退院時共同指導加算と退院時共同指導料1の違い|診療所が算定できるかの判定表、特別管理指導加算、ビデオ通話参加とカルテ記載【令和8年度改定対応】

退院前カンファレンスに院長や看護師が参加したとき、診療所が算定するのは「退院時共同指導加算」ではなく、医科点数表B004の「退院時共同指導料1」です。「退院時共同指導加算」は訪問看護ステーションが算定する加算の名前で、同じカンファレンスでも、診療所・入院先の病院・訪問看護ステーションがそれぞれ別の項目を算定します。

この記事は、在宅医療を行う診療所(在宅療養支援診療所を含む)の院長、医療事務、連携担当の方に向けたものです。病院から共同指導の声がかかったときに、自院が算定できるか、どちらの点数になるか、何を残せばよいかをその場で判断できるように整理します。内容は令和8年度診療報酬改定の告示、留意事項通知、特掲診療料の施設基準等、訪問看護療養費の告示と通知で確かめたものです。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

目次
  1. 退院時共同指導加算と退院時共同指導料1・2は誰が算定するか
  2. 退院時共同指導料1の点数:在宅療養支援診療所とそれ以外の差
  3. 退院時共同指導料1を診療所が算定できるかの判定表
  4. 特別管理指導加算の対象と入院中2回算定できる患者
    1. 特別管理指導加算200点の対象:別表第八の状態
    2. 入院中2回算定できる患者:別表第三の一の三
  5. 退院時共同指導のビデオ通話参加と個人情報の扱い
  6. 退院時共同指導料1のカルテ記載・文書提供・レセプト記載
  7. 令和8年度改定で退院時共同指導料1に関わる変更点
  8. よくある質問
    1. 退院時共同指導加算の書式は決まっていますか
    2. 訪問看護ステーションと一緒に参加した場合、診療所も算定できますか
    3. 退院前カンファレンスの日に、病院で患者を診察した分の再診料は算定できますか
  9. まとめ
  10. 参考

退院時共同指導加算と退院時共同指導料1・2は誰が算定するか

名前が似ている項目を、算定する側で並べると次のようになります。

名称 算定する側 制度 点数・金額
退院時共同指導料1(医科B004) 退院後の在宅療養を担う診療所・病院 医療保険(医科) 在宅療養支援診療所1,500点、それ以外900点。特別管理指導加算200点
退院時共同指導料2(医科B005) 患者が入院している病院・有床診療所 医療保険(医科) 400点。医師同士で共同指導したときの加算300点、3者以上の多機関共同指導加算2,000点
退院時共同指導加算(訪問看護管理療養費の注4) 訪問看護ステーション 医療保険(訪問看護療養費) 8,000円。特別管理指導加算2,000円
退院時共同指導加算(訪問看護費・訪問リハビリテーション費) 訪問看護・訪問リハビリテーションの事業所 介護保険 600単位
退院時共同指導料(調剤15の4) 保険薬局 医療保険(調剤) 600点

歯科点数表にも「退院時共同指導料1」があり、在宅療養を担う歯科医療機関が算定します。医科の診療所が算定するのは、表の1行目だけです。

1つのカンファレンスに診療所・病院・訪問看護ステーションが参加した場合、3者はそれぞれ自分の行を算定できます。訪問看護ステーションの加算は、診療所の点数を減らすものではありません。

自院の看護師(いわゆるみなし訪問看護を担う看護師を含む)が医師の指示を受けて参加した場合は、診療所の退院時共同指導料1として算定します。訪問看護の「退院時共同指導加算」は、訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く)が参加した場合の加算です。

退院時共同指導料1の点数:在宅療養支援診療所とそれ以外の差

退院時共同指導料1は、入院中の患者について、退院後の在宅療養を担う医療機関(在宅療養担当医療機関)の医師、または医師の指示を受けた職員が、入院先の職員と共同で退院後の療養上必要な説明・指導を行い、文書で情報提供した場合に算定します。算定は入院中1回です。

区分 点数 条件
1 在宅療養支援診療所の場合 1,500点 退院後に往診と訪問看護で24時間対応できる体制を確保し、その内容を文書で患者に渡す
2 1以外の場合 900点 在宅療養支援診療所でない診療所、在宅療養支援病院を含む病院
特別管理指導加算 +200点 患者が特別な管理を要する状態等(後述)にある

1,500点の側は、在宅療養支援診療所であるだけでは足りません。留意事項通知は、次の項目を文書で提供した場合に限り算定できるとしています。

  • 24時間連絡を受ける医師または看護師等の氏名、連絡先電話番号
  • 担当日、緊急時の注意事項
  • 往診担当医と訪問看護担当者の氏名

この文書を用意していないと、在宅療養支援診療所でも900点の要件しか満たしません。毎回作るものなので、院内でひな形を決めておくと記載の抜けを防げます。

共同指導に参加できるのは、在宅療養担当医療機関の側では医師のほか、医師の指示を受けた保健師・助産師・看護師・准看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士です。入院先の側も同じ職種が対象です。医師が出られない日でも、指示を受けた看護師が出席すれば算定の対象になります。

退院時共同指導料1を診療所が算定できるかの判定表

病院から共同指導の連絡が来たら、次の表で確かめます。

確かめること 算定できる 算定できない・注意
退院後の行き先 自宅での療養 他の医療機関への入院、社会福祉施設・介護老人保健施設・介護老人福祉施設への入所、死亡退院は対象外
自院の立場 退院後の在宅療養を担う医療機関 退院後に自院が在宅療養を担わないなら対象外
指導の相手 患者本人、または退院後に看護を担当する家族等 患者の同意が要る
参加者 自院の医師か、医師の指示を受けた看護師等・薬剤師・管理栄養士・リハ職・社会福祉士 訪問看護ステーションの職員だけの参加では、診療所は算定できない
情報提供 指導の内容を文書で提供した 口頭だけでは算定できない
回数 入院中1回(対象の疾病等は2回) 同じ入院で2回目を算定するには、下の条件が要る
同じ日の算定 退院時共同指導料1だけ 初診料、再診料、外来診療料、往診料、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)、開放型病院共同指導料(Ⅰ)は別に算定できない

退院後の行き先は、留意事項通知に列挙された施設に入院・入所する場合が対象外です。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅へ退院する患者は、この列挙には入っていませんが、個別の扱いに迷うときは管轄の地方厚生(支)局に確かめてから算定してください。

同じ日の算定制限は、病院内のカンファレンスで患者を診察しても、初診料・再診料は算定できないという意味です。退院当日にカンファレンスと初回の訪問診療が重なる場合も、訪問診療料は別に算定できません。日程を組めるなら、初回訪問は退院後の別の日に置くほうが取りこぼしがありません。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

特別管理指導加算の対象と入院中2回算定できる患者

特別管理指導加算200点の対象:別表第八の状態

特別管理指導加算は、患者が「特掲診療料の施設基準等」別表第八に掲げる状態にある場合に、入院中1回(2回算定できる疾病等の患者は2回)加算します。令和8年度改定後の別表第八は次の5つです。

  1. 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理、在宅強心剤持続投与指導管理、在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者、または気管カニューレ・留置カテーテルを使用している状態にある者
  2. 在宅自己腹膜灌流、在宅血液透析、在宅酸素療法、在宅中心静脈栄養法、在宅成分栄養経管栄養法、在宅自己導尿、在宅人工呼吸、在宅持続陽圧呼吸療法、在宅自己疼痛管理、在宅肺高血圧症患者、在宅難治性皮膚疾患処置の各指導管理を受けている状態にある者
  3. 人工肛門または人工膀胱を設置している状態にある者
  4. 真皮を越える褥瘡の状態にある者
  5. 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

退院後に自院がこれらの在宅療養指導管理料を算定する予定の患者なら、加算の対象になる可能性が高いということです。共同指導の時点で、退院後に何の指導管理を始めるかをカルテに残しておくと、加算の根拠が後から追えます。

入院中2回算定できる患者:別表第三の一の三

同じ入院中に2回算定できるのは、別表第三の一の三の患者です。

  • 末期の悪性腫瘍の患者(在宅がん医療総合診療料を算定している患者を除く)
  • 在宅自己腹膜灌流・在宅血液透析・在宅酸素療法・在宅中心静脈栄養法・在宅成分栄養経管栄養法・在宅人工呼吸・在宅麻薬等注射・在宅腫瘍化学療法注射・在宅強心剤持続投与・在宅自己疼痛管理・在宅肺高血圧症患者・在宅気管切開患者の指導管理を受けている状態で、ドレーンチューブか留置カテーテルを使用しているか、人工肛門・人工膀胱を設置している患者
  • 在宅での療養を行っている患者であって、高度な指導管理を必要とするもの

2回算定する場合、2回のうち1回は、双方の医療機関の医師・看護師・准看護師が共同して指導します。准看護師同士で行うときは、それぞれの医療機関の医師か看護師の指示を受けていることが条件です。

退院時共同指導のビデオ通話参加と個人情報の扱い

退院時共同指導料1の共同指導は、ビデオ通話が可能な機器を用いて行ってもかまいません。留意事項通知に回数や地域の制限は書かれておらず、診療所の医師が院内から画面越しに参加する形でも算定の対象になります。

ビデオ通話で参加するときの条件は2つです。

  • 患者の個人情報を画面上で共有する場合は、患者の同意を得ておく
  • 電子カルテなどの医療情報システムと同じネットワーク上の端末で共同指導を行う場合は、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応している

通知が認めているのはビデオ通話が可能な機器を用いた場合で、音声だけの電話による参加は書かれていません。訪問看護ステーションの退院時共同指導加算も、同じ条件でビデオ通話による参加が認められています。

算定を間違えないカルテの選び方

算定や記録の抜け漏れは、カルテ側で必要な情報が見えるかどうかで変わります。選ぶときに何を見ればよいかを整理した資料です。

一番やさしい電子カルテの選び方ブックを見る

退院時共同指導料1のカルテ記載・文書提供・レセプト記載

算定の根拠として残すものは3つあります。

残すもの 内容 根拠
診療録 行った指導の内容等の要点を記載する。または患者・家族等に渡した文書の写しを添付する 留意事項通知(3)
患者への文書 退院後の在宅での療養上必要な説明・指導の内容。在宅療養支援診療所の1,500点では、24時間の連絡先や往診担当医などの項目も載せる 告示の注1、留意事項通知(4)
レセプト 特別管理指導加算を算定した場合は算定日を記載する 診療報酬明細書の記載要領 別表Ⅰ

診療録には、少なくとも次の点を残しておくと、指導の要件を後から説明できます。

  • 共同指導の日付と、ビデオ通話か対面か
  • 自院と入院先の参加者の職種(自院の看護師等が参加した場合は、指示した医師)
  • 患者の同意を得たこと、指導の相手(本人か家族等か)
  • 退院後に始める訪問診療・在宅療養指導管理の予定(特別管理指導加算の根拠)
  • 渡した文書の写し

退院時共同指導料1には、指定の様式はありません。入院先の病院が作る退院支援計画(退院時共同指導料2の注4で参考とされる別紙様式50)とは別のものなので、自院の文書は自院で用意します。病院から受け取る退院時サマリーや診療情報提供書の整理は、医療におけるサマリーとはで扱っています。

退院時共同指導料1を算定した患者が在宅で亡くなった場合、死亡日と死亡日前14日以内に退院時共同指導料1を算定し、かつ往診をしていれば、往診料の在宅ターミナルケア加算の要件の1つを満たします。退院直後に看取りになった患者でも、この記録が加算の根拠になります。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

令和8年度改定で退院時共同指導料1に関わる変更点

令和8年度改定(2026年6月1日適用)の個別改定項目には、退院時共同指導料1の点数や算定要件そのものを見直す項目は挙がっていません。点数は改定後も1,500点・900点・特別管理指導加算200点です。そのうえで、診療所に関わる変更は次の3つです。

変更 内容 診療所への影響
特別管理指導加算の対象拡大 別表第八に、在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受けている状態が加わった この指導管理を退院後に行う患者で、200点を加算できる。訪問看護の特別管理指導加算2,000円も同じ別表で判定する
地域包括ケア病棟の包括範囲の見直し 地域包括ケア病棟入院料の包括範囲から、退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料が外れた 地域包括ケア病棟から退院する患者でも、病院が共同指導を個別に評価されるようになり、診療所に参加の依頼が来る場面が増えると見込まれる
介護支援等連携指導料の見直し 病院側の介護支援等連携指導料が1・2に分かれ、平時から連携している介護支援専門員と共同して指導した場合の評価が新設された 病院側の項目のため、診療所の算定には直接影響しない

在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を算定している患者がいる診療所は、退院前カンファレンスの段階で加算の対象かを確かめる手順を入れておくと、200点の取りこぼしを防げます。

よくある質問

退院時共同指導加算の書式は決まっていますか

診療所が算定する退院時共同指導料1にも、訪問看護ステーションの退院時共同指導加算にも、厚生労働省が定めた指定の様式はありません。指導の内容を文書で提供することが要件なので、自院のひな形で問題ありません。在宅療養支援診療所の1,500点を算定する場合は、24時間の連絡先、担当日、緊急時の注意事項、往診担当医と訪問看護担当者の氏名を必ず載せます。

訪問看護ステーションと一緒に参加した場合、診療所も算定できますか

算定できます。診療所は退院時共同指導料1を、訪問看護ステーションは訪問看護管理療養費の退院時共同指導加算を、それぞれ算定します。入院先の病院は退院時共同指導料2を算定し、参加者が3者以上なら多機関共同指導加算の対象になります。ただし、訪問看護ステーションの職員だけが参加し、自院の医師や職員が参加していない場合、診療所は算定できません。

退院前カンファレンスの日に、病院で患者を診察した分の再診料は算定できますか

算定できません。退院時共同指導料1の注3で、初診料、再診料、外来診療料、往診料、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)、開放型病院共同指導料(Ⅰ)は別に算定できないとされています。

まとめ

診療所が算定するのは退院時共同指導料1で、「退院時共同指導加算」は訪問看護側の名前です。病院から声がかかったら、判定表で退院先と参加者を確かめ、在宅療養支援診療所なら24時間体制の文書を、どの診療所でも指導の要点をカルテに残してから算定してください。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

参考

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、