ベースアップ加算・ベースアップ評価料とは
ベースアップ加算・ベースアップ評価料とは、医療従事者の賃金(基本給)を引き上げるための原資を診療報酬として評価する仕組みだ。2024年度診療報酬改定で新設され、2026年改定でも継続・拡充された。
「賃上げしたくても財源がない」という医療機関の課題に対し、政府が「診療報酬として賃上げ分を上乗せ支払う」形をとることで、全国の医療機関が一定水準の賃上げを行えるよう誘導する政策目的がある。
名称が紛らわしいため、まず整理する。
| 名称 | 対象 | 位置づけ |
| ベースアップ評価料 | 外来・訪問診療などの診療行為 | 診察・処置ごとに算定する評価料 |
| ベースアップ加算 | 入院料・訪問看護など | 入院基本料等に上乗せする加算 |
クリニック(診療所)が主に関係するのはベースアップ評価料だ。外来診療ごとに点数が上乗せされる形になっている。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
なぜ今、算定できていないクリニックが多いのか
ベースアップ評価料は「届出を出せば自動的に算定できる」仕組みではない。以下の手順をすべて踏まなければ算定資格を得られない。
1. 賃金改善計画を策定する
2. 保険者・患者への掲示を行う
3. 地方厚生局に届出書を提出する
4. 実際に職員の基本給を引き上げる
5. 年度末に実績報告書を提出する
この「計画→届出→実施→報告」の一連のプロセスを把握していないため、「加算があることは知っているが、どこから手をつければいいかわからない」というクリニックが多い。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
ベースアップ評価料の点数と算定方法
2026年度時点のベースアップ評価料の主な点数を示す(点数は改定により変更される場合がある)。
| 区分 | 対象 | 点数(目安) |
| 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ) | 初診・再診・訪問診療料に上乗せ | 1〜6点(職員数・賃上げ率による) |
| 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ) | Ⅰの算定のみでは目標とする賃上げ水準(給与総額の一定割合)に達しないクリニック向け | Ⅰに加えて、不足額を補うための階層化された点数 |
ベースアップ評価料の計算方法は複雑にみえるが、基本原則は決まっている。まず基本となる(Ⅰ)を算定し、その見込み収入だけでは「政府が要件とする目標賃上げ水準」に届かない場合に、不足分を補う形で(Ⅱ)の細分化された点数区分から自院に合ったものを選択し、上乗せする仕組みだ。
概ねの目安として「職員10人のクリニックが2%賃上げする場合、月あたり数万円〜十数万円の財源が確保できる」水準となるが、実際の点数区分は地方厚生局の指定通知や、日本医師会の発出する通知で確認するか、医療事務コンサルタント・社会保険労務士に確認することを推奨する。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
算定のための要件
ベースアップ評価料を算定するために満たすべき主な要件は以下の通りだ。
要件1:対象職種の賃金改善
改善の対象となるのは、クリニックに勤務する「看護職員その他の職員」だ。医師と歯科医師は原則対象外となる。具体的には以下が含まれる。
常勤・非常勤(パート・アルバイト)を問わず対象になる。ただし、看護師や事務員であっても、クリニックの役員(専務理事など)として役員報酬を受け取っている経営陣は対象外となるため注意が必要だ。また、賃金改善は「基本給」または「決まって毎月支払われる手当」の引き上げで行う必要があり、賞与(ボーナス)のみの引き上げは原則として認められない。
要件2:賃金改善計画書の策定
「いつまでに・誰の・基本給を・何円引き上げるか」を記載した計画書を作成する。計画書の書式は地方厚生局のウェブサイトからダウンロードできる。
要件3:院内掲示と患者への情報提供
ベースアップ評価料を算定していることを院内に掲示する義務がある。掲示内容は「当院はベースアップ評価料を算定しています」という旨を分かりやすく示すもので、電子カルテのお知らせ機能や待合室の掲示板を活用するクリニックが多い。
要件4:地方厚生局への届出
届出は算定を開始する月の前月末日までに行う必要がある。提出先は所在地を管轄する地方厚生局の事務所だ。郵送・窓口持参・電子申請(e-Govポータル)のいずれかで提出できる。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
届出の流れ:5ステップ
Step 1:賃金改善計画の策定
現在の職員の基本給一覧を整理し、「誰をいくら引き上げるか」の計画を立てる。計算式は「ベースアップ評価料の見込み収入 ÷ 対象職員数」を基準にするが、あくまで「賃上げ後の計画がベースアップ評価料の財源で賄えているか」を確認することが重要だ。
Step 2:書類の準備
書類の不備が最も多い届出作業だ。様式のダウンロード先と記載例を地方厚生局のウェブサイトで確認しておく。
Step 3:地方厚生局への提出
届出月の前月末日までに提出する。たとえば4月から算定を開始したい場合は3月末日が期限になる。
Step 4:院内掲示の設置
届出後、算定開始前に院内掲示を設置する。
Step 5:実績報告書の提出
年度末(翌年3月末)に、実際に賃上げした実績を記載した実績報告書を提出する義務がある。計画通りに賃上げが行われていない場合は、差額の返還を求められる可能性がある。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
よくある失敗パターンと対処法
失敗1:「届出を出し忘れた」
「そんな加算があることは知らなかった」という院長は多い。届出なしでは算定できないため、未届出のまま数年が経過すると取得できたはずの財源を逃し続けることになる。今からでも遅くないため、地方厚生局に届出の要否を確認することを勧める。
失敗2:「賃上げを実施したが計画書と合致していない」
計画書に記載した職種・金額・時期と実際の賃上げ内容がずれていると、年度末報告で指摘される。計画書は「余裕を持った内容」で作成し、実績がそれを下回らないように管理する。
失敗3:「非常勤スタッフを対象に含め忘れた」
非常勤職員も算定対象に含まれる。週3日勤務のパート医療事務スタッフなども対象なので、雇用形態を問わず全スタッフを対象に含めた計画を立てる。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
電子カルテとの連動:算定漏れをなくす設計
ベースアップ評価料は「外来診察ごとに上乗せ算定する」仕組みのため、電子カルテのレセプト機能と連動して正確に算定されているかの確認が必要だ。
届出後に電子カルテの設定が更新されていない場合、算定が漏れてしまうケースがある。電子カルテベンダーに「ベースアップ評価料の算定設定が有効になっているか」を確認することを推奨する。
また、電子カルテの経営分析機能を活用すれば、「ベースアップ評価料として月にどれだけ収入が上乗せされているか」を定量的に把握できる。賃上げ計画の実行状況を管理する財務ツールとして電子カルテを活用する院長も増えている。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
まとめ
ベースアップ加算・ベースアップ評価料は、正しく届出・算定することで職員の賃金財源を確保できる制度だ。算定要件は複雑に見えるが、「計画→届出→実施→報告」の4段階をひとつずつ踏めば対応できる。
未届出のクリニックは早急に地方厚生局に確認し、算定開始月の前月末日を目標に届出を準備したい。取りこぼしている財源を毎月逃し続けることは、院長にとっても職員にとっても損失になる。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、時点の情報を元に作成しています。
