
特定の資格がなくても開設可能な整体院と異なり、接骨院や整骨院を開設するためには、柔道整復師の国家資格が必要です。
そのぶん開業のハードルは高くなりますが、国家資格を有すことによるメリットも大きく、保険適用の施術も行えるのがその一例として挙げられます。
ただし、すべての施術が保険適用というわけではなく、保険の対象となるのは一部の施術のみ。具体的にどんな施術が保険適用になるのか紹介していきます。
整骨院・接骨院の施術のうち、保険適用になる施術とは?
整骨院・接骨院の施術のうち保険が適用となるのは、骨折、挫傷、脱臼、打撲、捻挫の症状改善のための施術です。健康保険は、「病気や怪我の治療」および「病気や怪我を理由とする休業」に備えるためのものなので、傷病名がつく症状に対してのみ使えます。
そのため、先に挙げた例はすべて「怪我」に該当するため保険適用が可能、というわけです。
ただ注意点としては、先に挙げた5つのうち骨折と脱臼に関しては、緊急の場合を除き、施術に際して医師の同意が必要です。
整骨院・接骨院の施術のうち、保険適用にならない施術とは?
前述の通り、健康保険は、病気や怪我の治療および病気や怪我を理由とする休業に備えるためのものです。
そのため、肩凝りや首凝り、腰痛、身体の節々の痛みの緩和目的の施術、また怪我のリハビリに関しても使えません。
保険適用にならないのにウソの申告をしたらどうなる?
実際には、肩凝りや腰痛の緩和のための施術であるのに、「捻挫のための治療」などとウソの申告をして、健康保険組合から不正請求を受け取る整骨院・接骨院は少なからず存在します。しかし、このような不正請求を行った場合、それが明るみになると厳しい処分が下されます。
整骨院・接骨院が患者に代わって各種健康保険組合に療養費を請求する制度を「受領委任制度」といいますが、不正請求が明らかになった場合、以降、受領委任制度を利用できなくなることもあります。
健康保険組合以外の保険も取扱い可能
骨折、挫傷、脱臼、打撲、捻挫の施術に関しては、健康保険組合に療養費を請求できるほか、「労働災害保険」や「自賠責保険」の請求ができる場合もあります。
労働災害保険は、患者が仕事中や通勤途中に怪我をしたことが認められた場合に適用となるもので、「自賠責保険」は、患者が自動車の事故で怪我をした場合に適用となるものです。
保険適用メニューと自費メニューをバランスよく提供しよう
保険適用となるメニューは患者の自己負担額が少ないため、患者も積極的に利用したいと考えるものですが、保険適用メニューをメインにしてしまうと、怪我が治った患者は来なくなるため、リピーターとして定着させることができません。
一方、自費メニューの割合を多くし過ぎると、せっかくの受領委任制度を活用しにくくなるので、両方のメニューをバランスよく提供していくことが大切です。
競合のホームページなどを参照して、自分の整体院・整骨院ではどんなメニューを提供していきたいか、よく考えてみてくださいね。もし自分だけでは不安な場合は、専門家の意見も聞きながらでもいいでしょう。
特徴
その他特徴
対応業務
診療科目
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その他の業務
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この記事は、2023年2月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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