ベースアップ評価料とは?令和8年度(2026)改定で確定した変更点・算定・届出をクリニック向けに解説

「ベースアップ評価料」は、医療従事者の賃上げを診療報酬で下支えするために2024年度改定で新設された点数だ。令和8年度(2026年度)診療報酬改定では、この制度が大きく拡充されることが中医協答申で確定し、本体は2026年6月1日から施行されている。

対象職種の拡大・点数の大幅引き上げ・届出をめぐる注意点など、クリニックが押さえるべき変更点は多い。本稿では、確定した令和8年度のベースアップ評価料を詳しく解説する。

目次
  1. ベースアップ評価料とは
  2. 令和8年度改定で確定した主な変更点
    1. 1. 対象職種の拡大(40歳未満の勤務医・事務職員)
    2. 2. 賃上げ目標の引き上げ(+3.2%〜+5.7%)
    3. 3. 点数の大幅引き上げ(2段階引き上げ)
    4. 4. 継続的な賃上げへの優遇区分の新設
    5. 5. 賃上げ未実施への減算規定
  3. ベースアップ評価料の対象と仕組み
    1. 対象となる職種
    2. 算定の基本構造
    3. 「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)」と「(Ⅱ)」の使い分け
  4. クリニックでの算定・届出の実務
    1. 届出の流れと「計算ツール」の活用
    2. 届出期限に要注意
    3. 実務でつまずきやすいポイント
  5. ベースアップ評価料と補助金の関係
  6. よくある質問(FAQ)
    1. Q. ベースアップ評価料は医師も対象になりますか?
    2. Q. クリニックの受付・医療事務スタッフも対象ですか?
    3. Q. 届出をしないとどうなりますか?
    4. Q. 補助金と併用できますか?
  7. まとめ
      1. 参考・一次情報

この記事の結論(要点)

  • ベースアップ評価料とは、医療従事者の賃上げ原資を確保するための診療報酬加算である。
  • 令和8年度改定(2026年6月1日施行)で大幅に拡充され、40歳未満の勤務医や事務職員(受付・医療事務)も明確に対象へ追加された。
  • 賃上げ目標は+3.2%(看護補助者・事務職員は+5.7%)とされ、点数は令和8・9年度の2段階で大幅に引き上げられる。
  • 届出を行わない医療機関には減算規定が設けられたため、対応は実質的に必須である。
  • 厚労省の「計算ツール」を用いて(Ⅰ)と(Ⅱ)の必要性を試算し、期限内に厚生局へ届出を行う必要がある。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

ベースアップ評価料とは

ベースアップ評価料とは、看護職員・医療事務・技術職員など医療従事者の賃金引き上げ(ベースアップ)の原資を確保するために設けられた診療報酬上の加算をいう。正式には「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)(Ⅱ)」「入院ベースアップ評価料」などに分かれる。

物価・賃金の上昇に対して医療従事者の処遇改善を進める目的で導入された。算定して得た点数は、対象職員の賃金引き上げに充てることが求められる(使途が限定されている)点が特徴だ。単なる増収ではなく「賃上げのための財源」という位置づけである。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

令和8年度改定で確定した主な変更点

令和8年度改定では、賃上げが最重要テーマとされ、ベースアップ評価料が大幅に拡充された。確定した主な変更点は次の通りだ。

1. 対象職種の拡大(40歳未満の勤務医・事務職員)

従来は医師・歯科医師が対象外であったが、令和8年度改定では40歳未満の勤務医が新たに対象職種に追加された。さらに、これまで整理が曖昧だった事務職員(受付・医事課職員など)も明確に対象に位置づけられた。クリニックの医療事務スタッフの賃上げに、より活用しやすい制度となった。

2. 賃上げ目標の引き上げ(+3.2%〜+5.7%)

令和8・9年度それぞれで+3.2%のベースアップを実現することを支援する設計になった。特に看護補助者・事務職員については+5.7%という高い賃上げ目標が掲げられている。

3. 点数の大幅引き上げ(2段階引き上げ)

外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の点数は、令和8年度と令和9年度の2段階で引き上げられる。令和9年6月には初診時の点数が令和6年度比で約6倍に達する設計とされ、賃上げ財源が大きく厚くなる。

4. 継続的な賃上げへの優遇区分の新設

継続して賃上げに取り組む医療機関に対する手厚い評価区分が創設された。要件を満たした施設は、より高い点数を算定できる。令和9年6月以降はこの優遇がさらに引き上げられる予定だ。

5. 賃上げ未実施への減算規定

一方で、賃上げを実施しない医療機関には入院基本料等の減算規定が新設された。「賃上げをしないと減収になる」という設計が強まっており、クリニックにおける対応は実質的に必須となっている。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

ベースアップ評価料の対象と仕組み

対象となる職種

看護職員、医療事務、薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、事務職員など幅広く対象となる。令和8年度からは40歳未満の勤務医も加わった。なお、開設者である院長本人の報酬は対象外とされるのが基本だ。

算定の基本構造

  • 外来・在宅を行う診療所は「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)」を基本として算定する。
  • 対象職員の給与総額に対する賃金改善の割合が一定以上必要な場合は「(Ⅱ)」を組み合わせて上乗せ算定する。
  • 算定によって得た収入は対象職員の基本給等の引き上げに必ず充てる。
  • 賃金改善計画書・実績報告書の作成と地方厚生局への提出が義務付けられる。

「外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)」と「(Ⅱ)」の使い分け

無床診療所(クリニック)が算定するベースアップ評価料には、(Ⅰ)と(Ⅱ)の2段階が存在する。

  • 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ): 初診時・再診時(訪問診療時等)にすべての対象施設が基本として算定する点数。
  • 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ): (Ⅰ)の算定によって得られる見込み収入だけでは、対象職員の賃上げ目標(+3.2%等)の原資に届かない場合に、上乗せして算定する点数(8段階の区分が存在)。

まずは(Ⅰ)による見込み収入を試算し、目標賃上げ額に届かない場合は(Ⅱ)の届出・算定を検討する流れとなる。

※具体的な点数・区分・計算式は令和8年度改定の告示・通知に基づく。正確な数値は厚労省の最新資料で確認すること。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

クリニックでの算定・届出の実務

届出の流れと「計算ツール」の活用

  1. 厚生労働省のWebサイトから「ベースアップ評価料計算ツール(Excel)」をダウンロードする。
  2. 対象職員の過去の給与総額や勤務形態(常勤・非常勤)、目標とする賃上げ率を入力する。
  3. 計算ツール上で(Ⅰ)のみで要件を満たすか、(Ⅱ)の上乗せが必要かを判定する。
  4. 出力された「賃金改善計画書」および施設基準の届出書を管轄の地方厚生局へ提出する。
  5. 算定を開始し、年度末に「賃金改善実績報告書」を提出する。

届出期限に要注意

令和8年度改定では、所定の期限までに届出をしないと減算となる扱いがある。改定に合わせた再届出が必要なケースもあるため、届出スケジュールを早めに確認することが重要だ。「気づいたら期限を過ぎていて減算になった」という事態は絶対に避けたい。

実務でつまずきやすいポイント

  • 賃金改善の「対象」と「原資の紐付け」の管理: 算定額をどの職員の賃上げにいくら充てたかを説明できる状態にする。
  • 給与計算・勤怠データとの整合: 計画・実績の根拠となる人件費データを整備する。
  • 報告書作成の事務負担: 対象職員数・給与総額の集計を毎回行う必要がある。

これらは、勤怠・給与・人事のデータが整理されているほど効率化される。電子カルテ・レセコンで算定を、勤怠/給与システムで人件費を正確に管理し、両者を突き合わせられる状態にしておくことが、届出・報告の負担軽減につながる。クラウド型電子カルテ(CLIUSなど)なら改定対応のマスタ更新が自動反映されるため、点数変更への追従もスムーズだ。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

ベースアップ評価料と補助金の関係

賃上げには診療報酬(ベースアップ評価料)だけでなく、自治体や国の補助金(業務改善助成金など)が併用できる場合がある。制度が複数あり、対象・使途・申請時期が異なるため、自院がどの制度を使えるかを整理しておくとよい。診療報酬と補助金を組み合わせることで、賃上げの原資をより厚く確保できる。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

Q. ベースアップ評価料は医師も対象になりますか?

A. 従来は医師・歯科医師が対象外であったが、令和8年度改定で40歳未満の勤務医が新たに対象職種に追加された。ただし、開設者である院長本人の報酬は対象外とされるのが基本である。

Q. クリニックの受付・医療事務スタッフも対象ですか?

A. はい。令和8年度改定で事務職員(医事課職員など)が明確に対象に位置づけられ、看護補助者とともに高い賃上げ目標(+5.7%)が掲げられている。

Q. 届出をしないとどうなりますか?

A. 令和8年度改定では、賃上げを実施しない医療機関に入院基本料等の減算規定が設けられた。また届出が遅れると算定できず、実質的に減収となる。届出期限の確認は必須である。

Q. 補助金と併用できますか?

A. 賃上げには診療報酬(ベースアップ評価料)に加え、自治体・国の補助金が併用できる場合がある。対象・使途・申請時期が異なるため、自院がどの制度を使えるかを整理しておくとよい。

クラウド型電子カルテ「CLIUS」

クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。

詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。

まとめ

ベースアップ評価料のポイントは以下の通りだ。

  • 医療従事者の賃上げ原資を確保するための診療報酬加算である。
  • 令和8年度改定(2026年6月施行)で大幅拡充され、40歳未満の勤務医・事務職員が対象に追加された。
  • 賃上げ目標は+3.2%(看護補助者・事務職員は+5.7%)、点数は令和8・9年度の2段階で大幅引き上げとなる。
  • 届出をしないと減算となる規定があり、対応は実質必須。厚労省の計算ツールを活用して早期に届出を行う。
  • 算定データと人件費データを連動させる仕組みづくりが、届出・報告の負担軽減の鍵となる。

賃上げは令和8年度改定の最大の柱であり、今後も継続するテーマだ。制度を正しく理解し、届出期限を守り、算定と人件費管理を連動させる仕組みを整えておきたい。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、