在宅療養指導料の算定要件|対象患者・30分・回数の判定表と療養指導記録の記載例、令和8年度のオンライン指導

在宅療養指導料は、医師の指示を受けた看護師などが、外来で患者に30分を超える個別指導をしたときに算定する点数です。在宅自己注射や在宅酸素の患者を診ているクリニックでは、看護師が手技の確認や生活上の注意を説明していても、要件を満たす形で記録していないために算定していない、ということが起こりがちです。

この記事では、在宅療養指導管理料を算定している患者を持つ診療所の院長・看護師長・医事担当の方に向けて、在宅療養指導料を漏れなく、返戻されずに算定するための要件を判定表と記録の記載例で整理します。内容は令和8年6月1日施行の告示と留意事項通知で確かめたものです。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

目次
  1. 在宅療養指導料の点数と令和8年度改定で変わったこと
  2. 在宅療養指導料と在宅療養指導管理料の違い
  3. 在宅療養指導料の算定要件:対象患者の判定表
  4. 在宅療養指導料の算定要件:職種・時間・場所・回数
    1. 情報通信機器による指導の追加要件
  5. 在宅療養指導料の療養指導記録の記載例
  6. 在宅療養指導料を算定できないケース・返戻されやすいケース
  7. よくある質問
    1. 在宅療養指導料の「初回」と「2回目以降」は何が違いますか
    2. 在宅療養指導管理料を算定していない患者にも算定できますか
    3. 指導をする看護師は専任でなければなりませんか
  8. まとめ
  9. 参考

在宅療養指導料の点数と令和8年度改定で変わったこと

令和8年度改定で、2回目以降の指導に情報通信機器(オンライン)で行う区分が新設されました。

区分 点数
イ 初回(対面) 170点
ロ(1) 2回目以降・対面 170点
ロ(2) 2回目以降・情報通信機器 148点

改定前は区分がなく、対面で170点の1本でした。オンラインの148点は、在宅自己注射指導管理料を算定している患者と、退院後1か月以内の慢性心不全の患者に限られます。在宅酸素や在宅自己導尿などの患者は、これまでどおり対面だけが対象です。

在宅療養指導料と在宅療養指導管理料の違い

名前が似ていますが、誰が何をしたときに算定するかが違います。

在宅療養指導料(B001 13) 在宅療養指導管理料(C100〜)
行う人 医師の指示を受けた保健師・助産師・看護師 医師
評価する内容 外来での30分を超える個別の療養指導 在宅療養の指導管理そのもの(在宅自己注射、在宅酸素療法など)
対象 在宅療養指導管理料を算定している患者などの3区分 各管理料ごとに定められた患者

2つは別の点数なので、要件を満たせば同じ患者に両方算定できます。在宅自己注射指導管理料そのものの要件は「在宅自己注射指導管理料の算定要件は?」で扱っています。

在宅療養指導料の算定要件:対象患者の判定表

対象は次の3区分のどれかに当てはまる患者です。在宅療養指導管理料を算定していなくても、2つ目の「器具を装着している患者」は対象になります。

対象区分 当てはまる条件 オンライン(ロ(2))の対象か
在宅療養指導管理料を算定している患者 在宅自己注射、在宅酸素療法、在宅自己導尿、在宅持続陽圧呼吸療法など、在宅療養指導管理料のいずれかを算定している 在宅自己注射指導管理料を算定している患者だけ対象
器具を装着し、その管理に配慮が必要な患者 入院中でない患者で、人工肛門、人工膀胱、気管カニューレ、留置カテーテル、ドレーンなどを装着している 対象外
退院後1か月以内の慢性心不全の患者 心不全で入院し退院後1か月以内、かつ1年以内に心不全で2回以上入院している。治療抵抗性心不全の患者は除く 対象

慢性心不全の区分は3つの条件をすべて満たす必要があります。1回目の心不全入院からの退院では対象になりません。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

在宅療養指導料の算定要件:職種・時間・場所・回数

対象患者に当てはまったら、次の要件を1つずつ確かめます。

要件 対面(イ・ロ(1)) 情報通信機器(ロ(2))
指示 医師の指示に基づくこと 同じ
行う職種 保健師、助産師、看護師 同じ
形式 患者1人に個別に行う 同じ
時間 1回30分を超える 同じ
場所 院内の、プライバシーに配慮した専用の場所 原則として院内から行う
回数 初回の指導をした月は月2回、その他の月は月1回まで 月1回まで。初回の月はイと合わせて月2回まで
計画 不要 対面と組み合わせた指導計画を事前に作る
同意など 不要 画面上で個人情報を扱う場合は患者の同意。医療情報システムの安全管理ガイドラインへの対応

時間の書き方は、告示が「30分を超えるもの」、留意事項通知が「30分以上」「30分未満は算定できない」と表現しています。運用では30分ちょうどで切らず、余裕を持って30分を超えるようにしておくと、どちらの書き方に照らしても説明がつきます。

指導を担当する看護師は、外来の診療補助や訪問看護と兼務してかまいません。専任の配置は求められていません。在宅療養支援のための研修(国や都道府県、医療関係団体が主催する5時間程度のもの)を修了していることが望ましいとされていますが、算定の必須要件ではありません。

情報通信機器による指導の追加要件

オンラインの148点を算定するときは、対面より要件が増えます。

  • 対面とオンラインを組み合わせた指導計画を事前に作り、それに沿って行う
  • 計画は、おおむね3回に1回は対面で指導するように組む
  • 外来受診の結果などを見て、計画が患者の状態に合わなくなったら見直す。外来受診と同じ日は対面で指導することが望ましい
  • 「オンライン指針」と日本在宅ケア学会の「テレナーシングガイドライン」を参考に対応する
  • 急変時などは原則として自院が必要な対応をとる

同じ月に対面のロ(1)とオンラインのロ(2)を両方算定することはできません。また、オンラインの指導に使う機器の運用費用は、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として患者から別に徴収できます。

訪問診療のカルテに求められること

在宅の算定は要件が細かく、記録の書き方で査定が変わります。訪問先で記録を完結させる仕組みについてまとめました。

在宅医療(訪問診療)向けの資料を見る

在宅療養指導料の療養指導記録の記載例

留意事項通知は、指導を行った保健師・助産師・看護師が患者ごとに療養指導記録を作り、「指導の要点」と「指導実施時間」を明記するよう求めています。この2つが読み取れない記録は、算定の根拠になりません。

在宅自己注射指導管理料を算定している患者に、対面で2回目の指導をした場合の記載例です。

項目 記載例
指導日 2026年10月8日
医師の指示 10月8日 ○○医師より、自己注射手技の再確認と低血糖時の対応について指導の指示
対象区分 在宅自己注射指導管理料 算定中
区分 ロ(1) 2回目以降・対面(今月1回目)
実施時間 14:00〜14:35(35分)
場所 2階 指導室(個室)
実施者 看護師 △△
指導の要点 注射部位のローテーションを図で確認。前回指摘した同一部位への連続注射は改善。自己測定の記録の付け方を説明し、次回受診時に持参するよう伝えた。低血糖時の対処を本人に口頭で説明してもらい理解を確認
次回予定 11月の外来受診日に対面で実施予定

オンラインで行った場合は、上の項目に加えて次を残します。

  • 指導計画のどの回にあたるか(例: 計画3回中2回目、次回は対面)
  • 患者側の場所と、自院側の実施場所
  • 画面上で個人情報を扱った場合は、患者の同意を得たこと

開始時刻と終了時刻を両方書いておくと、30分を超えたことが記録だけで確認できます。「指導30分」のように所要時間だけを書くと、30分を超えたかどうかが読み取れません。

在宅療養指導料を算定できないケース・返戻されやすいケース

算定できないのは次のような場合です。

ケース 理由
待合室で他の患者と一緒に説明した、教室形式で複数の患者に行った 個別の指導ではない
指導が30分未満で終わった 時間の要件を満たさない
診察室の一角など、他の患者に会話が聞こえる場所で行った プライバシーに配慮した専用の場所ではない
医師が自分で指導した、薬剤師や管理栄養士が指導した 行う職種が保健師・助産師・看護師に限られる
医師の指示が記録に残っていない 医師の指示に基づく指導と確認できない
初回の月以外に月2回算定した 回数の上限を超える
同じ月に対面とオンラインを1回ずつ算定した ロ(1)とロ(2)は同月に併せて算定できない
在宅酸素の患者にオンラインで指導した オンラインの対象は在宅自己注射と慢性心不全の患者だけ
心不全で初めて入院した患者に、退院後に指導した 1年以内に2回以上の入院が必要

返戻や査定につながりやすいのは、算定はできているのに記録が要件を示していないケースです。開始・終了時刻がない、指導の要点が「指導実施」の一言だけ、対象区分が書かれていない、といった記録は、あとで個別指導などを受けたときに根拠を示せません。器具装着の区分で算定する場合は、装着している器具の名前を記録に書いておきます。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

よくある質問

在宅療養指導料の「初回」と「2回目以降」は何が違いますか

告示は在宅療養指導料を「イ 初回」と「ロ 2回目以降」に分けています。初回は対面の区分しかなく、オンラインで行う区分はありません。初回の指導を行った月は、イとロを合わせて月2回まで算定できます。

在宅療養指導管理料を算定していない患者にも算定できますか

できます。人工肛門や留置カテーテルなどの器具を装着していて、その管理に配慮が必要な外来患者や、要件を満たす退院後1か月以内の慢性心不全の患者は、在宅療養指導管理料を算定していなくても対象です。

指導をする看護師は専任でなければなりませんか

専任である必要はありません。外来の診療補助や訪問看護と兼務できます。研修の修了も望ましいとされているだけで、算定の必須要件ではありません。

まとめ

在宅療養指導料は、対象区分・30分を超える個別指導・専用の場所・月の回数の4点がそろえば算定でき、令和8年度からは在宅自己注射と慢性心不全の患者にオンラインの148点も使えます。まずは器具を装着している外来患者が漏れていないかを確かめ、療養指導記録に開始・終了時刻と指導の要点を書く書式を院内でそろえてください。

参考

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、