【完全版】紙カルテから電子カルテへの移行手順!過去カルテの保管・スキャン運用ルール

「電子カルテに切り替えたいけれど、これまでの紙カルテをどうすればいいのかわからない」——。導入をためらう理由として、とても多いのがこの悩みです。

過去カルテの扱いや移行の段取りは、事前に手順を知っておけば決して難しくありません。この記事では、紙カルテから電子カルテへの移行を「準備」「データの扱い」「運用ルール」「本稼働」の流れで整理し、つまずきやすいポイントまで具体的に解説します。

目次
  1. 移行前に押さえるべき大前提:紙カルテの保存義務
  2. ステップ1:移行の目的と範囲を決める
  3. ステップ2:電子カルテを選定する
  4. ステップ3:過去カルテの扱いを決める(スキャン運用のルール)
  5. ステップ4:運用ルールとスタッフ研修
  6. ステップ5:並行運用から本稼働へ
  7. 移行を成功させる3つのコツ
  8. 移行の負担を減らすクラウド電子カルテという選択
  9. まとめ
  10. よくある質問(FAQ)

移行前に押さえるべき大前提:紙カルテの保存義務

まず知っておきたいのが、診療録(カルテ)には保存義務があるという点です。診療完結の日から5年間の保存が求められており、電子カルテに移行したあとも、この義務は消えません。

医師法により「診療完結の日から5年間」の保存が義務付けられていますが、医療事故や不法行為に関する損害賠償請求の消滅時効(民法上最高10年〜20年)を考慮し、実務上は「10年間」の保管を行うクリニックも多く見られます。自院の保管期間ルールをあらかじめ明確にしておくことが大切です。

つまり移行とは、「古い紙をすべて捨てて新しくする」ことではなく、「今後の記録を電子化しつつ、過去の記録も適切に残す」こと。この前提を最初に共有しておくと、判断がぶれなくなります。

ステップ1:移行の目的と範囲を決める

最初にやるべきは、「何のために移行するのか」をはっきりさせることです。

  • 受付・会計の時間を短くしたい
  • 手書きの判読ミスや転記ミスをなくしたい
  • 予約・問診・レセプトと連携させたい

目的が定まると、必要な機能や移行の優先順位が見えてきます。あわせて、「過去カルテをどこまで電子化するか」の範囲も決めておきましょう。全患者分を一度に電子化するのか、それとも当面は紙のまま保管し、来院した患者から順に取り込むのか。ここが後の作業量を大きく左右します。

ステップ2:電子カルテを選定する

目的が決まったら、システムを選びます。クリニック向けでは、サーバーを院内に置く「オンプレミス型」と、インターネット経由で使う「クラウド型」があります。

近年はクラウド型が主流になりつつあります。院内サーバーの管理が不要で、法改正やセキュリティ更新に自動で対応でき、災害時にもデータが守られやすいためです。BCP(事業継続計画)の観点からも、クラウド型は有力な選択肢になります。

選定時は、レセコン・予約・WEB問診・オンライン資格確認との連携可否、サポート体制、月額費用の総額を必ず確認しましょう。

ステップ3:過去カルテの扱いを決める(スキャン運用のルール)

移行でいちばん迷うのが、過去の紙カルテの扱いです。主な方法は3つあります。

A. 並行保管方式(紙はそのまま残す)
過去カルテは紙のまま書庫に保管し、電子カルテは今後の記録から使い始める方法です。作業負担が最も軽く、多くのクリニックが最初に選びます。

B. 都度スキャン方式
患者が来院したタイミングで、その人の過去カルテをスキャンして電子カルテに取り込む方法です。よく来る患者から自然に電子化が進み、無駄が出にくいのが利点です。

C. 一括スキャン方式
全患者分の紙カルテをまとめてスキャンし、電子化する方法です。書庫を一気に整理できますが、枚数が多いと時間とコストがかかります。外部のスキャン代行サービスを使う手もあります。

スキャンして電子保存する場合は、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に沿った運用が求められます。ポイントは3つです。

  • 真正性:誰がいつ作成・スキャンしたかが記録され、改ざんされないこと
  • 見読性:必要なときに画面や紙で明確に読み出せること
  • 保存性:保存期間を通じて内容が失われないこと

なお、スキャン後に紙カルテ(原本)を廃棄する場合は特に注意が必要です。ガイドライン上、スキャンデータの入力者・作成者の記録(電子署名やタイムスタンプ等)を残し、読み取り不備がないか定期的な点検体制を整えて初めて紙原本の廃棄が可能となります。「スキャンしたらすぐに紙を捨てる」のではなく、運用フローが定着するまでは原本を一定期間一時保管するのが安全です。

スキャン時は、解像度・原本の取り扱い・作業者の記録などを院内ルールとして文書化しておくと安心です。

ステップ4:運用ルールとスタッフ研修

システムと過去カルテの方針が決まったら、日々の運用ルールを整えます。

  • 入力の担当と手順(医師・看護師・受付の役割分担)
  • テンプレートやセット登録の準備
  • ログインアカウントと権限の設定

そして忘れてはいけないのが、スタッフ研修です。どんなに優れたシステムでも、使いこなせなければ効果は出ません。本稼働の前に操作に慣れる時間を確保しましょう。ベンダーの導入サポートや操作研修が充実しているかは、選定時の重要な判断材料になります。

ステップ5:並行運用から本稼働へ

いきなり全面切り替えをすると、混乱が起きがちです。おすすめは、一定期間紙と電子を併用する「並行運用」を挟む方法です。

まずは一部の診察室や曜日から電子カルテを使い始め、問題点を洗い出しながら範囲を広げていきます。スタッフが操作に慣れ、テンプレートも実運用に合ってきたタイミングで、本稼働に移行しましょう。段階的に進めることで、患者さんを待たせるリスクを最小限にできます。

移行を成功させる3つのコツ

1. 繁忙期を避ける
インフルエンザ流行期などの繁忙期は避け、比較的落ち着いた時期に移行日を設定しましょう。

2. “完璧な一括電子化”を目指しすぎない
まずは並行保管や都度スキャンから始め、運用に乗せることを優先します。最初から全部を電子化しようとすると、かえって挫折しやすくなります。

3. サポートの手厚いベンダーを選ぶ
移行は一度きりの大きな作業です。データ移行の支援や、稼働後の問い合わせ対応が充実しているかを重視しましょう。

移行の負担を減らすクラウド電子カルテという選択

紙カルテからの移行は、段取りさえ押さえれば怖くありません。とはいえ、実際の作業負担やサポート体制は、選ぶシステムによって大きく変わります。

クラウド電子カルテCLIUS(クリアス)公式ページは、シンプルな操作性と導入サポートで、はじめての電子カルテ移行でも進めやすい設計です。予約・WEB問診・オンライン資格確認との連携により、移行後の受付・会計業務もまとめて効率化できます。

「自院の場合、過去カルテはどう扱えばいい?」「移行にどれくらいかかる?」——具体的な進め方は、資料請求や個別相談で確認するのが近道です。まずは機能と移行フローの詳しい資料を取り寄せてみてください。

まとめ

紙カルテから電子カルテへの移行は、次の流れで進めれば無理なく実現できます。

  1. 目的と電子化の範囲を決める
  2. 電子カルテ(クラウド型が有力)を選ぶ
  3. 過去カルテの扱いを決める(並行保管・都度スキャン・一括スキャン)
  4. 運用ルールとスタッフ研修を整える
  5. 並行運用を経て本稼働へ

保存義務とガイドラインを守りつつ、「まず動かす」ことを優先する。それが、移行を成功させるいちばんの近道です。


よくある質問(FAQ)

Q. 過去の紙カルテは、電子化したら処分してよいですか?
A. 診療録には保存義務(診療完結の日から5年間、実務上は10年推奨)があります。スキャンして電子保存する場合も、ガイドラインに沿った運用体制(タイムスタンプ等や確認点検)が前提です。運用ルールが整うまでは原本の保管を継続することをおすすめします。

Q. 過去カルテは全部スキャンしないとダメですか?
A. いいえ。紙のまま並行保管し、今後の記録から電子化する方法もあります。来院した患者の分だけ都度スキャンする方式も、負担が少なくおすすめです。

Q. 移行にはどのくらいの期間がかかりますか?
A. 規模や過去カルテの扱いによりますが、システム選定から研修・並行運用まで含めて数週間〜数か月が目安です。繁忙期を避けて計画しましょう。

Q. スキャン保存で気をつける点は?
A. 「真正性・見読性・保存性」を満たすことが求められます。作成者・日時の記録や、明確に読み出せる解像度など、院内ルールを文書化しておくと安心です。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、