診断書はあとから書いてもらえる?受診後に頼めるケース・頼めないケースの判定表と、医療機関に伝える3つのこと

受診したときに頼んでいなくても、診断書はあとから書いてもらえます。条件は、その受診の記録がカルテに残っていて、診察した医師に頼めることです。反対に、受診していない期間の状態を書いてもらうことは難しくなります。

この記事では、受診後に会社や保険会社から診断書を求められた方に向けて、書いてもらえるかの判定表と、医療機関に伝えることを整理します。料金や発行までの日数は「診断書のもらい方」にまとめています。

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目次
  1. 診断書をあとから書いてもらえるか・もらえないかの判定表
    1. カルテに記録があれば、受診から日がたっていても頼める
    2. 診療録の保存期間「5年」は、書けなくなる期限ではない
    3. 診察した医師が退職していたら、改めて受診する
    4. 受診していない期間の状態は書いてもらうのが難しい
  2. あとから診断書を頼むときに伝える3つのこと
  3. 医師法第19条第2項と第20条は「書く義務」と「診察なしでは書けない」の関係
    1. 書く側のクリニックが確かめる順番
  4. 受診時に診断書を頼み忘れたときの頼み方
    1. まず電話で、記録が残っているかと受付方法を確かめる
    2. インフルエンザで休んだあとに会社から求められた場合
    3. 休職のためにあとから診断書が必要になった場合
  5. よくある質問
    1. 別の医療機関で受診した分を、いまの主治医に書いてもらえますか
    2. 診断書の日付を受診した日にしてもらえますか
    3. 何年前の受診までなら頼めますか
  6. まとめ
  7. 参考

診断書をあとから書いてもらえるか・もらえないかの判定表

あとから頼む場合、医師が見るのは「そのときの診察の記録」です。書いてもらえるかは、次の4つで決まります。

確かめること 書いてもらえる条件 難しくなる条件
カルテに記録があるか 受診した日の記録が残っている 受診していない、または記録が見つからない
診察した医師に頼めるか 診察した医師がいまも在籍している 医師が退職・異動している
診療録の保存期間 最後の受診から5年以内(記録は必ず残っている) 5年を過ぎていて、記録がすでに処分されている
書いてほしい期間 受診した日と、その診察から医師が判断できる範囲 一度も受診していない期間の状態

カルテに記録があれば、受診から日がたっていても頼める

医師法第24条は、医師に診療の内容を遅滞なく診療録(カルテ)に書くよう定めています。記載事項は医師法施行規則第23条で、病名と主要症状、治療方法、診療の年月日など。あとから書く診断書は、このカルテが根拠です。受診から数週間、数か月たっていても、記録があれば書く材料はそろっています。

診療録の保存期間「5年」は、書けなくなる期限ではない

医師法第24条第2項と、保険診療のルールを定めた療養担当規則第9条は、カルテを5年間保存するよう求めています。療養担当規則では、5年は診療が完結した日から数えます。

5年は保存の最低ラインです。過ぎたらすぐ書けなくなるわけではありません。電子カルテで5年より長く残している医療機関もあります。5年以上前の受診なら、まず記録が残っているかを受付で確かめてください。

診察した医師が退職していたら、改めて受診する

医師法第20条は、医師が自ら診察しないで診断書を交付することを禁じています。そのため、診察した医師がいない場合、後任の医師はカルテを読むだけでは診断書を書けません。

この場合は、改めて受診して、いまの状態を後任の医師に診てもらうのが確実です。過去の受診の事実だけを示したい場合は、提出先にどの種類の書類でよいかを先に確かめておくと、医療機関に相談しやすくなります。

受診していない期間の状態は書いてもらうのが難しい

「熱が出た初日は家で休んでいて、3日目に受診した」というとき、受診前の2日間の状態は医師が見ていません。診察の所見から医学的に判断できる範囲は医師の判断で書かれることがありますが、受診日が1日もない期間の状態を書いてもらうのは難しいと考えてください。

傷病手当金の申請書でも、医師が記入する欄に「労務不能と認めた期間に診療した日がありましたか」という項目があります。期間の判断が受診の事実と結びついていることが分かります。

あとから診断書を頼むときに伝える3つのこと

受診時に頼む場合と違い、あとから頼む場合は医師がもう一度診察するとは限りません。カルテから書くので、何を書けばよいかを最初に具体的に伝えることが大切です。

伝えること 例
1. 提出先と用途 「勤務先に、休んだ理由を出すため」「保険会社に、通院の給付金を請求するため」
2. 書いてほしい期間 「9月10日に受診した日の診断」「9月10日から9月14日まで休んだ期間」
3. 様式の有無 「保険会社の指定用紙があるので持参する」「様式の指定はない」

3つのうち、あとから頼むときに特に大事なのが期間です。何日の受診について、どの日からどの日までの状態を書いてほしいのかを日付で伝えます。会社や保険会社が求める期間を、医療機関へ連絡する前に確かめておいてください。

提出先の指定用紙がある場合は、記入してほしい欄を確かめてから持っていくと、書き直しを防げます。

医師法第19条第2項と第20条は「書く義務」と「診察なしでは書けない」の関係

診断書をあとから頼めるのは、医師法第19条第2項があるからです。この条文は、診察をした医師が診断書の交付を求められたとき、正当の事由がなければ拒んではならないと定めています。求める時期は受診当日に限られていません。

一方で第20条は、自ら診察しないで診断書を交付することを禁じています。2つを合わせると、次のように読めます。

  • 自分が診察した患者から頼まれたら、あとからでも書く義務がある(第19条第2項)
  • 自分が診察していない患者や、診察していない期間の状態は書けない(第20条)

判定表の「医師が在籍しているか」「受診していない期間」が難しくなるのは、この第20条が理由です。

書く側のクリニックが確かめる順番

医療機関の側では、あとからの依頼を受けたら、判定表を上から順に確かめると判断がぶれません。記録の有無、診察した医師、保存状況、書く期間の順です。

カルテに記載がない症状や、受診日から判断できない期間を求められたときは、書ける範囲を患者に説明します。必要であれば再診を勧めます。

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受診時に診断書を頼み忘れたときの頼み方

まず電話で、記録が残っているかと受付方法を確かめる

いきなり窓口に行くより、先に電話で確かめるほうが早く済みます。伝える内容の例は次のとおりです。

○月○日に受診した○○です。診断書をお願いし忘れたので、あとから書いていただけるか確認させてください。勤務先に出すもので、○月○日から○月○日まで休んだ期間について必要です。様式の指定はありません。

受診せずに書類だけ頼めるか、受け取りに来院が必要か、郵送できるかは医療機関によって違います。この電話で一緒に確かめてください。

インフルエンザで休んだあとに会社から求められた場合

インフルエンザなどで受診し、治ってから会社に診断書を求められることはよくあります。この場合も、受診した日の診断は記録から書いてもらえます。

ただ、受診した日より後の「治ったこと」は、医師がその後に診ていなければ書けません。会社が治ったことの証明まで求めているなら、改めて受診が必要か医療機関に相談してください。

休職のためにあとから診断書が必要になった場合

休職では、休み始めてから会社に診断書を求められることがあります。休み始める前後に受診した記録があれば、それを根拠に書いてもらえます。

休職の期間は、これから先の見込みを書くことになります。通院を続けている医療機関で、次の受診のときに頼むのが確実です。

よくある質問

別の医療機関で受診した分を、いまの主治医に書いてもらえますか

書いてもらえません。医師法第20条により、診断書は自ら診察した医師が書くものです。受診した医療機関に頼んでください。

診断書の日付を受診した日にしてもらえますか

診断書の日付は、書いた日(交付した日)になるのが一般的です。受診した日は、本文に「○月○日に受診」のように書かれます。提出先が受診日を知りたい場合は、その旨を伝えておきます。

何年前の受診までなら頼めますか

カルテが残っていれば頼めます。保存の義務は最低5年なので、5年以内なら記録は残っています。それより前は医療機関に確かめてください。

まとめ

受診したあとでも、カルテに記録があり、診察した医師に頼めれば診断書は書いてもらえます。提出先・期間・様式を伝え、受診していない期間は書いてもらえないことを前提に頼むと、やり取りが1回で済みます。

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参考

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