紹介状の封筒の書き方|表・裏の記入例、宛名の医師が分からないときの書き方、患者に手渡す場合と郵送の違い

紹介状(診療情報提供書)の封筒は、宛名・在中の表示・差出人の3つが書けていれば、受け取る側の医療機関は困りません。法令で決まった書式はありませんが、医療機関どうしでは慣習としてほぼ同じ書き方が使われています。

迷いやすいのは、宛先の医師名が分からないときと、患者に手渡す場合の封の仕方です。宛名の書き方を間違えても診療に支障はありませんが、受け取った側の受付で担当医に回すまでに時間がかかることがあります。

この記事では、紹介状を作る医療事務と院長に向けて、封筒の表と裏の書き方、宛名の医師が分からないときの書き方、患者に手渡す場合と郵送する場合の違いをまとめます。

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目次
  1. 紹介状の封筒の表と裏に書くこと
    1. 表面:宛名は「医療機関名・診療科・医師名・敬称」の順に書く
    2. 表面:「診療情報提供書在中」を左下に書く
    3. 裏面:差出人は医療機関名だけでなく紹介元の医師名まで書く
  2. 宛名の医師が分からないときの書き方
  3. 封の仕方:患者に手渡す場合と郵送する場合の違い
    1. 郵送するときに封筒の外側で気をつけること
  4. 紹介状の本文と封筒を合わせて点検する
  5. よくある質問
    1. 封筒は白でないといけませんか
    2. 宛名は縦書きと横書きのどちらがよいですか
    3. 返書(紹介状の返事)の封筒も同じ書き方でよいですか
    4. 紹介状を書くときの料金は、封筒の作り方で変わりますか
  6. まとめ

紹介状の封筒の表と裏に書くこと

面 書くこと 例
表(中央) 紹介先の医療機関名、診療科、医師名、敬称 ○○病院 消化器内科 △△ △△ 先生 御侍史
表(左下) 中身の表示 診療情報提供書在中(または「紹介状在中」)
裏(左側) 差出人の医療機関名、住所、電話番号、紹介元の医師名 ○○クリニック 東京都○○区… TEL 03-xxxx-xxxx 院長 □□ □□
裏(封じ目) 封の印 〆 または「緘」

封筒は、A4の書類を三つ折りで入れる長形3号がよく使われます。画像のCD-Rや検査結果を同封するときは、折らずに入れられる角形2号を選びます。

表面:宛名は「医療機関名・診療科・医師名・敬称」の順に書く

宛名は、上から(横書きなら左から)医療機関名、診療科、医師名の順に書き、医師名の後に「先生」を付けます。そのうえで、脇付として「御侍史」または「御机下」を添えるのが医療機関どうしの慣習です。

書き方 使う場面
△△ △△ 先生 御侍史 宛先の医師が決まっている場合。最も広く使われる
△△ △△ 先生 御机下 同上。御侍史と同じ扱いで使われる
△△ △△ 先生 脇付を付けない書き方。失礼にはあたらない

「先生」と「様」は重ねません。「△△先生様」は誤りです。御侍史と御机下の意味と、紹介状を書く・受け取るときの使い方は「御侍史とは?」で紹介しています。

表面:「診療情報提供書在中」を左下に書く

封筒の左下に「診療情報提供書在中」または「紹介状在中」と書くと、受け取った医療機関の受付が、開けずに中身を判断できます。赤字で書くか、赤い枠で囲むのが一般的です。スタンプを用意しておくと、毎回手で書かずに済みます。

裏面:差出人は医療機関名だけでなく紹介元の医師名まで書く

裏には、紹介元のクリニック名、住所、電話番号、紹介した医師の名前を書きます。受け取った側が内容について問い合わせたいとき、誰に連絡すればよいかが分かるようにするためです。医療機関名・住所・電話番号を印刷した封筒を作っておき、医師名だけを書き足す形にすると手間がかかりません。

宛名の医師が分からないときの書き方

紹介先の病院は決まっていても、どの医師が担当するかが分からないことはよくあります。その場合は、医師名の代わりに診療科と「担当医」を書きます。

分かっている範囲 宛名の書き方
病院・診療科・医師名 ○○病院 消化器内科 △△ △△ 先生 御侍史
病院・診療科まで ○○病院 消化器内科 担当医 先生 御侍史
病院だけ(診療科も未定) ○○病院 外来担当医 先生 御侍史
紹介先そのものが未定(患者が選ぶ) 担当医 先生 御侍史

紹介先が決まっていない場合は、患者が受診先を決めてから宛名を書き足せるように、宛名の欄を空けて渡す方法もあります。どちらにするかは、紹介状の本文の宛先と合わせます。

封の仕方:患者に手渡す場合と郵送する場合の違い

紹介状は、患者に手渡して持って行ってもらう場合と、クリニックから紹介先へ郵送する場合があります。封の扱いは場面によって変わります。

渡し方 封をするか 一緒に伝えること
患者に手渡す のり付けして封をし、封じ目に「〆」 「受診の際に、開けずに受付へ出してください」と伝える
紹介先へ郵送する のり付けして封をする 患者に、郵送したことと、受診の予約の取り方を伝える
FAXやオンラインで送り、原本を後から郵送する 原本の封筒に「原本」と添える 紹介先に、先に送った分と同じ内容であることを伝える

患者に手渡す場合に封をするのは、紹介先の医師に宛てた医療情報で、途中で書類が抜けたり入れ替わったりしないようにするためです。患者が中身を知りたいときは、本文の写しを渡すか、紹介の内容を口頭で説明します。

患者が封を開けてしまった場合は、そのまま紹介先へ持って行ってもらって差し支えありません。受け取った側が気にするのは、中身が全部そろっているかどうかです。

郵送するときに封筒の外側で気をつけること

郵送で送るときは、病名や検査結果が封筒の外から分かる書き方をしないようにします。「○○がん紹介」のように、病名を表面に書くのは避けます。窓付き封筒を使う場合は、宛名だけが見えるように折り方を確かめます。

画像のCD-Rなど、折れると困るものを同封するときは、厚紙を入れるか、緩衝材付きの封筒を使います。

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紹介状の本文と封筒を合わせて点検する

封をする前に、本文と封筒の記載が合っているかを確かめます。

  • [ ] 封筒の宛名と、本文の宛先(医療機関名・診療科・医師名)が同じ
  • [ ] 本文に紹介元の医師の署名または記名押印がある
  • [ ] 同封する検査結果・画像・お薬手帳の写しなどが全部入っている
  • [ ] 同封物の一覧を本文の末尾に書いた
  • [ ] 患者の氏名・生年月日が、紹介先で本人だと確かめられる形で書かれている
  • [ ] 表に「診療情報提供書在中」、裏に差出人と医師名がある

受け取る側から見た紹介状の扱いと、返書の書き方は「他院から紹介状を受け取った場合のマナーは?」で紹介しています。

よくある質問

封筒は白でないといけませんか

決まりはありません。医療機関名を印刷した茶封筒や色付きの封筒も使われています。ただし、本文が透けて見える薄い封筒は避けます。

宛名は縦書きと横書きのどちらがよいですか

どちらでも構いません。縦書きの封筒なら宛名も縦書きに、横書きの封筒なら横書きにそろえます。医療機関名を印刷した封筒の向きに合わせるのが手間がかかりません。

返書(紹介状の返事)の封筒も同じ書き方でよいですか

基本は同じです。宛名は紹介元の医療機関名と医師名にし、左下に「診療情報提供書在中」や「御報告」などと書きます。

紹介状を書くときの料金は、封筒の作り方で変わりますか

変わりません。保険診療で紹介状を書いたときの料金(診療情報提供料)は、本文の内容と紹介先の条件で決まります。患者側から見た料金の目安は「紹介状のもらい方」で紹介しています。

まとめ

  • 表面には「医療機関名・診療科・医師名・先生」と脇付(御侍史・御机下)、左下に「診療情報提供書在中」を書く
  • 裏面には、紹介元のクリニック名・住所・電話番号と、紹介した医師の名前を書く
  • 宛先の医師が分からないときは「担当医 先生」とする
  • 患者に手渡すときも封をして、開けずに受付に出すよう伝える
  • 郵送では、病名が封筒の外から分かる書き方をしない

宛名と差出人を印刷した封筒と「診療情報提供書在中」のスタンプを用意しておくと、毎回書くのは医師名だけになり、受付の手間がかなり減ります。

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