
看護師に限らず、新人教育は頭を悩ませるもの。
「どうしてできないの?」「何度も同じことを言わせないで」と相手を責めても、「こんな職場で働き続けるのはもうイヤだ」と退職されてしまう可能性もゼロではありません。
そうした事態を防ぐためにも、まずは、指導する側が理想的な新人教育についての理解を深めることが大切です。そこで今回は、看護師の新人教育のポイントを詳しく解説していきます。
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看護師の新人教育が大切な理由とは?
医療機関に入職してくる看護師は、新卒であったとしても、学生時代に看護の基礎的な知識やスキルを身に着けているため、一通りの指示には対応できます。
しかし、机上での学びと臨床で求められることには大きな差があるため、現場に入ってからギャップに悩まされることも多いのが実際のところです。
新人看護師が受けるこのギャップを「リアリティショック」といい、新人のうちに離職してしまう大きな原因のひとつといわれています。
そのため、臨床で経験を積んでいる先輩の存在は頼りになるものですし、「こういう場合はどうしたらいいのだろう?」と悩んだときにすぐに相談できる相手がいれば、ミスや失敗を防げます。
看護師の新人教育は2010年から「努力義務」とされている
なお、新人看護職員のスタッフ教育が重要であることはすべての医療機関に共通していえることであるため、厚生労働省のホームページでも、「新人看護職員研修ガイドライン」が公表されています。
ちなみに、このガイドラインは改訂版で2014(平成26)年に公表されていますが、2010(平成22)年には、新人看護職員研修は病院等における努力義務とされています。
看護師の新人教育は誰が担当する?
看護師の新人教育は、臨床経験が3~5年程度の中堅看護師が担当するのが一般的です。
ただし、教育担当者がひとりで新人教育を担うのではなく、病棟のスタッフ全員が「みんなで新人を育てよう」という意識を持ち、指導に関わっていくことが大切です。
「プリセプター制度」とは?
では、なぜ臨床経験3~5年程度の中堅看護師が教育担当者になることが多いかというと、多くの医療機関では、新人教育の目的で「プリセプター制度」を導入しているためです。
プリセプター制度とは、先輩看護師が新人看護師にマンツーマンで指導する教育制度のこと。プリセプター制度においては、先輩看護師を「プリセプター」、新人看護師を「プリセプティー」と呼びます。
プリセプターは、プリセプティーに業務内容や看護技術を指導することに加え、精神的にサポートする役割も担います。プリセプティーがプリセプターから指導・教育を受けるのは、入職後、研修が終わって配属が決まってからです。
プリセプター制度の種類
プリセプター制度の基本スタイルは、前述のロ越智、臨床経験3~5年程度の中堅看護師が新人の指導にあたるというものですが、それ以外に2種類のスタイルが存在します。
ひとつは、プリセプターの補佐として「シニアプリセプター」が配置されるスタイルです。シニアプリセプターは、新人教育全体の監督や相談を担当することもあります。その場合、シニアプリセプターは複数のプリセプターの補佐役を担うことになります。
医療機関によっては、日常業務に関する指導はプリセプター、特定の看護技術はシニアプリセプターが指導するなど、役割が分担されていることもあります。
もうひとつは、新人看護師の相談役として「メンター」が配置されるスタイルです。メンターは、技術面の相談にはのりません。精神的な部分のフォローをしながら、新人看護師の人間的な成長をサポートします。
また、医療機関によっては、メンターは新人看護師とプリセプターの両方の精神的な部分のフォローを担うことがあります。
プリセプター制度のメリットは?
プリセプター制度には、次のようなメリットがあります。
新人看護師がわからないことがあるときすぐに質問できる
プリセプター制度においては、プリセプティーはわからないことがあればプリセプターに質問するのが基本であるため、「わからないことがあるけど誰に訊いたらいいだろう?」と迷うことがありません。
また、基本的にプリセプターとプリセプティーは一緒に仕事することになるため、わからないことがあるときにすぐに質問できます。
一貫性のある指導が受けられる
複数の先輩看護師から指導を受けるとなると、人によってやりかたが違うことがあるため、指導を受けるほうは困惑する可能性があります。その点、ひとりのプリセプターによる指導だと、一貫性があるため、プリセプティーが戸惑うことがありません。
理解度やスキルに合わせた指導が受けられる
ひとりの指導者が複数の新人看護師に指導するとなると、一人ひとりのレベルに合わせた指導をするのは難しいと考えられます。
その点、新人ごとにプリセプターがつくスタイルなら、一人ひとりのレベルに合わせた適切な指導を受けられるため、知識や技術を習得しやすいといえます。
プリセプター制度のデメリットは?
プリセプター制度には次のようなデメリットもあります。
プリセプターとプリセプティーの相性がよくないことがある
プリセプターとプリセプティーが性格的に合わない場合、お互いにストレスを抱えてしまう可能性があります。
場合によってはそれが原因で離職したいと考えるようになることもあるため、どうしても合わない場合は、職場にペアの変更をお願いしたい旨を打診するのがいいかもしれません。
プリセプターの負担が大きい
プリセプターは、看護技術だけでなく、看護師としての在り方、社会人としての在り方まで教育することになります。
さらに、並行して看護師としての自身の仕事もこなしていくことになるため、プリセプターの負担はかなり大きくなります。そのため、いつも以上に効率よく仕事していくことが大切になってきます。
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プリセプター制度以外の新人教育法とは?
前述の通り、新人教育のためにプリセプター制度を採用している医療機関は多いですが、なかには、プリセプター制度を採用していない医療機関も存在します。そうした医療機関はどんなふうに新人教育を行っているのかについて、以下で解説します。
チーム支援制度
プリセプターのように特定の指導者がつくのではなく、配属先のチームの先輩看護師が、それぞれの得意分野を指導するスタイルです。
一つひとつのスキルについて高いレベルで教われる可能性がありますが、プリセプティからすると、自分だけの担当指導者がいるわけではないので、わからないことがあったときなどに誰に質問すればいいかわからないなどのデメリットは考えられます。
ジョブローテーション
ジョブローテーションとは、新人看護師が自信の所属病棟以外の病棟やオペ室などを数日から数か月かけてローテーションしながら、看護に必要なスキルや知識を身に着けていくスタイルです。
病院によっては、ジョブローテーション後にプリセプター制度へと移行する場合があります。
オリジナル教育制度
プリセプター制度は、プリセプティーがプリセプターの技術を目で見て学べるのも大きな魅力です。
しかし、最近では動画やマニュアルを用意することで、新人に必要なことを覚えてもらう医療機関も出てきています。そのほか、独自の教育制度を用いて離職を防いだり、より質の高い看護の提供を目指したりといった医療機関もあります。
看護師の新人教育における目標の設定方法は?
看護師の新人教育においては、その日その日でやることを指示するだけでなく、具体的な到達目標を設定することがとても大切です。まず、大きく分けると次の3つの項目について目標を設定することが大事です。
1.看護師として必要な基本姿勢と態度(16項目)
2.技術的側面:看護技術(70項目)
3.管理的側面(18項目)
参照: 厚生労働省「新人看護職員研修ガイドライン【改訂版】」
それぞれの項目の到達度合いを「知識としてわかる」「演習でできる」「指導のもとでできる」「ひとりでできる」で測っていくことが望ましいでしょう。
また、一つひとつの項目をいつまでに到達するか(=「ひとりでできる」に認定できるようになるのか)の到達目標時期も設定することが大切です。
看護師として必要な基本姿勢と態度
看護師としての自覚を持って、責任ある行動をとれるようにならなければ、一人前の看護師とはいえません。そのため、看護師としてのあるべき姿勢についても、しっかりと教育していくことが大切です。
一つひとつの業務に向き合う姿勢はもちろん、患者やその家族と良好な人間関係を築くこと、チームの一員として医療に携わること、自己研鑽を欠かさないことなど、学ぶべきことは多岐にわたります。
技術的側面:看護技術
適切な看護を提供するためには
- 環境調整技術
- 食事援助技術
- 排泄援助技術
- 活動・休息援助技術
- 清潔・衣生活援助技術
- 呼吸・循環を整える技術
- 創傷管理技術
- 与薬の技術
- 救命救急処置技術
- 症状・生体機能管理技術
- 苦痛の緩和・安楽確保の技術と安全確保の技術
- 感染予防技術
- 死亡時のケアに関する技術
を身に着けることが不可欠です。
管理的側面
看護師として仕事するうえでは、安全管理、情報管理、業務管理、薬剤などの管理、災害・防災管理、物品管理、コスト管理といった管理能力が不可欠です。
看護師の新人教育の1年間を通してのスケジュールは?
続いては、看護師の新人教育を1年間かけてどのように進めていくのか、そのスケジュールを確認していきましょう。新人教育は、通常1年で一通りの基礎を身につけてもらうよう計画されるのが一般的です。
そのため、各月ごとにおおまかな到達目標を立てておくと、新人看護師の成長度合いや支援内容を確認しやすくなります。以下に、先輩看護師として意識したい新人指導のポイントを月ごとに紹介します。
4月:基礎的な看護業務の習得を支援
4月に入職してきた新人看護師に対しては、まずは社会人としての基本的なマナーや、看護師としての基礎的な業務を教えるところからスタートします。
オリエンテーションを通じて、院内のルールや各部署の役割、医療安全に関する知識を共有した後、配属先が決まれば、私たち先輩が同行して「シャドーイング」を行います。これは、新人が現場の雰囲気や業務の流れに慣れるための大切なステップです。
5~6月:実践的な看護業務の導入
シャドーイングを通じて現場に慣れてきた頃には、いよいよ実践的な看護業務に取り組んでもらいます。最初は日勤から始め、徐々に早番や遅番、週末勤務へとステップアップさせていきます。
この時期、私たちは新人の動きを見守りながら、必要に応じて声かけやサポートを行い、基本的な技術の習得と自信の形成を後押しします。6月ごろからは夜勤に向けたシャドーイングも始まり、夜勤の流れや注意点を丁寧に教えることになります。
7~9月:日勤帯業務での独り立ちを促す
この時期には、日勤帯の業務で独り立ちできるよう、新人の自立を促していきます。私たちは引き続き見守りながらも、あえて一定の距離をとって、自己判断の機会を増やします。
複数の患者を受け持ち、優先順位を考えて業務を組み立てる力を養うよう指導することが重要です。困ったときにはいつでも相談できるよう、サポート体制を整えたうえで段階的に手を離していきます。
10~12月:夜勤帯業務での独り立ちと専門性の強化
日勤での業務が安定してきたら、夜勤帯でも自立して動けるようサポートします。夜勤では判断力や観察力がより求められるため、状況に応じた対応力を磨けるようアドバイスを行います。
また、日勤についても各部署ならではの専門性を高めていく時期となるため、専門知識の整理や応用の機会を提供し、新人の成長をさらに引き出していきます。
1~3月:重症度の高い患者対応・入退院・多職種連携の強化
1年の終わりが近づくこの時期には、より重症度の高い患者を受け持たせたり、入退院対応や他部署との連携といった、より広い視点を必要とする業務に取り組ませます。
私たち先輩は、ケーススタディの指導や面談、リフレクションレポートの確認などを通して、1年間の成長を一緒に振り返りながら、今後に向けた課題を明確にする役割を担います。
訪問看護ステーションでの新人教育の内容やスケジュールは?
訪問看護ステーションにおいても、看護師の新人教育はとても大切なもの。ですが、医療機関で行われる新人教育とは、内容やスケジュールが異なります。
訪問看護の仕事は基本的に看護師一人で行うものなので、利用者宅や利用者が入居している施設を訪れたとき、無事に業務をこなせるように教育する必要があるためです。
もちろん、最初のうちは先輩看護師の同行は必須。では、同行訪問はどのくらいの期間続くかというと、訪問看護ステーションにもよりますが、最低でも3か月は同行訪問となる場合が多いです。
その後も、数週間、数か月おきに振り返りの面談を行うなどして目標達成状況を確認しながら、OJTを続けていくことになります。
OJTの内容としては、訪問先での業務や、利用者およびその家族との関係性の構築に加えて、訪問看護で必要なマナー、医師をはじめとする他職種との連携のとりかたなど多岐にわたります。
看護師の新人教育における大切なポイントは?
続いては、看護師の新人教育における大切なポイントを解説していきます。看護師の新人教育において特に気を付けたいポイントは次の通りです。
- 新人看護師の世代の特徴を理解する
- 部署内で教育方針を統一する
- 課題や改善点を言葉にして伝える
- 忙しいときに質問されてもイヤな顔をしない
- プライベートに干渉しない
- 「早くして」と急かさない
- しっかり休息をとらせる
- 教育する側も成長することを目指す
新人看護師の世代(Z世代)の特徴を理解する
新人看護師を指導するにあたっては、「自分たちのとき“も”こうだった」という考え方は捨てたほうがいいでしょう。看護師に限ったことではありませんが、世代によって考え方や生き方が異なる傾向があります。
では、現在働いている新人看護師またはこれから入社してくる看護師は基本的にはZ世代ということになるため、まずはZ世代の特徴を理解したいところです。
とはいえ、プリセプターとしての役目を果たす看護師も、基本的にはZ世代に該当するため、大きな括りでは同じ特徴があるということになります。
一方、チーム支援制度などを導入している医療機関の場合、教える側はZ世代ではない場合もあるため、その場合、Z世代の大まかな特徴を把握しておくことが役立ちます。
具体的な特徴については、SNSやAIが進化していることから、わからないことは自分ですぐに調べて解決することが得意です。そのため、対面でなにかを教えてもらうことなどは得意ではない傾向にあります。
もっというと、人から物事を教わる過程においてイヤなことがあると、すぐに辞める傾向にある人がいます。また、「イヤだな」と感じたときにそれを言葉にすることなく、SNSでネガティブな感情を吐き出すタイプも多いです。
こうした特徴がある世代に対しては、よりしっかりとコミュニケーションをとることを意識することが大切です。たとえば、「わからないことがあるときには質問してくださいね」と伝えるだけでなく、指導する側から「わからないことはない?」と定期的に尋ねてあげるなどの工夫が役立つでしょう。
部署内で教育方針を統一する
先輩看護師によって言うことが異なると、指導を受けている新人看護師は混乱してしまいます。また、どの先輩が言うことに従えばいいのかや、わからないことがあるときに誰に質問したらいいのかがわからなくなるため、部署内で教育方針を統一することは非常に大切です。
課題や改善点を言葉にして伝える
看護師としての経験が浅い新人看護師は、「もう少しレベルを上げていかないといけない」などと伝えられても、具体的にどんな課題があって、どのように改善していけばいいのかがわからず困惑してしまいます。
もちろん、解決策は自分でみつけたほうがいい場合もありますが、新人看護師が自分で解決策をみつけられるよう、正しく導いていくことも教育担当の先輩看護師の役目です。
忙しいときに質問されてもイヤな顔をしない
忙しいタイミングで新人看護師から質問をされると、「今忙しいからあとにして」と言いたくなることがあるかもしれません。
もしくは、「今忙しいってわからないの?」などつっけんどんな態度をとってしまう場合もあるでしょう。しかし、そのような態度をとられては、新人看護師は次から質問しにくくなってしまいます。
そうした事態を防ぐために、業務に追われていてすぐに対応できない場合は、「今は手が離せないからXXさんに聞いてもらってもいい?」などの代替案を示すか、もしくは「今日の業務終了後に一緒にやってみようか」など別途時間を設けてあげるといいでしょう。
いずれの対応の場合も、不機嫌な表情を見せないことが大切なポイントとなります。
プライベートに干渉しない
休憩時間などに何気ない会話を交わすことがあったとしても、プライベートに立ち入るのはよくありません。
新人看護師のほうから、「私実はこういう趣味があるんです」など話を振ってきた場合は、話を聴いてあげることで仲が深まることも考えられますが、その場合は、相手の価値観を否定しないよう心がけましょう。
なお、否定しているつもりはなくても、相手がそう感じてしまうこともあり得るので、相手の一言ひとことに共感を示すことを意識するといいかもしれません。
また、「いつまでたってもやりかたを覚えてくれないけど、自宅でもちゃんと復習してるの? 飲み歩いてばかりなんじゃないの?」などといった形でプライベートの時間を否定するのもNG! あくまでも、復習の努力が足りないことを指摘するのにとどめることが大切です。
「早くして」と急かさない
まだ仕事に慣れていない新人看護師は、一つひとつの業務をこなすのに人より時間がかかってしまう場合があります。
見ている側としては「まだできていないの?」「ちゃっちゃとやってよ」と思わずにはいられないこともあるかもしれませんが、その言葉をかけられたほうは焦ってしまいます。その結果として、ミスを起こしてしまうことがあるため、「まだ?」「早くして」と急かすのは絶対にいけません。
とはいえ、いつまでも業務のスピードが上がらなければ、一人前の看護師になることは難しいので、一つひとつの業務にあまりにも時間がかかっている場合は、業務効率を上げていく方法などを一緒に考えることも必要かもしれません。
しっかり休息をとらせる
医療現場では基本的に体力も精神力も必要ですが、職場に慣れていない新人看護師の場合、より強いストレスや疲労を覚えやすいので、勤務中にベストなパフォーマンスを発揮してもらうためにも、心身を休めることの大切さについてもしっかり教えていく必要があります。
十分な睡眠、バランスのとれた食事が大切であることを伝えるだけでなく、しっかり休息をとれるよう、課題の量を調整することなども意識したいところです。
教育する側も成長することを目指す
「自分は教える側の立場」という意識で教育指導に当たると、自分を絶対視しやすいですが、医療は日々進化しているため、教育担当者自身も、最新のエビデンスをはじめとする新しい知識や技術を吸収し続ける必要があります。
また、シンプルに、人に教えることによって自分自身の技術にも磨きがかかっていくものなので、「教えることを通して私自身も成長していかなくては」という意識を持つことはとても大切です。
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新人看護師の教育を通して先輩看護師が抱えやすい悩みとその対処法は?
続いては、新人看護師の教育を通して先輩看護師が抱えやすい悩みとその対処法をみていきましょう。新人教育を担当している看護師が直面しやすい悩みとしては、主に次のような悩みが考えられます。
- 新人看護師がホウレンソウを守ってくれない
- 新人看護師が気持ち的に落ち込んでなかなか立ち直らない
- 新人看護師とうまくコミュニケーションがとれない
- 新人看護師にやる気を感じない
それぞれどのように対応することが望ましいのかを確認していきましょう。
新人看護師がホウレンソウを守ってくれない
新人看護師がホウレンソウ(報告・連絡・相談)を守ってくれないと、「なんでちゃんと連絡してくれないのだろう?」とイライラしたり、本人に面と向かって怒ったりしてしまうかもしれません。しかし、新人看護師がホウレンソウできない理由は、先輩看護師にある可能性もあります。
どういうことかとうと、教育担当者がいつもカリカリしていたり、話しかけにくいオーラを出していたりすると、それが原因で新人看護師が委縮している可能性も考えられるということです。
そのため、まずは新人看護師に話しかけやすいと思ってもらえるような雰囲気づくりに努めることが大切です。また、日ごろから積極的にコミュニケーションをとり、「わからないことがあればいつでも質問してくださいね」と伝えることも大切です。
新人看護師が気持ち的に落ち込んでなかなか立ち直らない
新人看護師が、「思い通りに仕事できない」「ミスをして怒られた」などの理由で精神的に落ち込んでしまってなかなか立ち直ってくれないと、教える側もつられて気持ちが沈んでしまう場合があるかもしれません。しかしそんなときこそ、先輩看護師には、新人看護師をしっかりサポートすることが求められます。
落ち込んでいる原因はなんなのかを一緒に確認して、どうすれば現状を打破できるのか、どうすれば同じ失敗を繰り返さずに済むのかを示唆すると同時に、失敗から大きな学びを得られることも伝えていけるといいでしょう。
新人看護師とうまくコミュニケーションがとれない
「年齢が離れている人と接することに慣れていない」「そもそも人に何かを教えることが得意ではない」などの理由から、新人看護師とのコミュニケーションがうまくいかないことに悩む人もいるでしょう。
しかし、コミュニケーションが不得手だからといって、教育担当者から外してもらうということはできませんし、看護師として働くということは、老若男女問わず上手にコミュニケーションをとることが不可欠であるということです。
新人教育はお互いにとってコミュニケーションスキルを磨くよい機会だととらえ、一つひとつの何気ない会話も大切にしながら、信頼関係を構築していきましょう。
新人看護師にやる気を感じない
「新人看護師にやる気が見えない」「スキルアップの意欲が感じられない」などが原因で、指導するほうの意欲が失せてしまうケースもあります。
しかし、「やる気がみえない」「意欲が感じられない」はあくまでも先輩側の主観であり、実際のところ、新人看護師は新人看護師で、「いつもうまくできないから先輩が怒っていたらどうしよう……」などと悩んでいる可能性だってあり得ます。
そのため、少なくとも業務に関することについては、お互い本音で話せるよう、まずは信頼関係を構築していく努力を重ねることが大切です。
看護師の新人教育は、教える側にとっても成長のチャンス
前述の通り、新人教育を担当するときには「教えることを通して自分も成長しよう」という心構えも大切です。
一緒に課題を乗り越える方法を考え、フィードバックを重ねて相手をサポートしていくことで、社会人としても人としても大きく成長できるでしょう。
教える側にとっても初めてのことが多いと、とるべき対策がわかっていて、それを実践したとしてもうまくいかないこともあるかもしれません。そうした場合は、ひとりで考え込むことなく、上司や先輩に相談するのも一手。
解説した通り、看護師の新人教育期間は一般的には1年程度と長期にわたるものなので、その期間をお互いが気持ちよく過ごせるように、教育する側も心身の健康をキープすることを心がけてくださいね。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2025年5月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
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