医療事務管理士とメディカルクラークの違い|主催団体・試験形式・合格基準の比較表と、クリニックの採用で資格と経験をどう見るか

医療事務管理士とメディカルクラークは、どちらも民間の団体が実施する医療事務の試験に合格した人が名乗れる名称です。医療事務管理士は技能認定振興協会の「医科 医療事務管理士技能認定試験」、メディカルクラークは日本医療教育財団の「医療事務技能審査試験」の合格者に与えられます。

採用する側から見た違いは、出題の重心です。医療事務管理士は入院を含むレセプトの作成・点検に時間の大半を使う試験、メディカルクラークは学科60問に加えて患者接遇と外来会計の点検まで含む試験です。どちらも参考資料を見ながら解けるので、合格は「点数表を引いて答えを出せる」ことの証明で、実務の速さまでは示しません。

この記事は、医療事務を採用する院長・事務長に向けて、2つの試験の違い、名前の似た試験の見分け方、資格より先に聞く経験、資格手当の判断をまとめます。試験の内容は、2026年10月時点で各団体が公表している情報に基づきます。

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目次
  1. 医療事務管理士とメディカルクラークの違い(比較表)
    1. 医療事務管理士は入院を含むレセプトの作成・点検に寄った試験
    2. メディカルクラークは受付・接遇から外来会計の点検まで広く問う試験
    3. 名前の似た試験と取り違えない
  2. 医療事務の資格がなくても医療事務の仕事はできる
  3. 採用で医療事務管理士・メディカルクラークの資格をどう見るか
    1. 資格から分かること・分からないこと
    2. 資格の確かめ方
  4. 資格より先に聞く医療事務の経験(面接の質問例)
  5. 医療事務管理士・メディカルクラークに資格手当を付けるかの判定表
  6. よくある質問
    1. 医療事務管理士とメディカルクラークは、どちらが難しいですか
    2. 歯科医院で採用するなら、どちらを見ればよいですか
    3. 両方持っている応募者は評価を上げるべきですか
  7. まとめ
  8. 参考

医療事務管理士とメディカルクラークの違い(比較表)

項目 医科 医療事務管理士 メディカルクラーク
試験の正式名 医科 医療事務管理士技能認定試験 医療事務技能審査試験
実施団体 技能認定振興協会(JSMA) 一般財団法人 日本医療教育財団
区分 医科 医科・歯科
受験資格 問わない 問わない
受験方法 在宅の紙試験(毎月1回の日曜)またはインターネット試験(好きなときに受験) インターネット試験(試験官による監視あり)。土日を中心に毎月複数回
学科 択一式10問・60分 ○×・択一式60問・50分
実技 レセプトの点検1問、作成2問(外来1問・入院1問)・120分 患者接遇2事例、レセプト作成2症例、点数の計算15問、外来会計の点検・病名との突合2症例・70分
参考資料 在宅試験はテキスト・ノート・計算機を使える 学科・実技とも参考資料を見られる
合格基準 在宅:実技は各問約60%以上かつ合計約80%以上、学科約80%以上。インターネット:合計70%以上 学科・実技それぞれ70%以上
受験料(税込) 7,500円 8,800円
公表されている合格率 2025年9月〜2026年2月の各回で73.6〜84.7% 回ごとの率は非公表。50年で受験者171万人・合格者99万人超

医療事務管理士は入院を含むレセプトの作成・点検に寄った試験

実技の120分は、レセプトの点検1問と作成2問だけに使います。作成問題に入院が1問入っているのが特徴です。学科は10問と少なく、法規・保険請求事務・医学一般から出ます。

外来中心のクリニックでは入院レセプトを作りませんが、入院の算定を一通り解いた経験は、点数表の構造を理解しているかの目安にはなります。

メディカルクラークは受付・接遇から外来会計の点検まで広く問う試験

学科60問の範囲は、医療保険制度、公費負担医療、患者応対、医事業務、医学・薬学の一般知識、診療報酬請求まで広くとられています。実技には患者接遇の事例と、1日分の外来会計の点検・病名との突合が入っています。

日本医療教育財団は、公益社団法人全日本病院協会と事業提携して試験を運営していると説明しています。

名前の似た試験と取り違えない

医療事務の試験は名前がよく似ています。履歴書に書かれた名前だけで判断せず、実施団体まで確かめます。

履歴書の書き方 実際の試験 実施団体
メディカルクラーク 医療事務技能審査試験 日本医療教育財団
医療事務管理士 医科 医療事務管理士技能認定試験 技能認定振興協会
医療事務技能認定試験 医療事務技能認定試験(医療事務管理士とは別の試験) 技能認定振興協会
診療報酬請求事務能力認定試験 第63回で終了した試験 日本医療保険事務協会(解散)

日本医療教育財団は「クリニック事務技能認定」も実施しています。「医療事務の資格あり」とだけ書かれていたら、面接で正式名を聞きます。

診療報酬請求事務能力認定試験の終了と、合格者の扱いは「診療報酬請求事務能力認定試験は第63回で終了」で詳しく紹介しています。

医療事務の資格がなくても医療事務の仕事はできる

医療事務の資格はすべて民間のもので、医師や看護師のような業務独占はありません。資格がなくても、受付・会計・レセプト業務に就けます。

そのため、資格は「その人に何ができるか」を示す材料の1つにすぎません。資格の難易度の全体像は「医療事務の資格は難易度で選ぶ」で4つの資格を並べています。

採用で医療事務管理士・メディカルクラークの資格をどう見るか

資格から分かること・分からないこと

分かること 分からないこと
点数表と制度の基本を一通り学んだ 実際に月何件のレセプトを扱えるか
資料を引きながらレセプトを作れた(医療事務管理士は入院も) 電子カルテ・レセコンの操作に慣れているか
接遇・外来会計の点検を学んだ(メディカルクラーク) 自院の診療科の算定に詳しいか
学ぶ意思がある 返戻・査定に対応した経験があるか

未経験の応募者なら、どちらの資格も「基本を学び終えている」材料になります。経験者なら、資格の有無より下の質問の答えのほうが判断の材料になります。

資格の確かめ方

  • 医療事務管理士は、協会から認定合格証が交付されます。インターネット試験の合格者にはデジタル認定証がメールで届きます
  • メディカルクラークは、試験結果の画面から合格証書(PDF)が交付されます
  • 資格手当の条件にするなら、合格証の写しを人事記録に残します

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資格より先に聞く医療事務の経験(面接の質問例)

経験者を採るときは、資格の欄より次の点を聞きます。数字で答えてもらうと、前の職場の規模と担当範囲が分かります。

聞くこと 質問の例 答えから分かること
レセプトの件数 「月に何件くらいのレセプトを担当していましたか。作成だけですか、点検もですか」 月末・月初の繁忙に耐えられるか
診療科 「どの診療科の算定をしていましたか」 自院の科の加算・指導管理料に慣れているか
電子カルテ・レセコン 「使っていた電子カルテとレセコンは何ですか。ORCAを使ったことはありますか」 操作を覚える期間の目安
返戻・査定 「返戻や査定が来たとき、どこまで自分で対応していましたか」 原因を調べて直せるか
公費・労災 「公費や労災、自賠責の患者の会計をしたことはありますか」 例外の会計を任せられるか
受付・電話 「1日に何人くらいの受付をしていましたか」 混雑時の窓口を回せるか

選考で実力を確かめたいなら、架空の外来カルテを1枚用意し、点数の算定と会計を出してもらう方法もあります。実在の患者の情報は使いません。

スタッフが定着するクリニックの条件

採用と教育にかかる手間は、日々の業務がどれだけ整理されているかで変わります。スタッフの定着に効く打ち手をまとめました。

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医療事務管理士・メディカルクラークに資格手当を付けるかの判定表

こういうクリニックなら 資格手当の考え方
未経験者を採って育てる方針。入職後に資格を取ってほしい 手当より、受験料の補助と合格時の一時金のほうが目的に合う
経験者を採る。レセプトの作成・点検を任せる 資格ではなく担当業務(レセプト点検など)に手当を付ける。資格がなくても同じ業務をする人と差が出ない
すでに資格手当の規程がある 続ける。外すなら賃金規程の変更として本人の同意を取る
受付中心で、レセプトは院長か外部が見る 手当は付けない。接遇・受付の評価で見る

資格手当を付けるときは、対象の試験を正式名と実施団体で賃金規程に書きます。「医療事務の資格」とだけ書くと、どの試験が対象かで後から迷います。合格者に手当を付けるかの考え方は、診療報酬請求事務能力認定試験の記事でも扱っています。

よくある質問

医療事務管理士とメディカルクラークは、どちらが難しいですか

出題の重心が違うので、一概には比べられません。医療事務管理士は入院を含むレセプトの作成に時間を使い、メディカルクラークは学科の範囲が広く、接遇と外来会計の点検まで含みます。合格基準は、医療事務管理士の在宅試験の学科が約80%、メディカルクラークが学科・実技それぞれ70%です。

歯科医院で採用するなら、どちらを見ればよいですか

メディカルクラークには歯科の区分があり、歯科の診療報酬と治療の流れの点検が出題されます。医療事務管理士の試験は医科です。

両方持っている応募者は評価を上げるべきですか

両方の範囲を学んだ材料にはなりますが、実務の力は経験の質問で確かめます。資格の数より、自院の診療科と使っている電子カルテ・レセコンの経験が近いかを見ます。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

まとめ

医療事務管理士は技能認定振興協会の試験で入院を含むレセプトの作成・点検に寄り、メディカルクラークは日本医療教育財団の試験で学科・接遇・外来会計の点検まで広く問います。どちらも資料を見て解く試験で、医療事務は資格がなくても就ける仕事です。採用では正式名と実施団体を確かめ、レセプトの件数・診療科・使っていたシステム・返戻対応の経験を先に聞きます。

参考

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対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

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提供形態

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診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、