難病外来指導管理料の算定要件|対象になる疾患の範囲と、月1回の数え方

難病外来指導管理料は、対象疾患の確認を誤ったまま算定を続けてしまうことが起きやすい項目である。

理由は単純で、「指定難病」と「この管理料の対象疾患」が同じではないから。医療費助成の対象になっている疾患名で判断すると、ずれる。

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目次
  1. 何に対する評価か
  2. 対象疾患は告示で定められている
    1. 医療費助成との関係
  3. 併算定できない項目がある
  4. 月1回の数え方
  5. 診療録に何を書くか
    1. コピー&ペーストが指摘されやすい
  6. レセプトで返戻・査定になりやすいところ
  7. 電子カルテ側で用意しておくこと
  8. よくある質問
    1. 指定難病の受給者証があれば算定できますか。
    2. 特定疾患療養管理料とどちらを算定しますか。
    3. 月に2回受診したら2回算定できますか。
    4. オンライン診療でも算定できますか。
  9. まとめ
  10. 参考

何に対する評価か

外来で難病の患者に対し、計画的な医学管理を継続して行い、治療計画に基づいて療養上の指導を行ったことを評価する項目である。

  • 算定は月1回
  • 入院中の患者には算定しない
  • 指導内容を診療録に記載することが要件になっている

「難病の患者を診た」ではなく「計画に基づいて指導した」ことが評価対象。記録が無いと要件を満たさない。

対象疾患は告示で定められている

対象となる疾患は、診療報酬の算定方法に関する告示および留意事項通知で定められた範囲による。

確認の順番を決めておく。

  1. 当該年度の点数表(告示)の別表で対象疾患を確認する
  2. 留意事項通知で、対象の考え方と記載要件を確認する
  3. 疑義がある疾患は、地方厚生局へ照会する

「指定難病一覧にあるから対象」という判断はしない。医療費助成の指定難病は数百疾患あるが、この管理料の対象範囲はそれとは別に定められている。

医療費助成との関係

患者が特定医療費(指定難病)受給者証を持っていることと、この管理料を算定できることは別の話である。

  • 受給者証があっても、管理料の対象疾患でなければ算定できない
  • 受給者証が無くても、対象疾患で計画的な管理を行っていれば算定の余地がある

受給者証の有無を算定の根拠にしない。

併算定できない項目がある

同一月に、同じ患者に対して特定疾患療養管理料など他の医学管理等を算定している場合、併算定できない組み合わせがある。

組み合わせ 扱い
難病外来指導管理料 + 特定疾患療養管理料 同一月は一方のみ
難病外来指導管理料 + 他の医学管理等 項目により制限がある

どちらが有利かは患者の状態と点数による。月の途中で切り替えると算定漏れや重複が起きるため、患者ごとにどちらで算定するかを決めて固定する運用にすると事故が減る。

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月1回の数え方

  • 暦月で1回。前回の算定から30日経過している必要はない
  • 月末と翌月初に受診した場合、それぞれの月で1回ずつ算定できる
  • 同一月内に複数回受診しても、算定は1回

「1か月」ではなく「暦月」であることが要点。ここを30日周期で管理しているとずれる。

診療録に何を書くか

要件に「療養上必要な指導を行い、その要点を診療録に記載する」とある。様式化しておくと記載漏れが減る。

  • 治療計画(目標、予定している検査・治療、次回の受診予定)
  • その日に行った指導の要点(生活上の注意、服薬、症状の変化への対応)
  • 患者・家族の理解と反応
  • 他職種・他機関との連携があればその内容

「指導した」だけの記載は要件を満たさない。何を指導したかが読み取れる必要がある。

コピー&ペーストが指摘されやすい

毎月同じ文面が並んでいると、個別の指導が行われたことを示せない。症状や生活の変化に触れた1行を必ず入れる。

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レセプトで返戻・査定になりやすいところ

  • 対象疾患でない疾患名で算定している
  • 主病が別にあり、難病が主病として扱われていない
  • 同一月に併算定できない管理料を併せて算定している
  • 入院中の期間に算定している
  • 診療録の記載が定型文のみ

最も多いのは1つ目。対象疾患の一覧を院内に置き、レセプトチェック時に突き合わせる運用にする。

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電子カルテ側で用意しておくこと

  • 対象疾患のマスタを持ち、病名登録時に判別できるようにする
  • 管理料の算定履歴を患者ごとに月単位で見られるようにする
  • 併算定できない項目の警告をレセプト点検の段階で出す
  • 指導内容の入力テンプレートを作り、必須項目を空欄で残さない

テンプレートは「毎回同じ文が入る」ものにしない。選択式の項目+自由記載1行、の形が記録として機能する。

よくある質問

指定難病の受給者証があれば算定できますか。

できない場合がある。医療費助成の指定難病と、この管理料の対象疾患は別に定められている。受給者証の有無ではなく、告示の対象疾患に含まれるかで判断する。

特定疾患療養管理料とどちらを算定しますか。

同一月に両方は算定できない。対象疾患と点数、患者の主病がどちらに当たるかで決める。月ごとに切り替えると管理が煩雑になるため、患者単位で方針を固定するほうが運用しやすい。

月に2回受診したら2回算定できますか。

できない。算定は暦月で1回。ただし月をまたげば、それぞれの月で算定できる。

オンライン診療でも算定できますか。

情報通信機器を用いた場合の取扱いが別に定められている。算定の可否と点数は、当該年度の点数表および施設基準で確認する。対面と同じ扱いにはならない。

まとめ

  • 「指定難病」と「この管理料の対象疾患」は別物。受給者証の有無で判断しない
  • 対象疾患は当該年度の告示と留意事項通知で確認する。疑義は地方厚生局へ照会する
  • 特定疾患療養管理料と同一月に併算定できない。患者単位で方針を固定する
  • 月1回は暦月で数える。30日周期ではない
  • 診療録に指導の要点を残す。定型文の繰り返しは指摘されやすい
  • 返戻で最も多いのは対象疾患の誤り。院内に一覧を置いて突き合わせる

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参考

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