場自体がそのことを大切にしているのかもしれません。

また面接時に、在籍している看護師の年齢層などを確認すると、どのような雰囲気で働くのかも見えてくるでしょう。

教育・サポート体制が整っている

教育・サポート体制に関しても、求人票および面接時の質疑応答を通してしっかり確認することが大切です。万が一、人手不足で十分なサポート体制が整っていない場合、最低限、業務に関してマニュアルが用意されていると、比較的安心できるのではないでしょうか。

看護師のストレスを軽減するキャリアの選択肢

ストレス軽減のために働き方を変えたい場合は、次のような選択肢を視野に入れるといいでしょう。

  • 病院以外の勤務先
  • 夜勤なしの職場
  • パート・派遣など柔軟な働き方
  • 応援ナースなど「短期間で区切りをつけて働く」スタイル

それぞれ詳しくみていきましょう。

病院以外の勤務先(企業看護師、健診センター、クリニックなど)

病院ならではの人間関係や業務内容が辛いなら、病院以外の働き先を検討することをおすすめします。
たとえば「企業看護師」として一般企業に勤めれば、看護師同士のいざこざにはまず巻き込まれません。医療処置を行うこともほとんどないため、医療ミスのリスクも回避できます。

健診センターなどのルーティンワークが中心の職場を選べば、「業務をうまく回せなくて辛い」などの悩みから解放されます。基本的に定時で帰れるため残業に悩まされることもなくなります。

看護を提供すること自体は好きで医療スキルにも磨きをかけていきたいものの、多職種と連携をとっていくことが苦手などの場合は、小規模なクリニックに勤務して、地域に貢献することを考えてもいいかもしれません。

夜勤なしの職場

不規則な勤務形態が原因で心身に不調をきたしている場合は、「夜勤なし」の条件で職場を探すことが一番です。夜勤ありの職場でも、「夜勤なしで働きたい」の要望に応えてくれる場合が無きにしも非ずですが、確実に夜勤を避けたい場合はやはり、夜勤が存在しない職場を選ぶのが賢明です。

パート・派遣など柔軟な働き方

パートや派遣という雇用形態なら、自分の都合に合う時間のみ働くことが十分可能です。そのため、プライベートと仕事を両立しやすく、ストレスが溜まりにくいといえるでしょう。

また、正社員と比べて責任が少ないため、業務にプレッシャーを感じづらいことや、人間関係の問題に巻き込まれにくいことも大きなメリットです。

応援ナースなど「短期間で区切りをつけて働く」スタイル

数か月間の業務契約を結んで働く「応援ナース」などの働き方を選択すれば、ストレスの原因を効率的に遠ざけることが可能です。ストレスがある職場であれば、契約が満期となった時点で次の職場を探し、そうでなければ契約を延長できます。

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まとめ

看護師のストレスの原因は、「業務量」「人間関係」「夜勤」「責任感の重さ」などのうち複数である場合が多いため、セルフケアと職場環境の見直しの両輪に目を向けることが重要です。

また、何が原因でストレスを感じているのかの自覚がある場合に関しても、それを言語化して、改めて改善方法を考えることによって、ストレスの原因を断ち切れる可能性もあります。

まずはイライラやモヤモヤの正体を明らかにすることから着手してみると、原因がどこにあるのか、またその解消法も見えてくるのではないでしょうか。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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