リフィル処方箋とは、1枚につき最大3回まで繰り返し使用することができる処方箋で、2022年度(令和4年度)に導入された新しいスタイルの処方箋です。「最大回数の3回まで使用されると、患者の通院回数が減って損をするのでは?」と考えがちですが、実は医療機関にとってもメリットがある処方箋です。そこで今回は、リフィル処方箋とはどのような仕組みであるのか、どのような場合に適用可能なのかなど、詳しく解説していきます。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋とは
リフィル処方箋とは、症状が安定している患者で、かつ一定の要件を満たしている患者に対して処方可能な処方箋で、医師が定めた期間内に最大3回まで繰り返し使用することができます。リフィル(refill)とは英語で「補充」「詰め替え」を意味します。つまり、処方内容は3回とも同じということになります。
通常の処方箋は、医師が定めた日数分の薬を1枚につき1回だけ受け取れますが、リフィル処方箋であれば、一定の間隔で最大3回まで同じ薬を受け取ることができます。
ただし、リフィル処方箋があれば必ずしも一定間隔で最大3回まで薬を受け取れるとは限りません。なぜかというと、服薬期間中には、薬剤師が患者の症状に変化がないか、薬剤の副作用が出ていないかを適切に確認して、服薬継続が適当ではないと判断される場合、医師に報告して、リフィル処方箋による調剤の中止および受診勧告をおこなうこととされているためです。
なお、リフィル処方箋は電子処方箋でも発行することができます。
ただし、利用するには医療機関・薬局の双方が「電子処方箋のリフィル処方箋機能」に対応していることが条件です。厚生労働省は、電子処方箋の追加機能としてリフィル処方箋に対応しており、対応施設では電子的に発行・調剤が可能であると案内しています。
⇒参照:政府広報オンライン「リフィル処方箋」を知っていますか?1度の診察で最大3回まで薬の処方を受けられます!
⇒参照:公益財団法人日本医療機能評価機構「リフィル処方箋に関する事例」
⇒参照:電子処方箋とは?仕組み・導入メリットと令和8年度改定での評価、クリニックの準備を解説
リフィル処方箋の導入背景
リフィル処方箋は、2022年4月の診療報酬改定によって正式導入が決定しています。
日本に導入される以前から、アメリカやヨーロッパなどの海外では広く普及している制度で、たとえばアメリカは、70年以上の歴史があることで知られていますが、いくつかの理由があり、日本では長年導入されることがありませんでした。
導入が見送られてきた理由については後述しますが、まず、リフィル処方箋が正式導入されることとなった背景を解説します。
| 背景 | 目的 |
|---|---|
| 高齢化・慢性疾患患者の増加 | 医療需要への対応 |
| 医師の働き方改革 | 外来負担の軽減 |
| 患者の負担軽減 | 通院回数・待ち時間・交通費の削減 |
| 医療費の効率化 | 不要な再診の削減、医療資源の有効活用 |
| 薬剤師の役割拡大 | 継続的な服薬管理・フォローアップの強化 |
高齢化に伴う医療需要の増加
日本では高齢化が進み、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの慢性疾患患者が増加しています。こうした患者は症状が安定していても、薬を受け取るためだけに毎月受診するケースが多く、医療機関・患者双方に負担となっていました。
医師の働き方改革への対応
2024年から医師の時間外労働に上限規制が導入されることを見据えて、外来診療の効率化が重要課題となっていました。
症状が安定している患者については、次のような対応とすることで、医師の外来負担や長時間労働を軽減できると期待されました。
- 毎月の診察を必須としない
- 必要なタイミングで薬局を利用できるようにする
厚生労働省も、リフィル処方箋は医師の働き方改革に資する制度と説明しています。
患者の通院負担を軽減するため
慢性疾患の患者には、次のことが負担となります。
- 処方箋をもらうだけの受診
- 長い待ち時間
- 通院の交通費・時間
リフィル処方箋では、医師が「病状は安定している」と判断した患者について、最大3回まで同じ処方箋を繰り返し利用できるため、通院回数を減らせます。これに伴い、院内での待ち時間や医療機関への往復時間なども減らすことができます。
医療費の効率化
政府は、不要な再診を減らすことで医療資源を効率的に活用して、医療費の適正化につなげることも目的としていました。
2022年度診療報酬改定では、次のことも見込んで制度設計がおこなわれました。
- リフィル処方箋導入・活用促進による効率化効果:約470億円(診療報酬改定率△0.10%相当)
⇒参照:厚生労働省「令和4年度診療報酬改定についての諮問書」
「薬局・薬剤師」の役割を高めるため
これまで薬剤師は、「薬を渡す」業務の比重が大きいとされていましたが、国は以前から、次のような対人業務への転換を進めてきました。
- 服薬状況の確認
- 副作用のチェック
- 飲み忘れ防止
- 継続的な服薬フォロー
リフィル処方箋では、患者が再受診しない期間も薬剤師が継続的に服薬管理をおこなうため、「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能強化につながることが期待されました。
⇒参照:令和8年度(2026年度)診療報酬改定のポイント|確定した改定率・変更点をクリニック向けに解説
日本でリフィル処方箋の導入が遅れた主な理由
日本ではリフィル処方箋は2022年4月の診療報酬改定でようやく導入されましたが、それまで長年導入されなかった背景には、日本の医療制度や医療現場の事情が複数重なっていました。単一の理由ではなく、主に次の5つが挙げられます。
- 定期的な診察を重視する医療文化であるため
- 長期処方で一定の代替ができていたため
- 医師と薬剤師の役割分担や責任の整理に時間がかかったため
- 医療機関の経営への影響が懸念されたため
- 制度やシステム整備が必要だったため
詳しく解説していきます。
「定期的な診察」が安全な医療につながるという考え方が強かった
日本では、薬を継続して服用する患者に対しても、定期的に医師が診察して、症状の変化や副作用、検査結果、他の病気の有無などを確認しながら処方を調整することが重視されてきました。
そのため、「診察なしで何度も薬を受け取れると、病状の悪化を見逃すのではないか」という懸念が医療界にありました。
日本ではもともと長期処方が可能だった
欧米では30日程度の処方が一般的な国もありますが、日本では以前から医師の判断で60日や90日などの長期処方が認められていました。
そのため、「リフィル処方箋がなくても、長期処方で十分対応できる」という考え方があり、制度導入の優先順位が高くありませんでした。
なお、「長期処方」とは、そういう制度があるわけではなく、一般的な処方箋でおこなうものです。
長期処方とリフィル処方箋は混同されやすいですが、次のように仕組みが異なります。
| 項目 | 長期処方 | リフィル処方箋 |
|---|---|---|
| 処方箋 | 通常の処方箋 | リフィル処方箋という専用の処方箋 |
| 薬の受け取り方 | 一度に長期間分を受け取る | 最大3回まで分けて受け取る |
| 医師の診察 | 薬がなくなるまで基本的に1回 | 初回のみ診察し、2・3回目は診察なしで調剤可能 |
| 例 | 90日分の薬を1回処方 | 30日分×3回など |
| 対象 | 症状が安定している患者など | 症状が安定している患者など |
つまり、整理すると次の通りです。
- 長期処方=通常の処方箋に長い日数分の薬を書くだけ
- リフィル処方箋=繰り返し使用できる特別な処方箋
⇒参照:政府広報オンライン「リフィル処方箋」を知っていますか?1度の診察で最大3回まで薬の処方を受けられます!
医師と薬剤師の役割分担に慎重だった
リフィル処方箋の活用は、次の連携が前提となります。
- 医師が最初に処方を決定する
- 薬剤師が継続服薬中の体調や副作用を確認する
しかし、日本では、「どこまで薬剤師が判断してよいのか」「異常があれば誰が責任を負うのか」について慎重な議論が続いていました。
そのため、制度設計に時間がかかりました。
医療機関の収益への影響も議論された
患者が受診する回数が減れば、再診料や処方箋料などの算定機会が減る医療機関もあります。
国はリフィル処方箋を、医療費適正化、医師の働き方改革の一環として導入しましたが、一部では「診療所の経営への影響」について懸念されています。
制度・システム整備が必要だった
リフィル処方箋では、次に挙げることに注意して正確に運用する必要があります。
- 何回目の調剤なのか
- 有効期限
- 処方内容の管理
- 医師への情報共有
そのため、レセコン、電子カルテ、薬局システムなどの対応も必要となり、制度設計に時間を要しました。現在は、電子処方箋の普及も進めながら運用環境の整備が進められています。
リフィル処方箋の普及状況
いくつかの懸念がありながらも、2022年度の診療報酬改定で導入が決定したリフィル処方箋ですが、その後の利用状況はどうかなのでしょうか。
デジタル庁の公表によると、2024年3月末時点においてリフィル処方箋を発行したことがある医療機関は、全国で9.5%とされています。ただし、リフィル処方箋を発行したことがある医師は、2025年3月末時点において29%とされています。
また、リフィル処方箋に対する医師の認知状況、薬剤師の認知状況、患者の認知状況はそれぞれ次の通りです。
医師の認知状況(2025年3月末時点)
- リフィル処方箋制度を知っている:97.0%
- リフィル処方箋の発行意向がある:61.7%
- リフィル処方箋の発行について患者から希望を受けたことがある:27.8%
薬剤師の認知状況(2025年3月末時点)
- リフィル処方箋を知っている:99.6%
- 患者からリフィル処方箋に関する相談を受けたことがある:18.5%
- リフィル処方箋を受け付けたことがある:69.9%
患者の認知状況(2025年3月末時点)
- リフィル処方箋を知っている:35.0%
- 症状が安定している場合、リフィル処方箋を利用したい:71.9%
- リフィル処方箋について医師から説明を受けたことがある:3.0%
- リフィル処方箋を交付されたことがある:11.0%
患者側の利用意向が高いということは、リフィル処方箋を発行していることによって、患者から選ばれる可能性が高くなるということなので、早期に対応できるよう検討することをおすすめします。
⇒参照:デジタル庁「リフィル処方箋の認知率や利用状況に関するダッシュボード」
※データはデジタル庁によって随時更新されています。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋発行時の診療報酬点数は?
リフィル処方箋を発行する場合も、通常の院外処方箋と同様に「処方箋料」を算定します。ただし、リフィル処方箋を発行したこと自体に特別な加算が付くわけではありません。つまり、通常の処方箋を発行した場合と、リフィル処方箋を発行した場合の処方箋料は同じということになります。
なお、処方箋料は60点です。
リフィル処方箋では「再診料」は算定できない
注意点としては、リフィル処方箋では、2回目・3回目の薬の受け取り時には患者は医療機関を受診しないため、再診料、外来管理加算、処方箋料などの診療報酬は、2回目・3回目の調剤時には医療機関では発生しないということが挙げられます。
(例)
通常処方の場合
1か月ごとに受診して計3回受診
↓
医療機関は3回分の診察・処方関連の報酬を得られる
リフィル処方の場合
1回受診して3回分の薬を受け取る
↓
医療機関は初回受診時のみ診察・処方関連の報酬を得られる
特定疾患処方管理加算は算定可能
ただし、リフィル処方箋を発行した場合でも、一定の条件を満たせば特定疾患処方管理加算を算定できます。
令和6年度診療報酬改定では、リフィル処方箋を発行した場合についても、特定疾患処方管理加算の算定対象となるよう見直されました。
たとえば、診療所などで高血圧症や糖尿病などの特定疾患を主病とする患者に長期処方・リフィル処方をおこなう場合、要件を満たせば加算対象となります。
⇒参照:厚生労働省「リフィル処方箋について」より「処方箋に関する評価の見直し」
⇒参照:公益社団法人東京都医師会「令和6年度診療報酬改定について~医療事務講習~」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋の仕組みと使い方
上限回数(最大3回)と1回あたりの投薬期間

リフィル処方箋は、1回の診察で発行された1枚の処方箋を、最大3回まで繰り返し利用できる制度です。初回を含めて最大3回まで薬を受け取ることが可能で、毎回、新たに診察を受ける必要はありません。対象となるのは、医師が「症状が安定している」と判断した患者に限られます。
初回の薬剤の受け取りは、通常の処方箋と同様に、原則4日以内とされています。
1回あたりの投薬期間は法律で一律に決まっているわけではなく、患者の病状や薬剤の特性を踏まえて医師が個別に決定します。ただし、合計投薬期間の目安は、「1回あたりの投与日数×3回」で合計180日以内とされています。たとえば、30日分を3回利用する場合は、患者は合計90日分の薬を受け取ることが可能です。
なお、処方箋の2回目・3回目の利用は、前回の薬がなくなる時期を基準に、前後7日以内に薬局で調剤を受ける必要があります。
対象となる患者・症状の考え方
リフィル処方箋は、すべての患者が利用できる制度ではありません。
医師が、次のような条件を満たすと判断した場合に発行できます。
- 症状や病状が安定している
- 現在の薬で治療が安定している
- 頻繁な診察や処方変更が不要である
- 定期的な服薬管理を薬剤師と連携しておこなえる
対象となりやすい疾患としては、たとえば次に挙げる疾患のように、長期間にわたり同じ薬を継続して服用する慢性疾患などが考えられます。
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病(病状が安定している場合)
- 花粉症などの慢性アレルギー疾患
一方で、症状が変化しやすい患者や、治療開始直後で薬の調整が必要な患者は対象になりにくく、最終的な判断は医師が医学的見地からおこないます。
⇒参照:政府広報オンライン「リフィル処方箋」を知っていますか?1度の診察で最大3回まで薬の処方を受けられます!
対象外となる薬剤
リフィル処方箋は、すべての医薬品に利用できるわけではありません。
対象外となる代表例は次のとおりです。
法律で投薬日数の上限が定められている医薬品
- 麻薬
- 向精神薬(抗不安剤や睡眠薬の多くが該当)
- 薬価収載後1年以内の新薬
湿布薬(貼付剤)
保険制度上、投薬枚数などに制限が設けられているため、リフィル処方箋の対象外です。
これらは、副作用や依存性、安全管理、適正使用などの観点から、定期的に医師が診察したうえで処方する必要があるとされています。
また、リフィル処方箋であっても、薬剤師は毎回、患者の服薬状況や体調を確認します。体調の変化や副作用などが疑われる場合は調剤を見送り、受診をすすめるとともに、必要に応じて処方医へ情報提供をおこないます。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
【クリニック向け】リフィル処方箋の運用
クリニックがリフィル処方箋を発行するにあたっては、次の点について考えることが大切です。
発行の判断と記録
リフィル処方箋は、慢性疾患で症状が安定していて、一定期間は処方内容を変更する必要がないと医師が判断した患者に対して発行します。処方時には、処方箋の「リフィル可」欄にチェックを入れて、調剤回数(1~3回)を記載します。
また、1回あたりの投薬期間や次回受診の目安、体調変化や副作用が現れた場合は予定を待たずに受診することなどを患者へ十分に説明して、その内容や発行理由を診療録へ記録しておくことが重要です。
次回受診・服薬状況フォローの設計
リフィル処方箋は、診察を省略するための制度ではなく、医師と薬剤師が連携して継続的に患者を見守ることを前提とした仕組みです。そのため、リフィル終了後の受診時期をあらかじめ患者に案内するとともに、薬局からの疑義照会やトレーシングレポートを活用して、服薬状況や副作用の有無、体調変化などを把握できる体制を整えておくことが求められます。
症状の悪化や治療方針の見直しが必要と判断した場合には、リフィル期間中であっても速やかに受診を促すことが重要です。
電子処方箋の発行・レセコンと電子カルテとの連携
先に解説した通り、リフィル処方箋は電子処方箋でも発行することができます。
ただし、クリニックが電子処方箋を発行するには、電子カルテまたはレセコンを電子処方箋管理サービスに接続したシステムを利用する必要があります。
電子処方箋の発行の流れ
一般的な流れは次の通りです。
- 診察・処方内容を入力する
医師が電子カルテまたは処方オーダーシステムに薬剤を入力します。電子カルテとレセコンが連携している場合は、処方情報が自動で反映されます。 - 電子処方箋を発行する
電子カルテまたはレセコンの電子処方箋機能から、処方データを国の電子処方箋管理サービスへ送信します。このデータが正式な電子処方箋となります。 - 患者へ処方内容を案内する
患者には、電子処方箋の引換番号や処方内容が記載された「処方内容(控え)」などを渡す運用が一般的です。患者は対応薬局で電子処方箋を利用して薬を受け取ります。 - 薬局で調剤
薬局は電子処方箋管理サービスから処方データを取得し、調剤を行います。重複投薬や併用禁忌のチェックも、電子処方箋の仕組みを利用して実施できます。
⇒参照:厚生労働省「電子処方箋」
電子処方箋の発行方法
なお、実際には、レセプトソフト「ORCA(オルカ)」と連携・一体化して動くクラウド型電子カルテシステム「CLIUS」などの診察画面から電子処方箋を発行するケースが多いです。
電子カルテを導入していないクリニックでは、電子処方箋対応レセコンから発行するケースもありますが、レセコンと電子カルテを連携させておいたほうが、処方情報や診療情報を効率的に共有・管理できるようになるため業務が効率化されます。
また、薬局からの疑義照会やトレーシングレポートを電子的に受け取り、診療に反映しやすくなるほか、重複投薬や相互作用のチェック精度向上にもつながります。さらに、紙の処方箋に比べて情報管理の負担が軽減されるため、業務効率化と医療安全の両面でメリットが期待できます。
⇒参照:CLIUSの機能一覧
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋のメリット・デメリット
リフィル処方箋には、メリットもあればデメリットもあります。医師にとってのメリット・デメリット、患者にとってのメリット・デメリットの両方をみていきましょう。
医療機関にとってのメリット
- 外来の混雑緩和につながる
定期処方のみを目的とした受診が減るため、診療予約に余裕が生まれて、患者一人ひとりに丁寧に対応しやすくなります。 - 医師が診療に集中しやすくなる・本当に診るべき患者に時間を使える
短時間の定期処方外来が減少することで、診察や治療が必要な患者により多くの時間を充てられます。検査や説明が必要な患者にきちんと向き合う時間も持ちやすくなるため、診療の質向上も期待できます。 - 薬剤師との連携が強化される
リフィル処方箋では、薬局が継続的に服薬状況を確認します。そのため、飲み忘れ、副作用、残薬、体調変化などを薬剤師が把握して、必要に応じて医療機関へ情報提供します。医師だけでは把握しにくい服薬状況を共有できる点は大きなメリットです。 - 医療DXとの親和性が高い
電子処方箋やオンライン診療と組み合わせることによって、継続治療を効率的に運用しやすくなります。先に解説した通り、電子処方箋ではリフィル処方箋にも対応しているため、処方情報の電子管理、薬局との情報共有、重複投薬・相互作用の確認がよりスムーズになります。そのため、今後の医療DX推進にも適した運用方法とされています。 - 発行することが患者満足度の向上につながる
高血圧や脂質異常症など症状が安定している患者は、薬を受け取るためだけの受診が不要になります。また、患者の通院費・交通費を抑えることにもつながるため、患者満足度の向上につながります。
医療機関にとってのデメリット
- 診療報酬・受診機会が減少する可能性がある
患者の受診回数が減るため、再診料などの診療報酬が減少する可能性があります。経営面への影響を考慮する必要があります。 - 病状変化を見逃すリスクがある
受診間隔が長くなるため、患者の症状が悪化した場合や副作用が出た場合、あるいは新たな疾患を発症している場合に、発見が遅れる可能性があります。 - 対象患者の選定に慎重な判断が必要
症状が十分に安定しているか、服薬状況に問題がないかなど、医師が適切に判断しなければなりません。 - 薬局との連携が重要になる
薬局から服薬状況や体調変化の情報提供を受けるなど、医療機関と薬局の連携体制がこれまで以上に求められます。 - (電子処方箋のリフィル処方箋の場合)設備がそろっていないと対応不可
クリニックが電子処方箋のリフィル処方箋を発行するためには、「電子処方箋システムに対応していること」「利用している電子カルテ・レセコンが電子処方箋(リフィル機能)に対応していること」「患者が利用する薬局もリフィル電子処方箋に対応していること」の要件を満たす必要があります。つまり、クリニック側だけでなく薬局側の対応状況確認も必要です。
患者にとってのメリット
- 通院回数を減らせる
薬を受け取るためだけの受診が不要になるため、通院回数を減らすことができます。場合によっては、仕事や学校を休む回数を減らすことにもつながります。 - 医療費や交通費を抑えられる
受診回数が減ることによって、再診料や通院にかかる交通費・時間などの負担を軽減できます。交通の便が悪く、タクシーで通院している場合などは特に、出費を大きく抑えることができます。 - 継続治療を続けやすい
リフィル処方箋を利用していなければ、薬が切れそうでもすぐに通院できない場合があり得ますが、リフィル処方箋なら、薬局に薬を取りに行くだけでいいため、通院より遥かに楽です。定期的に薬局で薬を受け取れると、慢性疾患の治療を継続しやすくなります。 - 薬局で継続的なフォローを受けられる
薬を受け取る際、薬剤師が服薬状況や副作用を確認して、必要に応じて医師へ情報提供をおこなう仕組みが構築されているため、安心して治療を継続しやすくなります。
患者にとってのデメリット
- 医師の診察機会が減る
病状が少しずつ変化していても、自分では気付きにくい場合があります。しかし、医師に診察してもらい、検査を受けるなどすれば、どのような変化が起きているのかをしっかり確認することができます。リフィル処方箋の有効期限がまだあることによって受診のタイミングが遅れた場合、後悔する可能性がゼロとは言い切れません。 - すべての患者が利用できるわけではない
病状が不安定な患者や、投薬量に制限がある薬剤を使用している患者などは対象外となる場合があります。そのため、リフィル処方箋を利用したくても利用できない場合があります。 - 体調が変化した場合は受診が必要
リフィル処方箋を持っていても、症状の悪化や副作用が現れた場合は、次回の調剤を待たずに医療機関を受診する必要があります。 - 処方箋の管理が必要
リフィル処方箋には有効期間や使用回数が定められており、期限を過ぎると利用できません。患者自身が適切に管理する必要があります。
なお、電子処方箋のリフィル処方箋では、患者が紙のリフィル処方箋を保管する必要はありません。処方データは国の電子処方箋管理サービスに保存されるため、患者が管理するのは主に「利用状況」と「引換番号(必要な場合)」です。
具体的には、次のような方法で管理します。
- マイナポータルで確認する(もっとも便利)
マイナンバーカードを利用している場合は、マイナポータルで「処方内容」「リフィル処方箋であること」「調剤状況(何回目まで利用したか)」「引換番号」を確認できます。そのため、紙を紛失しても処方情報を確認できます。 - 「処方内容(控え)」を保管する
医療機関では、電子処方箋を発行すると、紙の処方箋ではなく「処方内容(控え)」を渡すことがあります。処方内容、引換番号(6桁)などが記載されているため、保管しておくと安心です。なお、マイナポータルで確認できる場合は、医療機関が交付しないこともあります。 - 薬局で利用回数を管理する
リフィル処方箋では、患者が「あと何回残っているか」を覚えていなくても、薬局は電子処方箋管理サービスから利用状況を確認できます。そのため、患者が紙にチェックを付ける必要はありません。 - 資格確認書を利用する場合
マイナンバーカードではなく資格確認書などを利用する場合は、薬局で電子処方箋を呼び出すために6桁の引換番号が必要になります。そのため、「処方内容(控え)」をなくさないよう保管することが重要です。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋に関するQ&A
- Q. リフィル処方箋を利用すると医療費は安くなりますか?
- 通院回数が減ることで、患者負担が軽減される可能性があります。受診回数が減れば、再診料、通院にかかる交通費、通院時間などの負担を減らせます。ただし、薬代や調剤に関する費用は発生します。
- Q. 医療機関はリフィル処方箋を積極的に発行したほうがよいですか?
- リフィル処方箋は、外来混雑の緩和、医師の業務負担軽減、患者の利便性向上などのメリットがある一方で、診察間隔が長くなることで病状変化を見逃すリスクもあるため、対象患者を慎重に選定することが重要です。つまり、患者の安全性を優先して判断することが大切だということです。
- Q. 患者が介護施設に入所している場合でもリフィル処方箋を発行してもらえますか?
- 患者の症状にもよりますが、発行してもらえます。特に通院負担が大きい入所者にとってはメリットが大きいため、施設側からの提案でリフィル処方箋を使う患者も増えています。
- Q. 2回目以降の調剤を、1回目と異なる薬局に依頼することができますか?
- 可能です。ただし、服薬状況を一元管理する観点から、同一薬局・かかりつけ薬剤師での継続調剤が推奨されています。クリニックがリフィル処方箋を発行する際には、患者に対してその点に関しても説明すると丁寧です。
- Q. 次回調剤予定日の前後7日間を過ぎるとどうなりますか?
- 次回調剤予定日の前後7日間を過ぎると、原則として、そのリフィル処方箋は使うことはできません。継続して薬を服用することが必要な場合、改めて医療機関を受診して、再度、処方箋を発行してもらう必要があります。
クラウド型電子カルテ「CLIUS」
クラウド型電子カルテ「CLIUS」は、予約・問診・オンライン診療・経営分析まで一元化できる機能を備えています。効率化を徹底追求し、直感的にサクサク操作できる「圧倒的な使いやすさ」が、カルテ入力業務のストレスから解放します。
詳しい内容を知りたい方は下記フォームからお問い合わせください。
リフィル処方箋が今後さらに普及することは確実
政府は、2030年度までに95%以上の医師が、リフィル処方箋または28日以上の長期処方を発行した経験がある状態を目標としていると公言しています。この目標を達成するために、厚生労働省は、2024年度診療報酬改定後の実施状況を調査・検証しながら、リフィル処方箋の普及に向けた取り組みを進めています。なぜかというと、この記事で解説した通り、患者の通院負担軽減、医師の負担軽減、医療費の適正化などの達成を目指しているからです。そのため、リフィル処方箋の普及は急速に進む可能性があります。そうした変化のなかで、患者から選ばれる医療機関であり続けるためにも、早めに対策を講じておくことが大切です。
⇒参照:デジタル庁「リフィル処方箋の認知率や利用状況に関するダッシュボード」
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、時点の情報を元に作成しています。
