マイナ保険証の作り方と使い方|クリニック側が知っておく受付対応も解説

従来の健康保険証の有効期限は、2025年12月1日で終了しています。それ以降は、加入している健康保険の資格情報が登録されているマイナンバーカード「マイナ保険証」を基本とする仕組みに移行しています。しかし現状、マイナ保険証を利用していない人も多く存在します。従来の保険証はもう使えないので、患者側はマイナ保険証を作成・使用する必要がありますし、クリニック側は、マイナ保険証を持っていない患者が来院した場合の適切な対応方法などを知っておくことが大切です。そこで今回は、患者側・医療機関側それぞれがマイナ保険証について知っておくべきことを解説していきます。

目次
  1. マイナ保険証とは
    1. 医療機関・薬局での使われ方
    2. 患者が自分で確認する方法
  2. マイナ保険証の利用状況
    1. 資格確認書とは?
    2. 資格確認書ではなくマイナ保険証の利用が推奨される理由
      1. より適切な医療を受けやすくなる
      2. 高額療養費制度の手続きが簡単になる
      3. 医療費控除の申告がしやすい
      4. 医療DX(デジタル化)の基盤になる
  3. 【患者向け】マイナ保険証の作り方
    1. STEP1:マイナンバーカードを申請・作成する
      1. ① 申請する
      2. マイナンバーカード交付通知書(はがき)が届く
      3. 市区町村窓口で受け取る
    2. STEP2:マイナンバーカードの健康保険証利用を申請・登録する
      1. 顔認証付きカードリーダーからの申請
      2. マイナポータルからの申請
      3. セブン銀行ATMからの申請
  4. マイナ保険証の使い方
    1. 顔認証/暗証番号での本人確認
    2. 情報提供に「同意する/同意しない」の選択
  5. スマートフォンでマイナ保険証を使うこともできる!
    1. スマートフォンでマイナ保険証を利用するとは?
    2. スマートフォンをマイナ保険証として利用する方法
  6. 【クリニック向け】マイナ保険証の受付対応
    1. オンライン資格確認の仕組みと導入
    2. トラブル発生時(読み取りエラー等)のクリニック受付対応
    3. 関連する診療報酬加算
    4. 電子カルテ連携で資格確認〜カルテ反映を効率化~
  7. マイナ保険証に関するFAQ
    1. Q. 医療機関でマイナ保険証が読み取れないことはありますか?
      1. 読み取れなかった場合はどうなる?
    2. Q. マイナ保険証はすべての医療機関・薬局で利用できますか?
    3. Q. 訪問診療やオンライン診療でもマイナ保険証を利用することができますか?
    4. Q. マイナ保険証を提示すれば、限度額適用認定証は持参しなくてもいいですか?
    5. Q. マイナ保険証を使うと個人情報が漏れる心配はありませんか?
    6. Q. 転職や就職で健康保険が変わった場合、登録し直す必要がありますか?
    7. Q. マイナンバーカードの有効期限が切れたらどうなりますか?
    8. Q. マイナ保険証本体に健康保険証の情報が保存されているのですか?
    9. Q. 暗証番号を忘れてしまった場合はどうすればよいですか?
    10. Q. マイナンバーカードに健康保険証の利用登録をしたら、その後、解除することはできないのでしょうか?
    11. Q. 子どものマイナ保険証を親のスマートフォンに追加することはできますか?
    12. Q. 顔認証付きカードリーダーで写真は撮られますか? また、その写真は保存されますか?
    13. Q. 保育所などに子どもを預けるにあたって、万が一の際、医療機関や薬局を受診させてもらいたい場合はどうすればいいですか?
  8. 患者側・医療機関側の双方が、マイナ保険証の仕組みを正しく理解して適切に活用することが大切

マイナ保険証とは

マイナ保険証とは、各自が加入している健康保険の資格情報が登録されているマイナンバーカードのことです。

医療機関・薬局での使われ方

医療機関や薬局でマイナ保険証を提示すると、「オンライン資格確認システム」を通じて、現在、有効な健康保険の資格情報が確認されます。そのため、転職や引っ越しなどで加入する健康保険が変わった場合でも、新しい資格情報が登録されれば、最新の情報で資格確認がおこなわれます。

⇒参照:厚生労働省「資格確認方法について」

患者が自分で確認する方法

マイナポータルにログインして、「証明書」一覧のなかから「健康保険証」をクリックすると、健康保険の資格情報や利用登録状況を確認できます。

マイナ保険証に登録されている主な情報は次の通りです。

  • 被保険者証の記号・番号・枝番
  • 被保険者名・生年月日・性別
  • 資格取得年月日
  • 保険者番号
  • 保険者名(加入している健康保険組合などの名称)
  • 限度額適用認定関連の情報(医療機関等でひと月あたりの医療費の自己負担限度額を示す値)など

また、医療扶助を受けている場合は、その資格情報などについても登録されています。

⇒参照:マイナポータル

マイナ保険証の利用状況

冒頭で触れた通り、従来の健康保険証の有効期限はとっくに切れています。

有効期限切れに気づかず、医療機関受診時に従来の健康保険証を持参した場合は利用可能とされていましたが、その対応も2026年7月31日をもって終了しています。

⇒参照:厚生労働省「資格確認方法について」

しかしながら、マイナ保険証の利用率は100%ではありません。厚生労働省の公表によると、2026年5月時点でのマイナ保険証の利用率は68.52%です。

(※年月と利用率は下記ページで随時更新されています)

⇒参照:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」

利用率が68.52%ときくと、「残りの31.85%は医療機関を受診していない」と解釈してしまいそうですが、実際はそうではなく、31.85%の「利用していない人」の内訳は次の通りです。

  • 資格確認書を提示した人
  • システム障害などによりマイナ保険証を利用しなかった人
  • その他、マイナ保険証以外の方法で資格確認を受けた人

つまり、そもそも「その月に医療機関を受診しなかった人」は利用率の分母に含まれていないということです。また、内訳の大半は「資格確認書を提示した人」です。

資格確認書とは?

資格確認書とは、マイナンバーカードを健康保険証として登録・利用していない場合に、被保険者が加入している医療保険者から無償で交付される書類です。また、マイナ保険証の利用が困難な高齢者・障害者は、申請することによって、資格確認書を無償で交付してもらえます。

⇒参照:デジタル庁「資格確認書(マイナ保険証以外の受診方法)」

⇒参照:厚生労働省「資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)」

資格確認書ではなくマイナ保険証の利用が推奨される理由

2026年7月時点において、「資格確認書を廃止する」という政府の決定はありません。つまり、資格確認書があれば今後も医療機関や薬局を受診することは可能です。ただし、資格確認書ではなくマイナ保険証を使うことにはいくつもメリットがあります。

厚生労働省が資格確認書よりもマイナ保険証の利用を推奨している理由は、主に次の4点です。

マイナ保険証が推奨される理由 内容
より適切な医療 過去の診療・薬剤情報を活用しやすい
手続きの簡素化 高額療養費制度の事前申請が原則不要
利便性 医療費控除の手続きが簡単
医療DX 電子処方箋や電子カルテ共有などと連携しやすい

詳しく解説していきます。

より適切な医療を受けやすくなる

患者本人が同意すると、医師や薬剤師は過去の診療情報や処方薬の情報を確認できます。

これによって、次のようなメリットを得られます。

  • 重複した薬の処方を防ぎやすい
  • 飲み合わせのリスクを確認しやすい
  • 過去の検査結果などを踏まえた診療がしやすい

なお、このことは医療機関側にとっても「適切な医療を提供することができる」というメリットになります。

高額療養費制度の手続きが簡単になる

従来は、限度額適用認定証を事前に取得しなければならないケースがありました。

しかし、マイナ保険証ではオンラインで資格確認ができるため、多くの場合、窓口で自己負担限度額までの支払いで済み、事前申請が不要になります。

医療費控除の申告がしやすい

マイナポータルで医療費情報を確認することが可能となり、確定申告の医療費控除に利用できます。厚生労働省のホームページでも、医療費通知を集める手間が減るため、申告が簡単になると案内されています。

医療DX(デジタル化)の基盤になる

政府は、医療機関同士で必要な医療情報を安全に共有しやすくするなど、医療DXを進めています。

マイナ保険証はその基盤として位置付けられており、次のような仕組みとの連携が期待されています。

  • オンライン資格確認
  • 電子処方箋
  • 電子カルテ情報共有
  • 救急医療での情報活用

⇒参照:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用(マイナ保険証)について」

⇒参照:厚生労働省「医療機関・薬局では、マイナ保険証か資格確認書をご提示ください」

【患者向け】マイナ保険証の作り方

マイナ保険証を作成して、医療機関や薬局で使える状態にするためには、次の2つのステップが必要です。

  • STEP1:マイナンバーカードを申請・作成する
  • STEP2:マイナンバーカードの健康保険証利用を申請・登録する

STEP1:マイナンバーカードを申請・作成する

マイナンバーカードそのものを持っていない場合、まずは次のステップでマイナンバーカードを取得する必要があります。

  1. ① 申請する
  2. ② マイナンバーカード交付通知書(はがき)が届く
  3. ③ 市区町村窓口で受け取る

順を追って説明していきます。

① 申請する

次のいずれかの方法で申請できます。

▶スマートフォンから申請
【手順】1. スマホで顔写真を撮影する 2. スマホで交付申請書のQRコードを読み取る 3. 申請用webサイトからメールアドレスを登録する 4. 申請者専用webサイトのURLが届いたら、顔写真を登録して必要事項を入力する

▶パソコンから申請
【手順】1. スマホやカメラで顔写真を撮影する 2. 申請用webサイトからメールアドレスを登録する 3. 申請者専用webサイトのURLが届いたら、顔写真を登録して必要事項を入力する

▶郵送で申請
【手順】交付申請書に必要事項を記入して、6か月以内に撮影した顔写真を貼り付けて郵送する

▶街中の証明写真機(対応機種)から申請
【手順】1. タッチパネルから「個人番号カード申請」を選択する 2. 撮影用の料金を投入して、交付申請書のQRコードをバーコードリーターにかざす 3. 画面の案内に従って必要事項を入力する 4. 画面の案内に従って、顔写真を撮影して送信する

◎なお、スマートフォンまたはパソコンから申請する際にアクセスする「申請用webサイト」は以下です。

⇒参照:マイナンバー 個人番号カード交付申請

◎郵送または街中の証明写真機から申請する場合に必要な「交付申請書」は主に次の方法で入手できます。

・① 市区町村の窓口でもらう(もっとも簡単)
お住まいの市区町村役場のマイナンバー担当窓口にて、無料で発行してもらえます。

  • QRコード・申請書ID付きの交付申請書を発行してもらえる
  • オンライン申請にも郵送申請にも利用可能
  • 本人確認書類の提示を求められる場合があります。

・② インターネットからダウンロードする
マイナンバーカード総合サイトでは、手書き用の交付申請書をダウンロードできます。この申請書にはQRコードや申請書IDは付いていませんが、マイナンバー(個人番号)を記入して郵送で申請できます。

⇒参照:地方公共団体情報システム機構 マイナンバーカード総合サイト「交付申請等ダウンロード」

・③ 過去に送付されたものを利用する
次の書類を保管していれば、そのなかに交付申請書が入っている場合があります。

  • 個人番号通知書
  • 通知カード(2020年5月以前に交付された方)
  • 国から送付された交付申請書

住所・氏名などに変更がなければ、そのまま利用できる場合があります。転居した場合などは、新しい交付申請書を市区町村で受け取る必要があります。

マイナンバーカード交付通知書(はがき)が届く

カードの準備ができると、市区町村から交付通知書が郵送されます。

市区町村窓口で受け取る

本人確認書類などを持参して、マイナンバーカードを受け取ります。

STEP2:マイナンバーカードの健康保険証利用を申請・登録する

続いては、マイナンバーカードの健康保険証利用を申請・登録する方法です。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには登録が必要です。登録申請方法としては、以下3つの方法があります。

  • ①顔認証付きカードリーダーからの申請
  • ②マイナポータルからの申請
  • ③セブン銀行ATMからの申請

詳しく解説していきます。

顔認証付きカードリーダーからの申請

病院や薬局で受付する際に、その場で利用登録できます。

【必要なもの】

  • マイナンバーカード

【登録手順】

  1. ①顔認証付きカードリーダーにカードを置く
  2. ②「健康保険証として登録する」を選択
  3. ③顔認証または暗証番号で本人確認
  4. ④利用規約に同意する
  5. ⑤登録完了

初めて利用する人は、受付時の画面からそのまま登録できるよう案内されます。

マイナポータルからの申請

もっとも一般的な方法です。24時間いつでも自宅から手続きできます。

【必要なもの】

  • マイナンバーカード
  • 券面入力補助用暗証番号(4桁)
  • マイナポータルアプリをインストールしたスマートフォン(NFC対応)またはパソコン
    ※パソコンからの利用登録の場合、対応するICカードリーダライタか、あるいはスマートフォンも必要です

【登録手順】
(スマートフォンの場合)

  1. ①マイナポータルアプリを起動してログインする
  2. ②「健康保険証利用の登録」を選択する
  3. ③利用規約などを確認して、同意する
  4. ④スマートフォンでマイナンバーカードを読み取る
  5. ⑤暗証番号を入力して登録完了

(パソコンの場合)
ICカードリーダライタを使うか、あるいはスマートフォンでQRコードを読み取ってマイナポータルにログインしたら、以降はスマートフォンの場合と同様に進めていきます。

なお、登録状況は、マイナポータルの「健康保険証」画面で確認できます。

セブン銀行ATMからの申請

全国のセブン銀行ATMから登録する方法です。

【必要なもの】

  • マイナンバーカード
  • 券面入力補助用暗証番号(4桁)

【登録手順】

  1. ①ATMの画面で「マイナンバーカードでの手続き」を選択
  2. ②「健康保険証利用登録」を選ぶ
  3. ③マイナンバーカードをセットする
  4. ④暗証番号を入力する
  5. ⑤内容を確認して登録完了

24時間利用できるATMも多く、スマホ操作が苦手な人にも利用しやすい方法です。

⇒参照:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用方法」

⇒参照:マイナポータル「よくある質問:マイナンバーカードの保険証等利用の登録方法や登録日について教えてください」

マイナ保険証の使い方

続いては、マイナ保険証を使って医療機関を受診する際や薬局で処方を受ける際の流れを確認していきましょう。

顔認証/暗証番号での本人確認

医療機関や薬局の受付にある顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを置いて、顔認証で本人確認するか、4桁の暗証番号を入力して本人確認をおこないます。

情報提供に「同意する/同意しない」の選択

受付画面で、過去の診療情報や薬剤情報、特定健診情報などを医療機関・薬局へ提供することに対して、「同意する」または「同意しない」を選択します。

同意した場合は、医師や薬剤師が必要な情報を確認できるようになり、より適切な診療や重複投薬の防止などに役立てられます。なお、同意しなくてもマイナ保険証で受診することは可能です。

スマートフォンでマイナ保険証を使うこともできる!

2025年9月19日以降、一部の医療機関や薬局では、スマートフォンでもマイナ保険証を使えるようになりました。

スマートフォンでマイナ保険証を利用するとは?

健康保険証の利用登録が済んだマイナンバーカードをスマートフォンに追加すると、医療機関・薬局の顔認証付きカードリーダーに、マイナンバーカードを追加したスマートフォンをかざすことによって、受診の手続きをとることができるようになります。ただし、スマートフォンのマイナ保険証が利用できる医療機関・薬局は限られています。利用可能な施設であるかどうかを事前に確認するといいでしょう。

なお、スマートフォンにマイナンバーカードを追加した場合でも、実物のマイナンバーカードは引き続き使うことができます。

また、スマートフォンへのマイナンバーカードの追加は任意です。

スマートフォンをマイナ保険証として利用する方法

スマートフォンをマイナ保険証として利用する方法は次の通りです。

【必要なもの】

  • 実物のマイナンバーカード
  • 最新のマイナポータルアプリ
  • 券面入力用暗証番号(数字4桁)※iPhoneのみ、Androidでは不要
  • 署名用パスワード(英数字6~16桁)

※なお、iPhone、Androidともにすべての機種に対応しているわけではありません。対応している機種であるかどうかは次のページで確かめられます。

⇒参照:iPhone対応機種

⇒参照:Android対応機種

【手順】

  1. ①マイナカードの健康保険証利用登録をおこなっていない場合は、利用登録する
  2. ②最新のマイナポータルアプリから、スマートフォンのマイナンバーカードの利用申請・登録をおこなう

⇒参照:厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証利用について」

【クリニック向け】マイナ保険証の受付対応

続いては、マイナ保険証で患者が受診する際の、クリニック側の対応について確認していきます。

オンライン資格確認の仕組みと導入

マイナ保険証に対応するには、医療機関・薬局がオンライン資格確認システムを導入する必要があります。

受付で患者がマイナンバーカードを顔認証付きカードリーダーにかざすと、システムが医療保険のオンラインネットワークを通じて加入資格を確認します。これによって、保険証の有効期限切れや資格喪失などをリアルタイムで確認できるため、保険資格の確認ミスや事務負担の軽減につながります。

また、患者の同意があれば、過去の診療情報や薬剤情報、特定健診情報などを参照できるため、より適切な診療を提供しやすくなります。

トラブル発生時(読み取りエラー等)のクリニック受付対応

機器トラブルや資格未反映によって受付でエラーが発生した場合でも、慌てず適切な手順で確認を行うことで、患者の過剰負担(10割負担)を防ぐことができます。クリニック受付では以下の対応フローを周知しておきましょう。

  • 暗証番号・目視確認への変更:顔認証エラーが発生した場合は、暗証番号入力または受付スタッフによる目視確認へ切り替えます。
  • マイナポータル画面・資格情報のお知らせの確認:読み取りができない場合、患者のスマホでマイナポータルの資格画面を提示してもらうか、「資格情報のお知らせ」を確認します。
  • 被保険者資格申告書の活用:保険変更直後などでシステムに反映されていない場合は、患者に「被保険者資格申告書」を記入してもらうことで、当日は通常の保険診療扱いとして受付が可能です。

関連する診療報酬加算

マイナ保険証やオンライン資格確認を活用する医療機関では、一定の要件を満たすことによって「電子的診療情報連携体制整備加算」を算定できる場合があります。

「電子的診療情報連携体制整備加算」は、2026年度(令和8年度)診療報酬改定によって新設された加算で、「医療DX推進体制整備加算」と「医療情報取得加算」の廃止に伴い、新設されるに至りました。

⇒参照:診療報酬改定で「得をするクリニック」の共通点 — 電子的診療情報連携体制整備加算の完全活用ガイド

電子的診療情報連携体制整備加算は、「電子的診療情報連携体制整備加算1」「電子的診療情報連携体制整備加算2」「電子的診療情報連携体制整備加算3」の3つの区分にわけられています。

区分によって満たすべき施設基準が次のように異なります。

【施設基準】

  • 電子的診療情報連携体制整備加算1: 施設基準1~10のすべて
  • 電子的診療情報連携体制整備加算2: 施設基準1~7のすべて かつ 施設基準8~10のいずれか
  • 電子的診療情報連携体制整備加算3: 施設基準1~7のすべて
  1. 1 オンライン請求をおこなっていること
  2. 2 診療報酬明細書を患者に無償で交付していること
  3. 3 オンライン資格確認をおこなう体制を有していること
  4. 4 医師または歯科医師が、オンライン資格確認等システムを利用して取得した診療情報を、診療をおこなう診察室、手術室または処置室などにおいて、閲覧または活用できる体制を有していること
  5. 5 マイナ保険証利用率が30%以上であること
  6. 6 マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる体制を有していること
  7. 7 明細書発行に関する事項、医療DX推進の体制に関する事項などについて、当該保険医療機関の見やすい場所およびウェブサイトに掲載していること
  8. 8 電子処方箋を発行する体制または調剤した薬剤に関する情報を電子処方箋システムに登録する体制を有していること
  9. 9 以下のアからウのすべて、またはエを満たす電子カルテを有していること
    ア 厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制であること
    イ 電子処方箋管理サービスとの接続インターフェースを有していること
    ウ 電子カルテ情報共有サービスとの接続インターフェースを有していること
    エ 厚生労働省が認証する電子カルテ製品であること
  10. 10 次のアを満たすこと または イおよびウを満たすこと
    ア 国等が提供する電子カルテ情報共有サービスにより取得される診療情報等を活用する体制を有していること
    イ 地域の複数の医療機関間で検査結果や画像情報などを含む診療情報を共有または閲覧できるネットワークであって、以下の(イ)から(ハ)のすべてを満たすものを活用する体制を有していること
    (イ)当該ネットワークに参加している保険医療機関の数が10以上であり、そのうち診療情報を開示している病院の数が2以上であること
    (ロ) 登録患者数が1,000人以上であること または新規登録患者数が年間100人以上であること
    (ハ) 当該ネットワークの運営主体が連携している医療機関名および登録患者数をウェブサイトで公表していること
    ウ 以下の(イ)および(ロ)を満たすこと
    (イ)診療情報提供料(Ⅰ)の検査・画像情報提供加算または電子的診療情報評価料の施設基準を届け出ていること
    (ロ)当該ネットワークに参加していること および実際に患者の情報を共有している実績のある保険医療機関の名称について、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること

【初診料加算点数・再診料加算点数】
(初診料加算)

  • 電子的診療情報連携体制整備加算1:15点
  • 電子的診療情報連携体制整備加算2: 9点
  • 電子的診療情報連携体制整備加算3: 4点

(再診料加算)
一律2点

なお、施設基準のうち「5 マイナ保険証利用率が30%であること」を現状満たしていない場合、受付で患者に声掛けしたり、デジタルサイネージでマイナ保険証利用のメリットを案内したりすることによって、患者に周知。案内を続けることが大事です。

⇒参照:大分県医師会「医療DX推進体制整備加算等の見直し(電子的診療情報連携体制整備加算の新設)」

電子カルテ連携で資格確認〜カルテ反映を効率化~

オンライン資格確認システムと電子カルテを連携させることによって、受付で確認した患者の資格情報や基本情報を電子カルテへ自動で反映させられるようになります。

これによって、受付担当者による手入力や転記作業が減り、入力ミスや資格確認漏れの防止につながります。また、患者の同意があれば、診療・薬剤情報などを診療時に参照できるため、重複投薬や禁忌薬の確認、より適切な診療方針の決定にも役立ちます。

つまり、受付から診療、会計までの業務がスムーズになり、クリニック全体の業務効率化と患者サービスの向上が期待できるということです。

ただし、業務効率化を最大化させるためには、オンライン資格確認機能をはじめとする便利な機能を有した電子カルテを導入することが不可欠です。

たとえば、予約・診察・院内フローまで一元化できるクラウド型電子カルテ「CLIUS」なら、マイナンバーでチェックイン(受付)→資格情報の取得→患者情報の更新までの流れが、CLIUS上で完結する機能を使うことができます。

⇒参照:CLIUS「マイナンバーカードによるオンライン資格確認/受付」

マイナ保険証に関するFAQ

続いては、マイナ保険証に関してよくある質問とその答えをみていきましょう。

Q. 医療機関でマイナ保険証が読み取れないことはありますか?

医療機関でマイナ保険証が正常に読み取れないことはあります。 ただし、多くの場合は一時的な不具合や設定の問題であり、別の方法で受付できます。

主な原因は次のとおりです。

  • ①顔認証がうまくいかない:マスクや帽子を着用していたり、照明の影響があったりすると、顔認証に失敗することがあります。その場合は、4桁の暗証番号を入力して本人確認をおこなうことができます。
  • ②ICチップが読み取れない:カードの置き方がずれていた、カードリーダーの一時的な不具合があったりすると、ICチップを読み取れないことがあります。カードを置き直すことで改善する場合があります。
  • ③ネットワークやシステム障害:オンライン資格確認システムや医療機関のネットワークに障害が発生すると、資格確認ができないことがあります。このような場合は、医療機関が別の方法で保険資格を確認することがあります。
  • ④健康保険の資格情報が反映されていない:転職や就職、扶養の変更などの直後は、保険者側の手続き状況によってオンライン資格確認システムに新しい資格情報がまだ反映されていないことがあります。
  • ⑤マイナンバーカードの有効期限切れなど:マイナンバーカードや電子証明書の有効期限が切れていると、マイナ保険証として利用できない場合があります。

読み取れなかった場合はどうなる?

マイナ保険証が読み取れないからといって、必ずしも受診できなくなるわけではありません。

医療機関では状況に応じて次のような対応をおこないます。

  • 暗証番号による本人確認をおこなう
  • カードを再度読み取る
  • 健康保険の資格を、資格確認書などの別の方法で確認する

このため、一時的に読み取りができなくても、多くの場合は適切な方法で保険資格を確認したうえで受診できます。

Q. マイナ保険証はすべての医療機関・薬局で利用できますか?

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認システムは、ほぼすべての医療機関・薬局で導入されています。ただし、先に解説した通り、スマートフォンのマイナ保険証については、必要な機器の準備が整った医療機関・薬局でのみ利用可能です。

なお、対応している医療機関・薬局は下記ページで検索することができます。

⇒参照:厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証対応医療機関・薬局検索ページ」

Q. 訪問診療やオンライン診療でもマイナ保険証を利用することができますか?

訪問診療でもオンライン診療でも、マイナ保険証が運用されています。

Q. マイナ保険証を提示すれば、限度額適用認定証は持参しなくてもいいですか?

はい。不要です。限度額適用認定証を含め、下記の証類についても持参が不要です。

  • 資格確認書(健康保険資格確認書 / 国民健康保険資格確認書 / 高齢受給者証等)
  • 限度額適用認定証 / 限度額適用・標準負担減額認定証(限度額適用認定・限度額適用若しくは標準負担額減額認定の記載がある資格確認書)
  • 特定疾病療養受療証

Q. マイナ保険証を使うと個人情報が漏れる心配はありませんか?

医療情報の閲覧には、本人確認や患者の同意などの仕組みが設けられており、不正な閲覧を防ぐためのセキュリティ対策が講じられています。また、マイナンバー(12桁の個人番号)が診療やレセプトで利用されることはありません。

Q. 転職や就職で健康保険が変わった場合、登録し直す必要がありますか?

通常は登録し直す必要はありません。新しい健康保険への加入手続きが完了すると、オンライン資格確認システムに新しい資格情報が反映されます。

Q. マイナンバーカードの有効期限が切れたらどうなりますか?

マイナンバーカードは更新手続きが必要です。有効期限が切れる前に更新をおこなうことで、引き続きマイナ保険証として利用できます。

Q. マイナ保険証本体に健康保険証の情報が保存されているのですか?

マイナンバーカード自体に健康保険証の情報が保存されているわけではありません。カードを使ってオンライン資格確認システムにアクセスして、加入している健康保険の資格情報を確認する仕組みです。

Q. 暗証番号を忘れてしまった場合はどうすればよいですか?

暗証番号を忘れたりロックされたりした場合は、お住まいの市区町村窓口で再設定の手続きが必要です。ロックされた場合は、スマートフォンアプリとコンビニのキオスク端末を利用して、暗証番号を初期化・再設定することでロックを解除することも可能です。ただし、その際は署名用パスワード(6~16桁の暗証番号)が必要です。

なお、医療機関・薬局でマイナンバーカードを健康保険証として利用する場合、暗証番号がロックされていても、顔認証付きカードリーダーで顔認証または窓口職員によるマイナンバーカードの顔写真の目視確認で本人確認可能なため、健康保険証として利用することはできます。

Q. マイナンバーカードに健康保険証の利用登録をしたら、その後、解除することはできないのでしょうか?

保険者に対して申請をすることで、マイナンバーカードの健康保険証の利用登録を解除することができます。同時に、資格確認書の交付を受けることができます。具体的な解除手続については、ご自身が加入している保険者に対してお問い合わせください。

なお、上記方法などで利用登録を解除した場合であっても、再度利用登録することが可能です。

Q. 子どものマイナ保険証を親のスマートフォンに追加することはできますか?

1台のスマートフォンにつきひとりのマイナンバーカードしか追加できません。また、15歳未満は原則スマートフォンのマイナンバーカードを利用できません。

Q. 顔認証付きカードリーダーで写真は撮られますか? また、その写真は保存されますか?

顔認証で資格確認をおこなう場合、顔認証付きカードリーダーによって患者の顔が撮影されます。ただし、マイナンバーカードのICチップ内に保存されている顔画像と、顔認証付きカードリーダーが撮影した顔画像が同一人であるかどうかを確認した後、撮影画像のデータは即時削除されます。顔画像のデータが保存されることもありません。

Q. 保育所などに子どもを預けるにあたって、万が一の際、医療機関や薬局を受診させてもらいたい場合はどうすればいいですか?

保育士や幼稚園教諭などが、保護者に代わって子どもを医療機関・薬局などに受診させる必要が生じた場合、事前に扱っておいた「資格情報のお知らせまたはその写し」「資格確認書またはその写し」などを医療機関や薬局に提示するといった方法によって、保険診療・保険調剤を受けることも妨げられません。

⇒参照:厚生労働省「健康保険証の廃止に伴う修学旅行等の学校行事や部活動の合宿・遠征等における児童生徒本人の被保険者資格の確認方法について」の一部改正について

⇒参照:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」

患者側・医療機関側の双方が、マイナ保険証の仕組みを正しく理解して適切に活用することが大切

マイナ保険証は、患者と医療機関の双方にメリットをもたらす新しい受診の仕組みです。患者側は、顔認証や暗証番号による本人確認、診療情報の提供への同意など、基本的な使い方を理解しておくことで、過去の診療・薬剤情報の活用や高額療養費制度の手続き簡素化などの利点を受けられます。一方、クリニック側では、オンライン資格確認システムの導入や電子カルテとの連携によって、保険資格の確認を効率化して、受付業務の負担軽減や入力ミスの防止を実現することができます。マイナ保険証の仕組みを正しく理解して、患者・医療機関の双方が適切に活用することで、より安全で質の高い医療の提供と、スムーズな受診環境の実現が期待されています。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、