ここ数年、さまざまな業界で自動精算機の導入が進んでいます。
コンビニやスーパーなどの日常的に利用する店舗での導入も進んでいることから、消費者も自動精算機を使うことに慣れつつあります。
自動精算器普及の大きなきっかけとなったといわれているのが新型コロナウイルス。
支払いの際にお互いお金を手渡しする代わりに機械を介すことで、感染を防ごうという狙いからです。
2022年現在は自粛生活も解禁されつつありますが、感染の大切さは変わらないこともあり、今後はますます自動精算機がわたしたちの生活に浸透していくでしょう。
もちろん、クリニックでの支払いに置いても同じこと。そこで今回は、自動精算機導入のメリットやデメリット、メーカーなどについて解説していきます。
精算機で失敗したくないなら
CLIUS・クリニック開業ナビでは、コスパが良い、信頼できる精算機をご紹介。
「高額な精算機で失敗したくない」「どの精算機にすればいいのかわからない」「今の精算機のトレンド知りたい」などのお悩みを解消します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
自動精算機導入のメリット
まずは自動精算機導入のメリットをみていきましょう。
業務の効率化
まず考えられるメリットは、業務の効率化です。セルフ式の自動精算機器であれば、患者が自分で精算してくれるため、会計の手間が省けます。また、レセコンや電子カルテと連動できるタイプを選べば、さらに業務の効率化が図れるでしょう。 レセコンや電子カルテとは、院内LANの接続によって連携されます。自動精算機とレセコン、電子カルテが連携されれば、「どのスタッフが、いつ、いくら請求したか」「いくらお釣りが返金されたか」「どんな手段で決済されたか」「自費であったか保険証利用であったか」「どんな科目で受診したのか」などまで記録されます。自動精算機の種類によっては、連携することで、電子カルテ、レセコン側で未収金管理までおこなえるようになるものもあります。
会計の待ち時間短縮
「業務の効率化」はスタッフ目線のメリットですが、会計がスムーズであることのメリットを患者目線で考えると、「会計の待ち時間が短くなる」でしょう。また、待ち時間が短くなることによって患者満足度が上がり、ひいてはクリニックの評価向上にもつながることが考えられます。
金銭授受が不要になる
金銭授受の必要がなくなるため、そのぶん、感染のリスクが低減します。感染対策の重要さが叫ばれている昨今、人との接触を極力避けたいと考える人も多いので、これは患者にとってもうれしいポイントといえるでしょう。
外国語対応機器であれば外国人がスムーズに会計できる
受付スタッフが英語に堪能でない場合、英語対応機能がついた自動精算機があれば安心です。表示をみればいくら支払えばいいかわかるため、患者側も安心でしょう。また、「セルフレジJP」のクリニック専用自動精算機には日・英・中・韓の4か国語に対応しているものもあるので、中国人や韓国人の患者の来院が多く見込まれる場合には、機器について詳しく調べてみてもいいかもしれませんね 。
機種によっては診察券を忘れてもスムーズに受付・精算できる
顔認証機能が付いた機種であれば、診察券を忘れた場合でも受付および精算が可能です。また、セキュリティ面でも安心です。
自動精算機導入のデメリット
続いて自動精算機導入のデメリットをみていきます。
初期投資およびランニングコストが大きい
まず考えられるデメリットは、導入に大きめの費用がかかるということです。
しかも、自動精算機の対応年数は約5年といわれているので、1度導入したらずっと使えるというわけでもありませんし、保守費用もかかります。
初期費用の価格は機器によっても異なりますが、たとえば初期費用が300万円、月額5万円の保守費用が必要だとすると、月換算の価格は以下になります。
300+(5万円×60カ月)=600万円 600万円÷60カ月=10万円 この費用を安いと感じるか高いと感じるかによっても、導入の実現度が変わってくるかもしれません。
また、機器の価格の相場は300万円から400万円程度 と考えていいでしょう。
また、電子カルテやレセコンと接続可能な機器の場合、接続費用がかかる場合もあるので、最初によく確認することが大事です。
設置スペースが必要
自動精算機には床置き型もカウンター型もあります。
クリニックがさほど広くなければ、カウンター型を選べば床の空きスペースは変わりませんが、そのぶん、カウンターの上が狭くなります。
お金のプールなどの手間がかかる
「クリニックが狭いぶん、場所をとりたくないからカウンター型を選べばいい」と考えるかもしれませんが、コンパクトなカウンター型を選ぶと、お釣りとなるお金をたくさん入れておくことができないかもしれません。
その場合は、たびたびプールしなくてはならなくなる可能性もあります。
入出金以外のデータが取得できない場合がある
バーコード連携タイプの自動精算機であれば、入出金データは取得できるものの、
- どのスタッフが、いつ、いくら請求したか
- いくらお釣りが返金されたか
- どんな手段で決済されたか
- 自費であったか保険証利用であったか
- どんな科目で受診したのか
などの細かなデータは取得できません。
5,000円札が使えない機器がある
自動精算機の機器によっては、5,000円札を使うことができません。
5,000円札しか持っていない患者は、受付で両替する必要が出てくるので、お釣りの用意が必要になります。
釣銭の準備はどうすればいい?
導入検討時に気になることのひとつが、「釣銭の準備は手間ではないか?」「いくらほど準備しておけばいいのか?」ということでしょう。
せっかく自動精算機を導入しても、しばしば釣り銭切れになるようでは導入した意味が半減してしまうからです。
とはいえ、毎日釣り銭を補充するのは大変。
まずは、100万円程度の大金を小銭に両替して、釣り銭として用意しておくと便利です。
ただし、銀行での両替には手数料が必要。2021年2月15日時点の都市銀行窓口での両替手数料は以下の通りです。
「みずほ銀行」(窓口両替金種指定払戻)
1~10枚※口座がある場合 無料 1~10枚※口座がない場合 550円 11~500枚 550円 501枚以上 1,320円 ※以降500枚ごとに660円加算
「三菱UFJ銀行」(円貨両替/金種指定の現金払い戻し)
1~10枚※口座がある場合 無料 1~10枚※口座がない場合 550円 11~500枚 550円 501枚以上 1,320円 ※以降500枚ごとに550円の加算
三井住友銀行
1~10枚※口座がある場合 220円 1~10枚※口座がない場合 330円 11~500枚 770円 501~1,001枚以上 1,540円 1,001枚以上 500枚ごとに770円
りそな銀行
1~500枚 550円 501~1,000枚 1,100円 1,001枚以上 500枚ごとに550円を加算 1,001枚以上 500枚ごとに770円
自動精算機の相場は?
自動精算機はいってみれば一種のATMです。
会計に関わる要件を全てこなすために多機能なものが多く、そのぶん筐体(きょうたい)も大きくなります。
導入価格は、最も安価なものでもざっくり「税別200万円前後~」です。
患者さんを識別するためのバーコード付き診察券も併せて導入といったこともあるので、「税熱350万円前後で導入可能」と考えてください。
また、保守・メンテの月額料もかかりますが、この料金は「税別3万円前後~」です。
さらに、クレジットカード決済などを導入したいのであれば決済手数料として「3.5%前後」を計算にいれておかなければなりません。
クリニックとしては決して安い投資ではないでしょうが、メリットのほうが大きいと判断するのであれば導入を考えてみるのはいかがでしょうか。
自動精算機を選ぶ際にチェックするポイントは?
続いては、自動精算機を選ぶ際のポイントおよび各メーカーの自動精算機の特徴をみていきましょう。
まずは、自動精算機を選ぶときにチェックすべき項目から説明します。
レセコンや電子カルテと連動可能かどうか
今から自動精算機を導入するならまず重視するといいのが、「レセプトコンピュータや電子カルテと連動できること」です。
連携方法はさまざまで、オンラインである場合もあれば、バーコードを受付で印字して自動精算機に読み取らせる方法も。自院で操作しやすいのはどの連携方法なのかを考えてみるといいですね。
ちなみに、オンラインだと手間が少ないのはメリットですが、連携の費用が別途発生するので、コストを抑えたい場合は注意が必要です。
また、レセコンのベンダーにも別途費用が必要となる場合があるので、導入後に気づいて後悔することがないよう事前にしっかりチェックしておきたいところです。
レセコンや電子カルテと連動できるメリットは前述の通り、
- どのスタッフが、いつ、いくら請求したか
- いくらお釣りが返金されたか
- どんな手段で決済されたか
- 自費であったか保険証利用であったか
- どんな科目で受診したのか
などを記録できるからです。
また、連携することで、電子カルテ、レセコン側で未収金管理までおこなえるようになる自動精算機もあります。
初期費用とランニングコストから算出した月換算のコスト
前述の通り、連携方法によってはコストがかさむ可能性がありますが、それ以前にランニングコストにも目を向ける必要があります。
ランニングコストを計算するにあたっては、自動精算機の対応年数を考慮する必要があります。
自動精算機の対応年数は約5年なので、たとえば初期費用が100万円、月額10万円の保守費用が必要だとすると、月換算では以下のコストがかかります。
100+(10万円×60カ月)=700万円 700万円÷60カ月=12万5,000円 ただし、初期費用に関しては補助金などを活用できる場合もあるので、それも加味して正確な金額を算出すると、導入したほうがいいか検討しやすくなるでしょう。
決済方法の豊富さ
現金だけでなく、クレジットカードや電子マネーにも対応している自動精算機であれば、患者満足度が向上しやすくなります。
また、最近ではQRコード決済も増えています。決済方法が多彩になってきたことで、現金で大きな額を持ち歩かない人が増えていますが、この傾向は今後さらに強くなることが予想されます。
さまざまな決済方法に対応していれば患者が安心できるだけでなく、現金受け渡し時の間違いなども防ぐことができます。
操作性のよさ
パソコンの操作などが苦手なスタッフが多い場合などは特に、簡単に操作できることが重要です。
また、金銭を十分にプールできる仕様であれば、釣り銭切れが起こりにくいというメリットもあります。
5,000円札が使用可能
自動精算機によっては5,000円札が使えません。
患者が5,000円札しか持っていない場合、受付で両替しなくてはならないので、できれば5,000円札が利用できるものを選んだほうがよいでしょう。
クリニック向けの自動精算機にはどんなものがある?
続いては、10タイプのクリニック向け自動精算機の特徴をご紹介します。
キオスク「スマート簡易自動精算機クリニックキオスク」
- 操作が簡単
- 比較的安価
- クレジットカード・QRコード決済
- 電子カルテ、レセコン標準連携
- 領収書・明細書・お薬引換券標準発行
- 日付会計履歴集計を標準発行(帳票を印刷するだけで締め処理ができる)
- バーコード、QRコード標準対応
- 予防接種券売モード標準搭載
- PUSH型・リモート・オンサイト保守全国対応
- 自動再来受付オプション搭載発行
日立オムロンターミナルソリューションズ「クリニック向け自動受付精算機」
- 卓上型のコンパクトサイズだから狭いスペースに設置可能
- 画面にタッチして診察券のQRコードをかざすだけで受付も支払いもセルフでできる
- 機械が苦手な患者も無理なく操作できる
- 15インチの大画面で見やすい
- クレジットカート標準対応
- 釣銭のセットが簡単。紙幣と硬貨をまとめて投入できる
- レセコンと連動可能
- 空中入力操作可能(タッチパネルに触れずに操作できるため感染症対策になる)
- 受付と精算の一台二役
日立オムロンターミナルソリューションズ「クリニック向け自動受付精算機」
ハヤレジ 簡易自動精算機「ハヤレジスタンド」
- あらかじめ残置金の金種や枚数を登録して自動釣銭機に投入しておけば、自動で設定数に計数して自動釣銭機内に残置される
- 自動釣銭機内の金銭のうち、売上分のみの金銭を自動で払出しできる
- 自動釣銭機内の金銭を全て回収する際、金銭の総額だけでなく、紙幣・硬貨ごとの枚数も計数できる
- 管理画面から両替可能
- オプションでクレジットカードや電子マネーにも対応
GLORY「自動支払機 FHP-S10」
- レーザープリンター標準搭載
- A4・B5・A5サイズの領収書発行可能
- 事務室からでも、自動支払機の状態や機内残高の確認可能なリモートモニター機能付き
- 従来の約1/2のコスト
- 幅53cmのコンパクトサイズで設置場所を選ばない
- 患者情報が後方から見えないレイアウトでプライバシーを守れる
- 手すり棒の設置、下部にまとめた操作部など、車いすでの利用に配慮
- 青色LEDによる捜査誘導、音声ガイダンスによって初めてでも簡単に操作できる
- 英語表示に切り替え可能
- クレジットカード、デビットカード決済に対応
ビジコム「セミセルフレジ」
- 自動釣銭機と連動してセットで使用
- NON-PLUバーコードの読み取りで金額入力(バーコード・QRコード)
- 手打ちでの金額入力にも対応
- クレジット・ICカード・QRコード決済・仮想通貨でのキャッシュレス決済に対応
システムギア株式会社「卓上再来受付自動精算機」
- 一台で再来受付と自動精算が可能
- 17インチの大型タッチパネルと大きく見やすいボタンで高齢患者もわかりやすい
- コストが安い
- 患者が入金した紙幣と硬貨を釣り銭として利用できる還流方式採用のため、釣り銭の補充頻度が少なくて済む
- ICクレジットやQRコード、顔認証機能などもオプションで利用可能
スマセル 「自動精算機 SMACEL R2」
- コンパクトなデザインで場所をとらない
- 容量があるため釣銭の保管頻度が低い
- 還流式
- 防盗性の高いユニット
- 安全性に配慮した転倒防止板付き
- 計数機能搭載
TERAOKA「HappySelf」
- セミセルフレジ、フルセルフレジ、セルフ精算機の3つの機能搭載
- クラウド型マルチ決済サービス「Payoss」とマルチ決済端末「P400」との連携可能
- オプションで電子マネーやクレジット決済にも対応
ノモカ 自動精算機「ノモカスタンド」/クリニック専用自動釣銭機・セルフレジ「ノモカレジ」
- 90%以上のレセコンと連携
- 領収書・明細書・お薬引換券標準発行
- 全国保守対応
- 自動再来受付オプション搭載
- 業界最小サイズ
- 既存の診察券対応可能
ノモカ 自動精算機「ノモカスタンド」/クリニック専用自動釣銭機・セルフレジ「ノモカレジ」
ノモカ クリニック専用自動釣銭機・セルフレジ「ノモカレジ」
- 電子カルテ、レセコン連携接続実績NO.1
- 全国サポート体制
- クレジットカード決済対応
セルフレジJP「クリニック専用自動精算機」4種類
- コンパクトサイズで操作性がよくATM感覚で扱える「G-FS10-300」
- 対面型2画面式のセミセルフ型自動精算機「TT-Q20T-FC」
- 日・英・中・韓の4カ国語に対応している「TT-Q20T-SS」
- POSレジ会計との切り替えが可能な「G-VR200-SA-300/380」
【併せて読みたい】>>病院、クリニックの自動精算機はどのメーカーがいい?徹底比較
まとめ
サイズから支払い方法の選択肢までさまざまなタイプの自動精算機があるので、自院のニーズにぴったり合ったものを選ぶことが大切。
毎日使うものなので、よく検討して長く使い続けられるものをチョイスしてくださいね。
精算機で失敗したくないなら
CLIUS・クリニック開業ナビでは、コスパが良い、信頼できる精算機をご紹介。
「高額な精算機で失敗したくない」「どの精算機にすればいいのかわからない」「今の精算機のトレンド知りたい」などのお悩みを解消します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
特徴
システム提携
決済
機能
タイプ
種別
診療科目
特徴
システム提携
決済
機能
タイプ
種別
診療科目
特徴
システム提携
決済
機能
タイプ
種別
診療科目
特徴
システム提携
決済
種別
機能
タイプ
診療科目
特徴
タイプ
機能
決済
システム提携
種別
診療科目
この記事は、2021年11月時点の情報を元に作成しています。