アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の算定要件|1月目と2月目以降の区別、施設基準、摘要欄の初回算定年月日

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料は、舌下免疫療法や皮下免疫療法などのアレルゲン免疫療法を計画的に管理した場合に、月1回算定する医学管理料です。治療は年単位で続くため、算定で問題になるのは「どの月を1月目とするか」と、毎月のレセプトに書く初回算定年月日の管理です。

この記事では、令和8年度診療報酬改定(2026年6月1日施行)後の点数表・留意事項通知・施設基準通知に沿って、算定できる条件と記載のルールを整理します。

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目次
  1. アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の点数と1月目・2月目以降の区別
  2. アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の施設基準と届出
  3. アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料を算定できる条件とできない条件
  4. アレルギー性鼻炎免疫療法の文書説明と同意、カルテに残すこと
  5. アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料のレセプト摘要欄と初回算定年月日
  6. 令和8年度改定でのアレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の扱い
  7. アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の算定前チェックリスト
  8. よくある質問
    1. 届出をしていなくても算定できるか
    2. 舌下錠を長期処方して受診が2か月空いた場合、受診の無い月も算定できるか
    3. 皮下免疫療法の注射の薬剤料は管理料に含まれるか
  9. まとめ
  10. 参考

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の点数と1月目・2月目以降の区別

区分 名称 点数
B001の35 イ 1月目 280点
B001の35 ロ 2月目以降 25点

点数表の注では、施設基準を満たす医療機関が、入院中の患者以外のアレルギー性鼻炎の患者に対して、アレルゲン免疫療法による治療の必要を認め、治療内容等を文書で説明して同意を得たうえで、計画的な治療管理を行った場合に月1回算定するとされています。

「1月目」は、留意事項通知で「初回の治療管理を行った月」と定義されています。治療を始めた日ではなく月単位で数えるため、月末に開始した場合も、その月が1月目です。翌月からは2月目以降の25点になります。

例 算定
4月28日に初回の治療管理(舌下錠の投与開始) 4月にイ 280点
5月・6月に継続の治療管理 各月ロ 25点
5月に2回受診した 月1回のため、ロ 25点を1回

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の施設基準と届出

施設基準は特掲診療料の施設基準等の通知(令和8年3月5日保医発0305第8号)第4の14に定められています。地方厚生(支)局への届出は不要で、基準を満たしていれば算定できます。

要件 中身
医師 アレルギーの診療に従事した経験を3年以上もつ常勤医師が1名以上
非常勤医師での代替 同じ経験3年以上の非常勤医師(週3日以上・週22時間以上勤務)を2名以上組み合わせ、常勤医師の勤務時間帯と同じ時間帯に配置していれば、常勤とみなせる
副作用への対応 アレルゲン免疫療法に伴う副作用が生じた場合に対応できる体制がある
情報提供 院内の見やすい場所にアレルゲン免疫療法を行っている旨を掲示するなど、患者に必要な情報を提供している

届出が要らない分、要件を満たしている根拠は自院で持っておく必要があります。医師の経験年数がわかる経歴、アナフィラキシーなどへの対応手順、院内掲示の現物を、個別指導などで示せるようにしておきます。

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料を算定できる条件とできない条件

場面 扱い
アレルギー性鼻炎と診断した外来患者に、文書で説明・同意を得てアレルゲン免疫療法の計画的な管理をした 算定できる
同意を得たが、説明の文書が無い(口頭のみ) 算定できない
入院中の患者 算定できない
アレルギー性鼻炎以外の疾患に対する免疫療法 この管理料の対象外
施設基準(経験3年以上の医師、副作用対応、掲示)を満たしていない 算定できない
同じ月に2回以上治療管理をした 月1回のみ

薬剤は別に算定します。皮下免疫療法でアレルゲン治療エキス等を使った場合の薬剤料は、使用量(やむを得ず廃棄した量を含む)に応じて薬価で算定するとされています(留意事項通知 第6部第2節 G100)。舌下免疫療法の薬剤は、院外処方なら処方箋で、院内処方なら投薬の薬剤料で算定します。

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アレルギー性鼻炎免疫療法の文書説明と同意、カルテに残すこと

留意事項通知では、アレルゲン免疫療法を開始する前に、治療内容、期待される効果、副作用等について文書を用いて患者に説明し、同意を得ること、説明内容の要点を診療録に記載することが求められています。あわせて、学会によるガイドライン等を参考にすることとされています。

カルテには少なくとも次を残します。

  • アレルギー性鼻炎の診断と、原因アレルゲン(スギ花粉、ダニなど)の根拠
  • 免疫療法を選んだ理由(治療の必要を認めた判断)
  • 説明に使った文書と説明日、説明内容の要点(治療期間の見通し、期待される効果、副作用とその対応)
  • 同意を得た日
  • 2月目以降は、毎月の治療管理の内容(服薬状況、副作用の有無、症状の経過)

2月目以降の25点も「計画的な治療管理」の対価です。処方だけ出して管理内容の記載が無い月は、算定の根拠を示せません。

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料のレセプト摘要欄と初回算定年月日

診療報酬請求書等の記載要領(令和8年3月27日保医発0327第2号)の別表Ⅰで、アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料を算定する場合は、摘要欄に初回算定年月日を記載することとされています。

2月目以降の請求で問題になりやすいのがこの日付です。レセプトコンピュータや電子カルテで2月目以降を入力するときに初回算定年月日が引き継がれていないと、摘要欄が空欄のまま請求され、返戻の原因になります。

防ぐには、初回の月に算定年月日を患者ごとに登録し、以後の月の請求に自動で出るようにしておきます。

判断が分かれやすいのは、他院で治療を始めた患者を引き継いだ場合と、中断していた治療を再開した場合です。どちらの区分で算定するかは、点数表と留意事項通知には明記されていません。迷う場合は、所管の審査支払機関や地方厚生(支)局に確認し、その回答をカルテに残しておきます。

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令和8年度改定でのアレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の扱い

令和8年度診療報酬改定の個別改定項目に、この管理料の見直しは含まれていません。点数(280点・25点)、算定要件、施設基準は、上に挙げた令和8年度の点数表と通知のとおりです。

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アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料の算定前チェックリスト

  • アレルギーの診療経験3年以上の常勤医師(または条件を満たす非常勤医師2名以上)がいる
  • 副作用に対応できる体制と手順がある
  • 院内にアレルゲン免疫療法を行っている旨を掲示している
  • 開始前に文書で治療内容・効果・副作用を説明し、同意を得て、要点をカルテに書いた
  • 初回の治療管理を行った月を1月目としてイを算定した
  • 翌月以降はロで月1回、毎月の管理内容をカルテに書いた
  • 摘要欄に初回算定年月日を記載した

よくある質問

届出をしていなくても算定できるか

できます。施設基準通知で、基準を満たしていればよく、地方厚生(支)局長への届出は要らないとされています。ただし基準を満たしていることの根拠は院内に用意しておきます。

舌下錠を長期処方して受診が2か月空いた場合、受診の無い月も算定できるか

月1回、計画的な治療管理を行った月に算定する管理料です。受診と治療管理が無い月は算定できません。

皮下免疫療法の注射の薬剤料は管理料に含まれるか

含まれません。アレルゲン治療エキス等の薬剤料は、使用量に応じて薬価で別に算定します。

まとめ

アレルギー性鼻炎免疫療法治療管理料は、初回の治療管理を行った月に280点、翌月以降は月1回25点を算定します。届出は不要ですが、経験3年以上の医師、副作用への対応体制、院内掲示が施設基準です。開始前の文書による説明と同意、毎月の管理内容の記載、摘要欄の初回算定年月日が請求の要になります。

電子カルテに初回算定年月日を患者ごとに登録しておくと、数年続く治療でも2月目以降の摘要欄の書き忘れを防げます。

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参考

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
  • 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」(令和8年厚生労働省告示第69号)別表第一 医科診療報酬点数表 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
  • 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1 医科診療報酬点数表に関する事項 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732089.pdf
  • 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf
  • 厚生労働省「『診療報酬請求書等の記載要領等について』等の一部改正について」(令和8年3月27日保医発0327第2号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732127.pdf
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対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

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提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、