一般名処方加算の施設基準|院内掲示とウェブサイト掲載の要件、令和8年度の点数とバイオ後続品の追加

一般名処方加算は、後発医薬品のある医薬品などを銘柄名ではなく一般名で処方箋に書いた場合に、処方箋料に上乗せする加算です。施設基準は院内掲示とウェブサイト掲載の2つだけで、届出は要りません。そのぶん、掲示の中身が要件を満たしていないまま算定を続けているクリニックが出やすい項目です。

この記事では、令和8年度診療報酬改定(2026年6月1日施行)後の施設基準通知・点数表・留意事項通知に沿って、施設基準の中身と、改定で変わった点数・対象を整理します。一般名処方加算は令和8年度改定でも廃止・再編されておらず、点数の引き下げと対象の拡大が行われました。

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目次
  1. 一般名処方加算の施設基準は院内掲示とウェブサイト掲載
  2. 令和8年度改定で一般名処方加算の点数が下がりバイオ後続品が加わった
  3. 一般名処方加算1と2の判定
  4. 一般名処方加算を算定できない場面
  5. 一般名処方加算の処方箋とレセプトの記載
  6. 一般名処方加算の施設基準チェックリスト
  7. よくある質問
    1. 一般名処方加算は地方厚生局に届け出る必要があるか
    2. ホームページが無いクリニックはどうすればよいか
    3. バイオ医薬品を一般名で処方した場合も加算の対象になるか
  8. まとめ
  9. 参考

一般名処方加算の施設基準は院内掲示とウェブサイト掲載

施設基準は、特掲診療料の施設基準等の通知(令和8年3月5日保医発0305第8号)の第36の4に定められています。

要件 中身
院内掲示 医薬品の供給状況や、長期収載品について医療上の必要性があると認められない場合に患者の希望を踏まえて処方等した場合は選定療養となること等を踏まえつつ、一般名処方の趣旨を患者に十分に説明することについて、医療機関の見やすい場所に掲示している
ウェブサイト掲載 上の掲示事項を、原則としてウェブサイトに掲載している。自ら管理するホームページ等を持たない場合は、この限りではない
届出 不要。基準を満たしていればよい

通知の文言と照らすと、掲示には次の3つが入っている必要があります。

  1. 医薬品の供給状況を踏まえて一般名処方を行うこと
  2. 長期収載品を医療上の必要性なく患者の希望で選んだ場合は、選定療養(特別の料金)の対象になること
  3. 一般名処方の趣旨を患者に十分に説明すること

「後発医薬品を使っています」だけの掲示では、2と3が読み取れません。クリニックのホームページがある場合は、院内の掲示と同じ内容をホームページにも載せます。

掲示文の例を1つ挙げます。自院の運用に合わせて書き換えて使ってください。

当院では、医薬品の供給が不安定な状況を踏まえ、後発医薬品のある医薬品などについて、特定の銘柄ではなく有効成分の名前で処方する「一般名処方」を行っています。薬局で在庫のある同じ成分の医薬品を選べるため、必要な医薬品を受け取りやすくなります。なお、医療上の必要性がないのに、後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)を希望される場合は、特別の料金(選定療養)をお支払いいただきます。ご不明な点は医師・スタッフにお尋ねください。

令和8年度改定で一般名処方加算の点数が下がりバイオ後続品が加わった

令和8年度改定の個別改定項目「処方箋料の見直し」で、一般名処方加算は次のように変わりました。

項目 改定前 改定後
一般名処方加算1 10点 8点
一般名処方加算2 8点 6点
対象となる医薬品 後発医薬品のある医薬品 後発医薬品のある医薬品と、バイオ後続品のあるバイオ医薬品

引き下げの理由は、後発医薬品への置き換えが進んだことです。一方で、バイオ後続品の使用促進のため、バイオ後続品のあるバイオ医薬品を一般名で処方した場合も評価の対象に加わりました。ただし、バイオ後続品の適応が無い患者に使う先行バイオ医薬品は除かれます。

加算は処方箋の交付1回ごとに算定します。

一般名処方加算1と2の判定

留意事項通知では、交付した処方箋に含まれる医薬品を次のように数えます。

処方箋の中身 算定
後発医薬品のある医薬品とバイオ後続品のあるバイオ医薬品が2品目以上あり、そのすべてを一般名で処方した 一般名処方加算1(8点)
対象となる医薬品のうち1品目でも一般名で処方した 一般名処方加算2(6点)
対象となる医薬品が1品目だけで、それを一般名で処方した 一般名処方加算2(6点)。加算1は2品目以上が条件
後発医薬品の無い医薬品だけを一般名で書いた 算定できない

品目数は一般的名称で数えます。内服と外用のように投与の方法が異なる場合は、一般的名称が同じでも別の品目として数えます。

一般名処方とは、一般的名称に剤形と含量を付けた記載です。留意事項通知では、医師が先発医薬品か後発医薬品か、先行バイオ医薬品かバイオ後続品かといった個別の銘柄にこだわらずに処方することとされています。

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一般名処方加算を算定できない場面

場面 理由
院内処方 一般名処方加算は処方箋料(F400)の注6にしか置かれておらず、処方料(F100)には無い
施設基準の掲示が無い、または内容が足りない 施設基準を満たしていない
銘柄名で処方した 一般名処方ではない

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一般名処方加算の処方箋とレセプトの記載

処方箋は、診療報酬請求書等の記載要領(令和8年3月27日保医発0327第2号)に沿って書きます。

  • 医薬品名は、一般的名称に剤形と含量を付けて書く。一般名処方の場合は会社名(屋号)を付けない
  • 一般名処方の医薬品には「変更不可(医療上必要)」欄に印を付けない

レセプトでは、「その他」欄の処方箋の項に加算を含めた点数を記載し、摘要欄に名称を記載します。記載要領の別表Ⅴでは、略号として「一般1」「一般2」が定められています。

電子カルテで処方を入力するときに、後発医薬品のある医薬品が一般名で出力されるよう薬剤マスタを設定しておくと、加算1と2の判定がそのまま処方箋に反映されます。

一般名処方加算の施設基準チェックリスト

  • 院内の見やすい場所に掲示がある
  • 掲示に、医薬品の供給状況、長期収載品の選定療養、一般名処方の趣旨の説明の3点が入っている
  • ホームページがある場合は、同じ内容を掲載している
  • 院外処方(処方箋料を算定する処方)である
  • 一般名で書いた医薬品に後発医薬品またはバイオ後続品がある
  • 対象の医薬品が2品目以上ですべて一般名なら加算1、それ以外で1品目以上一般名なら加算2
  • 令和8年6月以降の請求は、加算1が8点・加算2が6点になっている

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よくある質問

一般名処方加算は地方厚生局に届け出る必要があるか

必要ありません。施設基準通知で、基準を満たしていればよく、届出は要らないとされています。

ホームページが無いクリニックはどうすればよいか

自ら管理するホームページ等を持たない場合は、ウェブサイトへの掲載は求められません。院内掲示は必要です。

バイオ医薬品を一般名で処方した場合も加算の対象になるか

令和8年度改定から、バイオ後続品のあるバイオ医薬品を一般名で処方した場合も対象になりました。バイオ後続品の適応の無い患者に使う先行バイオ医薬品は除かれます。

まとめ

一般名処方加算の施設基準は、一般名処方の趣旨・医薬品の供給状況・長期収載品の選定療養を含む院内掲示と、原則としてのウェブサイト掲載です。届出は要りません。令和8年度改定で加算1は8点、加算2は6点に下がり、バイオ後続品のあるバイオ医薬品が対象に加わりました。

掲示の内容と、電子カルテの薬剤マスタの一般名出力設定をあわせて見直しておくと、加算の取りこぼしと施設基準の不備を同時に防げます。

参考

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
  • 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf
  • 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」(令和8年厚生労働省告示第69号)別表第一 医科診療報酬点数表 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
  • 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1 医科診療報酬点数表に関する事項 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732089.pdf
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 個別改定項目について」 https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001655176.pdf
  • 厚生労働省「『診療報酬請求書等の記載要領等について』等の一部改正について」(令和8年3月27日保医発0327第2号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732127.pdf
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提供形態

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診療科目

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