高齢受給者証の受付確認|70〜74歳の負担割合(2割・3割)の判定表、マイナ保険証・資格確認書との関係、75歳到達月の切り替え

70〜74歳の患者の負担割合は、いま3つの書類・画面のどれかで確かめます。マイナ保険証ならオンライン資格確認の結果、資格確認書なら券面の「負担割合」欄、そのどちらでも分からないときに高齢受給者証です。

マイナ保険証で資格確認ができた患者には、高齢受給者証の提示は要りません。 一方で、高齢受給者証そのものを今も交付している保険者と、資格確認書に負担割合を書き込んで交付をやめた保険者が混在しています。受付で迷うのは、この保険者ごとの違いです。

この記事では、70〜74歳の患者を受け付ける医療事務の方に向けて、負担割合の判定基準、提示物の組み合わせごとの確かめ方、75歳の誕生日をまたぐ月の切り替え、割合を誤ったときの直し方をまとめます。保険者番号の構成や、期限切れの保険証の扱いには深入りしません。

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目次
  1. 高齢受給者証とは|70〜74歳の負担割合を示す証と2024年12月以降の扱い
  2. 高齢受給者証の負担割合(2割・3割)の判定表|国保と健保で基準が違う
    1. 1割の特例は70〜74歳にはもういない
    2. 割合が見直される時期
  3. 高齢受給者証はマイナ保険証なら不要|資格確認書・従来の保険証との組み合わせ判定表
    1. マイナ保険証では「レセコンの表示」ではなく「オンライン資格確認の結果」を使う
    2. 資格確認書に負担割合が書いていないとき
    3. 従来の保険証を出されたとき
  4. 高齢受給者証の受付チェックリスト|70歳到達から75歳の前日まで
  5. 75歳到達月に高齢受給者証から後期高齢者医療へ切り替える手順
    1. 75歳到達月は自己負担限度額が2分の1になる
    2. 本人が75歳になると、70〜74歳の被扶養者も保険が変わる
  6. 高齢受給者証の負担割合を誤ったときの差額精算とレセプトの直し方
    1. 返戻を防ぐためにレセプトで見るところ
  7. 高齢受給者証についてよくある質問
    1. マイナ保険証を使う患者が高齢受給者証も持ってきたら、どちらを優先しますか
    2. 高齢受給者証が届かないと患者に言われたら、どう答えますか
    3. 3割の高齢受給者証の患者から「2割のはずだ」と言われたら、受付で変えられますか
  8. まとめ
  9. 参考

高齢受給者証とは|70〜74歳の負担割合を示す証と2024年12月以降の扱い

高齢受給者証は、70歳から74歳までの人に、加入している医療保険(協会けんぽ・健康保険組合・市町村国保など)が交付する証です。券面には窓口での負担割合(2割または3割)、発効期日、有効期限が書かれています。

使い始めるのは70歳の誕生日の翌月1日からです。誕生日が1日の人は、誕生月の1日からになります。終わりは75歳の誕生日の前日で、誕生日からは後期高齢者医療に移ります。

高齢受給者証だけでは保険診療を受けられません。資格を確かめる書類(資格確認書など)と組み合わせて使う証です。

2024年12月2日に健康保険証の新規発行が止まり、マイナ保険証を基本とする仕組みに変わりました。厚生労働省の資料は、マイナ保険証の場合は高齢受給者証の提示は不要としています。オンライン資格確認の結果に負担割合が含まれるためです。

マイナ保険証を使わない人に交付される資格確認書と、マイナ保険証を持つ人に届く資格情報のお知らせには、70歳以上なら負担割合を書く様式が示されています。その結果、保険者によって次のように扱いが分かれました。

保険者の扱い 患者の手元にあるもの 例
高齢受給者証の交付を続けている 資格確認書(またはマイナ保険証)と高齢受給者証 協会けんぽ(支部の案内で、マイナ保険証が使えない場合は資格確認書と高齢受給者証を一緒に出すよう案内)
資格確認書に負担割合を併記し、高齢受給者証をやめた 負担割合入りの資格確認書、または負担割合入りの資格情報のお知らせ 東京都中野区(2025年7月8日から)、大阪府堺市(2026年5月7日発行分から)などの国保
移行の途中 古い高齢受給者証と、新しい資格確認書が混在 切り替え日が自治体ごとに違うため、同じ月に両方の患者が来る

市町村国保の一体化の時期は自治体ごとにばらばらです。患者の住所地だけで判断せず、券面に負担割合が書いてあるかを毎回見るのが確実です。

高齢受給者証の負担割合(2割・3割)の判定表|国保と健保で基準が違う

70〜74歳の負担割合は原則2割、現役並み所得者は3割です。どちらになるかの基準は、加入している保険で変わります。

加入先 3割になる基準 3割から2割に変わる例外
協会けんぽ・健康保険組合(被保険者本人) 標準報酬月額28万円以上 収入が基準額未満なら申請で2割(70歳以上の被扶養者がいない場合383万円未満、いる場合520万円未満)
協会けんぽ・健康保険組合(被扶養者) 被保険者が70歳以上で、標準報酬月額28万円以上 被保険者が70歳未満なら、被扶養者は2割
市町村国保 同じ世帯の70〜74歳の国保加入者に、住民税の課税標準額145万円以上の人が1人でもいる 70〜74歳の加入者の旧ただし書き所得の合計が210万円以下なら2割。収入が1人なら383万円未満、2人以上なら合計520万円未満でも2割(申請が要る場合あり)

国保では、同じ世帯の70〜74歳は全員が同じ割合になります。夫婦で割合が違うことはありません。

健保の基準収入額の申請は、協会けんぽでは3割の高齢受給者証が交付された日から14日以内に出すよう案内されています。14日を過ぎると、やむを得ない理由がない限り申請月の翌月からの適用です。患者から「3割と書いてあるが収入は少ない」と言われたら、加入先への申請を案内してください。受付で割合を変えることはできません。

1割の特例は70〜74歳にはもういない

昭和19年4月1日以前に生まれた人には1割の特例がありました。2026年時点で、この生年の人は全員75歳を超えて後期高齢者医療に移っています。70〜74歳の患者に「1割」と書かれた証は、本来は出てきません。見かけたら、後期高齢者医療の資格確認書と取り違えていないかを確かめてください。

割合が見直される時期

市町村国保は、毎年8月1日に前年の所得で割合を見直します。7月下旬に8月から使う資格確認書や資格情報のお知らせが届くので、8月最初の来院では新しい書類を見せてもらいます。 世帯の人数が変わったときも、その都度見直されます。

協会けんぽ・健康保険組合は標準報酬月額で判定するため、昇給や退職で標準報酬月額が変わると割合も変わります。

高齢受給者証はマイナ保険証なら不要|資格確認書・従来の保険証との組み合わせ判定表

受付で出された物の組み合わせごとに、負担割合をどこで確かめるかを並べました。

患者が出した物 負担割合を確かめる場所 高齢受給者証
マイナ保険証(資格確認ができた) オンライン資格確認の結果に表示される負担割合 不要
マイナンバーカード+資格情報のお知らせ(カードが読み取れなかった) お知らせの「負担割合」欄(70歳以上のみ記載) 記載があれば不要
マイナンバーカード+マイナポータルの資格情報画面 画面の負担割合 記載があれば不要
資格確認書(負担割合・発効期日の記載あり) 券面の負担割合 不要
資格確認書(負担割合の記載なし) 一緒に出された高齢受給者証 必要
高齢受給者証だけ ここでは確かめられない 資格を確かめる書類が別に要る

マイナ保険証では「レセコンの表示」ではなく「オンライン資格確認の結果」を使う

2023年に、一部のレセプトコンピューターが、オンライン資格確認から返ってきた負担割合をそのまま表示せず、生年月日などから独自に計算した割合を出していた事例が見つかっています。厚生労働省は2023年10月3日の事務連絡で、オンライン資格確認の結果を正しく表示する製品を公表しました。

自院のレセコンが、資格確認端末の結果を取り込んで表示しているかを一度確かめてください。70歳の誕生月の翌月に2割へ切り替わる、8月に割合が変わる、といった場面で差が出やすい部分です。

資格確認書に負担割合が書いていないとき

資格確認書の記号・番号でオンライン資格確認の照会をかければ、保険者に登録された負担割合を確かめられます。照会でも分からず、高齢受給者証も持っていないときに何割でいただくかは、院内で決めておきます。後日、正しい割合が分かった時点で差額を精算します。

従来の保険証を出されたとき

被用者保険の健康保険証は2025年12月1日まで使える経過措置でした。市町村国保の古い保険証の中には、2018年から認められた「被保険者証兼高齢受給者証」(一体証)で、券面に負担割合が書かれたものもあります。期限が切れた保険証の受付の扱いは、資格確認書・資格情報のお知らせ・期限切れ保険証の受付対応で受付判定表にまとめています。

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高齢受給者証の受付チェックリスト|70歳到達から75歳の前日まで

70〜74歳の患者を受け付けるときに見る項目です。

  • [ ] 生年月日から、70歳の誕生月の翌月(1日生まれは誕生月)以降かを確かめた。70歳の誕生月はまだ3割
  • [ ] 75歳の誕生日より前の受診かを確かめた。誕生日からは後期高齢者医療
  • [ ] マイナ保険証なら、資格確認端末の負担割合とレセコンの表示が一致している
  • [ ] 資格確認書なら、券面に負担割合と発効期日の記載があるか見た
  • [ ] 記載がなければ高齢受給者証を出してもらい、保険者名と記号・番号が資格確認書と一致している
  • [ ] 高齢受給者証の発効期日が受診日より前で、有効期限が切れていない
  • [ ] 8月の初回来院では、国保の患者に新しい書類が届いていないか聞いた
  • [ ] 3割の患者で、マイナ保険証を使っていない人には限度額適用認定証の有無も聞いた(入院・高額な検査の前)
  • [ ] 本人ではなく家族(被保険者)が75歳になった被扶養者は、保険が変わっていないか聞いた

3割の患者のうち「現役並みⅠ・Ⅱ」の区分の人は、マイナ保険証を使わない場合、窓口の支払いを上限額で止めるには限度額適用認定証が要ります。上限額と区分は限度額適用認定証とマイナ保険証の関係で計算例とともに整理しています。

オンライン資格確認の対応状況をまとめた資料があります

受付での確認や返金の手間は、資格確認をオンラインで完結できるかどうかで変わります。経過措置の考え方と、対応ベンダーの一覧をまとめました。

オンライン資格確認の解説と対応ベンダー一覧を見る

75歳到達月に高齢受給者証から後期高齢者医療へ切り替える手順

75歳の誕生日に、それまでの医療保険から後期高齢者医療へ自動的に移ります。高齢受給者証の有効期限は誕生日の前日です。月単位ではなく誕生日の当日で切り替わる点が、受付で間違えやすいところです。

受診日 使う保険 負担割合の確かめ方
75歳の誕生日の前日まで それまでの医療保険(協会けんぽ・国保など) 高齢受給者証・資格確認書・オンライン資格確認
75歳の誕生日以降 後期高齢者医療 後期高齢者医療の資格確認書・資格情報のお知らせ・オンライン資格確認(1割・2割・3割)

誕生日が月の途中なら、その月は旧保険と後期高齢者医療の2つの保険で請求することになります。誕生月の受診は、受診日ごとにどちらの保険かを分けて入力してください。

75歳到達月は自己負担限度額が2分の1になる

月の途中で75歳になる人は、その月に限り、移る前の保険と後期高齢者医療のそれぞれで自己負担限度額が本来の2分の1になります。誕生日が1日の人は月初めから後期高齢者医療に入るため、対象になりません。

本人が75歳になると、70〜74歳の被扶養者も保険が変わる

協会けんぽや健康保険組合の被保険者本人が75歳で後期高齢者医療に移ると、その人の被扶養者は資格を失います。70〜74歳の配偶者は、国保に加入するか、別の家族の被扶養者になるかで保険が変わります。誕生日に変わるのは本人だけではない、と覚えておくと取り違えを防げます。

後期高齢者医療の資格確認書と資格情報のお知らせの届き方は、2026年8月から年齢で分かれました。詳しくは保険証はいつまで使えるかの後期高齢者医療の節で扱っています。

高齢受給者証の負担割合を誤ったときの差額精算とレセプトの直し方

負担割合の誤りが見つかるきっかけは、主に3つです。

見つかるきっかけ 医療機関がすること
受付・会計の段階で自院が気づいた 正しい割合で計算し直し、その場で差額を返金または追加でいただく
レセプトが返戻された 正しい保険・負担割合に直して再請求し、患者との差額を精算する
保険者から「過払・不足があった」と連絡が来た 連絡の内容に沿って、患者に差額を返金または徴収する

3つめについて厚生労働省は、レセプトコンピューターの誤表示などで患者の一部負担金に誤りがあり、保険者から過払や不足の連絡があった場合は、医療機関が患者への返金・徴収を行うよう求めています。

所得の申告し直しなどで、保険者が負担割合をさかのぼって変えることもあります。この場合は保険者と患者の間で精算が進むことが多いため、保険者から医療機関に連絡や返戻がなければ、自院から動く前に保険者の案内を待つのが無難です。

返戻を防ぐためにレセプトで見るところ

70歳以上のレセプトでは、負担割合(一般・低所得か、7割給付の現役並みか)と、特記事項欄の所得区分が対応している必要があります。所得区分は高齢受給者証などの負担割合と、限度額適用認定証の区分から決まります。どちらかだけ直して片方を直し忘れると、整合が取れずに戻ってきます。

公費を併用している患者は、公費の法別番号によって負担の計算が変わります。法別番号の早見表は公費負担の法別番号一覧にまとめています。

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高齢受給者証についてよくある質問

マイナ保険証を使う患者が高齢受給者証も持ってきたら、どちらを優先しますか

オンライン資格確認で確かめられた負担割合を使います。マイナ保険証で資格確認ができた場合、高齢受給者証の提示は不要です。食い違うときは、受け付けた後に保険者へ確認し、誤りが分かれば差額を精算します。

高齢受給者証が届かないと患者に言われたら、どう答えますか

加入先によっては、高齢受給者証の交付をやめて資格確認書や資格情報のお知らせに負担割合を書く形に変えています。まず手元の資格確認書やお知らせに負担割合の欄があるかを見てもらい、無ければ加入先(会社員なら勤務先、国保なら市区町村)に問い合わせるよう案内してください。

3割の高齢受給者証の患者から「2割のはずだ」と言われたら、受付で変えられますか

変えられません。収入が基準額未満なら、加入先へ申請して2割の証を交付してもらう必要があります。協会けんぽでは、3割の証の交付から14日以内の申請を求めています。

まとめ

70〜74歳の負担割合は、マイナ保険証ならオンライン資格確認の結果、そうでなければ資格確認書の負担割合欄、それも無ければ高齢受給者証で確かめます。保険者ごとに交付物が違うので、まずは受付のチェックリストを院内で共有し、自院のレセコンがオンライン資格確認の負担割合をそのまま表示しているかを確かめてください。

参考

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対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、